「スタジオジブリ」と言えば、世界の宮崎駿といわれた名監督のもとから生まれたアニメで、今や世界中の誰もが知っているカンパニーであるかもしれません。
今回はそのスタジオジブリの中でも、ひと際女性たちの人気が高い作品「耳をすませば」についてご紹介していきます。
実はこの映画、宮崎駿氏が監督をしたわけではありません。宮崎駿氏は絵コンテに参加しています。監督は、近藤喜文氏が行いました。
筆者も子どもの頃に観て以来、地上波で再放送される度に嬉しくなって観てしまう作品ですが、内容を忘れている人もいらっしゃるかもしません。
そんな方のためにも、物語を振り返りながら作中に出てくるセリフの英語をご紹介します。
こうしたアニメ・ドラマや映画の作中のセリフを使った英語学習法はとても効率のよい勉強法でもあるので、積極的に英字幕や英語吹き替えで観てみるのもおすすめですよ。
中学最後の夏休みのラブストーリー
「耳をすませば」通称「耳すま」と呼ばれているこの作品。
物語は、中学3年生の月島雫という読書が好きな女子生徒を中心に進んでいきます。
夏休みに入り、父の元へお弁当を届けに向かう途中、不思議な猫に出会い、導かれるようにあるお店にたどり着く。
そのお店の名は「地球屋」。レトロなアンティーク品を扱うお店で、どこか不思議な雰囲気があるお店だった。猫の男爵「バロン」や大きな古時計など、物珍しいものを店主は雫に紹介していく。
しかし、配達の途中だったことに気づき慌てて出たがお弁当を忘れてきてしまう。そこで届けに来た一人の少年。それが「天沢聖司」という少年だった。
この作品は、ひと言で言えばラブストーリーです。
中学3年生の恋模様を、人々のふれあいや進路の悩み・恋の悩みをリアルに描き、世の女性たちの胸キュンをさらっていったのです。
物語を通して、「天沢聖司」の真っすぐな思いや夢を知った「月島雫」は”自分が本当にやりたいことはなんだろう”と考えていきます。何もしたくない。このままでいたい。そんな思春期の頃を描いています。
海外の反応は?
スタジオジブリの作品は、海外でも上映・放送されていますしサブスクリプションの動画配信サービスでも配信されています。
特に、動画配信サービスが充実したことで更に世界中の人々にみてもらえる機会が増えました。そんな海外での反応を少しご紹介します!
「耳をすませば」だけに限らず、ジブリ作品は背景・食べ物や描写がとても美しいと評価されています。中でも「この耳をすませば」という作品は、日本での日本人の生活を表現しているということで人気が高いようです。
1つ目の理由は、アットホームで心が温まるようなストーリー。2つ目は、自分の学生時代を思い出させるストーリー。3つ目は、東京の街並みや日本の生活を垣間見れるということ。そして4つ目が、日本の自然や景色を観られること。
とくに、3と4の理由に対し反響が大きいようです。
確かに名前は知っているけれど、訪れたことのない場所を知るキッカケになったり、他国の自然や景色をアニメを通してみることで、興味を持ってもらうキッカケになり、納得する理由でもありますね。
中国や韓国といったアジア圏でも大変人気があるそうです。日本と同じような生活をしているアジア圏の人々にも、中学3年生の少年と少女のラブストーリーや青春物語は共感を大きく得た理由かもしれません。
どの国であっても、さまざまな理由で人気になっているのが分かってきますね。10代の夢や進路は、どの国の人々も迷うこと。そして恋愛でも悩むこと。
そうした悩みが共感を得て、さまざまな理由で愛されている作品です。
カントリー・ロードの魅力
耳をすませばで思いつくのが、このカントリー・ロードという曲ではないでしょうか。これは、アメリカのカントリー歌手が原曲のカバーバージョンです。
ジョン・デンバー Take Me Home, Country Roads
https://www.youtube.com/watch?v=IUmnTfsY3hI
邦題は、「故郷へ帰りたい」です。
ジョン・デンバーの代表曲として、大ヒットしたカントリー・ポップの楽曲です。原曲と劇中で使われて歌われている曲は違います。
「耳をすませば」では、オリビア・ニュートン=ジョンがカバーしたバージョンが使われいるので、聞き比べると違いが分かりますよ。カバーバージョンを和訳したものが、「耳をすませば」の劇中で使われたのです。この曲は耳に残りやすく、子どもたちでも歌えたそう。
確かに、劇中でもノリもテンポも良く楽しい楽曲になっていますね。当時の子供たちもこの曲をたくさん聞いたのではないでしょうか。
この曲は、アメリカでも大ヒットした楽曲なので、今でも動画サイトを探せばたくさんの人々がカバーしている動画が見受けられます。英語の歌詞もそこまで難しいフレーズを使っているわけでもないのでカラオケで歌いやすいのも魅力の一つです。
今回は、その歌詞の中から少しご紹介してみます。
Country roads, take me home
To the place I belong
カントリーロード 故郷へ連れて行け
I hear her voice in the morning hour
she calls me
朝早くに 彼女の声が聞こえた 彼女は僕を呼んでいた
The radio reminds me of my home far away
And driving down the road I get a feeling
That I should've been home yesterday
カーラジオを聞くと 遠くの故郷を思い出す
車を走らせながら思ったんだ
もっと早く帰っておくべきだったって
歌詞の中でも、故郷を思うフレーズがたくさんでてきて、故郷への愛を感じますね。
このカントリー・ロード。どこかで似たような言葉を2019年に、たくさん耳にした方がいるのではないでしょうか。そう。
2019年ラグビーワールドカップが日本で開催され、日本のみならず世界中の人々が熱狂の渦の中、日本で熱い戦いが繰り広げられました。<その日本代表チームが、ONE TEAMとして歌い続けたのが「ビクトリーロード」。この元ネタはカントリー・ロードなのですよね!多国籍の選手も多い、グローバルなチームであるため彼らでも知っている曲であったことが決め手になったようです。
日本人も、「耳をすませば」で知ることになったこの楽曲ですが、世界中の人々が魅力を感じ愛されている楽曲というのがよくわかりますね。
ここで少し余談!
下記記事では、「ミステリー作品」を使った英語学習方法をご紹介しています!事件を解決しながら英語に対する悩みも一緒に解決していきましょう!
「耳をすませば」を「英語」で楽しむ。
この映画は、海外でも公開されていますので英語で楽しむこともできます。
筆者も、よくアニメや映画を英語吹き替え&英語字幕で観て勉強した経験もありますし、英語を習得した方々からすれば、メジャーな学習法です。英語を勉強・学習するために「耳をすませば」を利用して、楽しんで勉強する事が大事ですのでおすすめしたい教材です!
今回は、劇中のセリフの英語訳をご紹介していきます!
ちなみに「耳をすませば」の英語名はWhisper of the heartです。
直訳すると「心のささやき」。とてもステキで、この映画にピッタリなタイトルだと思いませんか?
「耳をすませば」劇中セリフの英語訳
まずは毎回借りていく本のカードに、ある少年の名前が必ず書いてることに気づく雫。カードの名前に、女の子らしい想いを馳せるシーン。
天沢 聖司・・・どんな人だろう。素敵な人かしら。
地球屋にある猫の紳士バロンへ向けた雫のセリフがとても素敵です。
不思議ね。あなたのこと、ずーっと前から知っていたような気がする。時々、会いたくてたまらなくなるわ…
雫のお父さんが、進路に迷っている雫に掛ける一言。
自分の信じるとおりやってごらん。でもな、人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ
聖司のおじいさんである地球屋の店主が、雫にそっと書ける言葉。
初めから完璧なんて期待してはいけないよ
聖司が雫に、自分の夢を語ります。
イタリアのクレモーナにバイオリン製作学校があるんだよ。中学を出たらそこへ行きたいんだ
聖司の夢を聞いて、自分の事を少し理解した雫。
わたし、背伸びしてよかった。自分のこと、前より少しわかったから…
地球屋にある、綺麗な石をみていたとき店主がいった一言。
雫さんも聖司もその石みたいなものだ。まだ磨いてない自然のままの石。
猫の紳士バロンを主人公とした物語を、地球屋の店主に読んでもらった時。
追憶の中にしかいなかったバロンを雫さんは希望の物語によみがえらせてくれたんだ。
ここでは紹介しきれないほどの名言が、「耳をすませば」には登場します。
グッとくる言葉や、聖司の真っすぐな気持ちと想いに触れて雫は少しずつ自分を見つめ、自分の夢や思いを明確にしていくのです。
まとめ
今回は、「耳をすませば」をご紹介してきました。
好きなアニメや映画を、英語学習の教材として使うことはとてもいい学習法だと思います。
興味のあることは、記憶に直結しやすく残りやすいといわれていますので、スタジオジブリの作品が好きで、「耳をすませば」が好きな方は英語版にチャレンジしてみてくださいね。
きっと楽しく勉強ができるはずです!
◇経歴
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪。
当初は1年で帰国するはずが、留学生活がとても充実していたため結果的に3年滞在。
その後は、外資系アパレルで英語を使う仕事に就き英語を活用し働く。
現在も英語のラジオやスポーツ実況などは英語で聞きつつ、英語力の維持に努めながら仕事に活かす。
◇海外渡航経験
オーストラリア3年留学。
現地のアパレル・レストランのアルバイト
その他、バリ・香港などの経験
◇自己紹介
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪し3年滞在。
当初1年で帰国する気満々で渡豪するも現地の生活があまりにも楽しく、結局3年滞在するという自由人。
現地に永住するか悩んだ末、日本での社会人経験を積むべく帰国。
その後は英語を活かし、外資系アパレルなどで仕事をしつつこのコラムを執筆中。
邦楽より洋楽が好きで、留学の3年間で染みついた海外志向は抜けないねと友人に指摘される程わりと思考は海外向け。
美味しいもの・楽しいことが大好きな関西人で、人と喋ることも好きなくせに割と家にいるのが好き。