なにかの理由について話す時、いつもbecauseばかり使っていませんか?
なにかの原因や結果を説明する時、特に英作文や論文などの書き言葉では「言い換え」をした方がよいかもしれません。
そこで今回は名詞、接続詞、動詞で原因と結果について表現する方法をご紹介いたします!
【名詞】で表す原因と結果①:原因
まずは「原因」を表す名詞をご紹介します。
cause
causeはbecauseの中にも隠れている通り、「原因」を表す最も一般的な英単語です。
'the cause of ~'で「〜の原因」という形をとることが多いです。
What was the cause of the fire?
火事の原因はなんだったの?
形容詞と組み合わせて以下のような使い方ができます。
●the cause of disease:病因
●the cause of death:死因
●the root cause:根本的な原因(root:根)
factor
factorは「要因」と訳すとしっくり来るかもしれません。
factorもcauseと同様に形容詞をともなって使われることが多いです。
●a major factor:主な要因
●a key factor:キーとなる要因
●a risk factor:リスク要因
また、'factor in X'という形で「〜の原因/要因」を表します。
The increase in the emission of CO2 is the major factor in global warming.
CO2(二酸化炭素)の排出量増加が地球温暖化の主な要因だ。
source
sourceは日本語でも「情報のソース」というように、漢字では「源」のイメージがあります。
したがって、'The source of the problem'と言えば「問題の発生源」、つまり「問題の原因」を表すことができます。
The stress at work is the main source of my irritation.
仕事のストレスがイライラの主な原因です。
日本語と同様、
●a source of income:収入源
●a source of information:情報源
のように使うこともできます。
root
rootは直訳すると文字通りの意味で「根」を意味します。
実は既にcauseの解説で'the root cause(根本的な原因)'としてご紹介しているのですが、root単体でもsourceと同じように「元をたどると行き着くもの」=「原因」というイメージで使うことができます。
It seems we must get to the root of this problem.
どうやら僕たちはこの問題の原因を解決しなきゃならないみたいだ。
【名詞】で表す原因と結果②:結果
次に「結果」を表す名詞をご紹介します。
result
「結果」を表す最も一般的な名詞はresultです。
だいたいどの文脈でもresultを使うことができます。
また、以下のような「結果が出ることが前提のこと・もの」については基本的にresultを使います。
●the test result:テストの結果
●game results:試合結果
●the result of the race:レースの結果
「〜の結果」と言いたい場合は'the result of'の形を取ります。
I was so disappointed with the result.
その結果に本当にがっかりした。
effect
英語には「原因と結果」を表すフレーズがあり、それが’cause and effect’です。
causeは前の章で見た通り原因で、effectは「原因によって結果的に起きたこと」、つまり「結果」を意味します。
The radiation leak has had a disastrous effect on the environment. (引用:Cambridge Dictionary)
その放射能漏れは環境に悲惨な結果をもたらした。*disastrous:悲惨な、壊滅的な(参考:disaster;災害)
outcome
outcomeは結果を意味しますが、’out’+’come’で文字通り「外に出てきたもの」として「収穫」や「成果」と訳されることも多いです。
resultやeffectと比較すると、「状況を改善するために行った行動の結果」というニュアンスで使われる傾向があります。
例えば、
the outcome of the meeting:会議の結果
the outcome of the election:選挙の結果
のようなものです。
Being positive creates better outcomes than being negative.
ポジティブでいることはネガティブでいることよりも良い結果を生む。
consequence
consequenceは簡潔に言うと「よくない結果」を表します。
形容詞をともない、以下のように使うことがあります。
●the serious consequence:深刻な結果
●the unintended consequence:意図せぬ結果
また、’have 〇〇 a consequence for ~’で「〜にとって〇〇な結果をもたらす」という使い方ができます。
The government’s decision will have serious consequences for Japan's economy.
その政府の決定は日本経済に深刻な結果をもたらすだろう。
【接続詞】で表す原因と結果①:原因
続いて「原因」を表す接続詞をご紹介します。
この記事では、
●because
●since
●as
の3つについて取り上げています。
because
becauseの意味については説明不要かもしれませんが、sinceとasとの違いという観点からは次のことが言えます。
●結果よりも原因や理由について強調したい場合に使う
●原則として疑問文の中ではbecause使う
それぞれ簡単に解説していきます。
結果よりも原因や理由について強調したい場合に使う
becauseは結果ではなく、原因や理由の方をより強調します。
また、英語では原則として主張したい内容を文の後半に持ってきます。
したがって、通常は「結果 because 原因」という形を取り、becauseが強調する「理由・原因」を文の後ろで述べます。
I’m learning English because I want to communicate with many more people in English.
私が英語を勉強してるのは、よりたくさんの人と英語でコミュニケーションが取れるようになりたいからです。
「Because 原因, 結果」という形は文法的に誤りではありませんが、ビジネスシーンやフォーマルな場面では使わない方がよいでしょう。
原則として疑問文の中ではbecause使う
次の例文のように疑問文の中に理由を含む時は原則としてbecauseを使います。
Did you choose to go to Australia because you like surfing?
サーフィンが好きだからオーストラリアに行くことにしたの?
since
sinceは理由を導く接続詞ですが、以下のようにbecauseとは反対の働きを持っています。
●理由を述べた上で、結果に注目して欲しい
●文頭に置くことが多い
becauseとsinceの使い分けに関しては、一言で言うと話のオチを理由と結果のどちらにするかによって決まります。
次の例を見てみましょう。
理由:サーフィンが好き。
結果:オーストラリアに行く。
この状況をbecauseとsinceで表した時の和訳を少し大げさにしてみました。
I decided to go to Australia because I love surfing!
オーストラリアに行くことにしたよ。だってサーフィン ラブだからさ!
Since I love surfing, I decided to go to Australia!
俺ってサーフィンが好きじゃん?だから、オーストラリアに行くことにしたよ!
また、聞き手もその事実を知っている(あるいは知っていると思われる)場合には上の例のようにsinceを使います。
as
asの使い方や働きはsinceとほぼ同じと言えます。
しかし、接続詞のasは以下の例文のように’when’同様「時」を表す際にも使われます。
As I left home, I remembered the key.
家を出るときに、鍵のことを思い出した。
このため、どちらの意味でasを使っているのか紛らわしいため特に会話では避けられることが多いようです。
【接続詞】で表す原因と結果②:結果
次に「結果」を表す接続詞について、
so
therefore
の2つをご紹介します。
so
soはbecauseと正反対の役割を持ち、soの後に「結果」を表す文を導きます。
先ほどのbecauseを使った例文を、soで言い換えると以下のようになります。
I decided to go to Australia because I love surfing!
オーストラリアに行くことにしたよ。だってサーフィン ラブだからさ!
I love surfing. So, I decided to go to Australia!
サーフィンが好きだから、オーストラリアに行くことにしたよ!
日本語訳はsinceを使った文とほぼ同じになります。
ただし、話し手がサーフィンを好きだという事実を、聞き手が知っているかどうかという点が異なります。
soの文の場合は、話し手がサーフィンをするのが好きだということを聞き手が知らない状況です。
therefore
thereforeは簡単に言うと、soの丁寧な言い方でビジネスや論文などで頻繁に使われます。
ただし、thereforeはsoと異なり文中に入れ込んで使うことができます。
文中でthereforeを使う際には次の2通りの方法があります。
カンマ(,)で挟む
There is still much to discuss. We shall, therefore, return to it at our next meeting.
この項目についてはまだ議論することがたくさんあります。したがって、次回の会議でこれについて改めて説明することにします。
コロン(:)とカンマ(,)で挟む
Those people out there appear to have their umbrellas up: therefore, it must be raining.
外にいる人たちは傘をさしているようです。ですから、雨が降っているに違いありません。
【動詞】で表す原因と結果
さて、ここからは原因と結果を「動詞」で表現する方法をご紹介いたします。
代表的な動詞を3つご紹介します!
cause
名詞の章で見たcauseを動詞で使うことで、原因と結果の因果関係を分かりやすくつたえることができます。
日本語の「引き起こす」というニュアンスがしっくりきます。
Do you know what caused the fire yesterday?
昨日の火事の原因知ってる?(何が昨日の火事を引き起こしたか知ってる?)
I heard that smoking in bed caused it.
寝タバコが原因って聞いたよ。
cause 人/物 to do
‘cause 人/物 to do’という構文で、「ある原因が人や物を〜させる結果となる」と表現することができます。
例文で使い方を確認してみましょう。
An economical matter caused him to commit the crime.
経済的な問題が原因で彼は犯行に及んだ。
The typhoon caused vegetable prices to rise.
その台風は野菜価格の高騰を引き起こした。
result in
上で見たように「原因」を表す’cause’が動詞として使えるのと同様に、「結果」の’result’も動詞として因果関係を説明するのに役立ちます。
ただし、causeと異なりresultは前置詞の’in’と一緒に使います
The disaster has resulted in hundreds of victims.
その災害によって数百人の犠牲者が出ることとなった。
make
基本的な表現ですが、’make 人/物 ~’というcauseと似た構文で原因と結果を表すことができます。
The rain made us cancel the game.
雨が原因で私たちはその試合をキャンセルした。
まとめ
今回ご紹介した表現以外にも英語には「原因」と「結果」を表す方法はたくさんあります。
ですが、まずはこの記事に載っている表現を使って、同じ内容の言い換えに是非トライしてみてください!
東京出身·在住のSaMと申します!大学では哲学を専攻し、スポーツ関係の職に就くも、アイルランドへの語学留学を決意し退社。帰国後、Cambridge英検 FCE、TOEIC920取得。国際的な英語教師の資格であるCELTA、そしてTOEIC990の取得を目指し、現在もNative Campで英語学習を継続中。英語教師・日本語教師・翻訳家・カレー屋さんのパラレルワークを実現すること、そして小説家になるのが夢です!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.