「トレンド」という言葉を、聞いたことがあるのではないでしょうか。
アパレルや小売業を経験していた方であれば、聞いた頻度はかなり多い言葉だと思います。
この「トレンド」という言葉は、どこからきた言葉なのか。
日本語の中には、日本生まれではない言葉をカタカナ語にして使っていることが多いので普段使っている言葉が、実は英語からだったという場合も。
最近では、SNS上でも「トレンド」と使うことが多くなりこの言葉も何となく意味を理解している方も多いと思います。
今回はこの「トレンド」という言葉を掘り下げていきましょう!
- 「トレンド」の言葉の意味とは?
- SNSで使われ始めた「トレンド」という言葉。
- ビジネスで使う「トレンド」の使われ方とは?
- 「トレンド」の語源と由来とは?
- 似ているようで意味が違う!「トレンド」と「ブーム」の違い
- 「トレンド」を使った英語表現
- まとめ
「トレンド」の言葉の意味とは?
まずこの「トレンド」という言葉を知るには、意味を知る必要がありますね。
当たり前のように使ってはいますが、日本語の意味はどういう意味なのでしょうか。
ふとした疑問を解決してみましょう!
トレンド
意味:傾向、動向、趨勢(すうせい)、方向、傾き、向き、流行(のスタイル)
傾向・動向や、方向という意味が含まれています。
この意味から分かるように、「トレンド」という言葉が使われているのです。
様々の業種は、時代や年代ごとにこうした売れ行きの動向や人々の流行を読みながら商品やサービスを展開していますよね。
こうした、時代・年代の流行の「トレンド」を先読みしながら変化させているのです。
SNSで使われ始めた「トレンド」という言葉。
「トレンド」と言えば、思いつくのはSNSでしょう。
Twitterでも、必ず「トレンド」という欄があります。
この「トレンド」欄は、リアルタイムでツイートされた単語をランキングしてくれる機能ですが、これも「トレンド」の意味として動向・方向・流行という意味合いが含まれています。
リアルタイムの流行や呟かれたワードで、今何が起こっているのかという情報を知れる便利な機能です。
そのトレンドワードから
世間では何が行われているのか
どんなニュースが話題になっているのか
などを知るきっかけになっているようです。
ビジネスで使う「トレンド」の使われ方とは?
「トレンド」という言葉は、店頭のポスターや街頭のPR動画や広告でよく見かけますよね。
ファッションや小物に限らず、色、車やエンターテイメントなど幅広い業界が毎年変わる「トレンド」を追いかけています。
毎年変わる「トレンド」を消費者が追いかけることで、その年のブームや流行りの傾向が分かってきたり、先読みして企業が開発や研究を行っているという流れなのです。
まずは語源を知る前に、日本のビジネスではどういう場面で使われているか見ていきましょう。
株・FX分野で使う「トレンド」
株やFXの市場では、「トレンド」という言葉は使われる頻度が高い言葉とされています。
この株やFXの分野で使われる「トレンド」とは、株や通貨の動き(値の上がり下がりの動向)を波として見たときの今後の動きのことを言います。
値の上がり下がりは、波のような波長のグラフで表されます。
・値が上昇している時「上昇トレンド」
・下降している時「下降トレンド」
・横ばい状態の時「トレンドレス」
と言うようですね。
株やFXの分野では、こうした値段の動向を読むことが重視されている分野です。
動向や方向性を読むという時に「トレンド」を使います。
ファッション業界で使う「トレンド」
ファッション業界の「トレンド」は、各コレクション(ファッションショー)で知ることができます。
さまざまなブランドが
S/S(Spring & Summer)
A/W(Autumn & Winter)
の2シーズン毎に、新しいファッションを発表していきます。
そこで発表された、【素材・色・デザイン・柄・形】がそのシーズンの「トレンド」として世界に広がり、私たちが購入している各ブランドの商品が生まれていくのです。
さらには、ファッション雑誌が「トレンド」アイテムを特集することで、消費者の目に留まり多くの人たちが着ることで、メディアが取り上げ一気に広まっていきます。
一方で、ストリートファッションと言われる消費者発信で広がっていくファッション「トレンド」もあります。
必ずしも、有名なファッションショーだけで発信される物ではなく消費者が発信する「トレンド」もあるというわけ。
ファッション業界で使われている「トレンド」は、流行・傾向という意味合いで多く使われています。
「トレンド」の語源と由来とは?
ここまでご紹介してきたのは、日本での「トレンド」の使われ方です。
では、この「トレンド」はどこからきた言葉なのでしょうか。
正解は英語です!
Trend
音節:trend
発音:/trénd(米国英語), trend(英国英語)/
カタカナで使っている「トレンド」という言葉は、英語が語源でした。
意味は、前項でご紹介した通りですが意味の数を見れば分かる通り「トレンド」という言葉は、シチュエーションや場合によって使われ方が変わってきます。
流行を指すかと思えば、方向性や傾向を示すために使われたり。
流行も方向性も傾向も全て同じような意味なのは間違いありませんが、日本語の単語にも微妙な違いが含まれているように、英語にも同じ言葉1つでニュアンスが違うように伝わることも多いので、頭に入れておきましょう。
ここで少し余談!
『ベテラン』という言葉、実は!ネイティブが使う『ベテラン』にはこんな意味があったんです!
似ているようで意味が違う!「トレンド」と「ブーム」の違い
「トレンド」という言葉には、いくつかの類義語が存在します。
その中でも、よく間違われれるのは「ブーム」ではないでしょうか。
そもそも、「トレンド」と「ブーム」って何が違うのでしょうか。
意味?使い方?使うシチュエーション?
そんな疑問と、「トレンド」の他の類義語も併せてご紹介&説明します!
まずは「ブーム」との違い。
Boom
意味:ブーンと鳴る音、(砲声・雷・波などの)とどろき、にわか景気、ブーム、急激な増加、(起重機の)張り出し棒、ブーム、(港口の)防材、流木止め(区域)、マイクブーム
音節:boom
発音:/búːm(米国英語), bu:m(英国英語)/
「ブーム」は、音を表現する単語にもなっていますが意味の中ににわか景気・人気がわくという意味合いが含まれています。
にわかと付いているように、「ブーム」は一時的な人気という意味合いが強いようです。
日本ではカタカナで定着している言葉ですが、一般的にはあまり使われることが少ない言葉。
私たちのようにファッションの流行に関して使う事はあまりないようで、経済活動や流行について話す際に使うことが多いようです。
Trend
・期間が長く続いている
・根拠も明確
・波及する範囲は広い
・将来を見据えたニーズとして捉え各分野の業界が注目する傾向
Boom
・期間は短く、短命
・根拠も不明確なことが多い
・波及する範囲は狭い
・一時的な人気のため、長期戦な対応は取らない傾向
要注意!「マイブーム」は和製英語!
「ブーム」との違いを説明するにあたって、これだけは押さえておいて欲しい注意点。
マイブームは和製英語です!
このまま言っても、英語ではないので伝わりません。
My boomと表記しますが、このままでは「~に夢中・~にハマっている」という意味では英語として相手に伝わらないのです。
完全なる和製英語ですので、間違って使わないようにしましょう!
もし、「~に夢中・~にハマっている」という意味を伝えたいときは
~be into
crazy about~
などを使うと「~に夢中・~にハマっている」という意味になりますので活用してみましょう!
他にもある「トレンド」と似ている言葉
「ブーム」だけではなく、「トレンド」に似た言葉はまだありますよ。
Movement
意味:(具体的な動きの方向・目的・規則性などを強調して) 運動、活動、体の動き、
動作、身ぶり、物腰、態度、姿勢、(人の)行動、動静
音節:move・ment
発音:/múːvmənt(米国英語), ˈmuːv.mənt(英国英語)/
ムーブメントという言葉が、「トレンド」と似たような意味合いで使われることも。
しかし、そもそもの意味は運動・活動・動作という身体の動きを表す単語なのです。
しかし、日本語では世の中に在る動きや流れを指す言葉として、時計の動作機構など運動する機械、機械の運動部分のことを指す言葉としてなどで使われる。
世の中にある動きや流れを表すことで使われる場合があります。
本来の意味とは多少なりとも違いますが、活動や運動という言葉の意味からカタカナで表記するような意味での使われ方になっていきました。
「トレンド」を使った英語表現
「トレンド」の語源や意味を知ったら、次は実際に英語表現に加えて使ってみましょう。
海外の方と英会話する際にも、「トレンド」という言葉を使う場面は出てくると思います。
ファッションや自国で流行しているものなどを話す際に使ってみましょう。
I wonder what's in trend with food right now?
今の食の流行ってなんだろうね?
No doubt, home-cooked meals are in trend, aren't they?
間違いなく、おうちご飯が流行してるんじゃないかな?
I wonder what this year's fashion trends are?
今年のファッションの流行ってなんだろうねー?
I'll have to check out the spring/summer fashion trends!
春夏のファッショントレンドを調べてみないとね!
What are the 2020 fashion trends in your country?
あなたの国の2020年ファッショントレンドってなに?
In Japan, what we do with our home time is often a trending word right now.
日本では今、おうち時間で何をするかがトレンドワードになることが多いんだよ。
In my country, what people spend their time in a staycation is trending on SNS as well.
私の国でも、ステイホームの時間を何して過ごすかってSNSでもトレンドに上がってるわよ。
ここでまた少し余談!
『バックレる』って英語でなんと言うかご存知ですか?下記記事でご紹介しています!
まとめ
何気なく使っている言葉は、どこからきてネイティブではどう使われているのかと考えたことがあるのではないでしょうか。
「トレンド」という言葉も、普段からカタカナで使っている言葉でしたが由来は英語で意味も複数あって・・
調べてみないと知らなかった事も多い単語でした。
言葉の意味はそれぞれの国で解釈が違う場合もありますので、気を付けて使いましょう!

◇経歴
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪。
当初は1年で帰国するはずが、留学生活がとても充実していたため結果的に3年滞在。
その後は、外資系アパレルで英語を使う仕事に就き英語を活用し働く。
現在も英語のラジオやスポーツ実況などは英語で聞きつつ、英語力の維持に努めながら仕事に活かす。
◇海外渡航経験
オーストラリア3年留学。
現地のアパレル・レストランのアルバイト
その他、バリ・香港などの経験
◇自己紹介
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪し3年滞在。
当初1年で帰国する気満々で渡豪するも現地の生活があまりにも楽しく、結局3年滞在するという自由人。
現地に永住するか悩んだ末、日本での社会人経験を積むべく帰国。
その後は英語を活かし、外資系アパレルなどで仕事をしつつこのコラムを執筆中。
邦楽より洋楽が好きで、留学の3年間で染みついた海外志向は抜けないねと友人に指摘される程わりと思考は海外向け。
美味しいもの・楽しいことが大好きな関西人で、人と喋ることも好きなくせに割と家にいるのが好き。