誰もが一度は経験したことのある「停電」
台風の時期は特に「停電」というワードがニュースで多く取り上げられましたよね。
また、特に発展途上国はちょっとした雨でも停電になりやすいのだとか。
そこで今回は停電に関する英語表現のほか、
「海外で停電にあった時の対処法」
「周りの人たちへ状況をどう説明すればいいのか」
「海外の電気事情」
など様々な情報をご紹介します。
1、停電の英語表現
停電をそのまま表現するワードは4つ。
・blackout
・power failure
(electric power failure)
・power cut
・power outage
一つずつ例文も合わせて意味を確認していきましょう!
・blackout(ブラックアウト)
停電/停止/意識不明/暗転
<例文>
The typhoon caused a widespread blackout throughout the whole region.
(台風でその地域全体が停電した。)
blackoutは停電だけでなく、意識不明や暗転などの意味もあるので、使い方に注意したい単語ですね!
・power failure(パワーフェイラー)
停電
<例文>
Enough already with the power failure!
(もう停電騒ぎはたくさんだ。)
・power cut(パワーカット)
停電/送電停止
<例文>
The power cut threw the city into chaos.
(停電で街は大騒ぎになった。)
*throw A into B :A(人・物)をB(ある状態)に陥れる
*chaos(kéɪɑs):無秩序、大混乱
・power outage(パワーアウテイジ)
電力の供給停止/停電
<例文>
The United States experienced energy shortages that in turn led to power outages.
(アメリカではエネルギー不足が発生し、それが停電につながった。)
*in turn :その結果
*led(leadの過去・過去分詞)to :~に導く、先導する
停電を1つの単語で表現できるのは上記4つになりますが、他にも表現方法またはフレーズがあるので確認してみましょう!
・cut off(カットオフ)
締め切り/期限/遮断
Cut offのみでは停電を意味しませんが、文中では下記のように表現できます。
<例文>
The electricity was cut off for about an hour.
(1時間ほど停電しました。)
・stop
止める/停止させる
<例文>
The electric power was stopped due to a lightning.
(落雷で電気が止まった。)
*due to :~の原因で
*lightning:稲妻、落雷
・work
働く/機能する
<例文>
The light doesn’t work.
(電気がつかない。)
停電を直接表現してはいませんが、停電についての英会話のきっかけに使えそうです。
2、関連表現
すでに例文で使われているものもありますが、停電の関連表現を見てみましょう!
・electricity
電気/極度の緊張
<例文>
Supply electricity to the whole Kanto district.
(関東全域に電力を供給する。)
*supply(səplάɪ) :供給する、支給する
*district :地区、地域
・circuit breaker(sˈɚːkɪt)
ブレーカー
<例文>
The circuit breaker was out.
(ブレーカーが落ちた。 )
・power line
送電線
<例文>
The power line was severed by the typhoon.
(台風によって送電線が切れた。)
*sever(sévɚ) :切る、切断する
・electricity bill
電気料金
<例文>
The electricity bill was high this month.
(今月は電気料金が高かった。 )
・electricity consumption
消費電力
<例文>
Electricity consumption surges during the summer.
(消費電力は夏の間急増する。)
*surge(sˈɚːdʒ) :急上昇する、増加する
・a planned power outage
計画停電
3、海外での停電・電力事情は?
日本は停電しにくい国だった!
ここまで「停電」を表現する単語やフレーズ、表現方法を一通りご紹介しました。
日本でも、各家庭の消費電力によって停電が発生したりすることはありますよね。
自然災害が原因のものや計画停電のニュースも耳にしたことはありますが、最近いつ起きたかといわれると思い出せないくらい頻度は少ないかと思います。
8年前の東日本大震災の時の、計画停電を思い浮かべる人も多いでしょうか。
日本では電力の供給が安定しており、アメリカ、ヨーロッパ、アジア諸国と比べても年間の停電回数が非常に少なくなっています。
日本の高品質な電気や発電システムが、電力供給を安定させているようですね。
国別の停電・復旧までの時間は?
もちろん原因によって差は出ます。
私が実際に体験したもの、知人の実体験をもとに国ごとに比較してみましょう。
ちなみに復旧を表現するワードはこちら。
・recover
・restore
・return
・back (on)
<例文>
The power supply is recovered/restored/returned.
(電力供給が復旧した。)
3つのワードはどれを使っても大丈夫です。isはhas beenに置き換えも可能です。
<例文>
The power is back
The power is back on
<フィリピン・セブ>
住んでいる場所の設備によっては頻繁に停電が発生しているようですが、停電が長時間つづくことはあまりありません。
多くのリゾートホテルがあるセブの島のコンドミニアムでは、停電が起こっても1分くらいで戻ります。
ただ、まだまだ発展途上のフィリピン・セブ島では設備が整っていません。
電線が地面の近くまで垂れ下がっていたり、電柱がすごい角度でななめっていたりと不安な点も多いです。
自然災害に弱いので、特に大きめの地震が起こったら停電はより大規模になりそうです。
ちなみに規模を表すワードはこちら。
大規模/小規模
・large、huge/small
・large-scale/small-scale
・extensive(eksténsɪv):広範囲の、広い
<アメリカ・ハワイ>
2年以上ハワイのオアフ島に住んでいた友人によると、年に2,3回は停電が発生したそうです。
そのため、夜はキャンドルをつけて過ごしたこともあるみたいです。
日本の夏とは違い、朝晩は涼しくなるようで、停電でそこまでつらい思いをした経験はないとのことでした。
<中国・北京>
経済発展が著しい中国ですが、やはりインフラはまだ整備途中の段階のようです。停電だけでなく断水もよく発生することもあったとか。
北京はどんどん発展していますが、地方はまだまだ。
中国の北側、長春に住んでいた友人は停電で冷蔵庫が使えなくなった際に、冬は非常に冷え込むため、食材を自然に冷凍保存していたそうです。
<オーストラリア>
資源大国といわれるオーストラリアですが、実は停電が多い国。
ただ地域によってかなり差があるようで、私の友人は1年間で一度も経験しなかったそうです。
1年だけだとわからないかもしれませんが、多いといっても旅行の短い滞在期間中に停電が発生する可能性は低いのではないでしょうか。
<タイ>
2,3か月の滞在を定期的に繰り返している友人によると、タイでは停電が日常茶飯事だそうです。
滞在中に2回以上は停電になるそうですが、幸い長時間の停電は経験していません。
最近ではインフラ整備が進み、計画停電については事前に情報を確認できるようなので、安心ですね。
<スペイン>
ほぼなしです。最近はいつ起こったか思い出せない程度の少なさだそうです。
統計的には日本のほうが少ないようですが、だいたい同程度のレベルなのではないでしょうか?
※上記はあくまで、個人の体験と感覚に基づいたものです。
4、海外で停電になったときの対処法・備えておきたいものは?
日本なら停電が起こっても、復旧にそれほど時間はかからないでしょうし、ニュースやSNSなどのメディアですぐに情報が発信されるので安心です。
どのくらいの規模で発生しているのか、どのくらいで復旧するのかなど少し情報があるだけで心持が違いますよね。
それが海外となると一気に不安に。旅行で訪れている人は、ネット環境もあまりよくないかもしれません。
実際に停電になったら、どのように対処すればよいのでしょうか?
不用意な外出は危険?
渡航先にもよりますが、滞在している場所だけでなく地域全体で停電が続く場合は、警報機などが作動しなくなるためスーパーでの商品略奪が発生することもあるようです。
渡航先の安全情報は、事前にチェックしておいたほうが良いですね!
治安が心配な地域の場合は戸締りをしっかり行い、不用意な外出は控え、略奪が発生する可能性がある場所には近づかないようにしましょう!
安全と思われる地域であれば、日中は外出するのも良いですが、ホテルのオートロックには注意です!
貴重品管理は念入りに行いましょう。復旧のめどをフロントスタッフに確認するのも一つですね。
<例文>
How long will the power be off?
(どのくらい停電は続きますか?)
用意するべきものは?
懐中電灯やろうそくなど、用意しておくべきものは日本ととくに変わりないです。
ただ、日本とは違うのが水道水は基本的に飲めないということです。
フィリピンだと水道水は野菜を洗ったりする程度で、飲料水はミネラルウォーターを購入します。
ガロン(約4リットル)で購入することが多いので、在住者はしばらく水に困ることはないかも?
旅行の場合はホテル内で飲めるよう多めに用意しておくと安心ですね。ある程度はホテル内でも手に入るのではないでしょうか?
購入できる場合は早めに購入しておき、長時間の停電にそなえましょう。懐中電灯やろうそくなどは、ホテルで無料貸し出ししてくれる場合もあるようです。
・flashlight/torch
懐中電灯
アメリカではflashlight、イギリスではtorch(tˈɔːtʃ)ということが多いようです。
<例文>
Can I borrow a flashlight/torch?
(懐中電灯を借りられますか?)
・portable toilet
:簡易トイレ
・match
:マッチ
・wet tissue/(wet)wipe
:ウェットティシュ
・battery
:電池、乾電池
・(butane) fuel canister
:カセットボンベ
・cassette stove/portable cooking stove
:カセットコンロ
・whistle
:笛、ホイッスル
・canned food
:缶詰
・first-aid equipment
:救急用品
スマートフォンやパソコンの充電も満タンにしておきたいですね!観光で写真を撮る機会が多いとモバイルバッテリーを持っている人もいますよね。
万が一に備えて、充電できる機器を持っていると安心です。
スマートフォンがあれば懐中電灯がない場合もライトで照らせるので便利ですし、連絡ツールは常に使えるようにしておきましょう。
停電以外にも万が一の災害に備えて、必要なものを購入できる場所は見つけておきたいところです。
ただ、日本のように24時間営業のコンビニがそこら中にあるという国は多くありません。
とくにヨーロッパでは治安維持のためにも夜は営業しないお店が多いようですので、必要なものは早めに手に入れておかないと痛い目を見ます。
必要なものの購入の際に注意が必要なのが、“現金”の用意です。
海外旅行の場合は、クレジットカードで済ます方も多いのではないでしょうか。
キャッシュレス後進国と言われる日本ではあまり意識しないかもしれませんが、キャッシュレスが進む海外では災害時に買い物難民になるケースも。
自然災害時にはクレジットカードや電子マネーは無力です。
短時間の停電だったら問題ないですが、長時間続く場合や広範囲で停電が発生した場合は、現金でも購入できなくなる可能性があるので非常にこわいですね。
現金を持ちすぎるのも危険ですが、万が一の時に備えてある程度は手元に用意しておいた方が良いですね。
5、まとめ
いかがだったでしょうか?
電力においても、日本のレベルの高さを思い知らされますね。
電力供給の安定だけでなく、災害時に必要な物品も充実しているので安心です。
気軽に行けるため旅行地として、人気のアジア諸国ではまだインフラが整っておらず、停電が頻繁に発生したり、復旧に時間がかかることもあるようです。
突然の停電だと焦ってしまう人も多いと思いますが、少しでも対処法を知っていると気持ちが楽ですね。海外だけの話ではないですが、犯罪が発生する可能性もありますので、身の安全と貴重品の管理には注意しましょう。
突然のハプニングにも冷静に対応し、すてきな海外旅行&海外ライフを!