「tell, show, teach」の違いは?ニュアンスの違いを理解しよう!

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「教える」という表現を含む英単語は、基本的に「tell, show, teach」の3つがあります。

どう使い分けをしたらいいのか、表現や使い方をマスターしましょう。

大まかなtell, show, teachの違い

私たちは、知らず知らずのうちに色々な場面で「教える」という言葉を使っています。

①英会話の中で「日本の好きな食べ物を教えて」と聞く。

②仕事相手に「配達の納期がいつか教えていただけますか」とたずねる。

③店員に「この機械の使い方を教えてもらえますか」とお願いする。

④彼は学校で生徒に英語を教えている。

①~③は、一般的に「知っていることを伝える」パターン。

そこに使えるのが、「tell」と「show」です。

最後の④が「知識や技術などを身に付くように教える」パターンで、「teach」を用います。

では、「tell」と「show」がどう違うのかというと、言葉で伝えるのが「tell」、何かを示したり、見せたりするのが「show」です。

迷った時には、次の表現を思い出してください。

伝える・知らせる「tell」、見せる・示す「show」、教育する「teach」

伝える・知らせる「tell」

「tell」は、とても汎用性の高い単語です。

ちょっと辞書を見ただけでも、以下のような訳語が見つかります。

【他動詞】話す、言う、述べる、告げる、伝える、命じる、注意する、知る、示す、数える など

【自動詞】話す、語る、物語る、示す、告げ口する、影響する など

最初に出てきた①~②は、「tell」を使って、文章を作ることができます。

Please tell me your favorite Japanese food.

Could you tell me when the delivery date is?

具体的に見ていきましょう。

Please tell me your favorite Japanese food.

あなたの好きな日本の食べ物を教えてください。

この場合は、相手の好みや意見を聞いて、相手に話してもらう状況です。

「Please tell me ~」で、「~を私に教えてください」を意味します。

こちらが私のほか複数のときは、「Please tell us ~」でOK。

~の部分には名詞を入れるだけの、最もシンプルなパターンです。

【例文】

Please tell me your favorite movies.

あなたが好きな映画を教えてください。

Please tell me his birthday.

彼の誕生日を教えてください。

Could you tell me when the delivery date is?

配達の納期がいつか教えていただけますか。

「Could you tell me ~?」とたずねることで、①よりも丁寧な印象があり、ビジネス英語として使っても問題ありません。

「Would/Could/Can you tell me wh.節 ?」が基本の形です。

wh.節は、いわゆる「5H1W」のことで、「What(何を)/When(いつ)/Where(どこで)/Who(誰が)/Which(どれを)/How(どのように)」を指します。

※参考までに、丁寧に聞きたいときには、「Would you mind telling me ~?」や「Would you mind tell me if ~?」という形もあります。

「Could you tell me when the delivery date is?」

この表現の場合、「いつですか?」と時間をたずねる「when」を用い、そこに主語+(Be)動詞の形を続けます。

「5W1H」を変えて、練習しておきましょう。

【例文】

Could you tell me which hotel you will be staying at in London?

ロンドンではどのホテルに泊まるのか教えていただけますか?

Would you tell me how many people attended the meeting?

会議には何人が出席したのか、教えていただけますか?

見せる・示す「show」

「show」も汎用性の高い単語で、様々な訳語が充てられています。

【他動詞】見せる、示す、出品する、展示する、表す、教える、案内する など

【自動詞】見える、目立つ、(口語)顔を見せる、現れる、上映・上演される

「tell」との大きな違いは、口頭ではなく、人前で何かを見せたり、示したりする点です。

先ほどの③が、現物を前に使い方を見せてもらう、という点で、この「show」が適切です。

Can you show me how to use this machine, please?

この機械の使い方を教えてもらえますか?

すでにお気づきのように、②のパターンの応用です。

「Can you show me how to use ~ ?」で、~の使い方を聞くことができます。

【例文】

A: Excuse me.

B: Yes?

A: I don’t know this self-checkout…

B: OK, I can show you how to use it.

A:すみません。

B:はい?

A:このセルフレジが分からなくて。どうしたらいいですか?

B:私が使い方を教えてあげますよ。

【解説】

セルフレジに並んだ人が使い方が分からず、店員さんに聞いている場面です。

実際に使って見せてあげるので、「I can show you how to use it.」と答えます。

「~してあげる」と考えなくても、「can show」の表現で問題ありません。

教育する「teach」

先ほどと同様、辞書を調べてみましょう。

【他動詞】教える、(学科などを)教える、(人・クラスなどを)教える、(teach oneselfで)独学する など

【自動詞】教師をする、(~で)教える

「教育する」と書いたのは、専門的な知識や技術が身に付くように教えるからです。

ただ知っていることを伝えたり、言ったりする行為とは、ニュアンスが異なりますよね。

「教える人=teacher」である先生はもちろん、コーチやインストラクター、自分よりも知識のあるクラブの先輩などが教えてくれる時には、「teach」が適切です。

He teaches English at school.

彼は学校で生徒に英語を教えている。

漠然と「生徒」と言っているので、「the」などの冠詞は必要ありません。

その他にも例文を見ておきましょう。

【例文】

Thanks to my classmate who taught me mathematics, I got B plus this time.

[My classmate taught me mathematics; thanks to him, I got B plus this time.]

数学を教えてくれたクラスメートのおかげで、今回はB+を取れた。

[クラスメートが数学を教えてくれて、彼のおかげで、今回はB+を取れた。]

She taught swimming to children at a swimming school.

彼女はスイミングスクールで子供たちに水泳を教えていた。

【解説】

最初の文は「who」という関係代名詞を使っています。

「B plus」というのは、たとえばアメリカの高校などの成績評価の1つです。

※A、B、C、D、Fの5段階でつくのが一般的で、さらに3段階(A+、A、A-)に区分されることも。

2つ目も専門性の「teach」、その過去形「taught」を使っています。

自分から「教える」と言いたいときには

セルフレジのところで、「I can show you how to use it.」の表現を書きました。

自分から教えてあげたいときに使える、便利な表現の1つです。

他にはどんなパターンがあるのか、考えてみましょう。

⑤食堂の場所を教えようか?

⑥私たちの予測をお教えしたいと思います。

⑦納期が決まりましたら、お教えします。

「~してあげようか?」というときに便利なのが、「If you’d like, I can ~.」の形です。

あなたが望むなら~できますよ、というニュアンスが表せます。

「~への道順」という意味で、「the way to」が使えます。

それを踏まえて⑤を考えてみると、「場所を教える」なので、口頭で伝えるなら「tell」、案内図を見ながら伝えるなら「show」、他には「direct」という単語も使えます。

⑤食堂の場所を教えようか?

口頭で➡ If you’d like, I can tell you the way to the cafeteria.

案内図の前で➡ If you’d like, I can show you the way to the cafeteria.

Direct を使って➡ If you’d like, I can direct you to the cafeteria.

「Direct」は、「direct 人 to 場所」と、場所の前に「to」が入ることに注意して使いましょう。

なお、「I can tell you about the cafeteria.」にすると、道順ではなく、食堂そのものの説明になります。

さて、⑥の「お教えしたいと思います」というと、複雑な文章になりそうなイメージがあるかもしれませんが、さっぱりと「教えます」まで、そぎ落とすのがコツです。

そこで便利なのが、「I can tell you ~」で始まる文章です。

「予測を伝える」なので、もちろん「tell」が使えます。

さらに「お知らせする」の意味で「inform」もよさそう。

⑥私たちの予測をお教えしたいと思います。

口頭で➡ We can tell you our prospect now.

Informを使って➡ We can inform you of our prospect now.

「inform」は、「inform 人 of 情報」と、「of」が入ることに注意して使いましょう。

「now」と付け加えているのは、「いまから」というニュアンスのため。

最後に、⑦の「納期が決まりましたら、お教えします」、やや難しく感じるでしょうか。

これも⑥と同じで、「We can tell you ~」や「We can inform you of ~」の文章が使えます。

「決まった後で伝える」ということなので、「We will tell you」や「We will inform you of」でも構いません。

⑦納期が決まりましたら、お教えします。

We can/will tell you the delivery date when it is fixed.

We can/will inform you of the delivery date when it is fixed.

まず「fix」には固定するという意味があり、「A is fixed」で「A(の日付)が決定する」という意味です。

どちらも「納期を伝えるつもりです + それ(納期)が決まったとき」という2文で構成されています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

「tell, show, teach」の違いを感じ取ることができましたか?

冒頭でも書いたように、私たちは知らず知らずのうちに、様々な場面で「教える」という言葉を使っています。

しかし、基本は、伝える・知らせる「tell」、見せる・示す「show」、教育する「teach」です。

「発送日を教えて」と言いたいと思ったときに、ふと「teachは先生の“教える”だから、違う言葉かも」と思い出していただけたら嬉しいです。

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