今回は、byとnearに焦点を置いていきます!どちらも日本語訳だと「近くの」と訳すため、なんとなく使っている方もいるかもしれませんね。
間違いではないかもしれないが、ネイティブスピーカーからしたら違和感がある、そんな言い回しをしないようにするためにも、ここでbyとnearの違いをしっかり理解しておきましょう!
by,nearの違い
Byとnearは、どちらも「近くの」という意味ですが、単語が違うわけですからニュアンスに違いがあります。以下でどう違うのか見ていきましょう。
byの意味と使い方
では、先にbyについて解説していきます。まず、英英辞書でbyの意味を調べてみました。すると、以下のような説明がありました。
near or at the side of:
beside or near something
Byについて調べたのに、これから解説するnearが出てきてしまいました!それだけbyとnearの意味が近いという意味なのですが、こんがらがってしまいそうですね。覚えやすいのは、byは「視覚的に近い」ということです。
具体的にどれくらいの近さかどうかは決まっていないものの、byはnearよりも距離的には近いイメージで、近さが目に見える状態の時に使う傾向があります。「近くの」という訳がしっくり来ない場合は、「そば」が良いと思います。なんとなく近いnearと違い、多くの人が見て近いことがはっきりわかる場合にbyを使います。
その学校はうちにそばにあるよ
この例文からわかるのは、誰が見ても学校が家のすぐ近くにあることです。個人の感覚的に近いという場合はnearの方が適切なので、byを使ったこちらの例文では学校が家の隣のようなごく近い場合だとわかるわけです。
ちなみに、nearだと時期が近いことに対しても使えるのですが、byは距離が近いことにしか使えませんのでご注意を!
nearの意味と使い方
では、次にnearの意味を英英辞書で調べてみましょう。以下のように記載されていました。
not far away in distance:
only a short distance from a person or thing
「距離的に遠くはない」だとか、「人やモノから少しの距離」と書かれています。先ほど解説したbyのように誰が見ても近いとわかるものではなく、遠くないことを表現できます。
したがって、byが「視覚的に近い」であれば、nearは「感覚的に近い」となります。byの方がnearよりも近いことも覚えておきましょう。Byを解説した時に使った例文をnearバージョンで書き直すと、以下のようになります。
その学校はうちの近くにあるよ
この例文からわかるのは、一目見て隣通しのような近さではなく、個人の感覚的に近いということです。人によってどのくらいが近いと思うかは変わるので、徒歩3分の位置にあるのかもしれませんし、電車で1駅の距離にあるのかもしれません。
同じ人が同じセリフを言ったとしても、中学校時代なら徒歩10分圏内にある学校を近いと表現する場合もあれば、大学時代なら5駅離れたところにある学校を近いと表現する場合もありますよね。各自治体にある小中学校と違い大学は少ないですから、その割には近いことを表すと小中学校の近さとは異なるわけです。
Byの解説時に少し触れましたが、nearは距離の近さだけでなく時期の近さにも使えます。例えば以下の例文のような言い回しがあります。
近いうちに遊びに行くね
In the near futureは、「近い将来」、「近いうち」という意味です。距離の近さを表す時と同様に、このnearはアバウトで人によってどれくらいの期間を意味しているのか異なります。1週間以内なのかもしれませんし、1か月以内なのかもしれません。あるいは、日本人と似ていて本心を言わないイギリス人的には「絶対行かないよ!」という意味かもしれません。
by, near 使い分けるポイント
Byとnearの違いがわかったので、もう使い分けられますね!まとめると…
Near…byより遠い。感覚的な距離の近さや時期の近さを表す。
こんな感じです!中学校ではbyもnearも同じような扱いで、詳しい解説はありませんでした。なんとなくふわっと終わって行ったと思いますが、実はネイティブスピーカーにとっては明確な違いがあったのですね。
関連表現
では、次からは近さを表すbyとnear以外の英語表現をご紹介しましょう!
こちらも使い分けができていないと違和感がある文章になってしまうので、まとめて覚えておいた方が得ですよ?
nearby
Nearbyは、まるでnearとbyが連結したような単語でなんだか複雑ですよね。
しかし、実はbyとほぼ同じで、距離的に近いことを表します。ただし、まったく同じようには使えません。なぜなら、nearやbyは前置詞ですが、nearbyは形容詞としても使えるからです。以下の2つのパターンを見てみましょう。
I decided to buy a house nearby.
最初の文は、名詞であるhouseの直前にnearbyが来ているので形容詞的に使われています。文末に来るパターンもありますが、慣れていない場合は何度かオリジナル文章を作ってみましょう。
beside
Besideは、すぐ横にある時に使う英単語です。覚え方は、“be”(ある)+“side”(横)だから、「横にある」です。
距離の近さ的にはbyと意味が近いですが、besideの方がすぐ横に並んでいる印象が強い単語になります。位置関係がはっきりしているのが特徴で、例えば前後にある関係では不適切です。
彼の隣にいる女の子は誰?すごく可愛いね
close
「近い」と言えばcloseを思い浮かべる方もいると思います。こちらはbyやnearなど、今まで習った単語とどこがどう違うのでしょうか。これだけ近くを表す単語があるともう違いがないように思うかもしれませんが、頑張って覚えましょう。
Closeはnearと同じで、距離が近いことを表します。それに加えて、関係性の近さも表せることが特徴です。
ノットさんとジョンソンさんはとても親しい友達なんだ
また、クイズ番組など、正解に近い答えが出て「惜しい!」と言う時にもcloseがよく使われます。スポーツでゴールを決めそこねた場合でも同じです。
惜しい!
テストで99点をとった時、英語の先生がこのように書いてくれたことはありませんでしたか?求めるものに近いことを表現できます。
next to
Next toは、近いことは近いのですが、位置的に横隣にある時限定で使える表現です。これはわかりやすいですね。
スーパーの隣にある家を探してるんです
adjacent to
こちらの単語はTOEICを勉強していないとなかなか出会えないかもしれませんね。Adjacent toは、「隣接している」という意味です。ただ、日常会話ではnext toの方が一般的ではあります。
イタリアはドイツと隣接している
どんな近さを表すかによって使う単語は変わる
今まで見てきたものは、距離的な近さ、時期的な近さ、そして関係性の近さでしたね。以下で、それぞれの近さを表す単語をまとめたので、最後に参考にしてみてください。
時間的な近さを表す英語表現
immediate
at hand
「近いうちに」を表すなら以下の表現をおすすめします。
(pretty) soon…ここで使われているprettyは「とても」=「very」という意味です。
in a short time…時間の近さは「短い」と捉えられるのでshortでも表現可能です。
one of these days
before very long
距離的な近さを表す英語表現
close
by
not far off
関係的な近さを表す英語表現
close
数量・程度の近さを表す英語表現
close to
hard upon
例えば年齢が30に近いと言いたいなら以下のような表現を使います。
まとめ
近くを表す様々なフレーズが出てきましたね。これらは英会話教室でも使うので、通っている方は英語学習の一環として英語例文を含め覚えておきましょう。
どんな話題でも出てくる可能性があります。Byやnearなどは子供英語教室や受験英語、ビジネスシーンでも出てくるので、英語を学び始めたばかりの人から上級者まで幅広いレベルで必要になります。
「近さ」と一言で言っても、距離的なものなのか時間的なものなのか違いがあるため、しっかり使い分けられるよう練習しましょう!
◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.