みなさんは、英語の勉強をしていて、スペルや意味が似ていてどのように使い分ければ良いか迷ってしまう単語・表現に出会ったことはありませんか?特に英語初心者の方や勉強し始めたばかりの方にとっては、やっかいな問題ではないでしょうか。
そこで今回の記事では、スペルや意味が似ていて混乱しやすい表現のひとつである「despite」と「in spite of」の使い分けを徹底解説していきたいと思います。
それぞれ、どのような文法構造のなかで使うのか、どんな場面(具体的に、ビジネスシーンと日常会話で使われる例をご紹介します)で使われるのか、詳しくご紹介していきます。それぞれ、例文とともに詳しく解説していきますので、ぜひその例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。
「despite」と「in spite of」の基本的な意味
まずは、「despite」と「in spite of」の基本的な意味をチェックしていきましょう。
これらの2つの表現は意味が同じで、「~にもかかわらず」と訳され、逆説を表します。話の流れや物事が予想と違った方向に行くような場合に使われます。
基本的な使用法
まず、「despite」と「in spite of」の使用法を考えるにあたり重要になるのが品詞です。「Despite」と「in spite of」はどちらも前置詞として文中で役割を果たします。
ちなみに、「~にもかかわらず」を意味する英語には他にもalthoughやthoughなどがありますが、althoughは接続詞、thoughは接続詞および副詞になります。
また、「despite」と「in spite of」はどちらも文頭・文中のどちらに置くこともできます。ただし、文尾に置くことはできませんので気を付けてくださいね。
「despite」と「in spite of」の具体的な使い分けと具体例
ここからは、「despite」と「in spite of」の具体的な使い分けと具体例をご紹介していきます。
使い分けについては、さまざまな説があります。例えば、アメリカでは「despite」の方がよく使われるといわれているという説や、in spite ofのほうがポジティブなニュアンスがあるという説などもあります。
ただし、ネイティブスピーカーでもほとんど同じと捉えている人も多いため、これらの説はあくまで参考程度に捉えていただければ幸いです。また、「despite」の方がやや丁寧でフォーマルな印象になるという説もあります。
despite と in spite of の使い方
先ほどもご紹介したとおり、「despite」は文頭・文中のどちらでも使うことができます。
文頭に来る場合は、「Despite+名詞または動名詞, +文章」という文構成になります。名詞または動名詞の後ろにカンマ(,)がつくことに注意してくださいね。
文中に来る場合は、「文章+ despite+名詞または動名詞」となります。なお、動名詞は動詞に「ing」がついた形です。
「In spite of」も文頭・文中のどちらでも使うことができます。文頭に来る場合は、「In spite of+名詞または動名詞, +文章」となります。こちらもカンマをつけ忘れないようにしてくださいね。文中に来る場合は、「文章+in spite of+名詞または動名詞」となります。
なお、「despite」も「in spite of」も後ろに名詞または動名詞が来ることが一般的ですが、そのどちらもを使わないで文章を続ける場合には、「despite the fact that + 文章 ,+文章」「In spite of the fact that + 文章, +文章」、「文章+Despite the fact that +文章」「文章 + In spite of the fact that +文章」のように、「the fact that(という事実)」という表現と組み合わせて使います。
なお、この言い方はかなりフォーマルな言い方であり、カジュアルな日常会話ではあまり使われません。意味が同じで使い方も似ているこの2つの表現ですが、「despite of」というのはよくある誤りですので、気をつけてくださいね。
日常会話やビジネスの場面での活用
ここからは、日常会話やビジネスの場面でどのように「despite」と「in spite of」を活用していくか、具体的な使用例とともにご紹介していきたいと思います。
日常会話での使用例
まずは、みなさんも使用頻度が高いであろう日常会話での使い方を例文を使ってご紹介していきます。
悪天候にもかかわらず、彼らは長い散歩を楽しみました。
※日常生活で「despite」と「in spite of」を使う機会が多いのは、上記例文のような「天候・天気」に関することではないでしょうか。
暑い天候にもかかわらず、私のお母さんはセーターを着ていました。
※セーターはsweater(発音:スウェーター)といいます。ただし、イギリスではjumper(発音:ジャンパー)という方が一般的です。日本語の「ジャンパー」は上着をイメージするかと思いますので、混乱しないように気をつけてくださいね。
教師から時間を守るよう注意されていたにもかかわらず、2人とも遅刻してきました。
大雪にもかかわらず、私のフライトはキャンセルされず、時間通りに着陸しました。
たくさん食べたにもかかわらず、私はまだお腹が空いていました。
彼女は彼が言ったことにかかわらず、ボーイフレンドを許しました。
続いて、in spite ofを使った例文をご紹介していきます。
彼は成功したにもかかわらず、お金をあまり貯めませんでした。
大雪にもかかわらず、私の子どもたちは学校に行かなければなりません。
台風にもかかわらず、彼のフライトはキャンセルになりませんでした。
一生懸命勉強したにもかかわらず、私はその英語のテストに合格できませんでした。
ビジネス英語での応用例
ここからは、ビジネスシーンでの応用例をご紹介していきます。
少ない予算にもかかわらず、私たちのチームはそのプロジェクトを成功に収めました。
その評判にもかかわらず、彼はこの仕事を得ました。
私が一生懸命働いているにもかかわらず、上司は私を認めてくれませんでした。
悪天候にもかかわらず、多くの人が店の前に並んでくれたことをうれしく思います。
20代にもかかわらず、彼女はマネジメント能力が高いです。
まとめ
いかがでしたか?今回の記事では、「despite」と「in spite of」という似ている前置詞について、意味や使い方、日常会話やビジネスシーンでの具体的な使用例などをご紹介しました。
今回ご紹介したように、「despite」と「in spite of」は意味が同じだからこそ、混乱しやすい表現です。文法上も似たような使い方をしますが、ちょっとした違いがあり、適当に使ってしまうと正しくない場合があります。
今回ご紹介した「despite」と「in spite of」を適切に使えるようになれば、より英語でのコミュニケーションがスムーズに進むはずです。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
今回ご紹介した「despite」と「in spite of」をそれぞれ適切なシーンで使うことができれば、より自分の英語での表現の幅が広がりますし、ネイティブスピーカーからも「お!この人はいろんな単語やフレーズを知っているんだな」と思ってもらえるのではないでしょうか。
また、今回学んだ「despite」と「in spite of」について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブはどのようにdespiteとin spite of を使っているのか知りたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
レッスンでは、ネイティブスピーカーの講師とマンツーマンで話すことができます。今回ご紹介した「despite」と「in spite of」に関する英語表現をさらに練習しても良いですし、似たような逆説の表現について講師とディスカッションするのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.