「単語は覚えているはずなのに、いざ喋るとなると口から出てこない」
「試験前に覚えた単語、試験のあとに使わないのはもったいない」
今回は、このようなお悩みを持っている人におすすめの単語・フレーズ集「Distinction」シリーズについてご紹介します。
単語ごとに豊富な例文や派生語・英英解説がついているなど他とは少し違った特徴について詳しく解説するとともに、Distinctionを活用した勉強方法もご紹介します。
- 「Distinction」シリーズとは?
- Distinction I・II・III
- Distinction 2000
- Distinctionシリーズはどんな人におすすめ?
- Distinctionシリーズを使った勉強方法を紹介
- まとめ
「Distinction」シリーズとは?
「Distinction」シリーズは英語メディアや英語学習You Tubeチャンネルを運営するATSU(あつ)さんが、「ネイティブスピーカーが頻繁に使う英語表現」「生活の中で実際に使える英語表現」を重視して作った英語教材です。
著者であるATSUさんは英語の学習法について発信するだけでなく、ご自身もネイティブスピーカー並みに英語を駆使して仕事をしています。
オーストラリアの国立大学を優秀な成績で卒業し、現地で会計士としての実務経験もある熟練の英語使用者でもあります。
「Distinction」には大きく分けて2つの種類があり、それぞれ制作テーマが異なっています。
Distinction I・II・III
ネイティブスピーカー同士が日常会話で多用するフレーズを1冊に400個収録したフレーズ集です。
「日本人が知らないネイティブスピーカーの英語を知る」がテーマで、「I」「II」「III」の3つのバージョンがあります。
「Distinction I・II・III」は、Amazonなどの通販サイトでは販売していません。ATSUさんが運営している英語学習メディア「Atsueigo」(https://www.atsueigo.shop/)でのみ購入することができます。
1冊3500円(税込)+国内送料400円
(合計5000円以上の注文で送料無料)
3冊セット8920円(税込)
Distinction I・II・IIIの特徴
・よくあるシチュエーションと自然な表現にこだわった例文
・品詞や発音記号も詳しく紹介している
・語源の解説があり、単語をイメージで覚えることができる
特におすすめしたいポイントは「語源の解説」があるところです。
多くの人が「単語なんて意味とスペルくらい知っていれば大丈夫」と思いがちですが、実はそれは間違い。人間の脳は「より多種多様なイメージと結びついた情報を覚えやすい」という性質があるのです。
「授業中に先生が雑談で取り上げた例文や解説が、なぜか頭に残る」という現象はまさにそれ。一つの単語を語源のエピソードなどと一緒に覚えることで、単語のもつニュアンスをイメージしやすくなり、最終的に記憶に残る学習ができるのです。
Distinction 2000
2020年3月に発表された「Distinction」シリーズの最新作です。
「I」「II」「III」では「日本人に馴染みが薄いが、ネイティブスピーカー同士ではよく使うフレーズ」が多くありますが、「2000」ではTOEICなどの資格試験や受験勉強で見たような単語が多く並んでいます。
Distinction 2000はAmazonなどの通販サイトでも購入することができます。
https://www.amazon.co.jp/Distinction-2000-ATSU/dp/4046045337/ref=sr_1_1?dchild=1&qid=1610432830&refinements=p_27%3AATSU&s=books&sr=1-1
価格:2640円
Distinction 2000の特徴
・翻訳者や英語講師など複数のネイティブスピーカーと共同開発
・アカデミック系から日常英会話まで、幅広いジャンルに関係する単語を収録
・多義語には意味ごとに複数の例文が用意されている
・派生語にも例文がついている
「Distinction 2000」は他の英単語帳に比べ、かなり例文の量が多い点が特徴です。
品詞の解説も細かく、例えば
・動詞なら自動詞・他動詞(うしろに目的語が必要かどうか)
・動詞のあとに何がくるか(前置詞+名詞、to不定詞、動名詞、that節など)
「ここまで細かくしなくても…」と思う人も多いかもしれませんが、実はこの細かさが重要なのです。
単語の意味だけを覚えると、実際に単語を使う場面になって
「この単語にto不定詞って使っていいの?」
「この動詞とあの前置詞って一緒に使えるのかな?」
と迷ってしまうこともしばしば。
一見面倒でも、単語と一緒に使われやすい要素をまとめて覚えることで「実際に使える英語」に一歩近づけるわけです。
Distinctionシリーズはどんな人におすすめ?
Distinctionシリーズの難易度レベルは中級〜上級程度です。中高生レベルの文法の基礎を理解していて、会話のベースとなる語彙力がある英語学習者なら充分使いこなせるでしょう。
また、単語帳の構成にも特徴があるので、次で紹介するような特徴のある人に向いています。
Distinctionシリーズでの学習が向いている人・向いていない人の特徴
・単語だけでなく、品詞にまつわる文法学習がしたい人
・関連知識や解説も読みたい人
・ネイティブスピーカーがよく使うフレーズをたくさん知りたい人(「I」「II」「III」)
・覚えた単語を実際の生活やビジネス、留学などに生かしたい人(「2000」)
逆に、「英語は試験勉強だけでいい」と考えている人にDistinctionシリーズは向いていません。
Distinctionシリーズは対象の単語・フレーズだけでなく、関連する知識を回り道して吸収しながら勉強する単語帳なので、目的に合わないのです。
同じように、「単語帳は意味だけ覚えられればいい」という人、試験直前に1語でも多く脳に単語を詰め込みたい人には、別の単語帳の方が向いているでしょう。
ここで少し余談!
下記記事では、英文法を学ぶのに最適な「forest」をご紹介しています!ぜひ皆さんの英語学習に役立ててみて下さい♪♪
Distinctionシリーズを使った勉強方法を紹介
ここからはDistinctionシリーズを使った具体的な学習方法を紹介していきます。基本的な使い方はもちろん、覚えた単語を使って自分でアウトプットをする方法も紹介しています。
「自分にもできそう」というものがあれば、ぜひ参考にしてやってみてくださいね。
まずは普通の単語帳として使う
・単語の発音を聞いて、リピートする(発音とアクセントのチェック)
・2周目からは例文、関連語、用法までじっくり読み込む
初めてDistinctionシリーズを開くときは、まず普通の単語帳と同じように使ってみましょう。興味のあるところから50~100語程度を目安に、意味と単語をざっと確認して知っているもの、知らないものがどの程度あるか把握します。
意味のチェックが終わったら、もう一度最初に見た単語のページに戻って2回目の確認です。
ここでは、最初の確認と違って
・どんな用法があるか
1回で完璧に覚えるのは不可能なので、「ざっと確認→細かく学習」を何セットも繰り返して単語を覚えこみましょう。
豊富な例文を活用して学習する
Distinctionシリーズに収録されている例文は、言語学習に携わるネイティブスピーカーが制作に関わっています。
単語帳には珍しく、一つの単語に複数の例文があることも。この例文をダウンロード音声と組み合わせると耳から単語を覚えることができます。
・例文の音声に合わせてシャドーイングをする
このとき、自分がその単語をどんなシチュエーションで使うかを、詳しく想像して発声するのがコツです。
人間の脳は多くの情報に関連した記憶を「重要」と認識するので、単語を使うときの情景を思い描くことで「この単語は重要だ」と脳に勘違いさせることができます。
時間や場所、周りにいる人、自分の感情までイメージしながら、海外ドラマの主人公になった気分でシャドーイングするのがおすすめです。
インプット学習からアウトプットにつなげたい人は、例文のシャドーイングを試してみましょう。
ただし、Distinctionシリーズに収録されている例文はネイティブスピーカーの自然なスピードです。慣れないうちはかなり早口なので、根気強く何度も聴き取ってみましょう。
リスニングが難しい場合は、Distinctionシリーズ冒頭の解説を読んでみるのもおすすめです。
英語を話すときに起こる音声の連結・脱落について丁寧に説明されているので、リスニング学習時の参考になる知識が得られますよ。
例文をお手本に自分で英文を作ってみる
Distinctionシリーズには例文のほか、語法・用法に関する解説も充実しています。さらに実践で使える英語を目指したい人は、この特徴を生かして英作文をやってみましょう。
・作った英文をオンライン英会話でネイティブスピーカーにチェックしてもらう
(またはGoogleで検索)
まず、解説されている語法や例文をもとに、自分の身の回りのことを説明する例文を作ってみましょう。
Distinctionを、辞書や参考書のかわりに使うイメージです。難しい話題で作文する必要はなく、最初は「英語で日記を書く」ような感覚でやってみると文が作りやすいでしょう。
英文が完成したら、誰かに読んでもらいます。本当に通じる英文かどうか、不自然なところや誤りがないかを判断してもらうためです。
オンライン英会話の「フリートーク」を利用してネイティブスピーカー講師にチェックしてもらう方法が手軽でおすすめです。10〜20文ほど作文がたまったら講師に作文を見せましょう。
人からフィードバックをもらう以外の方法では、Googleで「全文一致検索」を試すという手段もあります。
自分で考えたフレーズや英文が正しいかどうか検索し、同じフレーズが多数ヒットするかどうかで判断する方法です。
例えば、「初デートに行く」というときに、“go out for a first date” というフレーズが正しいかどうかを確認してみましょう。
方法は簡単で、調べたいフレーズを “ ” で囲んでGoogleの検索ウィンドウに入力して検索するだけです。この場合は“go out for a first date”で検索すれば大丈夫。
“ ” で囲むと、表記ゆれや単語の順番が入れ替わったものは除外し、スペルや語順までが完全に一致した検索結果が何件あるかを表示することができます。
一般的に使用されているフレーズなら、すぐに何万件もの検索結果が出るはずです。
英語で書かれたブログ記事やコメントなどの資料を大量に発見できるため、「ネイティブスピーカーが書いた英文を複数見たい」という場合に試すと良いでしょう。
ここでまた少し余談!
下記記事では、話題沸騰中のアプリ「HelloTalk」のおススメの使い方をご紹介しています!ぜひ参考にしてみて下さい♪♪
まとめ
この記事ではATSUさんが作った単語・フレーズ帳「Distinction」シリーズの特徴や、おすすめの学習法についてお伝えしました。
Distinctionシリーズの独特さは、その豊富な例文と解説です。
さまざまな情報と関連づけながら単語・フレーズを学習できるので、英語力を総合的に高めることができます。
単語帳として単語の意味をチェックするのに使うのはもちろん、例文を使ったリスニング練習や単語の解説書として、いろいろな活用を試してみましょう。
Distinctionシリーズのうち、「I」「II」「III」はネイティブスピーカーがよく使うフレーズを知りたい人向けです。
一方、最近出版された「2000」は、語学力のベースとなる語彙力を上げつつ試験以外でも英語を使えるようにしていきたい人におすすめ。
気になる人はぜひ公式サイトのサンプルページやAmazonを見てくださいね。
Distinction I・II・III(https://distinction.atsueigo.com/)
Distinction 2000
(https://www.amazon.co.jp/Distinction-2000-ATSU/dp/4046045337/ref=sr_1_1?dchild=1&qid=1610432830&refinements=p_27%3AATSU&s=books&sr=1-1)
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.