みなさんは、英語学習をしていて「前置詞ってややこしいな…」と思ったことはありませんか?
例えば、時間を表すときに、日本語では「6時に」「5月21日に」「7月に」などとすべて「~に」を使うことが多いですが、英語ではそれぞれ違った前置詞が使われます。
今回の記事では、そんな時間に関する前置詞に焦点をあて、そのコアイメージや例文を解説していきます。また、興味深いアメリカ英語とイギリス英語での前置詞の使い方の違いもあわせてご紹介します。
前置詞は、イメージを正しく掴むことでぐっと理解が深まります。ぜひ最後まで読んで、参考にしてみてくださいね。
前置詞at,on,in
まず、時間・期間を表す代表的な前置詞「at」「on」「in」の3つの使い分けをご紹介します。
大きくわけて、時間幅の長さの違い(in > on > at )がありますので、以下、詳しく解説していきます。
時間を表す「at」
まず、時間を表す「at」は、「点」のコアイメージがあります。
「あるときの一点」というように、ピンポイントで時間を示す役割を持っています。また、「ランチタイム」などのように、1日のなかでも短い時間帯を表すこともあります。
私はたいてい10時に寝ます。
彼の電車は11時15分に出ます。
申し訳ありませんが、彼女はただいま対応できません。彼女は昼食中です。
なお、例外として「night」があります。夜は短い時間ではありませんが、「at night」と使います。
この理由には諸説あるようですが、主なものとしては「過去の生活習慣のなごり」が挙げられます。これは昔は夜は人間の活動時間としては非常に短かった(=ただ寝るだけの時間)ため、「at」が使われた、という説です。
日付を表す「on」
次に、日付を表す「on」は「接触」や「(日にちの上に)乗っている」というコアイメージがあります。
日にちや曜日を表すときに使われます。「at」よりも長い時間ですが、少し特定された時間を示します。
金曜の朝に歯医者の予約をしています。
私たちは、毎週水曜日に営業会議を行います。
月曜日に会いましょう!
ちなみに、時間を表す前置詞の「at」と「on」の使われ方について、アメリカ英語とイギリス英語の興味深い違いがあります。「週末に」と言いたいとき、アメリカ英語では「on the weekend」、イギリス英語では「at the weekend」と表現します。
(イギリス英語)I went to the park at the weekend.
期間を表す「in」
期間を表す「in」は「時間のまとまり」や「ざっくりした時間」といったコアイメージがあります。午前・午後、週、月、季節などを表します。
過去にそのレストランによく行きました。
私は8月の休暇が楽しみです。
私は午前中に歴史を勉強します。
そのほかにも、「~後」という表現にも「in」を使うことができます。「今」から「~後」までの時間を「まとまり」として捉えていると考えると良いでしょう。
電車は10分後に発車します。
その他の時間に関する前置詞
ここからは、「at」「on」「in」以外の時間に関する前置詞をご紹介します。
日本語では同じような言葉で訳されることも多く混乱しやすいですが、ニュアンスや例文を覚えて使い分けましょう!
「by」「until」
「by」は「~までに(完了の期限)」、「until」は「~までずっと(終了時点までの継続時間)」を表します。
なお、「until」と「till」は同じ意味ですがtillの方がややカジュアルなニュアンスを持っていて、口語で使われることが多いです。逆に、「until」はビジネスシーンや学術論文などで使われることもあります。
私はこのタスクを5時までに終えなければいけません。
(5時が「完了の期限」であり、今から5時まで継続するわけではないため、「by」を使います)
強い風は夕方までにやむでしょう。
私は息が切れるまで走りました。
(走り続ける、という「継続の時間」を示すため、「until」を使います)
その方が良ければ、もちろんあなたが仕事から帰ってくるまで待って、家族で楽しめるイベントにすることも可能ですよ。
(今から仕事から帰ってくるまで、という「継続の時間」を示すため、「until」を使います)
「from」「since」
「from」「since」はどちらも「~から」という意味があり出来事の起点を表します。
「from」は「ある動作・状態が始まる起点」を示します。過去形・現在形・未来形のいずれとも一緒に使うことができます。
一方、「since」は「過去に始まり、現在でも続いていること」を示します。「~して以来」「~以来」と訳してもわかりやすいでしょう。現在完了形・過去完了形・未来完了形・現在形・過去形につかうことができます。ただし、未来形に使うことはできません。
以上のことから、ある状態が終わることを意味する前置詞「to」や「until / till」が文中にある場合は、「from」しか使うことができません。
明日は8時からここにいます。
(今はまだ開始しておらず、始まる時点が未来のため、「from」を使います)
この店は日曜日は10時に開きます。
(単純に「店が開く」状態が始まる時間を表すため、「from」を使います)
私たちはこの前の6月から結婚しています。
(=6月に結婚して以来、今までずっとその状態が継続している)
私たちはこの家に1997年から住んでいます。
(=1997年に引っ越してきてから、今までずっとその状態が継続している)
「during」「through」
「during」と「through」はいずれも「ずっと」という継続した期間を表します。「during」は「特定の期間のすべてまたは一点」ということを示します。
一方、「through」は「あることの始めから終わりまで」「期間全体」という意味があるので、より「ずっと」を強調したニュアンスになります。「during」では特定の期間のすべてなのか、一点なのかが区別しにくいため、「期間全体」を明確にしたいときには「through」を使います。
以下の例文の後半2つは、「through」を使うことでそれぞれ「ずっと笑っていた」「ずっと働き続けた」ことを明らかにしています。
私は家族と一緒に冬にスキーに行きました。
外でたくさんの雪が見えます。夜のあいだに雪が降ったのでしょうね。
シアタープレイでは、ずっと笑いが止まりませんでした。
消防士たちは、災害のあいだずっと働き続けました。
まとめ
いかがでしたか?今回は、時間をあらわす前置詞をコアイメージと例文を使ってご紹介しました。今まで、「前置詞を何となく使っていた」という方にとって、理解が深まるきっかけになれば幸いです。
前置詞は文のなかで重要性が見落とされがちですが、今回ご紹介したとおり、間違ったものを使うと意味が違ってしまいます。そのため、前置詞を正しく使うことで、相手に誤解なく自分の伝えたいことを届けることができます。
また、今回学んだ前置詞について、「もっと詳しく知りたい」「○○の場合はどの前置詞を使うか気になる」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
レッスンでは、講師とマンツーマンで話すことができます。アメリカ英語とイギリス英語の違いに興味を持った場合には、それぞれの国出身の講師に聞いてみるのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語力アップにレッスンを活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.