
日本は一般的に治安がいい国として知られていますが、その治安の実態はどうなのでしょう?
今回の記事では、日本が世界平和度指数ランキングでどの位置にいるのか、他のアジア諸国との比較や、平和度の低い国々も紹介していきます。
また、治安が悪いといわれる国に旅行する際の安全対策として特に注意すべきことのほか、参考情報として日本国内の治安がいい地域の紹介もしています。
海外渡航にあたって治安への認識を深められる記事ですので、ぜひ読んでみてください。
日本の治安はいい?世界ランキングでどのくらい?
日本は一般的に治安がいい国として知られていますが、一部の地域や街では治安が悪化していることもあります。では、なぜ日本は治安がいいといわれるのでしょうか。
日本が治安のいい国といわれる理由
日本が治安のいい国といわれる理由としてよく挙げられているのは、以下のようなことです。
・電車内で居眠りできる
・夜間でも女性が一人歩きできる
・多くの自動販売機が設置され、盗難被害も少ない など
このような、日本では違和感なく普段の生活のなかでありふれたことでも、治安の良さがなければほぼ不可能なことばかりです。
令和4年(2022年)3月に内閣府政府広報室が公表した「治安に関する世論調査」において、「日本は治安がよく安心・安全に暮らせる国であると思う」と回答している人が85.1%を占めている、と報告されています。
この調査は日本国籍の人を対象に実施されているため、多くの日本人が、日本を治安のいい国と認識していることを示しています。
日本の治安ランキングと世界での位置
2024年の世界平和度指数(Global Peace Index 2024)では、日本は17位にランクインしており、平和度の高い国と評価されています。
前年は9位だったため、8位下がっていますが、それでも全163か国中では、かなり治安がいい国だと言えるでしょう。
※世界平和度指数については、次項にて詳しくご紹介します。
しかし、都市ごとの状況を見れば治安も大きく変わります。
例えば、東京や大阪などの大都市、特定の繁華街や夜間の一部地域では犯罪が発生しやすいエリアも。 特に経済的に困窮している地域や人口が集中している場所では、スリや暴力事件が多発し犯罪率がやや高くなる傾向があります。
それでも全体としては日本の治安は良好で、多くの観光客やビジネスパーソンが安全に過ごすことができると考えられています。
世界平和度指数とは?
世界平和度指数(Global Peace Index、GPI)は、経済平和研究所(Institute for Economics and Peace)が毎年発表するランキングのこと。
またGPIは、各国の平和度や安全性を数値化し、ランキング形式で表すことで、国際的な治安状況を可視化しています。
GPIの評価基準には、以下のような項目が含まれます。
・ 政治的安定性:政府の安定性や政治的リスク
・ 軍事費用:各国の軍事費用や武器の輸出入
・ 警察の効率性:警察の対応力や検挙率
GPIは国際的な治安状況を評価する際に、重要な判断材料となっています。
渡航先が安全かどうか、海外でトラブルに巻きこまれないためにもぜひ役立ててみてください。
世界平和度指数ランキング
世界平和度指数ランキングのトップ10には、主にヨーロッパ諸国がランクインしています。
以下は、2024年のランキングトップ10です。
これらの国々は、治安が良く、平和度が高い国であると評価されています。
世界で治安がいい国々については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
【2025年最新版】世界で最も治安が良い国ランキングとその魅力
アジア地域のランキング
2024年のアジア地域全体の平和度指数ランキングでは、次のようになりました。
2. マレーシア
3. 日本
4. ベトナム
5. 台湾
6. モンゴル
7. 韓国
2024年版では、全体で17位の日本を抜いて5位のシンガポール、10位のマレーシアがアジア地域で上位に入りました。 これらの国々は、他のアジア諸国と比べて犯罪率が低く、安全性が高いとされています。
平和度指数の低い国々:注意すべき国やエリア
一方で、世界平和度指数が低い国々も存在します。
これらの国々は、紛争や犯罪の増加傾向、治安の悪化が問題となっています。
以下は、2024年のランキングで最も平和度が低い国々です。
これらの国々は、紛争や組織犯罪が蔓延しており、旅行者にとっても危険性が高いエリアです。
特にアフリカ地域では、低位にランクインしている国々が多く、アフリカビジネスを展開する際には注意が必要かもしれません。
海外で身を守るための安全対策をチェック!
海外旅行やビジネス、留学で海外に行く際には、様々な安全対策を講じることが重要です。ここでは、渡航の際に役立つ基本的な安全対策から緊急時の対処法まで、具体的な方法を紹介していきます!
基本的な安全対策:旅行前に準備すること
旅行やビジネスで海外に行く際には、事前の準備が非常に重要ですよね。
例えば、以下のことを実践してみると安全に過ごすことができるかもしれません。
・治安情報の確認
外務省や現地の大使館のウェブサイトで最新の治安情報をチェックしましょう。海外の安全性を把握し、危険なエリアを避けることが大切です。
・海外旅行保険の加入
万が一のトラブルに備えて、海外旅行保険に加入しておくことが重要です。特に、医療費や盗難被害などをカバーする保険に加入することで、安心して旅行できます。
・現地の緊急連絡先の確認
現地の警察や大使館の連絡先を事前に確認し、緊急時に備えましょう。また、旅行先の友人や知人の連絡先も控えておくと安心です。
現地での行動:安全に過ごすためのポイント
安全に過ごすポイントとして、以下を参考にしてみてください。
・貴重品の管理
現金や貴重品は目立たないようにし、持ち歩く必要がない場合はホテルのセーフティボックスに預けましょう。特に、観光客が多く訪れるエリアでは、スリや盗難に注意が必要です。
・夜間の外出を避ける
夜間の一人歩きは避け、タクシーやライドシェアを利用することが安全です。特に治安が悪いとされるエリアでは、夜間の外出は控えましょう。
・信頼できる交通手段の利用
公共交通機関や信頼できるタクシーを利用し、安全に移動しましょう。また、車を利用する際は、ドアをロックし、窓を閉めておくことが基本です。
緊急時の対処法:トラブルに巻き込まれた時の対応
万が一、トラブルに巻き込まれた場合の対処法を知っておくことが重要です。
・警察に通報
緊急時は現地の警察に通報し、指示に従いましょう。日本でもアメリカでも、緊急時には警察の対応が迅速です。
・大使館に連絡
トラブルに巻き込まれた場合、日本大使館に連絡し、サポートを受けましょう。国を代表する大使館は、緊急時に頼りになる存在です。
・旅行保険会社に連絡
海外旅行保険に加入している場合は、保険会社に連絡し、適切なサポートを受けましょう。保険証書や緊急連絡先を携帯しておくとスムーズです。
【参考情報】日本国内の治安は?全国治安ランキング
日本は治安がいい国だといわれますが、もちろん地域によって治安状況は異なります。
治安を比較できるデータには、警察庁の犯罪統計で公表されている刑法犯遭遇率・刑法犯認知件数・刑法犯検挙率などがあります。
・刑法犯認知件数=警察などによって認知された犯罪発生件数
・刑法犯検挙率=認知件数に対する検挙件数(容疑者特定件数)の割合
刑法犯とは、窃盗犯や凶悪犯(例:殺人・強盗)、知能犯(例:詐欺・横領)などのような、刑法に基づいて処罰対象となる犯罪のことです。
警察庁が公表する犯罪統計によると、2023年の刑法犯認知件数は、東京が最も件数が多い89,098件、大阪府は80,148件であり、全国で最も多い件数となっています。
東京や大阪のような大都市は人口が密集しているため、犯罪の件数は多い傾向です。
しかし、人口との割合でみる刑法犯遭遇率のデータによると、東京は日本全国の最下位ではありません。
治安について考える際、比較するデータ選びには注意が必要です。
参考:警察庁 犯罪統計
HOME ALSOK研究所 全国治安ランキング2024 もっとも安全な都道府県は?
次項では、治安がいいと評価されている都道府県はどこなのか、ランキングトップ5でご紹介します。
刑法犯遭遇率で比較!治安がいい県トップ5
日本全国の中でも、特に治安がいいとされる県があります。前述のデータのうち、刑法犯遭遇率の少なさでみたトップ5は以下のとおりです。
2. 秋田県
3. 大分県
4. 山形県
5. 長崎県
1位の岩手県では、刑法犯遭遇率が人口417人あたり1件であり、日本で最も犯罪に遭遇する率が低いという結果になっています。
大都市から離れているため人口減少傾向にあるという課題もありますが、治安の面ではきわめて良好です。
参考:HOME ALSOK研究所 全国治安ランキング2024 もっとも安全な都道府県は?
日本各地では、治安改善に向けた様々な取り組みが行われています。
例えば、地域住民と警察の連携による防犯パトロールの強化や、防犯カメラの設置、地域コミュニティの活性化などです。
これにより、治安が改善され、安全な環境が維持されています。
まとめ
ランキングをみてもわかる通り、日本の治安は世界的にも高い水準を誇っているのがわかりましたね。ぜひ、世界平和度指数や治安ランキングを参考にして、万全な対策をしてみてください。
特に海外旅行やビジネスで海外に行く際には、事前の準備と現地での行動に気をつけることが大切です。
安全な環境で、快適な生活を送りましょう。
◇経歴(英語を使用した経歴)
独学
◇英語に関する資格(資格、点数など)
TOEIC900点以上
◇留学経験
海外渡航経験は旅行のみで、留学経験は無し。仕事で英語を使用。
◇海外渡航経験
国際学会で発表経験あり。他にも旅行で海外渡航経験あり。
◇自己紹介
理解しやすくためになる記事作りに努めています。現代では日本に居ながら独学で英語学習が出来る素晴らしい環境があります。ネイティブキャンプを上手に利用して英語を楽しみましょう!