皆さんは「シャドーイング(shadowing)」という学習法を試したことがあるでしょうか?
この「シャドーイング」、同時通訳者をトレーニングするためのものでしたが、近年では英語上達に効果があるとして多くの人が取り入れている英語学習法なんです!
英語初心者さんにとっては難易度の高い学習法ですが、自分のレベルに合った内容やシャドーイングのポイントをおさえてトレーニングを続ければ効果はでてきます。
スピーキング力だけではなく、リスニング力や発音、英語のリズムなども改善できるので本気で英語を勉強したい人にはおすすめです。
今回は、シャドーイングのポイントとおすすめの教材などをご紹介していきます!
シャドーイング学習のポイント
シャドーイングは、英文を聞いてからリピートする方法と違い、英文を聞きながら追いかけるように発音していきます。
「聞く」と「発音する」を同時に行うので、初めてこの学習法をする人は戸惑うはずです。
でも、これからご紹介するポイントをおさえて練習を重ねれば、シャドーイングにも慣れ英語がメキメキと上達してきますよ!
ポイント1
音声と全く同じスピード&発音で繰り返す
1つ目のポイントは、シャドーイングに使う音声と全く同じスピードと発音で練習することです。
かなりの集中力が必要ですが、繰り返し練習することでだんだんとこの学習法が身についてきます。
ネイティブスピーカーの発音・イントネーション・音の強弱・英語のリズム、そしてリスニング力・スピーキング力の上達が期待できます。
ポイント2
意味のわからない英単語は調べること
2つ目のポイントは、意味がわからい英単語はきちんと調べ理解することです。
いくらシャドーイングで聞き取りやネイティブのように話せるようになっても、その英文や英単語の意味がわかっていなければ、せっかくのスキルアップもある程度で止まってしまいます。
なので、わからない部分はシャドーイングした都度確認するようにしましょう。
ポイント3
自分のレベルや目的に合った内容を選ぶこと
先ほどもお話ししたように、シャドーイングは「聞く」と「発音する」の両方を同時に行う難易度の高い学習法です。
このシャドーイングは継続がカギになるので、最初から難しく興味のない内容に手を出すと気持ちが折れてしまいます。
そうならないためにも、自分のレベル・目的に合った内容選びは重要です!
映画、またはニュースは身近にある良い教材としておすすめですよ!
シャドーイングにおすすめの教材
具体的にどんな教材を使えばいいか、とくに初めての人はわからないですよね?
そのような人のために、レベル別・目的別でおすすめのシャドーイング教材をご紹介していきます。
レベル別
【英語初心者】
英語初心者さんの場合、とにかく興味が持てる内容のものがおすすめです。
また長文ではなく1分以下の短いもの、中学英語で理解できるくらいの内容だと「わからない!」と諦めてしまうことがグッと減りますよ!
そんな英語初心者さんにおすすめな教材はこちらです↓
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- 作者: 株式会社アルク
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 2015/02/27
- メディア: Kindle版
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「究極の英語リスニング」には、日常会話から休日の計画、観光地の紹介や簡単な物語など多種多様な内容が盛り込まれています。
シリーズで4冊あり、vol.1は初心者向けの語彙1,000語のみを使っています。
音声のスピードは「ナチュラル」から「ゆっくり」まで3段階あるので、自分のレベルに合わせて学習できます。
「ビジネス英語」や「イギリス英語」など別シリーズもあるので、目的別で学習したい人にもおすすめの教材です。
【中級者】
英語中級者さんの場合は、初心者さんよりも内容が難しいものを選んでいきましょう。
例えばニュースやフォーマルな場でのスピーチ、プレゼンテーションなどです。
語彙の難易度を上げたり1分以上の内容に挑戦することで、さらに英語力がアップしますよ!
そんな中級者さんにおすすめの教材はこちらです↓
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- 作者: 門田修平,玉井健
- 出版社/メーカー: コスモピア
- 発売日: 2017/03/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「決定版英語シャドーイング」は、カジュアルな会話からインタビューやニュース、そして聖書から企業研修、オバマ元大統領のスピーチなど初心者よりも難しい内容が収録されています。
実践だけではなくシャドーイング理論も解説されているので、英語に慣れてきた人はシャドーイングの理解も深め、さらなる英語アップを図りましょう!
TOEIC600~800点辺りの人におすすめの教材です。
【上級者】
上級者さんは中級者さんよりも語彙の難易度が高いもの、また文章も長いものが収録された教材を選ぶようにしましょう。
全体的に難易度が上がると正確な聞き取りが難しくなってきますよ。
自分が得意としている分野以外の内容にも挑戦して、弱点を克服してくださいね!
そんな上級者さんにおすすめの教材はこちらです↓

CD付 耳と口が「英語モード」になる 同時通訳者のシャドーイング
- 作者: 木内裕也,工藤紘実
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/中経出版
- 発売日: 2015/02/26
- メディア: 単行本
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「同時通訳者のシャドーイング」は、これまで紹介してきた“英語学習者用”のシャドーイング教材とは違い、“同時通訳者のための内容”の教材です。
なので本格的なシャドーイングの練習ができます。
初心者さんから使える教材ですが、上級者さんはLesson3以降の「上級―実践編」から利用するといいでしょう。
ビジネス交渉や国会会議などのインテリジェントな内容、またネイティブ表現をふんだんに使ったジャンルの内容が盛り込まれています。
目的別
【語彙力を伸ばしたい】
![速読英単語 入門編 [改訂第2版] 速読英単語 入門編 [改訂第2版]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51NLjp70ArL._SL160_.jpg)
- 作者: 風早寛
- 出版社/メーカー: Z会
- 発売日: 2010/10/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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シャドーイングで語彙力を伸ばしたいと思っているなら、「速読英単語」がおすすめです。
「入門編」から「必修編」・「上級編」・「英熟語」とあるので、自分のレベルに合わせて学習を進めることができます。
【スピーキングを伸ばしたい】

みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング(CD BOOK)
- 作者: 森沢洋介
- 出版社/メーカー: ベレ出版
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- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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シャドーイングでスピーキング力を伸ばしたいと思っているなら、「みるみる英語力がアップする音読パッケージ」がおすすめです。
4技能の中でもスピーキングに特化しています。
中学レベルの英文が中心なので、初心者さんから初中級者さん向きです。
参考書などについているCDも活用しよう!
皆さんが英語学習で使っている参考書にCDはついていませんか?
近年では英単語集や過去問題集なども音声CDが付属されています。
そちらを使えば、短い単語や例文、長めの文章などが収録されているので、専用教材を使わなくてもシャドーイング学習は十分できますよ。
語彙も増え、試験対策にもつながるので一石二鳥!
すでにどこの英語試験を受けるか決めている人は、その試験の内容に合った参考書のCDを活用するとより効率的に学習ができます。
ネイティブキャンプでシャドーイングもおすすめ!
ネイティブキャンプには「シャドーイング学習のコース」はありませんが、「発音コース」や「カランメソッド」という学習法があり、そちらを選ぶことでシャドーイングの基礎である音読の練習をすることができます。
詳しく紹介すると......
【発音コース】
ネイティブキャンプの発音コースは、英単語単位ではなく文章という流れで音読を繰り返し、ネイティブに近い発音へと近づけていきます。
苦手な発音は講師とともに練習し、そのあと一文ずつ、全文と文章を徐々に伸ばしながら音読練習をしていきます。
タイムトライアルと言って、決められた時間内に音読を完了させるという練習もあるので、ネイティブに近いスピード感も身についてきます。
シャドーイング初心者さんには良いウォーミングアップになると思います。
【カランメソッド】
「カランメソッド」とは、簡単に説明するとスピーキングに特化したレッスンのことです。
英語以外は使わずレッスンを進めていくので、自然と英語脳が形成され、通常の学習法よりも早く英語が上達すると言われています。
そんなカランメソッドの具体的なレッスン法は、講師の質問とその質問に対しての回答を繰り返し発音していくというシンプルなものです。
この反復練習はレッスンの7割も占めています。なので、口を動かし真似ているうちに自然と文章が頭に入ってくるようになります。
本格的なシャドーイングではありませんが、テキストを見ず練習していくので、シャドーイングに近いレッスンを受けることができます。
カランメソッドをもっと詳しく!
カランメソッドをもっと知りたい方は、こちらのブログがおすすめです。
シャドーイングの注意点
いくら自分に合った教材やレッスンを利用しても、正しいシャドーイング学習ができていなければ効果は半減してしまいます。
せっかくの練習が無駄にならないためにも、いくつかの注意点をここでご紹介します。
注意点1
小さな声で発音しない
シャドーイングは聞こえてくる音声をただ発音すればいいわけではありません。
そこに誰もいなくても、自分以外の誰かに伝わるよう大きな声で発音することが、満足な効果を得るためには大切です。
スピーキング力アップにも繋がるので、口を動かしてしっかりと発音するように心がけましょう。
注意点2
振り返りのない反復練習をしない
シャドーイングは繰り返し練習することが大切ですが、正しく発音できていないまま反復してもあまり効果はでません。
1回の練習を充実したものにするためにも、自分が真似て発音している声を録音し、きちんとできているか確認するようにしましょう。
弱点がわかることで、早くその部分を克服することができますよ。
まとめ
シャドーイングは、英語を学びたての人にはハードルが高い学習法に感じるかもしれません。
でも、ちゃんとレベルに合った教材を使えば英語初心者さんでも取り入れられます。
慣れないうちはシャドーイング専用の教材を使うことをおすすめしますが、慣れて英語力も上がってきた人はオーディオブックや映画などを利用してみてください。
英語の試験を受ける人は、試験対策用の参考書や過去問題集の付属CDも積極的に利用しましょう。

新潟出身のNaokoです。オーストラリアのワーホリからスタートし、約10カ国以上で様々な文化を体験してきました。帰国してからは京都に拠点を移し、ライターとしてライフスタイルからビジネスまで幅広く執筆しています。趣味は1人旅。好きな国はニュージーランドです。ブログでは、語学以外の海外情報もお届けできたらと思います。