フィリピンは日本から行きやすいところにあり、物価も安いため留学先や旅行先として人気があります。 そんなフィリピンといえば、常夏の国というイメージがありますよね。
しかし、実はフィリピンは常夏ではなく、季節によって気候が大きく異なります。 日本の寒さから逃れるために冬の時期にフィリピンに行って、思っていた気候でなかった場合残念ですよね。
今回は、そうならないようフィリピンの冬について徹底解説していきます。 冬ならではのイベントやアクティビティ、注意点も一緒にご紹介していくので、冬にフィリピンへ行くことを考えている方はぜひ参考にしてみてください。
フィリピンの冬の気候・気温
フィリピンは東南アジアに位置する島国で、その気候は高温多湿な熱帯性気候に属します。 年間を通して温暖な気候を持つ国として知られていますが、実際は地域や季節によって変化があります。
フィリピンには日本のような四季はなく、12月〜5月の乾季、6月〜11月の雨季、3月〜5月の暑季に大きく分けられます。 このうち日本の冬にあたる乾季は、フィリピンにおいて最も過ごしやすい時期だと言われています。 比較的湿度が低い上に雨が少なく、屋外でのアクティビティや観光を楽しめる時期です。
フィリピンにおいても一番寒い時期は、12月~1月ごろです。 寒いとは言っても気温は最低でも23℃ほどですが、朝晩は肌寒さを感じるでしょう。 山間部であれば、この時期はかなり冷え込みます。
また、乾季であっても地域によって気候に違いがあります。 ここからは地域別に、気候や気温を詳しくご紹介します。
マニラ
ルソン島にあるフィリピンの首都マニラは、年中多雨な中に弱い乾季が存在する熱帯モンスーン気候に属します。 マニラのベストシーズンは乾季です。
特に、そのうち12月~2月は気温も湿度も穏やかで、観光に最適です。 マニラでは乾季であってもスコールが降る可能性があるので、折りたたみ傘を持っていくなどの対策は必須です。
セブ
ビサヤ諸島の中心に位置するセブは、熱帯性気候に属しますが、雨季と乾季の区別が他の地域に比べて曖昧です。 年間を通して温暖な気候で、雨が少ないのが特徴です。 ベストシーズンは乾季にあたる12月~5月です。
ダバオ
ミンダナオ島に位置するダバオ。ダバオは、年間を通して高温多湿な熱帯雨林気候に属します。 ダバオも明確な雨季と乾季の区別はなく、一年中一定の気温です。 乾季に限らずいつでも比較的安定した気候の中で観光を楽しめますが、蒸し暑さは感じやすいです。 一年中雨は降りますが、スコールが中心で一日中降り続けることは少ないです。
このように、フィリピンは地域によって気候が異なります。 訪れる際は、目的地の気候をよく調べることが大切です。
フィリピンの冬の服装
フィリピンは、平均気温が26℃〜27℃と、年間を通して暖かいのが特徴です。 年間を通して、日本ほどの大きな気温の変化はありません。しかし、多少冷え込むような時期もあります。
フィリピンの冬には、どのような服装をするのがいいのでしょうか。
マニラ
マニラは年間を通して気温が高く、12月~1月でも平均気温は25℃ほどあります。 特に都市部では、コンクリートの照り返しがあるため、体感温度はより高く感じるかもしれません。 そんなマニラでは冬であっても、日中は半袖に短パンで過ごすことができます。 ただ、朝晩は冷え込むことがあることや、冷房が寒く感じる場所もあることを考え羽織れるものを持っておくといいでしょう。 薄手のものと厚手のもので、2種類上着を用意しておくと安心です。
セブ
セブ島も年間を通して温暖で、半袖に短パンで過ごすことができます。 しかし、冷房と紫外線対策のため上着は持っておいたほうがいいでしょう。 特にビーチでの直射日光を防ぐために、長袖の羽織れるものは必須です。
バギオ
フィリピンで最も山深いエリアの中でも、観光地として有名なバギオの年間平均気温は15℃~23℃ほどです。 山間部のため、体感的には涼しく感じられます。 日中はTシャツでも大丈夫ですが、朝晩は冷え込むため長袖長ズボンは必須です。 宿泊先によっては暖房の効きが悪かったり、寝具が薄く寒く感じることもあるかもしれません。 寝る時のためのフリースなども持っておくと安心です。
フィリピンは、年間を通して温暖な気候の国として有名ではありますが、屋内や朝晩は冷えることもあります。 臨機応変に対応できるように準備しておくことがおすすめです。
フィリピンの冬に楽しめるアクティビティ・スポーツ
フィリピンは常夏の国ではありますが、冬のアクティビティやスポーツが楽しめる施設もあります。
SMシーサイドシティモール
セブ島にあるSMシーサイドシティモールは、セブ島で唯一アイススケートを楽しむことができる施設です。 大きなショッピングモールでもあるので、スケートを楽しむだけでなくショッピングをすることもできます。 アイススケートは、4歳以下のお子さんは遊ぶことができないので注意が必要です。 スケート代420ペソを支払うと、なんと時間無制限で遊ぶことができます。 荷物を預けたい方は、50ペソでロッカーを使うこともできます。 SMシーサイド内にはドリンクや軽食を購入できるところもあるので、休憩をはさみながらいくらでも滞在できますね。
アンジョワールドテーマパーク
フィリピンでは雪は降りませんが、今ではセブ島のミングラニラにある最新技術によってフィリピンの人たちも冬を感じられるようになっています。 屋内で冬を感じて楽しむことができる施設は、アンジョワールドテーマパークにあるスノーワールドです。
スノーワールドとは、200㎡の建物にリアルな冬を再現した施設で、一面真っ白な世界が広がっています。 カラフルにライトアップされたいくつもの氷の彫刻や、氷で作られたスライダーなどを楽しむことができます。
さらに、スノーワールド内にはホットチョコレートなどを楽しめるバーまであるのです。 アンジョワールドテーマパークでは、スノーワールドの他にも観覧車やゴーカートなどのアトラクションやレストランもあるので、一日中楽しむことができちゃいます。
フィリピンの冬に楽しめるイベント・祭り
フィリピンの12月・1月には、各地で伝統的なイベントが開催されています。 気候的にも過ごしやすい季節なので、イベントをより快適に楽しめるはずです。 ここからは、フィリピンの冬に楽しめるイベントや祭りをご紹介します。
シヌログ
毎年1月の第3日曜日に開催される祭りで、シヌログはセブ島を代表する祭りです。 サントニーニョという、キリストの子ども時代を模した人形をたたえます。 フィリピンだけでなく世界から人が集まるような大規模な祭りで、多くのダンサーが華やかな衣装をまとって踊るグランドパレードは見ものです。
ランタン・フェスティバル
ランタン・フェスティバルは、パンパンガ州サンフェルナンド市で行われ、毎年クリスマス付近に巨大なランタンが街中を華やかに彩るイベントです。 多くの露店が立ち並び、地元の料理や特産品を楽しむこともできます。 12月24日のクリスマスイブには、巨大なランタンのパレードが行われ、その光景を楽しみに多くの観光客が訪れます。
ディナギャン
ディナギャンは、毎年1月の第4週の週末にパナイ島イロイロで開催される祭りです。 セブ島のサント・ニーニョ像の複製が、イロイロに贈られたことを祝うために行われます。 また、先住民のアティ族との間に平和的な土地取引を結んだことを記念するものでもあります。
先住民の姿に似せて全身を黒く塗り、鮮やかな衣装をまとって一日中ダンスをします。 地元の若者によるストリートダンスや、広場で繰り広げられるグループパフォーマンスは迫力満点です。
過ごしやすいフィリピンの冬には、数多くの伝統的なイベントが開催されています。 ぜひ行ってみたいイベントの時期に合わせて、フィリピンに行く計画を立ててみてください。
冬にフィリピンへ行くときの注意点
ここまで、冬の時期のフィリピンの魅力を数多くご紹介してきました。 しかしもちろん、冬にフィリピンへ行くときの注意点もあります。 冬のフィリピンを楽しむためにも、以下の注意点を守ることをおすすめします。
気候と服装
ここまででもお伝えしてきましたが、フィリピンは年間を通じて温暖でも、冬には比較的涼しくなります。 日中は30℃近くまで気温が上がることがある一方で、夜間や早朝は冷えることもあります。 一日中楽しむためにも、薄手の長袖やカーディガンなどを1枚持って行くようにしましょう。 また、予期せぬ雨が降ることもあります。 折りたたみ傘やレインコートの準備も忘れずに行いましょう。
混雑
フィリピンでは、クリスマスを盛大に祝います。 そのため、冬の時期、特にクリスマスシーズンは観光地が非常に混雑していて、交通も混乱しています。 ショッピングモールやレストランなども混雑しているので、前もって予約をしていくことをおすすめします。 渋滞してなかなか目的地にたどり着けないということも想定し、計画を立てる際には余裕を持って予定を組んでおきましょう。
安全対策
フィリピンは基本的には治安がよく、安全に旅行することができます。 しかしそれでも、観光地や混雑した場所ではスリや置き引きに十分注意する必要があります。 貴重品はホテルの金庫に入れたり、財布を持たずに小銭や最低限のカードだけを持って外出するなどの対策を取ってください。
せっかくの海外で、トラブルに遭ってしまったらいい思い出ではなくなってしまいます。 できる対策は行いつつも、しっかり楽しめるといいですね。
まとめ
今回は、フィリピンの冬について解説しました。 一年中暖かいことで知られているフィリピンですが、冬には多少気温が下がります。 その分過ごしやすくもなり、冬に楽しめるアクティビティやスポーツなどもあります。 クリスマスを盛大に祝うフィリピンならではのイベントも多くあるので、フィリピンはぜひ冬に行ってみてほしい国の一つです。
ただし日本とはどうしても違う部分があるので、安全対策や交通の便に気を付けつつ、ぜひフィリピンの冬を楽しんでください。

◇経歴(英語を使用した経歴)
小中学生時代をアメリカ・ニューヨーク州で過ごした後、高校では英語を専門的に学び大学では主に英語教育を学びました。その中で、実際に中学生に対して学校で英語の授業を行ったり塾講師として受験英語の指導を行ったりしていました。
◇資格
・英検準1級
・TOEIC865点
・中学校教諭一種免許状(英語)
・高等学校教諭一種免許状(英語)
◇海外渡航経験
小学校3年生から中学生までの間、アメリカ・ニューヨーク州で生活し、現地の学校に通っていました。
この経験を通じて、異文化の中で生活する楽しさや戸惑いを肌で感じながら、英語や多様な価値観に触れることができました。
まだ幼いうちに新鮮な経験ができたこともあり、クラスメートとの交流や現地の行事への参加を通じて、自然とアメリカの文化に溶け込んでいく貴重な時間を過ごしました。
◇自己紹介
WEBライターのりんと申します。義務教育時代を海外で過ごした経験を活かして主に英語や教育に関する記事を執筆しております。