日本の夏といえば、夏休みに始まり、夏祭りや海水浴、花火大会などが思い浮かびます。そんなイベントに欠かせないのが、「かき氷」ですよね。
外国人と「あなたの国には、かき氷ある?」と話題を広げられるように、学習してみましょう!
「かき氷」の表現いろいろ
「かき氷」を表す主な表現は、次の4つです。
1. shaved ice: 一般的なかき氷
2. shave ice: ハワイでポピュラーなかき氷
3. snow cone: スノーコーンカップに入ったかき氷
4. snow ice: ふわふわのかき氷
少し手間に感じるかもしれませんが、それぞれの使い方と表現を見てみましょう。じっくり向き合うと、覚えやすくなりますよ!
1.shaved ice: 一般的なかき氷
「かき氷」を示す、ごく一般的な表現です。
Wikiに書かれた「Shaved ice」の項目を引用し、意訳を付けてみます。
https://en.wikipedia.org/wiki/Shaved_ice
「Shaved ice is a large family of ice-based desserts made of fine shavings of ice or finely crushed ice and sweet condiments or syrups.」
「Shaved ice」は氷を使ったデザートの総称で、薄く削ったり、細かく砕いたりした氷に、甘味料やシロップを加えたもの。
「Shaved ice」に戻って、詳しく見てみましょう。
まず「ice」は「アイス=氷」のことですね。「shaved」は、「削る、剃る」に用いる動詞「shave」の過去形・過去分詞です。辞書で意味を確認しておきます。
Shave
【他動詞】
① (顔・ひげ)を剃る
② (芝生など)を刈り込む;~にカンナをかける
③ [口語]~をかすって通る
④ [口語]~を値引きする
【自動詞】
ひげをそる、かみそりを使う
【名詞】
① ひげを剃ること
② 薄片、削りくず
③ [a close shave で]かろうじて逃げること、危機一髪
日本語でもひげ剃りのことを「シェーバー」、ひげ剃り用のクリームを「シェービングクリーム」と呼びますね。その2つは、まさに「shave」から来ています。
「かき氷」は、かんなのような道具を使って作りますから、「削った(=shaved)氷(=ice)」というわけです。
ちなみに「ice」は不可算名詞(数えられない名詞)ですので、通常は「3つの氷(の塊)」を「three ices」と言うのは、正しくありません。
※この場合の正解は、「three pieces of ice」ですね。
しかし、「shaved」という過去分詞が付くことで、数えられる製品・商品となります。
Can I have two shaved ices?
かき氷を2つください。
「Can I have ~?」:「~をください」、「~をいただけますか」という意味です。
「May I have ~?」を使うと、少し丁寧な印象です。
2.shave ice: ハワイでポピュラーなかき氷
こちらもWikiに書かれた「Shave ice」の項目を引用します。
https://en.wikipedia.org/wiki/Shave_ice
「Not to be confused with shaved ice.
Shave ice or Hawaiian shave ice is an ice-based dessert made by shaving a block of ice and flavoring it with syrup and other sweet ingredients. On the Big Island of Hawaii, it is also referred to as "ice shave."」
「Shaved ice」と混合しないこと。
「Shave ice」または「Hawaiian shave ice」は、氷の塊を削り、シロップや他の食材で味をつけた、氷を使ったデザートのこと。ハワイ本島では「ice shave」とも呼ぶ。
ハワイに行ったことのある方には、おなじみのデザートということですね。
If I have a chance to visit Hawaii, I’d love to try Hawaiian shave ice!
ハワイに行くチャンスがあったら、ぜひハワイアンかき氷を試したいな!
Have a chance to do:~をする機会がある
I’d love to do = I would love to do: ~をしてみたい
3.snow cone: スノーコーンカップに入ったかき氷
「スノーコーンカップ」は、円錐形をした使い捨ての紙製のカップのことです。
「snow cone」は、そうしたカップに入ったボール型のかき氷を指しますが、氷の細かさは地域によって色々だそうです。
A: Mom, look, there is a snow cone stand!
B: So …?
A: Buy me a snow cone, please!
B: No, you ate too much ice cream last night.
A:ママ、見て、かき氷の屋台がある!
B:だから…?
A:お願い、かき氷買って!
B:ダメよ。夕べ、アイスクリームを食べすぎたでしょ。
「stand」:移動販売に使用される小型の屋台のこと。
「Buy me ~ please」:「私に~を買って」とお願いするフレーズです。
「too much ~」:「多すぎる~」を意味し、不可算名詞に用います。
4.snow ice: ふわふわのかき氷
凍らせたジュースなどを削って、かき氷のように器に盛ったスイーツです。
まさに「snow=雪」の「ice=氷」のように、ふわふわしているのが特色。アジア圏では「ice floss」という表現も使われるようです。日本でもこうしたタイプが多く見られるようになりました。
A: Can you tell me what a snow ice looks like?
B: It looks like shaved ice, but melts very quickly in your mouth.
A:スノーアイスってどういうものか教えて。
B:かき氷みたいだけど、口の中ですぐに溶けるよ。
「Can you tell me what ~ looks like?」:「~はどのように見えるか教えてもらえますか?」が直訳ですが、「どんな感じ?」や「どういうものか?」と聞く時にも使えます。
「melt」:氷や雪が解けること。
楽しい「シロップ」選び
「かき氷には、シロップが欠かせないよね」という方も多いと思います。
シロップのスペルは「syrup」で、アラビア語が語源だそう。「○○味」という時には、「flavor」(イギリスでは「flavour」)を使います。
先に出てきた「snow cone」用の主なフレーバーをアメリカの通販サイトで見てみると、次の6種類がセットになっていました。
Cherry(チェリー)/Raspberry(ラズベリー)/Orange(オレンジ)/Lemon-lime(レモンライム)/Strawberry (ストロベリー)/Grape (グレープ)
その他、Watermelon(スイカ)やMango(マンゴー)などもあるようです。
「シロップのかかったかき氷」と言いたい時には、「shaved ice with syrup」と、「With」を使って表現できます。
「スイカのシロップがかかったかき氷」なら、「shaved ice with watermelon syrup」でOK。
A: Hi. May I have two snow cones, please?
B: What flavor do you want?
A: What flavors do you offer?
B: We have cherry, raspberry, and orange.
A: Cherry and raspberry, please.
A:こんにちは。かき氷を2つください。
B:何味がいいですか?
A:何味がありますか?
B:チェリー、ラズベリー、オレンジですね。
A:チェリーとラズベリーにしてください。
「What flavors do you offer?」:直訳では「何味を提供していますか?」ですが、「どんな味がありますか?」を意味します。日本のかき氷には、小豆や抹茶を使った「宇治金時」もありますね。
https://www.justonecookbook.com/ujikintoki-green-tea-shaved-ice/
Ujikintoki is a Japanese shaved ice dessert, made with shaved ice on the bottom, drizzled with green tea syrup, and topped with red bean paste.
宇治金時は、かき氷の上に緑茶(味)のシロップをかけて、小豆をのせた日本のかき氷です。
「dessert」:デザートと入っているのは、かき氷を英語で説明する時に、より理解しやすくなるからです。
「drizzled」:動詞「drizzle」で細雨が降ることですが、白い氷の上に緑のシロップを降りかけた様子を表しています。
「topped」:動詞「top」で何かを乗せること。
「red bean paste」:「red been=赤い豆、paste=ペースト」で、ゆでてつぶした小豆のことを説明しています。
「ブルーハワイ」ってどう言う?
かき氷といえば、イチゴ味の鮮やかなピンクや、さわやかなブルーを思い出しますね。
そうした定番のひとつ「ブルーハワイ」は、カクテルが由来だそう。もし海外でブルーハワイ味のかき氷があれば、「Blue Hawaii please」で注文できます。
In Japan, Blue Hawaii is famous for shaved ice syrup.
日本では、ブルーハワイはかき氷のシロップとして有名です。
再び通販サイトで「ブルーハワイ」で調べてみると、次のような商品がありました。
Premium Blue Hawaii Flavored Snow Cone Syrup, 1 Gallon, Ready to Use
プレミアム・ブルーハワイ味のかき氷シロップ、1ガロン、そのまま使える
ブルーハワイ味ってどういうものなのか、ちょっと気になります。ネイティブスピーカーと話す機会があったら、ぜひ聞いてみたいものですね。
Have you ever tried the “Blue Hawaii flavor snow cone”?
How does it taste?
What does it taste like?
ブルーハワイ味のかき氷、試したことある?
味はどう?
どんな味なの?
2、3番目の「taste」は、五感や感覚を表す動詞です。最後に、「あなたの国にはかき氷ってある?」と聞くには…。
Do people in your country eat shaved ice?
あなたの国ではかき氷を食べますか?
Are you familiar with shaved ice?
かき氷には、なじみがありますか?
Is shaved ice popular in your country?
あなたの国では、かき氷は人気ですか?
毎年めぐってくる夏も、その様子や過ごし方は、国によって千差万別。日本の夏の風物詩や夏祭りの様子を伝えて、会話を盛り上げてみましょう。
まとめ
shaved ice: 一般的なかき氷
shave ice: ハワイでポピュラーなかき氷
snow cone: スノーコーンカップに入ったかき氷
snow ice: ふわふわのかき氷
flavor: ~味
What flavors do you offer?: 何味がありますか?
green tea syrup: 緑茶(味)のシロップ
red bean paste: ゆでてつぶした小豆
Blue Hawaii: ブルーハワイ
How does it taste?: 味はどう?
What does it taste like?: どんな味なの?
福岡県出身。現在は関東圏に在住。英語の面白さに目覚めたのは、夫の転勤に伴いアメリカに住んだ時。日本語との違いが楽しくて、渡米中の3年間でどんどんハマりました。もともと英語を「書くこと、読むこと」で勉強したので、「聞くこと、話すこと」の方が苦手。でも、オンライン英会話を活用することで、肩の力が抜けて、慣れるものだなぁと実感しました。趣味は山登り。低山から山小屋を利用した縦走まで、山とその周辺の自然に幅広く親しんでいます。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.