ラグビーワールドカップや2020年オリンピックが開催されるなど、日本を舞台とした国際大会が目白押しの今日この頃です。
世界中から観光客もたくさん来て、英語の必要性は高まり続けています。
「せっかくの機会だから、今後に向けて英語力を強化したい。」
この記事をお読みの方はこんな意識を持っている人が多いのではないでしょうか。
TOEICや英検などの資格試験や大学受験に役立つ力を身に付けたいという方もいらっしゃるかもしれませんね。
「英語力を上げるにはたくさん英語の文章を読むと良いと聞いたけれど、一体どんな教材が良いのだろう?どんな風に勉強していけばよいのかな?」
この記事ではこのようなお悩みを解決する方法として「英字新聞」を用いた学習方法についてお伝えしていきます。
ぜひ、英語力を効果的に伸ばす方法を身につけてくださいね!
まず大事なのは継続すること
どの学習でもそうですが、英語学習は筋トレと同じように「続ける」ことがとても大切です。
筋トレは毎日定期的にしていくことで筋力をアップさせますが、英語力も同じです。
少しの量でも構わないのでとにかくコツコツ続けていくことが、最後には大きな力となります。
忙しい毎日でも無理なく続けられる方法を見つけることいこそが、英語学習成功の鍵といってもよいでしょう。
そこで少ない時間でも無理なく続けられ、絶大な効果を生む方法として「英字新聞の活用」をお薦めします。
英字新聞のメリットとは?
「多読」が英語学習にはとても有効であるということはご存知でしょうか。
たくさんの文章を読むことにより、日本語とは全く異なる、英語の構造に自然と慣れていくことができます。
おすすめポイントその1
~英語力のアップだけでなく、知識も!~
英字新聞の最大のメリットは、英語を学ぶと同時に、情報を得られることです。
関心のある出来事を英語で読むことで、新しい知識を得るとともに英語力もアップしていくなんて一石二鳥ですよね。
内容も国内のニュースを英語に直したものが多いので、自分にとって身近な話題であり、読み進める意欲も持続しやすいといえます。
おすすめポイントその2
~毎日続けるのに丁度よいボリューム~
英字新聞は一つのトピックがそんなに長くないので、読むこと自体に飽きるということがありません。
私は洋書を購入して、結局最初の数ページで読むのをやめてしまったという経験が今まで何度もあります。
いかに興味のある内容であっても、長い文を最後まで読む為のモチベーションが持続しなかったからです。
その次には「興味のある本なら英語でも読めるはず」と思い大好きな本の英語版(原著)にも手を出したのですが、「好きな本ならなおのこと日本語ですらすら読みたい」と思い、結局長続きしませんでした。
その点英字新聞は、一つ一つのニュースが長くなく、見出しや写真なども豊富です。
目的意識が持続しやすいということは英語学習において大きな利点です。
一度に全ての記事を読む必要もないので、毎日最低1トピックを選び、隙間の短時間で学習することができます。
英字新聞活用にあたっての注意点
メリットのたくさんある英字新聞ですが、注意点もあります。
それは、超初心者の方には英字新聞を活用しての英語学習はおすすめできないということです。
なぜかというと、最低でも、主語・述語のつながりなど簡単な文法構造がわからないと英文の意味を理解できませんし、単語量もある程度ないと読む際に挫折しやすいからです。
いきなりハードルの高い教材を使って学習することは、かえって英語に対する苦手意識を生むことにも繋がりかねません。
最低でも中学1年レベルの英語の文法知識・単語量を把握するまでは英字新聞を活用せず、まずは基礎固めをするようにしましょう。
英字新聞を読んでみよう!
レベル別おすすめ英字新聞
英語学習に英字新聞が効果的ということは、もうおわかりいただけたかと思います。
けれど、一体どんな英字新聞を選べばよいのか困ってしまいますよね。ここでは、おすすめの英字新聞をレベル別にご紹介していきます。
初級者~中級者向け
【The japanese times alpha】
初級者から中級者の方にとってお薦めの英字新聞はthe japanese times alphaです。
なぜこの新聞が魅力的かというと ・レベルごとに☆マークで難易度分け
・硬い記事だけではなく、映画など文化に関係する記事や英語なるほどQ&Aなど、トピックが豊富である
・定期購読者には、ホームページ上での音声サポートがある ことなどが挙げられます。
レベルごとに難易度が分かれているので、読み進めて「あれ、難しくて読めないぞ…」といった無駄足を踏むことがありませんし、いちいち辞書を引かなくても良いよう、重要な語句には日本語訳も同じページに記載されています。
また、「the japanese times alpha」は、政治や経済など硬い話題だけではなく、映画やコラムにQ&Aコーナーなど、興味を持ちやすい記事も豊富に載っています。
日本語の新聞でも自分の興味のないニュースについて読むことはとても苦痛ですが、英語ならなおさらのことです。
The japanese times alphaでは、記事の種類の多さが学ぶための意欲をを支えてくれます。
また、定期購読を申し込まれた方にはWeb上での音声サービスもあります。実際にどのように発音されているかをネットで確認できるので、リーディングだけでなく、リスニングやスピーキングにも役立てられます。
他には、「Asahi weekly」や「Mainichi Weekly」といった、新聞社が発行している英和新聞もおすすめです。
これらの新聞は和訳が充実していますので、まずしっかりと日本語の意味を捉えてから単語や文法をしっかりと学習したいという方に適しています。
これらの新聞も英文法についての記事や、英語にまつわるエッセイなども充実してあり、読み物として興味深い記事がたくさんあります。
上級者向け
このレベルの方には、日本語訳や単語の訳の記載はほぼ不要でしょう。
このレベルまで挑戦できる方は、わからない単語に出会ったときも、文の中でどの程度必要な単語か、情報を取捨選択できるので、自分で必要に応じて辞書を引いて学習することができるからです。
また、複雑な文法構造も高いレベルで理解できるので、インターネットで
・The New York times
・The Times
などの海外の新聞に挑戦してみましょう。
海外の新聞記事は、日本国内のニュースだけでは触れられないような記事について書かれていますので、広い視野をもつことにとても役立ちます。英語を活かして文化を学びたいという方にはぴったりです。
紙媒体の方が良い方には、国内発行の 「The Japan times on Sunday」 がおすすめです。
「The Japan times on Sunday」は、他の新聞とは異なり、日本語の注釈はありません。また、扱われる話題も国内外の主要な通信社や新聞社発のニュースを載せています。
ネイティブスピーカーの方が読むように作られているので、表現も複雑で使われている単語も難易度の高いものが多めですが、その分、英語力を上げるためにはもってこいの教材となっています。
合わせて読みたい!
英字新聞をアプリで読みたい!と思っている方は、こちらの記事もおすすめです。
どのレベルでも気を付けてほしい読む時の注意点!
先にもご説明したように、英語力を上げるのに大切なのは「続ける」です。
ですので、以下の二点に気をつけて英字新聞を読むようにしてください。
①ジャンルを決めてできれば同じジャンルのものを継続して読んでいく。
②週刊を選ぶ
①に関しては、慣れるまでの間は政治なら政治、スポーツならスポーツと、自分が興味のあるジャンルを継続して選ぶとよいでしょう。
同じジャンルの記事を読むことのメリットは、興味のある分野なので意欲が持続しやすいことだけではなく、使われている単語などが似通ってくるのでインプットしやすいためです。
例えばスポーツでしたら
「won, beat, final」
経済でしたら
「interest, debt、budget」
といった同じような単語がよく使われます。
毎回違う記事を読んで覚えるのが大変になるよりも、同じジャンルの記事で何度も似た単語を繰り返し触れることは、インプットに大変有効です。
②に関しては、週刊の方がボリュームが少ない分、毎日コツコツ続けやすいためです。
日刊新聞を英語で読むことはかなりの労力が毎日必要となります。
うまくこなせないと新聞を取ること自体がストレスになりかねません。
焦らず、できる範囲のものをコツコツ続けるようにしましょう。
どんな風に英字新聞を活用すればよいの?
レベル別おすすめ勉強法
では、具体的にどのように英字新聞を活用していけばよいのでしょうか。
ただ読むだけでよいのでしょうか、それとも何か別の方法を用いることが必要でしょうか。
ここでは、レベル別に「文法・単語」の両面において有効な方法をお伝えしていきます。
初級者
~英語の基礎固めをしよう~
このレベルの方は、まずは英文の構造に慣れることが必要です。
特に、主語と動詞に着目して読むようにしましょう。
大方の文章は、この二つを正しく捉えられれば、残りの部分はある程度写真などで状況を推測することができます。
例えば「Japan recorded its highest temperature on last Monday」という文を読む場合、主語がJapanで動詞がrecordedであるということにまず目をつけます。
その上で「日本が何かの記録を残した」の「何か」に当たる部分、「its highest temperature(最高温度)」を後から補足しながら読んでいくようにしましょう。
初級者の方は、とにかくこの「主語と動詞」をどんな文でも見つけるようにする癖をつけていきましょう。これがのちの精読に役立ちます。
単語については、出てきた単語をノートにまとめるようにすることも効果的です。
可能であれば読んだ記事を切り抜いてノートに貼るようにするとよいでしょう。
脳は文字のみを覚えるのよりも、視覚的情報を加えた方がインプットしやすいと言われています。
記事の文章や写真と共に単語をメモしておくことで、より効果的に覚えられるようになります。
中級者
~文法を着実に理解しよう~
先程挙げた初級の内容にプラスして、基本的な文法を意識し、精読していきましょう。
文法が苦手な方は、マーキング(主語はピンク、動詞は青、形容詞は緑といったように色分けをすること)をして品詞を確認しながら読むことも一つの方法です。
また、長い文を読む際には必須である関係代名詞や分詞構文など、少し難しめの文法をしっかり理解するように努めましょう。
これらの、「文法を正しく理解する力」は、TOEICや英検、大学受験などの長文読解にもとても有益です。
単語については、品詞事にまとめていくとよいでしょう。
その際、記事内で実際にどのような表現がされていたかを例文として書くと覚えるのに役立ちます。
上級者
~アウトプットにも着目しよう~
このレベルの人は、既に文章構造が一度読んだだけでほぼ理解できるレベルに至っていることと思います。
いちいち脳内で日本語に直さなくても、英文を英語として理解できるようになっているはずです。
では、このような方にとってはどのような方法で学習していくと効果的なのでしょうか。
文法に関しては、どうしても繋がりのわからない構文だけに着目するとよいでしょう。
それらを理解し終えたら、参考書などを用いて苦手な構文だけを勉強し直すようにするとよいと思います。
日本語で書かれた日本国内向けの文法書は若干ネイティブスピーカーの使い回しと異なる部分もありますので、お薦めは海外の文法書などを参考にすることです。
例えば、Cambridge社発行の「Grammar in use」などは大変わかりやすくおすすめです。
単語に関しては、頻出の単語で意味を理解できないものを単語帳にメモをし、類似語や派生語なども含めて勉強するとよいでしょう。
また、このレベルの方に意識して欲しいことは、英文をあえて声に出して読むことです。
日本の英語学習者の抱える問題の一つに、リーディングはできるけれどスピーキングやリスニングが苦手という面があります。
ただ目で追って学習するのではせっかく覚えてもいざ話すときに伝わらないということがあります。
声に出すことは、単語などの暗記をより深くインプットする効果もあります。ぜひ、発音やリンキングなども意識し、ネイティブスピーカーに伝わる英語を意識してみましょう。
まとめ
ここまでで、英字新聞を英語学習に役立てることの良さはお分かりいただけたことと思います。
英紙新聞は読みやすく、安価でコストパフォーマンスのとてもよい読み物です。
ぜひ、英字新聞を読むことを習慣化し、英語力をどんどん伸ばしていきましょう!
中学在学中のオーストラリアでの短期ホームステイで、「英語のおもしろさ」に目覚める。英語学習歴はかれこれ20年以上で、終わりなき勉強を今も続けています。長期での留学経験はないものの、現在海外ニュージーランドに住みながら、日々「生きた英語」について実践中。趣味は、ネットサーフィンと文章を書くこと。おおらかな性格と自分では自負しているものの、人に言わせるとおおざっぱなようです。夢は、ネイティブと同じくらいの英語力を身に着けることです。