英語で“ちなみに”は「By the way」だけじゃない?話の切り替え表現6選!

By the way

「ちなみに」と聞くとBy the wayという表現を思い浮かべる人が大半なのではないでしょうか。もちろんそれも正解です。

ただし、状況や場面によっては他の表現の方が適切な場合もあります。

今回の記事はそんな「ちなみに」にまつわる表現をビジネス用途も含めて6つご紹介いたします!

By the wayの意味と使い方を確認しよう!

義務教育で習った方も多いかと思いますが、「ちなみに」の最も一般的な英語表現はBy the wayです。「ちなみに」の英語のカジュアルの定番と言えます。

この機会にBy the wayの意味や使い方についてあらためて確認してみましょう。

他の表現を早く知りたいという方は、次のフォーマル·ビジネスシーンではincidentally、もしくはAs a side noteまでスキップしてください。

By the wayは「本題から逸れるけど」のイメージ

まず、(Cambridge dictionary WEB版)の定義によると

“used for introducing a statement or subject that may not be directly related to the subject being discussed”

とあります。

つまり、今話していることとは直接は関係がない話題を話すときに「なお」のような導入として使われています。好きなフットボールの話をしているとき、ちなみに(なお)、私はバスケットも大好きです、のように英語でもby the wayを使います。

日本語の「ちなみに」の意味合いとほぼ同じと言えるでしょう。

By the way, this subject means a topic, not an area of study.

ちなみに、ここでのsubjectは教科ではなくトピック·主題という意味です。

一方で、

“used when you say something new or on a different subject”

という定義もあります。

新しい、もしくは別の話題に移るという機能を持っているので、日本語では「ちなみに」よりも「ところで」や「そう言えば」に近いと言えます。

By the way, I have been learning English to become a translator.

ところで、私は翻訳家になるために英語を勉強しています。

更に詳しく見てみると前置詞のByは

“near or at the side of”

(Cambridge dictionary WEB版より)

という意味があります。

The wayはここでは今自分たちが話している話題ということなので、「本題とは逸れるけど」ということになります。

そして、その逸れ具合によって「ちなみに」になるのか「ところで」になるのかが決まると言えます。

後ほどご紹介する「〇〇と言えば」という意味のSpeakin ofを使えば、話が続いていることが分かりやすくなります。

By the wayの使い方

By the wayは文頭もしくは文末に置き、コンマを伴って使用します。このby the wayの使い方ですが、文頭に持ってくる場合は話す内容が切り替わるとき、また文末であれば何かを追加で伝えたい意思があることを意味します。

Oh, by the way, my name's Julie.

ちなみに私の名前はJulieです。

You misspelled my name, by the way.

私の名前のスペルが間違ってます。ちなみにですけど。

どうしても文中で使いたい場合は次にご紹介するIncidentallyを使いましょう。

また、友人や仲の良い同僚などとチャットをする時はBTW(Btw)という略語が使えます。

By the by、あるいはBy the byeも同じ意味·使われ方ですが現在ではあまり一般的ではありません。

フォーマル·ビジネスシーンではincidentally、もしくはAs a side note

By the wayはどちらかというとカジュアルな表現です。一方、by the wayを使わないほうがよいシーンとはビジネスやビジネスメールでしょう。そこで「ちなみに」「ところで」の英語の丁寧な表現を紹介しましょう。

友人や同僚に対して、あるいは口語で使う際には良いですが、フォーマルな場面やビジネスシーン、もしくは文章で使う場合、

·Incidentally

·As a side note

のいずれかを使うと良いでしょう。

Incidentally, she was a very popular mayor.

ちなみに、彼女はとても有名な市長だったんですよ。

Incidentallyは文中で使うこともできます。

I have already heard about his choice, which is incidentally, very sad.

彼の決断については聞いたよ。非常に悲しいね。

社内メールなどで、特に目上の方に使う時などはBy the wayよりもIncidentallyが好まれます。

So we should have the report finished up by this afternoon. Oh, and as a side note, I managed to organise a meeting with the CEO tomorrow.

このレポートを午後までに終わらせないといけないですね。あ、ちなみに明日のCEOとの会議はセッティングできていますので。

As a side noteはSide noteだけでも使えます。

丁寧さは

Incidentally=As a side note > Side note > By the way

となります。ビジネスにおいては、by the wayはこのような表現に言い換えられるようにしましょう。

「そういえば、〇〇と言えば」のSpeaking of

Speaking ofの後に名詞を続けると 「そういえば、〇〇と言えば」 という意味になります。

情報を補足するという意味では「ちなみに」と非常に近い意味だと言えます。

例えば、相手がJohnに関する話をしている時に、

Speaking of John, I saw his girlfriend walking with a man yesterday.

Johnと言えば、昨日あいつの彼女が男の人と歩いてるのを見たよ。

Speaking of which, の後に文章を続けて「それに関してですが」と言うこともでき、フォーマルな場でも使えます。

また、Talking ofも同様の意味ですが、Speaking ofの方が一般的です。

しかし、Johnの彼女と一緒にいた男性はいったい誰なのでしょうか。


ここで少し余談!

「あいつまたバックレたよ~」こんな表現よく使いますよね!下記記事では「バックレる」の英語表現をご紹介しています!

nativecamp.net


ビジネスで使える「ちなみに」に似た表現2つ

微妙にニュアンスが異なりますが、特にビジネスシーンで使える「ちなみに」に似た表現を2つご紹介いたします。

·ご参考までに(For your information)

·「なお~」の意味で使えるPlease note (that)

それぞれ順番に見ていきましょう。

ご参考までに(For your information)

「情報提供、情報共有、あるいはご参考までにお知らせしておきます」といった場合に使える表現としてFor your informationがあります。ネイティブがメッセージを転送するときにも略した形で一言FYIと使うことがよくあります。

For your information, there is my favourite Japanese restaurant is near the hotel.

ご参考までですが、そのホテルの近くに私のお気に入りの日本食レストランがあります。

ASAP=As soon as possible(至急)などと同じ用に、FYIと略して使うこともできます。

同じ意味でFor information only、またはFor your referenceという言い方もできます。

By the way, 筆者のかつての上司がFYIとして良く情報提供をしてくれました。部下を気にかけてくれる良い方でした。

「なお~」の意味で使えるPlease note (that)

関係性によりますが、ビジネスやフォーマルな文章ではそもそも「ちなみに」程度の情報は書かないことが多いです。

ただし、本題には直接関係無くても相手に何か気をつけてもらいたいことがある時は、日本語でも「なお」として情報を付け足すことがあるでしょう。

そういった場合に「なお~となっておりますので、ご了承ください」のような意味で使えるPlease note (that)があります。By the wayのビジネスバージョンのような形で丁寧に使うことができます。

Please note (that) 17th March is a public holiday and emails won't be entertainedaccessed on that day.

なお、5/17は祝日となっており、お問い合わせにはご対応できかねますのでご了承ください。

By the way, この例文は筆者がアイルランドの語学学校に通っていた時に学校から送られてきたメールの一部です。

セントパトリックデーと言って街中が緑に染まるお祭りの一つで、アイルランドをはじめとした英語圏の国々で祝われています。

Please note (that) の他に似たような言い回しとして Please be advised (that) があります。

「〰とアドバイスされてください」=「〰であることにご注意ください」「~であることをあらかじめご了承ください」 となります。

丁寧な表現ですが、忠告のニュアンスを含んでいる場合があるため、実際に使うことは少ないかもしれません。

ホテルなどの注意書きや公共機関からの通知などで目にすることがあります。

いずれも少し堅い表現になるので、口語で使うことはなく主にメールや書面で見ることが多いです。


ここでまた少し余談!

下記記事でかなり会話に役立つ「Kind of」の使い方についてご紹介しています!しっかり覚えて、会話の中に取り入れてみましょう!

nativecamp.net

「ちなみに」の英語まとめ

今回は「ちなみに」にまつわる表現を以下の6つ、ご紹介いたしました。

·最も一般的なBy the way

·より丁寧な表現のIncidentally、As a side note

·「◯◯と言えば」のSpeaking of

·ご参考まで=For your information

·「なお」に近いPlease note (that)

「ちなみに」と聞くとBy the wayを最初に思い浮かべるかもしれませんが、状況や場面によって

Incidentally
Speaking of
が使えると会話の幅が広がるでしょう。

プレゼンや面接などで使いたい時は

Incidentally
As a side note
が適しています。

英語には敬語が無い。と言われることもありますが、フォーマルな場面では表現を変えることが多いです。

辞書によってはフォーマルかインフォーマルかが記載されているので、今後英語を学習するうえで注意して見てみましょう。

自分が実際に使う表現かどうか、どのような場面で使えるかが想像できるので身につくのがより早くなるはずです。「ちなみに」の英語に関しても同様、今回紹介した表現を参考に、ぜひ使ってみるようにしてください。