英語が話せるようになりたい人は、一度くらいは海外に語学留学をすることを考えたことがあるのではないでしょうか。しかし、本当に留学することで英語が話せるようになるかどうかを不安に思い、なかなか語学留学に踏み出せないという人もいるでしょう。
ここでは、海外語学留学で英語が話せるようになるかどうかについて考えてみましょう。
誰もが一度は考える海外語学留学
海外に一定期間住みながら語学学校で英語を学ぶという「語学留学」を将来的にしたいと思っている英語学習者は少なくないはずです。
アメリカやイギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドといった英語での語学留学先の人気国のほか、昨今では比較的安価で語学留学のできるアジア圏への語学留学を考えるという人も多いようです。
特にフィリピンなんかは、日本からも近く物価も安いため、アジア圏では語学留学先の人気トップの国だとも言えるでしょう。
アジア圏への語学留学という選択肢も広まっている現在、語学留学を実際にする人たちの数も昔よりずっと増えています。
留学をしても英語が話せない人とは
特別なことではなくなってきている語学留学ですが、残念なことに語学留学を3ヶ月以上という一定期間してみても、英語が思うように話せず、日常会話も難しいという人は、実は少なくありません。
1、2週間という短期間の語学留学なら、それほど話せない状態で帰ってくるのは理解できますが、なぜ3ヶ月以上という長期間の語学留学をしても、英語が思うように話せないという事態が起こるのでしょうか。
それは、語学留学先での過ごし方にヒントがあります。
前述のとおり、語学留学をする日本人はとても多いため、どこにいっても一定数の日本人に会うことになります。学校で知り合った日本人と、学校外でも常に一緒にいると日本語しか話さないため、なかなか英語が上達するということにはならないでしょう。
また、ただ現地で過ごすだけでは英語が話せないのは当たり前です。学校で習う英語は、それはそれでとても重要なものですが、習ったものを自由自在に使えるようにならなければ、残念ながら「英語が話せる」という状態にはならないでしょう。
個人の性格の問題もあります。語学留学をしてみて、周囲の日本人を観察しているとわかりますが、平均すると日本人の口数は少なめです。しかも、なるべく完璧に話そうとしています。
つまり、間違うことを極端に恐れる余り、発言数が少なくなってしまうという人が日本人には少なくないのです。
もちろん、すべての日本人留学生がそうだというわけではありませんが、そういうシャイな日本人留学生は、他の国からの留学生に比べると、とても多いように見えます。
語学留学でしっかり英会話をマスターするためのポイント
前述のとおり、語学留学をしてみても思うように英語が話せないままで帰ってくる人というのは、少なくありません。ちなみに、英語と言葉が似ているヨーロッパ圏の留学生は、語学学校には3ヶ月くらいしか通わないことが多く、その3ヶ月で大体の人は、正確性はともかく、日常会話ならスムーズに行えるようなレベルになっています。
日本人にとっても、3ヶ月という期間は日常会話をこなす程度なら、実は十分な期間だと言えます。3ヶ月以上の長期語学留学をする場合、どのようなことに気をつければ、しっかりとした英会話力をつけて帰国することができるのでしょうか。
1.習ったことは積極的に使おう
まずは、語学学校の授業で習ったフレーズや表現などは、積極的に普段の会話でも意識をして使うようにしましょう。まだ使い慣れていないということなら、語学学校の先生や生徒に対して中心的に使うようにすれば、ぎこちない会話になりません。
先生によっては、たとえ休み時間や授業が終わった後だったとしても、あなたの間違いを正してくれることもあるでしょう。
その表現を使うことに自信がついたら、学校の外でも使ってみましょう。ホームステイをしているなら、ホストファミリーに向かって使うのもいいでしょう。ホストファミリーは、ホストをしている留学生たちの英語の練習のサポートをしてくれる存在です。まだあまり英語が話せないうちでも、辛抱強く聞いてくれるはずですから、積極的にコミュニケーションをとりましょう。
2.学校外でも英語を話す機会を
語学学校の先生や生徒たち、そしてホストファミリーは、あなたに理解しやすいような英語で話してくるでしょう。特に先生は、簡単な表現を使って、わかりやすい発音で話すということに慣れているので、あなたと話すときには自然とそういった話し方になってしまいます。
耳が英語に慣れるまでは、これはとてもありがたいことですが、ある程度耳が慣れたらもう少しわかりづらい英語にも聞き慣れた方がいいですし、相手が先生やホストファミリーという、英語が話せない人と話すことに慣れている人以外とのコミュニケーションも必要です。
ですから、現地での生活に慣れてきたら、積極的に外に出て現地の人と会話をしましょう。ショップやレストラン、パブなどの店員さんでも構いません。もっと慣れてきたら、現地のイベントに参加したり、習い事などをすると、ぐっと英語が上達します。
3.日本人だけでつるまない
当然のことですが、英語が上達したいと思うなら、日本人だけでつるむのはやめましょう。日本人の友達を留学中に作ってはいけないということではありません。日本人の友達は、いてくれるとホームシックになったときや、少し日本語で自由に会話をしたいときにとても心強いものです。
しかし、いつもいつも日本人と行動し、日本語ばかり話していては、折角海外で暮らしているという機会を無駄にしていますよね。
もしも日本人とつるむことが多くなっても、他の国からの留学生たちとも行動を共にし、日本人とも英語で会話をするなどといった工夫をしましょう。
4.留学前にもできるだけ会話力をつけること
語学留学前に、ある程度は英会話力をつけておくことも重要です。スタートのレベルが高ければ、帰国時のレベルはもっと高くなりますし、何よりそこそこ話せる状態で留学することによって、すぐに英語環境になじむことができるようになります。
留学前の数ヶ月は、オンライン英会話でのレッスン数を倍増させたり、地域の国際交流イベントなどに積極的に参加することをおすすめします。
語学留学だけが英会話をマスターする道ではない
ここまで、語学留学で英語が話せるようになることについてお話ししてきましたが、これは、語学留学をしなければ英語が話せるようにはならないという意味ではありません。
人によっては長期の語学留学は無理だという人もいるでしょう。ですが、もちろんそんな方でも英会話ができるようにはなります。
語学留学をすると、英会話が上達しやすいのは、毎日英語を話す環境にあるからです。つまり日本でもそれに近い環境が作れれば、比較的短期間でも英会話力がぐっとアップします。
そんな時に心強いのは、やはり毎日レッスンが取れるというオンライン英会話でしょう。また、毎日英語のニュースを聞いたり、海外ドラマを字幕で見たり、英語の新聞を読んだりという風に、なるべく英語を日常に取り入れるようにすると、語学留学さながらの生活を送ることができるでしょう。
まとめ
語学留学をしても、英語がプロフェッショナルレベルで話せるようになるという人は、実はそう多くはありません。ですが、日常会話レベルなら誰でも努力次第で到達できるレベルです。
語学留学をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。また、語学留学をしなくても英語が話せるようになるということも加味して、本当に自分にとって長期の語学留学が必要なのかどうかをじっくり考えてみましょう。