中国語の動詞の使い方を例文と合わせて分かりやすくご紹介♪

Verb

動詞はほとんどの主な外国語に出てきます。

日本語でも最後は母音のuで終わる言葉として教えられてきました。

例えば 話す、聞く、読む、書く などです。

こうした基本となる動詞をしっかり押さえておくことは日常会話をする上でも欠かせません。

では中国語動詞はどのように使えばいいのでしょうか?その使用方法を簡単にご説明いたします

動作を表す動詞と状態を表す形容詞

先ほど例として述べた日本語動詞はどれも人の動作と言えるかもしれません。

それとは逆に、例えば 高い、低い、かわいい という言葉は動詞ではなく、日本語では形容詞と呼ばれています。

この形容詞は別の言葉で言うと状態や様子と言い換えることができるでしょう。

ですから、動詞は動作を表し、形容詞は状態や様子を表すと説明できます。

形容詞と動詞を区別することは中国語の文章を読むうえで必要なスキルです。

この動詞と形容詞の区別はその使い方に大きな違いが出てくるので注意が必要です

動詞は述部の中の主要部分

そもそも述語とはなんでしょうか?日本語で説明してみましょう。

「私は学生です。」という文があるとします。

「私は」、までを主語、他の全ては述語と言うことができます。

文節一つを述語といい、文節が複数あるなら述部と言い表すとする説明もあります。

あの人は若くてきれいという文があるとします。

「若い」で一つの文節、もう一つの文節は「きれい」というふうになります。

どちらにしても、〜が と置き換えられる部分、つまり、〜が までの部分を主語といい、それ以外は述語なのです。

ですから動詞の置く場所は必然と述語の中にあるということができます。

中国語の文型で考えると、

主語+状語(平たく言うと飾り)+動詞または形容詞+目的語(形容詞の後ろには目的語は置かない)

この中で、主語以外の部分は全部述語ということができます。

ばっさりと分けると、述語の中に動詞があれば、動詞述語文という文型で、もし述語に形容詞があると形容詞述語文と見分けることもできます。

ただそのほかにもいくつかの異なる文型はありますし、それらもよく学習しなければなりません。

動詞または形容詞という部分にも注目してください。

またはという意味から分かるように、動詞と形容詞を両方置くことはできません。

そして、動詞の後ろには目的語を置くこともできることがこの文型から理解できます。

では、是という動詞を例にとって見てみましょう。

是という動詞

我是学生という例文があるとします。

(我:私、是:―です、学生:学生)私は学生です。

という意味です。

特別動作を表すものがないので、この文章に動詞はないのかというと、そうではありません。

是という漢字は動詞なのです。

英語のbe動詞に相当しますので、isやareと同じように動詞に分類できます。

イメージとしてはイコールと考えることもできます。私=学生と頭で理解してもいいでしょう。

この動詞の位置に注目してください。

動詞の後ろに学生という単語があります。

これが先ほど考えた目的語に相当します。

この語順を理解することで、動詞と形容詞の違いをさらに知ることができます。

動詞と目的語

その違いとは、動詞には目的語を伴うことがあるというルールです。

もちろんないこともあります。

逆に形容詞には目的語を伴いません。ですから 熱(熱い)、長(長い)、短(短い) という形容詞の後ろに単語が来ることはまずないのです。

もし仮に単語が置かれているのなら、それは目的語ではなく、別のなにかと判断できます。詳しくはここでは取り上げません。

介詞と動詞の関係

動詞と目的語の関係を理解できました。

今度は動詞の前の部分です。動詞の前は必ず主語があるとは限りません。

主語と動詞の間に単語が置かれることがあります。

例えば、我不是学生という例文で考えます。

主語の我と動詞の是の間に不思議の不の字があることにお気づきでしょう。

これは否定を表す、英語のnotに相当する単語です。

ですから、否定を表す単語や、文章の飾りとなる単語もこの位置に置かれることが多いのです。

これについては、次の副詞と動詞の関係の部分で説明します。

動詞と主語の間に置かれる介詞について、我在图书馆看书という文章から考えてみましょう。

(图书馆:図書館、 看:見る、 书:本)

意味は、私は図書館で本を見る、となります。

見るを表す単語は動詞で、主語は我ですから、その間に単語が並べられています。

図書館の単語の前の在は、介詞と呼ばれています。この単語は英語のat(―で)に相当します。

文法で考えると、介詞とは前置詞のことで、―で、―と、―から、など様々な介詞があります。

すべては取り上げませんが、介詞は後ろに名詞を置いて、前置詞句を構成します。

先ほどの例文でいうと、在+图书馆(名詞)が前置詞句です。

この前置詞句を動詞の前に置いて文章に様々な意味を追加することができるのです。

副詞と動詞の関係

今度は副詞について考えます。

副詞は述語を修飾するものです。

述語を構成する形容詞や動詞の前に置かれます。

いろんな単語があるので、いくつかを紹介します。

很(とても)

经常(しょっちゅう)

还(まだ)

一定(必ず)

ちなみに前のほうで考えた不という単語も否定をあらわす副詞ということができます。

こうした副詞を習得することで動詞のニュアンスをいろいろ変化させることができます。

動作の完了を表したい時

動作を表す単語があるのなら、その動作の終了や完了も表現できるはずです。

ではどのように完了を表すのでしょうか。動詞の後ろに了を置くことで動作の完了を表します。

我吃了饭(吃:食べる,饭:ご飯)

この意味は、ご飯を食べた、という意味の動詞述語文です。

食べるという動詞と、ご飯を表す目的語があることに気づかれることでしょう。

そして食べる、の意味の動詞の後に了という単語を置くことで、食べた、と動作の完了を表すことができるのです。

動詞の重ね形

動詞を二回重ねて使うことで、ちょっとーする、という表現を表すことができます、以下にその例を紹介します。

看看(ちょっと見る)

试试(ちょっと試す)

想想(ちょっと考える)

他にも動詞+一下という表現でも同じ意味を表すこともできます。最初の二つの意味はさっきの表現と同じ意味です。

看一下

试一下

拍一下(ちょっとたたく)

このように動詞を使うとき、ちょっとーする、を言いたいときはこの表現を使うことでさらにこなれた会話をすることができます。

ぜひ会話の時に使ってみましょう。

動詞と方向表現

動詞には方向が伴うことがあります。

例えば、歩くという動作があると、歩いて今の場所から離れるのか、何かが歩いてこちらに近づくのかという方向の違いがあります。

また、歩いて上に上がるのか、それとも下に降りるのかという方向の違いもあるでしょう。こうした表現は方向補語を使うことで表すことができます。

例えば、

走上去(歩いて上に上がる)

走上来(歩いて上に上がってくる)

走下去(歩いて下に降りる)

走下来(歩いて下に降りてくる)

来の意味には、自分のほうに近づいてくるという意味合いがあり、逆に去には自分の場所から遠ざかるという意味があります。

そして、上下の単語は日本語の意味と全く同じで、方向の上下を表します。

これらを方向補語といい、動詞(ここでは走:歩く)のすぐ後ろに置いて動作の方向を表現します。

連動文と動詞

連動文とは動作の連なりを表し、出来事の起きる順番に動詞を配列します。

例えば、

我去拿东西(去:行く、拿:持つ、东西:物)

私は行って物を持つ、という意味です。

文型では、

主語+動詞1+(目的語)+動詞2+目的語 となります

最初の目的語はここでは省かれています。そして、動詞1が去にあたり、動詞2が持つに相当する動詞です。

このように文中に動詞を2つ使うことで動作の順番を表すことができます。

この連動文という考えが分からないと、ただの漢字の羅列のような印象になってしまい、中国語を読んで理解しづらくなるので、文型の中の動詞の位置をしっかり把握しておくことが必要です。


ここで少し余談!

下記記事では中国語学習の最重要事項と言っても過言ではない、「礼儀表現」についてご紹介しています!ぜひ参考にしてください♪♪

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使役文と動詞

使役文とは使役動詞を使った文章のことを指します。

使役動詞の本来の意味はさせる、という意味があります。

文型でみると、

主語+使役動詞+目的語+動詞+(目的語) となります。

例文

妈妈让我打扫房间(母は私に部屋を掃除させる)

使役動詞は(让:させる)、目的語は我、動詞は(打扫:掃除する)、動詞の後ろの目的語は(房间:部屋)となります。

この使役動詞させる、は決まった単語が用いられ 让,要,叫,使 などが使われます。

どれもーさせる、の意味が含まれています。

その後ろに、誰にさせるのかという目的語が入り、その誰 が何をするかという意味で、動詞+目的語と単語を配置します。

動詞にはこのように決まった働きをする単語もあるので、動詞の中の一つのくくりとして覚えておくといいでしょう。

動詞の後ろの得

得とう単語はとても多くの働きがあります。それ単体で動詞の意味を持つこともあります。

例えば、我得了80分(私は80点取った)という意味のように、得る、という動詞で使われることもあります。

そのほかにも動詞の後ろに置いて、その動作の説明を後ろで加えることができます。

例文を挙げると、

我睡得很早。(私は寝るのが早い)

睡:寝る(動詞)

很早:早い

ここでの動詞は寝る、です。

この動詞のすぐ後ろに得をつけることで後ろに、寝る、という動詞の説明をすることができます。

つまり、どんなふうに寝るのか、寝るのがとても早いんだ、という説明を加えることができます。

ここでの得そのものには意味がありません。こういう使い方をする文型を様態補語文と言われています。

様態補語文

主語+動詞+得――(動詞の説明)。


ここでまた少し余談!

下記記事では、中国語学習者が混乱しやすい「中国語と日本語の似てそうで異なる部分」をご紹介しています!

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まとめ

このように動詞の使い方は実に様々です。

でも共通して言えることは、最初にお伝えした文型 主語+状語+動詞または形容詞+目的語 この文型に動詞の基本的な使い方が凝縮されていると言えるかもしれません。

動詞の後ろは目的語を置くことができ、形容詞と一緒に並べることができません。

この基本的な使い方を頭に入れて、どんどん会話練習をしてみてください。

だんだん動詞の使い方に慣れることができることでしょう。