お正月にお年玉を貰う楽しみを今でも覚えている方も多いのではないでしょうか。小学生の頃はあまりよく分かっていなくても、中学生・高校生になってくると年々貰えるありがたみが強くなっていったような思い出がありますね。
このお年玉の文化ってそもそも海外ではないのでしょうか?
ご存知の方も多いかもしれませんが、海外ではクリスマス前後が長期休暇になることが多く、年が明ける頃には普段通りという文化の国もあります。その一方で、アジアではお正月である年末から年明けにかけて長期休暇になることが多いですよね。
国それぞれで重んじる期間やタイミングが違います。そうした文化の違いから、お年玉=お金をあげる文化は日本だけのように感じますね。
年末が近づくにつれ、海外の方は家族に会いに帰国したり私たちも実家へ帰省したりと長期休暇をどう過ごすか話をすることも多いかと思います。日本の「お年玉」文化についてを英語で説明してみるという機会も、もしかしたらあるかも。
今回はそんな「お年玉」についての知識と英語表現を紹介していきます。
お年玉文化の始まり
そもそも、この「お年玉」文化は日本だけなのでしょうか?
海外のお年玉事情を知る前に、日本の文化について少しだけご紹介しておきます。
現在の「お年玉」文化は、お金を渡すことが主流となっていますが昔は「お餅」がその役割を担っていたそうです。しかし、「お年玉」を担ったお餅は単なるお餅ではありませんでした。
はるか昔、「お年玉」は「御歳魂(おとしだま)」という漢字が当てられ、お正月に神様を迎えるためにお供えされた丸い鏡餅の事を指していました。
さらにこの「御歳魂」は神様の生命が宿った魂であると考えられており、その餅を家族に分け与える役目はは家長と定められ、家族全員の1年つつがなく過ごせるようにと祈りを込められたと言われています。
現代へと時代が移り変わっていくにつれ、「お年玉」として渡されるものは変化していきます。ある時代には品物を贈り合う習慣ができたり、職業に合う品物を贈り合ったりしていたそうです。
物を贈り合っていた習慣がいつからお金に変わったかは定かではないです。しかし物を贈り合う中で、お金を配るものが現れたりしたことが始まりでは無いかと言われているようです。
今の「お年玉」文化のような大人から子どもへという決まりは昔は無かったので、大人同士で渡していたようですが、徐々に目上から目下の者へ渡すという文化へと変わり次第に大人同士で渡す機会が減っていき、今のように子どもに渡す文化が残ったと考えられています。
文化の移り変わりを紐解くと、時代ごとで贈られるものが違っていることが分かりますね。
お年玉って海外にはないの?
日本での歴史を知ったところで、では海外はどうなのでしょう?
冒頭でもお話した通り、アジア圏以外の海外ではクリスマスを重んじる事が多く新年を祝う文化が無いので、日本のような「お年玉」文化はありません。
クリスマスでは家族や親族が集まり、クリスマス恒例のプレゼント交換を行うので昔の日本が行っていたような、物を贈り合うのかもしれません。
ではアジア圏ではどうでしょうか。
中国・台湾・香港では、旧正月のお祝いが行われます。旧正月以外にもおめでたい行事の時に赤いポチ袋にお金を入れて贈るという習慣が存在します。日本と少し違うのは、中国文化。
中国では大人にもお年玉を渡すこともあるのだとか。例えば、社会人の子どもから親へ・社長から従業員へなど色々なパターンがあるようです。
ベトナムでも似たような文化があり、こちらも大人同士の渡し合いが行われています。
お隣の韓国でも同じく旧正月にお年玉を渡す文化があるようですが、ポチ袋など袋に入れずにそのまま渡すのだとか。日本と同じく、子どもに渡すことが一般的ですが成人した子から親に渡すことはないそうです。
韓国では「お年玉は目上の人から渡すものである」という考え方が根強く残っているからと言われています。同じアジア圏でもタイミングや渡し方がいろいろありますね。
お年玉の英語表現
さて、お待たせしました。本題に入っていきましょう!
こうした日本の「お年玉」文化の由来や海外での違いを知ることで英会話の話題やボキャブラリーが増えます。
この違いを英語で説明したり、会話に盛り込むことで自分の英語力を伸ばすきっかけにもなりますので英語表現を知る前に、歴史・由来を知るのも大切です。
知り得た知識をしっかり自分の頭の中で英語に切り替えて外国人の方に情報を伝えてみましょう。
これからご紹介する例文も参考にしてみてくださいね。
New year’s money
まず1つめは、New year’s moneyです。読んで字のごとく、そのままです。
直訳すると「新年のお金」という感じでしょうか。少し生々しい直訳になってしまうので、意訳として「お年玉」と訳します。
「お年玉」は新年に渡されるお金だからこの英単語が並べられていると理解しましょう。
今年もお年玉を貰うのが楽しみだ。
今年のお年玉はいくらもらえるかなぁ。
お年玉をためてゲームを買うんだー!
お年玉で何を買うか決めてるのかい?
New Year’s gift of money
2つ目は、New Year’s gift of moneyです。これも読んで字のごとくですね。
1つ目とちょっと違うのは、gift of moneyという箇所ですが、「金品の贈り物」というイメージです。
直訳すると「お正月のお金のプレゼント」という感じです。
お年玉はお母さんに貯めてもらっています。
お年玉の使い道はよく考えないとね‥。
私のお年玉をどれだけ貯めてくれたか教えて。
自分のお年玉で何を買おうかな。
New Year’s allowance
3つ目は、New Year’s allowanceです。
ここで使われている「allowance」は「お小遣い・支給額」という意味があります。この英単語を使って「お年玉」と表現しています。
直訳だと「お正月のお小遣い」という感じなので、意訳して「お年玉」と訳しています。
お年玉は、可愛いポチ袋に入っています。
ポチ袋の英訳はこれといったものが無く、pochi bagと検索では出てきます。ポチ袋を説明する必要があるので注意しましょう。
お年玉を英語で説明してみよう
最後はこの「お年玉」文化を英語で説明してみましょう。きっとお互いの文化については話のネタとして尽きることがありません。
自分の知らない国の文化は聞くのも話すのも楽しいものです。もし「お年玉」文化について外国人の方と英会話を通して説明する機会があったら例文を参考にどんどん英語で説明してみましょう!
日本には、お正月に子どもたちにお金を渡す文化があります。それは「お年玉」と言います。
日本の文化に精通している外国人の方であれば、Otoshidamaと言うだけで「あー、知っているよ!」と理解してくれる方もいるかもしれません。
お年玉を貰えるのは子どもの特権です。
子どもたちは、両親だけでなく、祖父母や親戚からもお年玉をもらいます。
一方、大人はお年玉として子どもたちにたくさんのお金を渡すので、お正月はお金がかかります。
大人の苦労話も例文に入れてみました。親戚が多ければ多いほどお正月ってお金かかりますよね。
まとめ
今回は「お年玉」文化についてご紹介してきました。何となくアジア圏以外の国々は「お年玉」文化が無いのは知っていましたが、日本を含むアジア圏では当たり前のような文化であることを再認識しましたね。
こうした文化の違いについての話題は本当に尽きることがありません。違いがありすぎるということももちろんですが、話を聞くうちに自国にはない文化の話がとても面白くて夢中になってしまいますよ。
季節に合った文化の違いの話もぜひ英会話でトライしてみてくださいね。
◇経歴
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪。
当初は1年で帰国するはずが、留学生活がとても充実していたため結果的に3年滞在。
その後は、外資系アパレルで英語を使う仕事に就き英語を活用し働く。
現在も英語のラジオやスポーツ実況などは英語で聞きつつ、英語力の維持に努めながら仕事に活かす。
◇海外渡航経験
オーストラリア3年留学。
現地のアパレル・レストランのアルバイト
その他、バリ・香港などの経験
◇自己紹介
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪し3年滞在。
当初1年で帰国する気満々で渡豪するも現地の生活があまりにも楽しく、結局3年滞在するという自由人。
現地に永住するか悩んだ末、日本での社会人経験を積むべく帰国。
その後は英語を活かし、外資系アパレルなどで仕事をしつつこのコラムを執筆中。
邦楽より洋楽が好きで、留学の3年間で染みついた海外志向は抜けないねと友人に指摘される程わりと思考は海外向け。
美味しいもの・楽しいことが大好きな関西人で、人と喋ることも好きなくせに割と家にいるのが好き。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.