「噂」の英語表現を分かりやすくシチュエーション別にご紹介

Gossip

情報社会の現在、私たちは、いろいろメディアに触れる機会が増えました。

特にSNSの中では、日々さまざまな情報が飛び交っています。

人は昔から噂話が大好き。

複数人集まれば、身近な人の噂話が始まることでしょう。

それに、有名人のゴシップは、格好のネタ。いつの時代も話題が尽きることはありません。

しかし、飛び交う情報の中には、もちろん正しいものもありますが、デマの可能性も。

私たちは今、情報の真偽を見極める力が求められています。

さて、英語学習者の中には、英語で噂話をしたことがある人がいるかもしれません。

そもそも、「噂」「デマ」って英語で何て言うのでしょうか?

今回は、「噂」に関する英語表現をはじめ、シチュエーション別に使える例文や、便利なイディオムなどをご紹介していきます。

「噂」「デマ」は英語でどう表現する?

「噂」は、英語では「Gossip」または「Rumor」という言葉で表現することができます。

2つの違いは、「Gossip」 「他人の噂話」
「噂になっているニュース」
といったこと事実に基づいているのに対していいます。

それに対し、「Rumor」 「人づてに聞いた話」
「都市伝説」
といった信憑性がない噂について表現する時に使います。

そして、「デマ」という言葉は、「根拠のない噂や中傷」という意味で、実は和製英語になります。

英語では、「False rumor」のように表現することができます。

実際に 「Gossip」
「Rumor」
「False rumor」 の意味と例文を見ていきましょう。

1. Gossip

【名詞】噂、噂話、陰口/噂好きな人、おしゃべり

【自動詞】他人の噂話をする、影口をたたく、おしゃべりをする

A: Have you heard the gossip about Bill Gates?

(ビル・ゲイツの噂 聞いた?)

B: No. I am not interested in those gossips.

(いいえ。私、噂話に興味ないのよね。)

・Stop gossiping behind his back.

(影で彼の噂をするなんてやめなよ。)

・My neighbor is nice, but she loves gossiping.

(隣人はいい人だけど、噂好きだ。)

2. Rumor

【名詞】噂、風評

【他動詞】~と噂をする、~を噂する(※受け身で用いられることが多い。)

・Do you know the rumor about that village?

(あの村の噂を知ってる?)

・Almost every day a new rumor is started on SNS.

(SNSでは、毎日のように噂が流れる。)

・I heard the rumor that Mary is getting married.

(メアリーが結婚するって風の噂で聞きました。)

・Rumors spread like wildfire.

(噂はあっという間に広がる。)

3. False rumor

【名詞】デマ

・He invented a false rumor.

(彼はデマをでっち上げた。)

・She was spreading a false rumor.

(彼女はデマを広げていた。)

・A lot of people went to pharmacies to buy up toilet paper because of the false rumors.

(デマのせいで、多くの人がトイレットペーパーを買い占めに薬局へ行った。)

「噂話」って英語でどう話す?シチュエーション別に例文をご紹介!

先ほどご紹介した 「Gossip」
「Rumor」
「False rumor」
を使って、シチュエーション別に3つのダイアローグを作成しました。

覚えてほしい表現を太字にしたので、口に出して何度も読んでみてくださいね。

Part1.「Gossip」有名人の整形話

A: What are you reading?

(何を読んでるの?)

B: Just the latest celebrity gossip. Do you know that Amelia, the successful actress, has had five plastic surgery operations on her face?

(有名人の最新ゴシップ誌。ねえ、大女優のアメリアが5回目の整形手術をしたって知ってる?)

A: I knew that. Her face has significantly changed from the day she debuted.

(知ってるよ。デビューのころと比べて、顔がだいぶ変わっちゃったよね。)

Part 2.「Rumor」彼氏の浮気を信じない女性

A: Hey, did you hear that Max is dating Lily.

(マックスがリリーとつきあってるって聞いた?)

B: Where did you hear from that?

(どこで聞いたの?)

A: I heard it from the grapevine.

(人づてに聞いたわ)

B: You shouldn’t believe rumors.

(噂なんて信じないほうがいいわ)

A: What do you mean?

(どういうこと?)

B: Between you and me, I am dating Max.

(ここだけの話だけど、私マックスとつきあってるの。)

A: You must be kidding! That means he is a two-timer?

(ウソでしょ!つまり彼は二股をかけてるってこと?)

B: I am sure it must be a groundless rumor.

(きっと根も葉もない噂に決まってるわ。)

Part 3.「False rumor」デマ情報でトイレットペーパーが買い占めに

A: Did you hear the news about the sold out toilet papers at every store you go to?

(どこの店にいってもトイレットペーパーが売り切れっていうニュース聞いた?)

B: No. I didn’t. Why did that happen?

(知らないわ。どうしてそんなことが起こったの?)

A: Some people believed a false rumor on twitter. But worst of all, the media reported the event comically. As a result, thousands of people rushed into the stores and cleaned out toilet paper.

(一部の人がツイッターのデマを信じたの。でも最悪なことに、それを面白おかしくマスコミが報道したことで、何千もの人が店に押しかけてトイレットペーパーを買い占めたってわけ。)

噂話や秘密の話をする時によく使われる表現とは?

噂話する時、「~らしいよ」「ここだけの話だよ」というように、独特な表現を使いまよね。実際に、英語でも秘密の話を打ち明ける時などによく使われる表現がたくさんあります。

ここでは、覚えておくと便利な10個の表現をご紹介します。

1. I heard~(~らしいよ)

A: I heard Harry broke up with Kate.

(ハリーってケイトと別れたらしいよ。)

B: It’s unbelievable!

(信じられない)

2. Don’t tell anyone yet. (まだ誰にも言わないで)

I am going to quit the job next month, but please don’t tell anyone yet.

(来月、仕事を辞めるつもりなの。でもお願い、まだ誰にも言わないで。)

3. Can you keep a secret? (秘密を守れる?)

A: Can you keep a secret?

(秘密を守れる?)

B: Sure.

(もちろん)

A: We’re planning on throwing a surprise party for Dave.

(デイブのためにサプライズパーティーを企画してるの。)

4. Just between you and me(ここだけの話だけど)

A: Just between you and me, I am seeing John.

(ここだけの話だけど、私ジョンとつきあってるの。)

B: Wow! I didn’t know that.

(ええ!知らなかった。)

5. kiss and tell(秘密を漏らす)

A: Hey tell me, was he fired?

(ねえ教えて。彼ってクビになったの?)

B: I don’t kiss and tell.

(私の口からは言えないわ。)

6. a little bird told me(小耳に挟んだんですが…)

Little bird told me that you would be transferred to the Tokyo office.

(小耳に挟んだんだけど、東京オフィスに転勤になるんだって?)

7. hear through the grapevine(人づてに聞く)

I heard through the grapevine that you are engaged.

(人づてに聞いたんだけど、婚約したんだってね。)

8. whisper(こそこそ話す)

I saw you whispering something to her. What did you say?

(君が彼女にこそこそ話をしてるのを見たんだ。何を話したの?)

9. Can we talk in private? (こっそり話せますか?)

I would like to speak with you about your son. So, can we talk in private?

(息子さんについてお話したいので、人がいない所でお話できませんか?)

10. Spill the beans(〈うっかり〉秘密を漏らす)

We are going to surprise a Mickey with a party, but somebody spilled the beans.

(パーティーを開いてミッキーを驚かそうとしたが、誰かが漏らしてしまった。)


ここで少し余談!

下記記事では「便利」の英語表現についてご紹介しています!ぜひ参考にしてみて下さい♪♪

nativecamp.net


「噂」に関連した英語表現を一挙ご紹介!

「噂が広がる」、「噂をすれば…」など、私たちの日常の中には、「噂」に関する用語があふれていますね。英語でも噂に関する表現がたくさんあります。

ここでは、覚えてほしい10個の表現をご紹介します。

1. speak of the devil(噂をすれば…)

Speak of the devil, there she is.

(噂をすれば、彼女のお出ましだ。)

2. rumor has it(噂によると)

Rumor has it that ABC bank will be taken over within a year.

(噂によると、ABC銀行は年内には吸収合併されるらしい。)

3. spread rumors(噂を広める)

We have to do something to prevent from the rumor from spreading.

(その噂が広がるのをなんとか食い止めないといけない。)

4. groundless rumor(根拠のない噂)

You said our company is going bankrupt? Stop joking, it must be a groundless rumor.

(うちの会社が倒産するって?冗談はやめてくれ。根も葉もない噂だよ。)

5. make the rumor go away(噂をもみ消す)

That CEO made the rumor that he embezzled the company’s money go away.

(そのCEOは会社の資金を横領したという噂をもみ消した。)

6. I’ve heard a lot about you. (あなたの噂はよく聞いている)

Hi, nice to meet you. I’ve heard a lot about you.

(はじめまして。あなたの噂はよく伺っております。)

7. gossipy(噂好きな人)

Are you new here? You should be careful with Linda. She is so gossipy.

(あなた新人?リンダには気をつけてね。彼女、噂好きだから。)

8. talk of the town(噂の的、話題の的)

Did you hear the news of the mayor’s resignation? It’s the talk of the town.

(市長の辞任の話は聞いた?町中の噂だよ。)

9. rumors are flying(噂が飛び交っている)

Rumors are flying that that perfect couple is headed for a divorce.

(あの理想的な夫婦が離婚に向かっているという噂が飛び交っている。)

10. dish the dirt(噂を広げる、暴露する)

The singer dished the dirt about his affair with Tony.

(その歌手はトニーとの関係を暴露した。)

余談!「デマ」と「ガセ」の違いについて考察しよう!

皆さんは、「デマ」「ガセ」と聞くと、どんな印象を受けますか?

2つの言葉をつなげると、なんだか「出任せ=口から出るにまかせていいかげんなことをいうこと。」という言葉にも似ていますね。

この「デマ」と「ガセ」という言葉、現在では、ほとんど同じ意味で使われていますが、実は、微妙にニュアンスが異なっています。

「デマ」は、ドイツ語の 「デマコロギー Demagogie」 に由来しており、もともとは 「政治的な目的で、意図的に流す扇動的かつ虚偽の情報」 という意味でした。

それが、一般社会に広がって、「単なる悪口や根拠のない噂」という意味合いで使われるようになりました。

一方、「ガセ」は、一説によると、「お騒がせ」の「ガセ」が由来ともいわれていますが、その意味は 「偽者、まやかしもの、ウソ」 になります。

かつては、「テキ屋=縁日などの人通りの多い所で露店や興行を営む業者」の隠語としても使われていました。

「ガセネタ」とは、「偽の情報、事実とは異なるウソの情報」のこと。

「デマ」との違いは、「デマ」が情報発信者の意図が含まれているのに対し、「ガセ」には意図的なものは含まれていません。

つまり、デマの発信者には、人々の気持ちをあおったり、何か行動を起こさせたりしようとする悪意があるわけです。

例えば、「デマ」は、あるメーカーの株価をわざと下げるために、SNSにウソの情報を投稿することをいいますが、「ガセネタ」は、あるメーカーの欠陥品をたまたま連続で買ってしまった人が、「○社の商品は、何もかも欠陥品だ」とSNSに投稿してしまうような場合です。

この情報が真実ではなく、投稿者の主観によるものだったら、これはただの「ガセネタ」になります。

「デマ」と「ガセ」の違い、お分かりいただけましたでしょうか?大きな違いは、その情報に悪意があるかないかということ。次からぜひ、使い分けてみてくださいね。


ここで少しまた少し余談!

なんとなく不気味なイメージがあるのになぜか皆さんが釘付けになってしまう「都市伝説」。下記記事ではそんな都市伝説の英語表現をご紹介しています♪♪

nativecamp.net


まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、「噂」「デマ」の英語表現をはじめ、噂話をする時によく使うイディオムなど、「噂」に関する情報をお届けしました。

「噂話」は、あまりよいことではないかもしれませんが、相手と秘密の話をしたい時、ちょっと小耳に挟んだ情報を共有したい時などに使える表現もたくさんご紹介しましたので、ビジネスの場でも英会話のレッスンの場でも使えるチャンスがあれば、学んだ表現をどんどん試してみてくださいね。

また、現在ではインターネットを通して、世界中の記事を読んだり、動画を視聴したりすることができます。

英語の記事を読めば、リーディングの勉強に、動画を見ればヒアリングの勉強になります。

ネットリテラシーを身につけつつも、純粋にいろいろな媒体を使って、楽しみながら英語を勉強できれば、おのずと語学力もアップすることでしょう。