韓国語は日本でのK-POPや映画、韓流ドラマの人気を受けて、学習者が年々増えています。
K-POPであれば歌詞を、映画やドラマであれば字幕なしで韓国語をそのまま理解したいという人も多いのではないでしょうか。
また、韓国旅行にも気軽に行けるようになったり、SNSを通し韓国人と知り合える機会が増えたことで、韓国人とコミュニケーションを取れるようになりたい人もいると思います。
このように韓国語の勉強を始めるきっかけは人それぞれだと思います。
韓国語は日本語と文法的に似ていて、日本人には学びやすい言語と言えます。
その反面、日本語にはない発音や、どれだけ似ていても外国語である以上、日本語と異なることがあり、習得が難しい面もあります。
そのため、韓国語の勉強を始めても勉強が続かない、挫折してしまう人がいます。
今回は、韓国語学習を挫折しないで続けるための勉強法についてご紹介します。
特に挫折しやすいのが、独学の初心者です。
そのため、主に独学の初心者、初級者の人向けに書きたいと思います。
韓国語学習に挫折しやすいポイント
まず初めに、学習初心者や初級者にとって韓国語学習に挫折する原因になりやすいポイントをここでは4つ挙げます。
最初の難関はハングルの読み書き
韓国語の勉強でまず初めにすることが、ハングルの読み書きができるようになることです。
ハングルは、文字の仕組みはアルファベットと同じです。
子音と母音の組み合わせにより文字が構成されるシンプルなもので、その法則自体はさほど難しくはありません。
しかしながら、初めてハングルを学び始めると慣れていないために難しいと感じます。
そのため、すぐに覚えられないと、この時点で韓国語の勉強に挫折してしまう人も少なからずいます。
ハングルを覚えるために特別な勉強法は基本的にはありません。
私たち日本人が、小学校に上がってひらがなやカタカナをひとつずつ何度も書いたり読んだりして覚えたように、根気よく何度も繰り返して勉強していくしかありません。
直ぐに覚えられる勉強方法などを探す人もいるようですが、それよりも地道に勉強する方が結局早いです。
なぜかと言うと、どんな方法であれ、どちらにせよ一瞬で覚えられるようなことはなく、繰り返してやるしかないからです。
初めのうちは一度にたくさん覚えようと無理をせずに、少しずつでもいいので確実に覚えていくようにしてください。
韓国語の特徴であるパッチムと連音化
ハングルは既に挙げた通り、子音と母音の組み合わせで文字が構成されています。
日本語の場合は、例えば「か」であれば、子音の「K」と母音の「A」に分けることはできません。
ところが、韓国語の場合「가」は「ㄱ」の子音と「아」の母音で構成されているため分けることが可能です。
この特徴から「子音+母音+子音」のように子音で音が終わる文字や単語が存在します。
この、文字の一番最後に現れる子音を「パッチム」と言います。
日本語では「ん」を子音で単独で使うこともあります。
ですが、それ以外は「子音+母音」で構成されているため、このパッチムの概念や発音が難しいと感じる学習者が日本人には多いです。
次に、連音化も韓国語の特徴として挙げられます。
韓国語には、パッチムのある語の後ろに母音が来た場合、それらの音が繋がって発音される連音化があります。
一例を挙げます。
일본은「일보는」 イルボヌン
この場合、「일본(日本)」と「은(~は)」それぞれ別々の語ですが、「본」の「ㄴ」と次の語の「으」が連音化されるため、実際の発音は「는」になります。
このように、実際の綴りと音がズレるため、日本人の韓国語学習者の中にはリスニングが難しく感じる人が多いようです。
文字と違う発音になる発音変化
韓国語のリスニングが難しい原因のもうひとつとして挙げられるのが発音変化です。
ハングルは、文字自体が発音を表す表音文字であるため、基本的にはハングルを理解できれば発音は分かります。
しかしながら、それぞれの音の並びの関係で、より発音しやすいように音が変化する、発音変化という現象が起こります。
一例を挙げます。
※パッチムは、実際は「ル(lu)」ではなく「l」ですが便宜上「ル」と表記します。
설날「설랄」 ソルラル
この場合、文字ごとに読めば「ソル」、「ナル」ですが、発音変化により「설랄」という発音になります。
このような語が多くあるため、慣れないうちはややこしかったり、難しいと感じるポイントになると思います。
勉強の習慣化
これは韓国語学習に限ったことではないですが、今までしていなかった新しいことを継続して習慣化することは楽ではありません。
他の勉強や仕事で疲れていたり忙しいと勉強する気になれなかったり、勉強する時間がなかなか取れないということもあると思います。
そのため、始めた当初はモチベーションも高く勉強が出来ていたのに、数日後には勉強意欲が段々なくなってくることがあります。
そして、気づいたら勉強をしなくなってしまっているということに、勉強を始めたばかりの時にはなりやすいです。
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「韓国語をいくら勉強してもなかなか話せるようにならないなあ」とお悩みの方必見!ぜひ下記記事をご覧ください♪♪
韓国語学習に挫折しないための方法
ここからは、先に触れた挫折しやすいポイントに対する対処法を挙げます。
ハングルは、急がず、少しずつ繰り返し勉強する
ハングルをひとつずつ学び、読めるようになるまでには個人差はあれど時間が掛かります。
数日でスラスラと読めるようになるようなことはありません。
そのため、ハングルは急がず少しずつ繰り返し勉強してください。
韓国語習得では、ハングルを学ぶことは必須であり避けることはできません。
なぜかと言うと、ハングルが分からないと、その後の文法や単語の勉強をすることができないからです。
ただ、スラスラと読めるようになるまでハングルの勉強に集中しなくても大丈夫です。
ゆっくりでも読めるくらいになったら、次の文法や単語学習に進んで、やりながら慣れていけば問題ありません。
発音は規則を学んだら発音練習する
発音は、パッチムの発音、連音化、発音変化の規則などをまずは教材を使ってしっかりと勉強しましょう。
それぞれの項目の規則を学びながら実際に発音練習もしてみます。
発音は規則を頭で理解できたとしても、それを自分で実際にできるかは別の話です。
韓国語に限らずですが、外国語の発音は日本語にはない発音も多く、規則は理解ができても直ぐにできないのが普通です。
そのため、発音はお手本となる音声をよく聞き、何度も自分で真似をするように繰り返し練習します。
勉強しているその時だけでできるようになることは難しいです。
発音はやりながら少しずつできるようになれば良いと考えて根気よく練習していきましょう。
負荷を掛け過ぎた勉強はしない
既に触れた通り、それまでしていなかった韓国語の勉強を始めて、習慣化させることは簡単ではないです。
始めたばかりの頃は慣れていないため、勉強の内容が難しく感じることもあり、挫折しやすいです。
韓国語をできるようになるためには、勉強を継続して習慣化させることが必要です。
そのため、慣れないうちは無理をせず継続できることを最優先に考えて勉強をしてください。
早くできるようになりたいからと、いきなり数時間勉強してみたり、いろいろなことをやろうとすると負荷が掛かり過ぎて長続きしません。
始めたばかりであれば、ハングルを5個ずつ覚えていく、といった気軽にやるくらいの勉強でも充分です。
無理をしてすぐに挫折してしまうよりは、少しずつでも良いので毎日続ける方が効果的です。
私たちが新しいことを始めて習慣化されるまでには21日が目安と言われています。
しかし、最初から21日を目標にして続けることを考えるのは少しハードルが高く感じられると思います。
その場合、ひとまず3日続けることを目標に設定してみてください。
3日間を7回繰り返すと考える方がハードルが下がると感じるはずです。
韓国語の勉強仲間を作る
独学は、自分のペースで学ぶことができ、分からないところも自分で調べながら学ぶことで理解が深まるメリットがあります。
しかしながら、人によってはひとりで勉強するとモチベーションが続かず挫折してしまうこともあると思います。
そのような場合は、レッスンを受けることを検討してみても良いかも知れません。
グループレッスンであれば、同じく学ぶ人がいるので孤独な勉強にはなりません。
また、SNSやコミュニティなどを利用して同じように勉強している人と交流し、励まし合いながら勉強することも良いと思います。
既に触れた通り、韓国語は勉強を続けられないことには習得はできません。
そのため、ひとりで地道に勉強を続けていくのが難しいと思うのであれば、周りの力を借りて続けられる環境を作ることも方法のひとつだと思います。
ここでまた少し余談!
下記記事では、韓国に伝わる迷信をご紹介しています!こんな迷信があるの!?とびっくりするようなものもあると思います!ぜひご覧ください♪♪
まとめ
ここまで、韓国語初心者と初級者に向けて、韓国語の勉強で挫折しやすいポイントと対処法について書いてきました。
韓国語の勉強をこれから始める、または始めたばかりの人にとってハングルを覚えることがまず最初の難関です。
ですが、ハングルを覚えた後に勉強する文法は、日本語との共通点も多いため英語などに比べるとずっと分かりやすいと感じるはずです。
そのため、初級レベルの学習内容は、しっかりと勉強を続けられればそんなに時間が掛からず学ぶことができるはずです。
残念ながら、ハングルを学んでいる段階で挫折して韓国語習得を諦めてしまう人も少なからずいます。
ですが、初めて学ぶ韓国語がそんなに簡単なものではないのは当然です。
そのため、すぐにできなかったり、理解ができなくても気にせず、ひとまず毎日勉強を続けることをしてみて欲しいです。
初めは、読むのにも一苦労だったハングルが、繰り返し練習していくたびに少しずつ読めるようになり、気が付けばしっかりと読めるようになっているはずです。
ぜひ、最初の難関を頑張って乗り越えて、韓国語を学ぶ楽しさや面白さを味わってみてください。
◇経歴
日本、韓国の企業で通訳・翻訳、アシスタントとして勤務
日本にて韓国語講師として5年勤務
フィリピンにてフリーの通訳として英語、韓国語、日本語の3言語の通訳を担当
◇資格
韓国語能力試験(TOPIK)6級
延世大学校韓国語教員養成課程修了
◇海外渡航経験
ワーキングホリデーにてソウルの企業数社で通訳・翻訳、セールス、マーケティングを担当
韓国語習得のための留学5回(一般韓国語、ビジネス韓国語)
延世大学校にて韓国人と共に韓国語教育について学ぶ
◇自己紹介
韓国語学習コンサルタント
韓国語講師
講座構築コンサルタント
オンラインで韓国語学習に悩みを持つ学習者の問題解決をする韓国語学習コンサルタント、韓国語講師として韓国語習得に成功する学習法や練習法も指導しています。
また、英語と韓国語習得に成功した経験とカリキュラム構築、教材作成の経験を活かし講座構築の方法をあらゆるジャンルのプロに指導するコンサルタントとしても活動しています。
海外就職でフィリピンのセブに移住して5年半在住、現在はタイのチェンマイに住んでいます。
外国語に興味があり、英語、韓国語(ビジネスレベル)、中国語(中級)、現在はタイ語習得を目標に勉強しています。