英語で話しているときに、「〜を持っていく」と説明するシーンは多々あると思います。
英語学習者であれば「bring」や「take」が思い浮かぶと思いますが、それぞれの単語の正しい使い分け方がいまいちよくわからないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、「bring」と「take」の使い分け方を、意味の違いを混じえながら解説していきたいと思います。例文もあわせて載せているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください!
「bring」と「take」の違い
「bring」と「take」は、意味が似てはいるものの、以下のようにそれぞれコアイメージが異なります。
bring:相手のいる場所に何かを持っていく / 誰かを連れていく
take:どこか別の場所に何かを持っていく / 誰かを連れていく
それぞれ違いを詳しく見ていきましょう。
bring:相手のいる場所に何かを持っていく / 誰かを連れていく
まず、ネイティブスピーカーが持つ「bring」のコアイメージを知るために、「Dictionary.com」に記載の意味を見てみましょう。
“to carry, convey, conduct, or cause (someone or something) to come with, to, or toward the speaker:”
誰かまたは何かを、話し手と一緒に、話し手に、または話し手に向かって運ぶ、伝える、行う、または引き起こすこと
英文引用元:Dictionay.com
ここで重要なのが、「話し手」という点です。
「bring」を使う場合は、「相手のところへ」何かものを持っていったり、誰かを連れていったりという状況のときになります。
例えば、AさんとBさんがいたとします。
翌日にAさんに家の庭でバーベキューが行われるため、2人は何の食材を用意するかを電話で話し合ったとしましょう。
このときもしBさんが、「じゃあお酒をいくらか持っていくよ」と言った場合、Bさんは話し相手のAさんのところへ持っていくことになるため、「bring」という単語を使うはずです。
またBさんが、「うちの子どもたちも連れていっていいかな?」と聞いたとしても、連れていく先はAさんの家なので「bring」になります。
なお、「bring」には「come」のように、近づいていくイメージがあることも覚えておきましょう。
A: Are you coming to the party tonight?
B: Yes, I am. I’ll bring some snacks.
A: 今夜はパーティーに来ますか?
B: はい。いくらかお菓子も持っていきますよ。
⇨話している相手のところにお菓子を持っていくので「bring」
A: If you finish the report, bring it to me.
そのレポートが終わったら、私のところへ持ってきてください。
⇨誰かが話し手のところへレポートを持っていくので「bring」
take:どこか別の場所に何かを持っていく / 誰かを連れていく
次に、ネイティブスピーカーが持つ「take」のコアイメージを知るために、今後は「ケンブリッジ辞書」に記載の意味を見ていきましょう。
「bring」との大きな違いは、持っていくまたは連れていく先が話し手ではなく、「別の場所へ」という点です。つまり、誰かと話していても、その人のもとではない場所に行くのであれば「take」が使われます。
ここでも例として、AさんとBさん、そしてCさんがいたとします。
AさんとBさんは今同じ場所にいて、Cさんの家で行われるホームパーティーに、何を持っていくかを話し合っています。
Aさん:「何を持っていくの?」
Bさん:「お菓子を持っていくつもりだよ」
このような会話だった場合、それぞれ話し相手のところへ持っていくのではなく、別の場所に持っていく話なので「take」が使われます。
また、AさんとBさんが、Cさんが住んでいる場所へ初めて訪れました。ホテルまでは近いのですが、外はもう暗くていまいち道がよくわかりません。
そこでCさんが、
「ホテルまで連れていくよ」
と言ったとしたら、別の場所に連れていくので「take」になります。
なお、「bring」が近づいてくるイメージなのに対し、「take」は「離れていく」イメージになるのも特徴です。
A: She is super drunk. I don’t think that she can go back home by herself.
B: I’ll take her to her house.
A: 彼女はとても酔っ払っています。一人で家に帰れるとは思いません。
B: 私が彼女の家まで連れて帰ります。
⇨話してる相手とは関係なく、別の場所へ連れて帰るので「take」
A: You can take some of them back home.
B: Really? Thanks!
A: いくらか家に持って帰っていいですよ。
B: 本当に?ありがとう!
⇨話している相手のところではなく、自宅に持って帰るので「take」
「bring」と「take」の使い分けがわかる例文
「bring」と「take」の違いについての理解をさらに深めるために、ここではそれぞれの単語を使った例文を紹介します。
ただ読むだけではなく、ぜひ状況をイメージしながら音読してみてください。
「bring」の例文
I brought some drinks here. Take one if you want.
いくつかドリンクを持ってきました。もし良かったら1つ取ってください。
Can I bring my kids there?
そちらに子どもたちを連れていっていいですか?
You can bring your girlfriend to the party.
あなたの彼女もパーティーに連れてきていいですよ。
Why didn’t you bring your jacket? It’s going to get cold tonight.
なぜジャケットを持ってこなかったんですか?今夜は寒くなりますよ。
If you find my son, could you bring him back here?
もし私の息子を見つけたら、ここに連れて帰ってきてもらえますか?
My husband was going to bring his boss a bottle of wine, but he lost it on the way.
私の夫は上司にワインボトルを1本持っていく予定だったのですが、道中でなくしてしまいました。
I’m going to camp with my friends tomorrow. One of them asked me to bring some food.
明日、友人たちとキャンプをする予定です。彼らのうちの1人は、私にいくらか食べ物を持ってくるよう頼みました。
「take」の例文
Where did you take your dog today?
今日はどこに犬を連れていったのですか?
Take your passport when you go to the airport.
空港に行くときはパスポートを持っていきましょう。
He took me to a Korean BBQ house first, and then a nice bar. I had a lot of fun with him.
彼はまず焼肉屋に連れていってくれて、それからバーにも連れていってくれました。彼ととても楽しみました。
Are you going to take these chairs to the park?
公園にこれらのイスを持っていくのですか?
I took him home after drinking last night, because he was really drunk.
昨夜、彼はとても酔っていたので、飲んだ後に彼を家まで連れていきました。
I wanted to take her to a nice restaurant, but she said that she wanted to have dinner at home.
彼女を素敵なレストランに連れて行きたかったのですが、彼女は家で夕食を食べたいと言いました。
「carry」との違いは?
「bring」や「take」とよく混同して使われがちなのが、「carry(運ぶ)」という単語。同じような意味なので、使い分けがわからないという方も少なくないでしょう。
「carry」の意味をケンブリッジ辞書で調べてみると、以下のような記載があります。
“to hold something or someone with your hands, arms, or on your back and transport it, him, or her from one place to another:”
なにかを、または誰かを手、腕、または背中で持って、ある場所から別の場所に運ぶこと
英文引用元:ケンブリッジ辞書
ここで重要なポイントは、「持っている」という部分です。
「bring」は来るイメージ、「take」は離れるイメージでしたが、「carry」は「持って移動している」ということにフォーカスが当たっています。
Could you carry my bag?
私のバッグを運んでもらえますか?
This baggage is too heavy to carry.
この荷物は重すぎて運べません。
まとめ
最後に、本記事のまとめです。
bring:相手のいる場所に何かを持っていく / 誰かを連れていく
take:どこか別の場所に何かを持っていく / 誰かを連れていく
いかがでしたでしょうか?「bring」と「take」の違いについて理解していただけたら幸いです。
はじめは「bring」と「take」を使い分けるのは難しいので、自然に使い分けられるようになるまで意識しながら練習してみましょう。オンライン英会話のネイティブキャンプでも、講師とマンツーマンで話しながら練習できるので、ぜひチェックしてみてくださいね!
◇経歴
・コールセンターでの日英バイリンガルオペレーター(3年)
・外資系企業(製薬業界)でのテクニカルサポート(2年)
・副業でオンライン英会話の講師(2年)
・東京にて通学型の英会話スクール経営(4年)
・英会話スクールをオンラインに切り替えて運営(現在で約4年)
・英会話講師歴は合計で10年
◇資格
・英検1級
・TOEIC990点
◇海外渡航経験
・イギリス(3ヶ月、短期留学)
・タイ(6ヶ月)、マレーシア(3ヶ月)、台湾(3ヶ月)の滞在歴あり(海外ノマド)
・海外旅行:韓国、マルタ、ベトナム、インドネシア、アメリカ
◇自己紹介
バイリンガル英会話コーチのBobです!ほぼ日本国内で英語を習得してバイリンガルになりました。たまたま始めたオンライン英会話講師の仕事が天職だと悟り、自らの英会話スクールを開校。これまでに200人以上の英語学習者に教えてきました。多くの人たちに英語を好きになってもらい、思いっきり英会話を楽しんでもらえるよう日々活動しています!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.