異国のスーパーマーケットには、その国ならではの
暮らしや文化が色濃く表れています。
フィリピンのスーパーも例外ではありません。
マンゴーやパパイヤなど色鮮やかなトロピカルフルーツ、量り売りのお菓子、現地の食卓に欠かせない魚醤「パティス」やエビペースト「バゴオン」といった調味料などがずらりと並び、フィリピンならではの食文化が垣間見えます。
今回は、そんなフィリピンの日常が詰まったスーパーを覗いてみましょう。
- フィリピンの主要スーパーマーケットチェーンの概要
- 謎のローカルコンビニ「サリサリストア」
- スーパーマーケットでの買い物の注意点
- 日本の食材を買えるスーパーマーケットもあるのか?
- スーパーマーケットを通じて感じるフィリピンの文化
- まとめ
フィリピンの主要スーパーマーケットチェーンの概要
フィリピンには多くのスーパーマーケットチェーンが存在し、それぞれの特徴が地元の人々だけでなく観光客にも魅力的な買い物体験を提供しています。
特に、SMスーパーマーケットやロビンソンズスーパーマーケットは国内で広く展開しており、アクセスの良さや豊富な品揃えで人気を集めています。
Puregold(ピュアゴールド)は低価格志向の店舗展開が特徴で、ローカルの人々が日常的に利用するスーパーの一つです。
一方、Walter Mart(ウォルターマート)やThe Marketplace(ザ・マーケットプレイス)などは中間層をターゲットにしており、利便性と品質のバランスが取れています。
また、Shopwise(ショップワイズ)やLandmark Supermarket(ランドマーク・スーパーマーケット)は比較的広い売り場を持ち、多彩な輸入食品や地元の特産品を取り揃えています。
加えて、Metro Supermarket(メトロ・スーパーマーケット)やLandmark Supermarket(ランドマーク・スーパーマーケット)は特にセブ島やマニラで見かけることが多く、旅行者にとっても利用しやすいスーパーマーケットとして知られています。
さらに、フィリピンのスーパーでは、セールやプロモーションが頻繁に行われることも大きな魅力です。
例えば平日限定割引やまとめ買いに応じた価格設定など、うまく活用すれば地元の人に近い価格でお得に買い物ができます。
観光客にとっては、お土産として人気のあるドライマンゴーやバナナチップスをリーズナブルな価格でまとめ買いする絶好の場所でもあります。
謎のローカルコンビニ「サリサリストア」
フィリピンで街中を歩いていると、至るところに「サリサリストア」と呼ばれるローカルコンビニが目に入ります。
この「サリサリストア」とは、フィリピンならではの小規模な個人経営の雑貨店のことを指します。
その名前の由来はタガログ語で「いろいろなもの」を意味する「sari-sari」からきており、まさにその名の通り、日常生活に必要なさまざまな商品が販売されています。
サリサリストアは、規模こそ小さいですが、地元住民にとって欠かせない存在です。
飲み物、スナック、お菓子、調味料といった食品から、石けんや洗剤、文房具といった生活必需品まで揃っており、ちょっとした買い物をするには便利な場所となっています。
その一方で、スーパーマーケットとは異なり、品揃えは限られていることが多く、基本的には必要最小限の量を購入することができます。
サリサリストアのもう一つの大きな魅力は、商品の小分け販売が一般的であることです。
例えば、砂糖やコーヒー、インスタント麺などは1回分ずつ個包装されたものが販売されています。
これは買いだめをしない傾向があるフィリピンの家庭の生活スタイルに合わせた工夫とも言えるでしょう。
観光客にとっても、小さくて手軽なサイズの商品が揃っているため、お土産を探す際にはぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
また、サリサリストアは店主や地域住民との交流の場でもあります。
地元の人々とコミュニケーションを取りながら、フィリピン特有の温かい文化を感じることができる点も、スーパーマーケットとは一線を画した特徴と言えるでしょう。
スーパーマーケットでの買い物の注意点
フィリピンでスーパーマーケットを利用する際には、いくつかの注意点を押さえておくことが大切です。
マニラやセブ島を訪れる観光客にとって、スーパーマーケットでの買い物は便利で快適ですが、日本とは異なる文化やルールがあるため、事前に知っておくと安心です。
まず、フィリピンのスーパーでは、入店時にセキュリティチェックが行われることがあります。
バッグの中身を確認される場合があるため、大きな荷物を避けるのがベターです。
また、一部の店舗ではカートを使用する際にデポジットが必要なことがあるので現金を用意しておくと便利です。
次に、フィリピンのスーパーマーケットでは賞味期限や鮮度に注意を払うことが重要です。
生鮮食品や冷蔵・冷凍食品は特にしっかりとチェックし、万が一不具合があればスタッフに確認しましょう。
加えて、商品の重さや値段は専用のコーナーで計量されることが多いため、特に野菜やフルーツを買う際は一度計量してからレジに進むようにしましょう。
また、マニラやセブなど都市部のスーパーマーケットのレジではキャッシュレス決済が普及し始めているものの、一部の場所では現金しか使えない場合があります。
特に小額商品や特売品を購入する場合に備えて、小額紙幣や硬貨を多めに持っているとスムーズに買い物を楽しめます。
一方で、現金を持ち歩く際にはスリ対策を徹底し、大金を見せないよう注意してください。
そして、フィリピンのスーパーではレジ袋が有料化されているため、エコバッグを持参することをおすすめします。
現地で購入する場合も可能ですが、観光中に複数の買い物を予定している場合は日本から持参すると便利です。
最後に、都市部のスーパーマーケットは、多くの人々で賑わうため、混雑時間を避けると快適に買い物ができます。
通常、平日の午前中や昼過ぎは比較的空いており、レジ待ち時間も短いです。
ただし、週末や給料日が近い時期には、朝一番であっても混雑が予想されます。
観光中の限られた時間を有効活用するためにも、なるべく落ち着いた時間帯を選ぶとよいでしょう。
日本の食材を買えるスーパーマーケットもあるのか?
フィリピンのスーパーマーケットにも、日本の食材が購入できる店舗がいくつかあります。
たとえば、S&R Membership Shopping (エス・アンド・アール・メンバーシップ・ショッピング)やRustan’s Supermarket(ラスタンズ・スーパーマーケット)といったスーパーマーケットでは、味噌や醤油、海苔、梅干しなどの日本の調味料や食品が手に入ります。
ちなみに、S&R Membership Shopping(エス・アンド・アール・メンバーシップ・ショッピング)は会員制スーパーであり、大容量の商品が多く揃っているので、長期滞在者に特におすすめです。
このスーパーはアメリカ風の倉庫型スタイルで、広々とした店内に豊富な輸入食品が並んでいます。
また、Metro Supermarket(メトロ・スーパーマーケット)やLandmark Supermarket(ランドマーク・スーパーマーケット)などのローカルチェーンショップでも日本食材を取り扱っているコーナーを見つけることができます。
こうしたスーパーマーケットでは、カレーのルーやインスタントラーメン、さらにはお米といった基本的な日本食材を入手可能です。
ただし、商品によっては日本国内と比較してかなり割高であることがあるため、購入の際には価格をよく確認することをおすすめします。
スーパーマーケットを通じて感じるフィリピンの文化
フィリピンではスーパーマーケットが単なる、買い物をする場所というだけでなく、現地の生活や文化を垣間見ることができる重要なスポットとなっています。
スーパーマーケットの中をゆっくりと歩くだけで、フィリピンの豊かな食文化や流行、さらには地元の人々の暮らしの一面を実感することができます。
例えば、セブ島やマニラのような都市の大規模スーパーマーケットでは、トロピカルフルーツやドライマンゴー、バナナチップスといった有名なお土産品が豊富に並べられており、観光客にとっても魅力的な空間です。
一方、ローカル向けでは肉や魚が大きな塊で販売され、価格はキログラム単位で表示されるのが一般的です。
これらの商品セクションには活気があり、地元の人々が楽しそうに商品を選ぶ様子は、まさにフィリピンの日常そのものを感じさせます。
また、スーパーマーケットでは、フィリピンならではのフィエスタ(お祭り)にちなんだ装飾や音楽がお店全体を彩る時期があり、買い物が一種のエンターテインメントにもなるのです。
このように、スーパーマーケットは地域コミュニティの一部として機能し、フィリピンの陽気で親しみやすい文化を知るうえで欠かせない場所です。
さらに、地方ごとに異なる商品が並ぶため、マニラとセブ島ではスーパーマーケットの雰囲気や品揃えが違うことにも注目です。
地域ごとに特色が見られるので、それぞれの店舗を訪れることでフィリピン全土の多様性を楽しむことができるでしょう。
フィリピンのスーパーマーケットでの買い物は、単なるショッピングだけではなく、その土地の生活や文化を肌で感じる貴重な体験となります。
まとめ
フィリピンのスーパーマーケットでは、地元の新鮮なフルーツや野菜はもちろん、フィリピンらしいお菓子や缶詰、日本の食材や輸入品まで豊富に揃っています。
また、観光客に人気のあるドライマンゴーやバナナチップスなどのお土産品も手に入るため、ショッピングを通じて地元文化に触れるながらお得にお土産の購入もできます。
これからフィリピン留学や旅行に行かれる方は、現地スーパーでの買い物を、旅の楽しみのひとつとしてぜひ体験してみてください。
観光地での買い物とはまた違う、地域に密着したショッピングの魅力をきっと堪能できるはずです。

◇経歴
高校は日本国内の文部科学省グローバル教育指定校に通学。
高校卒業後、タイの国立タマサート大学に1年間正規留学。
その後、転入先であるチェコの国立マサリク大学で政治とメディア学を専攻。
イギリスの企業でマーケティングインターンを経験し、その後ジュニアマーケターとして採用され、英語での実務経験もあります。
◇資格
・TOEIC 800(高校2年次取得
・ IELTS 6.5(高校3年次取得
・ CEFR C1 (大学2年次取得)
◇留学経験
・アイルランド・ダブリンで2週間のホームステイ (高校2年次)
・タイ国立タマサート大学(1年間正規留学)
・チェコ国立マサリク大学(現在3年目で政治とメディア学専攻)
◇海外渡航経験
・25カ国訪問済み(例:ギリシャ、ベトナム、アルバニアなど)
・現地での留学やインターンシップの経験あり
・現在は30歳までに30カ国訪れることが目標
◇自己紹介
旅行が大好きで、異文化交流や新しい経験を大切にしています。これまでの経験を活かし、留学の良さを伝えていけたらと嬉しいです。