覚えておきたい英語の法助動詞9個!意味や使い方を例文とともにご紹介

法助動詞、ネイティブキャンプ、オンライン英会話

みなさんは、普段英語を勉強しているときに、「品詞」を意識していますか?英語の文法を学んだり、英文を分解しながら精読したりするときなどに気にかけるかもしれません。

今回は、英語の品詞のなかでも文に意味を付け加える役割を持つ「法助動詞」について取り上げてみたいと思います。

この記事では、まずみなさんがよく聞いたことがあるであろう「助動詞」と「法助動詞」の違いと、「法助動詞」の特徴について説明し、そのあと、覚えておきたい法助動詞を9つご紹介します。

それぞれの法助動詞の意味や使い方を例文とあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

「助動詞」と「法助動詞」の違いは?

みなさんが英語の品詞を勉強していてよく耳にするのが「助動詞」ではないでしょうか。

助動詞は英語で「Auxiliary verb」と言います。「Auxiliary」とはラテン語で「auxiliaris」と書き、現代英語で言うところの「helpful」、つまり「助けになる」と同じ意味です。

この「Auxiliary」を使った表現はほかにも「auxiliary teacher = 非常勤講師(補助的な教師)」というものがあります。

助動詞は「have」「do」「be」のたった3つだけです。

I do like this movie.

私はこの映画がとても好きです。(ここでの「do」は強調するときに使われます)

I am playing a video game.

私はビデオゲームをしています。(ここでの「am = be」は進行形を表すときに使われています)

一方、助動詞の一部で、人の感情が関係している助動詞を「法助動詞」と言います。法助動詞の「法」とはモード、つまり話し手の一時的な心的態度を示しています。主な法助動詞は以下のとおりです。

・Can

・Could

・Will

・Would

・Should / Ought to

・May

・Might

・Must

・Shall

見ていただくと分かるとおり、普段私たちが助動詞だと思っているものが法助動詞にあたります。

助動詞と法助動詞の主な違いは、助動詞自体に意味があるかどうかです。法助動詞は「can」には「可能」、「will」には「意志」といったように、助動詞自体に意味があります。一方助動詞はそれ自体には意味がありません。

法助動詞の特徴は?

上記で、法助動詞はそれ自体に意味があるとご紹介しました。それ以外にも、法助動詞には大きく3つの特徴があります。

1. 主語によって変化しない

英語では、動詞は主語によって変化しますが、法助動詞は変化しません

主語が3人称単数でも、現在時制でも「3単現のs」が付きません。また、「~ing形(現在分詞・動名詞)」や「過去分詞形」にも変化しません。

2. 後ろに動詞の原形がくる

法助動詞は、後ろに動詞の原形を取ります。

3. 法助動詞は連続で使えない

例えば、「She will must~」といったように、法助動詞の後ろにほかの法助動詞を使うことはできません。

いかがですか?法助動詞についてなんとなくイメージが掴めたでしょうか?それでは早速、それぞれの法助動詞について意味や使い方を確認していきましょう!

1.Can

法助動詞のなかでも最もよく使われるものである「can」は、「実現可能」や「能力」といった中核的意味を持っています。

I can cook Japanese food.

私は日本食を作ることができます。

能力を表す意味で「can」を使う場合には、「be able to ~(~することができる)」で置き換えることもできます。

また、「can」は許可を得たり、手伝いを申し出たりするときにも使うことができます。

Can I go home now?

家に帰ってもいいですか?

I can help you if you are busy.

もし忙しければ、手伝えますよ。

2.Could

「could」は「can」の過去形で、「過去に行うことができた能力」や、「実現可能かわからない出来事」を表すことができます。

I could speak Spanish when I was a child.

子どものころ、スペイン語を話すことができました。

We could go to the sea or we could go to the park.

海に行くこともできるし、公園に行くこともできますね。

「can」も「could」と同じように可能性を表すときに使うことができますが、「could」の方がより具体的でない可能性や提案について使われます。

3.Will

「will」のコアイメージは「強い意志」です。なにかが行われる確実性を伝えることができます。

I will visit the UK next summer.

次の夏にイギリスに行きます。

(実現可能性の高い未来を表し、話し手がその確からしさを確信しています)

また、相手に対する依頼に使うこともできます。ただし、「will」の持つ「強い意志」のイメージから、相手がそれを当然するであろうと期待するニュアンスがあります。

上司から部下へのお願いのような、少し上から目線の表現になりますので、使う場面には気を付けましょう。

Will you save me a meeting room for next week's meeting?

来週の会議のために、会議室をとってもらってもいい?

4.Would

「would」は「will」の過去形としても使われますが、ほとんどの場合「would」特有の意味を持つ用法として使われます。

基本的なイメージは「控えめな意志」です。「条件」と言い換えてもいいかもしれません。メインの動詞が確実に行われるために、別の条件を満たす必要があります。

I would go to the party if I managed to finish the things I had to do.

しなければいけないことが終えられたら、パーティーに行くと思います。

(別の条件を表すために、「if」などの接続詞が続きます)

また、「will」のように依頼を示すこともできます。「控えめな意志」というコアイメージから、より丁寧な表現となります。上下関係がはっきりしていない関係や場面では、「will」よりも「would」を使う方が無難です。

5.Should / Ought to

「Should」や「Ought to」には「~すべき」や「義務感」といった基本的なイメージがあります。

「~すべき」ですから、メインの動詞を行う必要があるけれど、まだ完了していないことを表します。「Should」と「Ought to」の違いは、主観的か客観的か、また口語でよく使われるか書面で使われるか、そして意味の強さです。

「should」は話し手の気持ちが入り、主観的に「~すべき」というニュアンスを持っています。口語でよく使われる表現で、「ought to」よりもやや意味が弱まります。

対して「ought to」は、客観的な判断、中立的な意見として「~すべき」ということを表します。書面で使われることが多く、「should」よりもやや強い意味を持っています。

You should do your homework before playing video games.

ビデオゲームをする前に、宿題をすべきだよ。

I should go to a party soon but haven't decided what to bring.

そろそろパーティーに行かないといけないけれど、なにを持っていくか決めていません。

(上記の例文のように、「but」を用いて、その義務が完了していない理由を説明することができます)

6.May

「may」には、「なにかをする許可」や「なにかが起こる可能性があること」という基本的なイメージがあります。「さまたげるものがない」と考えても良いでしょう。

You may leave the meeting room earlier than other people.

ほかの人より早く会議室を出ても構いません。

You may not play video games before you finish your homework.

宿題が終わるまでビデオゲームをしてはいけません。

May I sit next to you?

お隣に座ってもよろしいですか?

上記の例文は、「なにかをする許可/してはいけないこと」を示しています。3つめの例文のように「may」を疑問文で使えば、主語の動作の許可を得る表現となります。

He may go to the library today.

彼は今日図書館に行くかもしれません。

上記の例文は、「なにかが起こる可能性があること」を示しています。可能性を表すときには「can」「could」「might」を使うこともできます。これらと「may」に大きな違いはありませんが、「may」を使うとややフォーマルなニュアンスとなります。

7.Might

「might」の基本的なイメージは「あり得る」「可能性」です。

メインの動詞の実現可能性はやや低い場合に使用します。文のなかで「may」と「might」どちらでも使えることがあります。

また、「might as well」という良く使われる表現がありますが、これは「あまりそれ以外に良い方法がない(ことを示唆する)」ことを意味します。

Either situation might be the case.

どちらの状況もあり得るかもしれません。

I suppose we might as well go home.

家に帰った方がよさそうですね。

8.Must

「must」は「義務」や「強制」といったコアイメージがあります。

確実になにかが行われる、起こることを示し、その行動がとても重要であることを表します。

また、「have to」や「need to」よりもフォーマルで、相手に対して命令に近い口調となります。トラブルを避けるため安易に使うのはやめておくのが無難です。

You must finish your homework before dinner.

夕食の前に宿題をしなくてはならない/しないとだめだよ。

また、「強制」というイメージが「確信」に変化し、物事の確からしさを表すこともできます。

He must be tired as he walked miles and miles.

何マイルも歩いたのだから、彼は疲れているに違いありません。

9.Shall

「shall」「なにかが起こること」を表します。

「will」と同じような用法で使われますが、「will」の方がより日常会話では多く使われます。「shall」はやや文語的な言い方で、現在では会話ではそれほど多く使われません。

I shall post it tomorrow.

明日にでも投函します。

上記の例文は、未来に「なにかが起こること」を示していますが、この「shall」の用法は比較的実現可能性が高いものと言えます。

Shall we begin dinner?

夕食を始めましょうか?

「shall」は提案を表すこともでき、多くの場合は疑問形で使われます。

まとめ

いかがでしたか?普段英語を聞いたり話したりしているときは、なかなか品詞を意識することがないかもしれません。

しかし、今回ご紹介した「法助動詞」はさまざまな場面で使われているのを目にしたことがあるのではないでしょうか。文に意味を付け加えるという重要な役割を持っている法助動詞、ぜひ覚えてみてくださいね。

また、法助動詞は意味が似ているものもありますが、今回ご紹介した例文などを何度も繰り返し口に出して覚えることで、意味をしっかりと理解し、身に付けることができます。

法助動詞を適切に使うことができれば、きっとご自身が使える英語の幅が広がったり、より正しく自分の気持ちを相手に伝えたりすることができるはずです。

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