TPOをわきまえて!のTPOって和製英語?意味や使い方をご紹介!

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みなさんは今までに、「TPOをわきまえる」という言葉をきっと耳にしたことがありますよね。

私が「TPO」を意識するようになったのは、大学生の時に行った就職活動です。

就職活動の時の服装は、スーツや靴やバッグを誰もがまるで制服のように同じような形と黒色で統一し、企業を訪問します。

髪型やメイクも就職活動用に変えていました。

決められていたわけではないのに、このスタイルが就職活動の時には正解となっていますよね。

また仕事の場や結婚式などにふさわしい服装をするなど、みなさんも社会人になると自然にTPOをわきまえることが身についていくのではないでしょうか。

そもそも「TPO」の本来の意味は何か知っていますか?
また何の略語でしょうか?今回の記事では「TPO」について詳しく解説していきます!

・そもそもTPOとは?

まずは、「TPO」の意味を確認していきましょう!

辞書で調べると、「時や場所や場合によって、服装や言葉遣いなどの使い分け」と書いています。

「休日のコーデはカジュアル感を出して」「会社なのでニュートラルカラーで」など、私たちはその場にふさわしい服装や髪型を自分で選んでいます。

逆に、会社で柄のたくさん入ったワンピースはTPOに合っておらず、業種によっては注意される可能性さえあります。

このように、場面に合わせて服装や言葉遣いを使い分けて行動することが、「TPOをわきまえる」という意味合いになります。

Ttime(時)
Pplace(場所)
Ooccasion(場合)
の略です。

このように、英語の頭文字を並べて「TPO」と呼ばれているのですね。

この「TPO」という言葉は、もともとはファッション業界が提案したもので、「TPOをわきまえて服装を選びましょう」というのが本来の意味です。

今では、服装の他にも言葉遣いやマナーなども含まれています。

意外なのは、この言葉を作ったのは日本人だそうです。

英語の略語なので、海外からきた言葉なのかと思っていましたが、これは「和製英語」です!

日本人である有名ファッションブランドの創設者がTPOを発案し、日本に概念を広めたそうです。

この言葉が生まれたのは1963年。

当時は、TPOをわきまえた服装をしている日本人が少なかったようです。

戦後の混乱を考えると分かる気がしますよね。

東京オリンピックを翌年に控えた1963年に、海外からたくさんの人々が来ても恥ずかしくないように、作られた言葉だそうです。

このことがきっかけで、TPOの概念が広く浸透していきました。その為、今ではTPOをわきまえた日本人が多いのではないでしょうか。

このように日本人が日本人の為に考えた言葉なので、海外で「TPO」を使っても通じないということですね。

しかし、TPOという概念は世界共通にあるのではないでしょうか。

それでは、海外ではTPOをどのような言葉で表現しているのでしょうか?

・英語でTPOを表現しよう!

それでは、TPOの英語表現をご紹介します。
それぞれの英語フレーズからどのように表現しているかをみていきましょう!

★Please be aware of the time, place, and occasion!
(時、場所、場合(TPO)をわきまえましょう!)

このように、そのままthe time, place, and occasionという言葉で表現していますね。

「be aware 」は「注意してください、ご留意ください」などの意味合いがあります。

★When you decide what clothes and shoes to wear, you should take the time, the place, and the occasion into consideration.
(時、場所、場合(TPO)を考えて着るものや靴を決めましょう。)

「take~into consideration」は「~を考慮する」という意味です。

★The criterion for selecting a Kimono to suit each occasion is commonly called “TPO for Kimono.”
(着る場面によって着物を選ぶ基準のことを俗に「着物のTPO」という場合がある。)

「criterion of」は「の基準」。

「commonly」は「俗に、一般的に」という意味です。

TPOの説明を日本文化である着物と一緒に説明しています。

礼装着にもなる着物には、TPOに合わせて選ぶための細かい基準があるそうです。

古くからある着物にも、TPOに合わせて選ぶような習慣があるようですね。

知識がないと、TPOに合わない着物を選ぶ失敗のおそれがあります。

着物を着る機会がある方は、事前に準備が必要ですね。

★It is assumed to be fashionable that these belts can be exchanged according to the time, place, and occasion, and the prevailing trend.
(このベルトを時、場所、場合(TPO)や流行に応じて交換するのがおしゃれとされます。)

このように、海外の方にTPOの表現を伝えたい時は、以上を参考にして下さい。

また、この他にもTPOの類似表現の英語フレーズもご紹介します!


合わせて読みたい!海外のマナーについてはこちらのブログをチェック!

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・「TPOを考えた」の類似表現の英語フレーズは?

「TPOを考えた」の類似表現は、「臨機応変な(に)」、「その場にふさわしい」など、たくさんあります。

今回はこの2つの表現の英語フレーズをご紹介します。

「臨機応変な(に)」

「臨機応変な(に)」の英語表現は、ニュアンスの違いによって様々なフレーズがありますが、今回は以下の表現をご紹介します。

★Flexible clothing
(臨機応変な服装)

★She is flexible about everything.
(彼女は全てのことを臨機応変に考えます。)

ここでは「臨機応変な(に)」を「flexible」という単語で表現しています。

「flexible」は「融通のきく、柔軟な、順応性のある」というような意味があります。

話は逸れますが、最近ビジネスシーンでよく使われる「フレキシブル」という言葉がありますよね。

これは英語の「flexible」からきているそうです。

この「フレキシブル」も、「臨機応変に」「柔軟に」という意味合いで使われています。

「フレキシブルな考え方」「フレキシブルな働き方」というのは、TPOに合わせた考え方、働き方という意味にも重なりますよね。

「その場にふさわしい」

★Decent clothes for the occasion.
(その場にふさわしい服装)

「decent」は「ちゃんとした」という意味を持っています。

★Her speech was suited for the occasion.
(彼女のスピーチはその場にふさわしいものだった。)

この例文の場合は、「suited for the occasion」でその場にふさわしいという意味になります。

以上のように類似表現でも、TPOの意味合いと同じことが伝えられますね。

・TPOをわきまえた海外旅行

「TPO」について詳しく理解できたでしょうか?

以上にも述べましたが、この言葉は「和製英語」ですが、考え方は世界共通だと思います。

特に気をつけなくてはいけないのは、文化やマナーが違う海外に行った時ではないでしょうか。

言葉が通じなくても、TPOを考えた服装やマナーは最低限守るべきです。

今回は、海外でのTPOをわきまえた服装についてお伝えします。

海外旅行に行く場合は、事前にガイドブックにも書いていると思いますが、ぜひ参考にして下さい!

・服装

まず、TPOをわきまえて服装を選ばなければいけないのは、世界遺産や寺院などの神聖な場所を観光する時です。

ここでは、観光で有名なバンコクの寺院での服装マナーをご紹介します。

例えば、「ダメージジーンズ禁止」

日本ではダメージジーンズをファッションで履いているかと思いますが、この場合はTPOに合っていません。

他にも「男女とも、肩の露出禁止」、「足の露出禁止(短パンNG)」
リゾート地などの暑い地域では、このような露出は多少あるかと思いますが、寺院などに行く時には注意が必要ですね。

また、「体がでるようなぴったりとした服は禁止」という決まりもあります。

これは、判断の基準も分かりにくい気がしますが、スパッツなどは避けた方がいいですね。

いずれにしても、せっかく行ったのに寺院に入れないのは残念なので、露出がない服装を用意しましょう。

また、無料・有料で、長ズボンやストールなどを貸し出している寺院もあるそうです。

続いては、リゾート地でも高級レストランやクルーズ船などで気をつける服装についてお伝えします。

このような場所では、「ドレスコード」がマナーとなっていることがあります。

海外旅行で行く時には、事前に準備が必要になりますよね。

ドレスコードの詳細は、女性の場合はワンピース、パンプスを着用していれば大丈夫です。

あまりカジュアル過ぎなければOKですね。

男性は、シャツ、ジャケット、パンツという服装で大丈夫です。

しかし、これ以上の格式の高い場所に行く場合は、さらにフォーマルなドレスコードの決まりがあります。

例えば、豪華なクルーズ船や最高級レストランなどです。

日本の着物も礼装着になりますので、迷った時は着物を持って行くのもいいですよね。

・TPOはThird-Party Ownershipの略

最後にもうひとつ、違った角度のTPOをご紹介しましょう。

皆さんは「Third-Party Ownership」という言葉を聞いたことがありますか?

これを略してTPOになります。

太陽光発電でこの言葉が使われています。

電気を作るために太陽光パネルを屋根に設置して発電する事業があることはご存知ですね。

多くの家庭や企業では電力会社と契約して電気を供給してもらっていますが、太陽光発電システムは自ら発電する設備を持つということになります。

このときに「TPOモデル」という取組をしているビジネスモデルがあるのです。

この場合のTPOモデルとは、Third-Party Ownership(TPO)事業者が太陽光パネルや蓄電池などを提供、ユーザーはその設備によって作られる電気を使うというものです。

コストのかかる機材の設置を自分ですることなくサードパーティがすることによって、環境対策にもなる電気を利用することができるというシステムになっています。

Third-Party Ownershipについては、民間投資家などのサードパーティがフットボール選手の金銭的権利を所有しているといった使われ方もします。

このThird-Party Ownershipの略がTPOであるということも少しだけ頭に入れると良いと思います。


ここでまた少し余談!海外で働く予定、もしくは働きたい!という方、ビジネス英語が必要になってくることでしょう!下記記事でご紹介しているので、ぜひ参考にしてください♪♪

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・まとめ

今回は、「TPO」について詳しくご紹介しました。

「TPO」は
T→time(時)
P→place(場所)
O→occasion(場合)

これらの略語で、「和製英語」になります。

言葉は和製英語ですが、「TPO」という概念は世界共通かと思います。

海外旅行でのTPOに合わせた服装についてもぜひ参考にして下さい。

もちろん、国や地域によってTPOはそれぞれなので、事前に行く国のことを調べましょう!

海外旅行の他にも「TPO」を意識するのは、主にビジネスシーンや冠婚葬祭の時だと思うので、日常生活ではあまり意識することがないかもしれません。

しかし、TPOは相手のことを気遣うことで起きる行動なので、常に心得ていくことが必要なのではないでしょうか。

皆さんも、一緒にTPOをわきまえた生活を心がけていきましょう!