フィリピンの結婚式での服装マナー完全ガイド!ゲストが気をつけたいポイントを徹底解説

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海外の結婚式に招待された時、「現地のマナーに合った服装は何だろう?」と不安になる人もいるでしょう。特にフィリピンの結婚式は、カトリックの伝統とアメリカ・スペインの影響が融合した独特の文化があります。招待客が100名を超える大規模な式典、テーマカラーの指定や、伝統的な「バロンタガログ」や「フィリピニャーナ」といった民族衣装など、知っておくべきポイントは意外に多いものです。

本記事では、フィリピンの結婚式に招かれた際に恥をかかないための服装マナーを男女別に詳しく解説します。現地の伝統や文化背景も交えながら、お祝いの場にふさわしい装いをご提案します。

フィリピンの結婚式の特徴と伝統的なスタイルを知ろう

日本とフィリピンでは、結婚式のスタイルに多くの違いが見られます。フィリピンの結婚式に参列する際に、スムーズに対応できるようにまずはその特徴と伝統的なスタイルを把握しておきましょう。

フィリピンの結婚式は、アメリカやスペインのウェディング文化に加え、国民の大多数を占めるカトリック教徒の信仰に基づいた儀式で構成されています。日本と比較すると、より多くのゲストを招く傾向にあります。一般家庭でも招待客が100名を超えることは珍しくありません。また、結婚式全体が華やかで、歌手やダンサーが登場するなど、エンターテイメント性が高いのも特徴の一つです。

挙式は、宗教的な意味合いが非常に強く、教会で行われるのが一般的。新郎新婦のどちらか、あるいは両方がカトリック教徒でない場合は、教会での挙式が難しいケースもあります。披露宴に関しては、日本のように必ず行われるとは限りません。フィリピンでは、披露宴を行わないケースも少なくありません。これは、披露宴を実施する際は、その費用を新郎新婦が全て負担する必要があることが理由の一つとされています。ご祝儀の習慣も日本とは異なります。日本ではお祝いとして現金を渡すのが基本とされていますが、フィリピンではご祝儀の習慣はなく、新郎新婦へ贈り物を渡すのが習慣となっています。

さらに、フィリピン独自のユニークな風習もみられます。例えば、挙式でのバージンロードは新郎新婦だけでなく、友人や親戚などのゲストも男女ペアになって歩くことがあります。

また、結婚式の前日には、新郎側・新婦側それぞれが友人たちと独身最後の夜を楽しむ「バチェラー・パーティー」や「バチェロッテ・パーティー」が開かれます。披露宴が行われる時は、「マネーダンス」という伝統的な踊りが披露されることも。これは、新郎新婦が踊る際にゲストが服やベールにお金をピンで留めるもので、幸運と繁栄を願うとともに、新婚生活への経済的な支援という意味合いがあります。

金額はゲストによって様々です。さらに、スペインの伝統に由来する「13コイン(ラス・アラース)」というセレモニーも行われます。これは、新郎が新婦の手に13枚のコインを渡し、永遠の愛を誓う儀式で、コインはイエスキリストと12使徒を表しているとされています。

フィリピンの結婚式に招待されたときの服装マナーとは

フィリピン人の友人や仕事仲間から、結婚式への招待を受ける機会があるかもしれません。日本での結婚式は、服装に関して細やかなマナーや決まりが多く、参列する時にまず悩むポイントの一つです。フィリピンの結婚式は、日本に比べるととてもカジュアルな印象です。この点が、服装マナーにおいても大きな違いです。

フィリピンの結婚式に参列する際は、日本の結婚式のような、きらびやかなドレスやがっちりとしたスーツといった厳格な正装が求められるケースは少ないようです。実際に、筆者の体験談では、会場にいたゲストの服装は、しっかり目のワンピースやシャツといった、比較的カジュアルに近い格好が多かったと述べられています。

では、具体的にどのような服装を選べば良いのでしょうか。一般的に、男性はスーツやネクタイ、女性はワンピースやドレスが基本とされています。ただし、前述の通り、そのスタイルは日本の結婚式ほど堅苦しくないことが多いようです。男性は、スーツ以外にもシャツなどの比較的カジュアルな服装も定番とされています。

ここで特筆すべきは、フィリピンの伝統的な礼服である「バロンタガログ(男性)」や「フィリピニャーナ(女性)」。これらは、現在もフィリピンでは正装として広く認知されています。結婚式においても、特に男性はバロンと呼ばれるフィリピン伝統の礼服を身に着けている人も見られます。

さらに、服装を選ぶ上で非常に重要なポイントとなるのが、「テーマカラー」。フィリピンの結婚式では、テーマカラーが決められていることが多いため、招待状などで指定されているか、忘れずに主催者へ確認することが大切です。指定された色を服装の一部に取り入れることで、お祝いの気持ちや主催者への配慮を示すことができるでしょう。

また、フィリピンではパーティー好きな国民性もあり、結婚式に限らずドレスコードを設けてゲストを招くこともしばしばあるとされています。結婚式のフォーマル度合いによっては、よりきちんとした服装が求められる可能性もあります。

男性ゲストの服装選びのポイントとおすすめスタイル

フィリピンの結婚式に男性ゲストとして招かれた際は、どのような服装を選べば良いか悩むこともあるかもしれません。日本の結婚式のように厳格なマナーが求められるわけではない、比較的カジュアルな雰囲気の式が多いフィリピンですが、やはりお祝いの場にふさわしい装いを心がけることは大切です。

まず、フィリピンの結婚式における男性の基本的な服装として、「スーツやネクタイ」がよく見かけられます。日本の結婚式で着用するような、フォーマルなスーツスタイルをイメージすると良いでしょう。ただし、前回の見出しでも触れたように、フィリピンの結婚式は全体的にラフな印象とされることもあり、必ずしもかっちりとしたブラックスーツである必要はないです。シャツやネクタイの色柄で遊び心を加えたり、明るめの色のスーツを選んだりするのも良いでしょう。清潔感があり、お祝いの気持ちが伝わるような装いを意識しましょう。

そして、フィリピンの伝統的な男性用礼服である「バロンタガログ」もあります。これは現在もフィリピンで正装として広く認知されており、結婚式で着用している男性ゲストも見受けられます。バロンタガログは、パイナップルの葉の繊維などで織られた透け感のある生地で作られたシャツのような形状の服で、独特の刺繍が施されています。結婚式に参列する機会があれば、この伝統衣装に挑戦してみるのも素晴らしい経験となるでしょう。

バロンタガログにはいくつか種類があり、着用シーンによって素材や刺繍の度合いが異なります。ビジネスシーンでは、バナナの葉の織物や合成生地を用いたオフィスバロンが使われることも。結婚式では、新婦さんに決められた色のバロンをレンタルするのが一般的とされています。もしバロンタガログの着用を検討する際は、主催者に確認してみると良いかもしれません。

男性ゲストの場合は、服装全体をテーマカラーにするのは難しいかもしれませんが、ネクタイやポケットチーフ、シャツの色などでテーマカラーを取り入れると、統一感を出せるでしょう。その他、服装選びのポイントとしては、フィリピンは年間を通して気温が高い地域が多いので、素材選びも重要です。ジャケットを羽織るスタイルであれば、会場の雰囲気や自身の体感に合わせて脱ぎ着できるようにしておくと快適に過ごせます。

女性ゲストの服装選びの注意点とおすすめコーディネート

フィリピンの結婚式における女性ゲストの基本的な服装としては、ワンピースやドレスが多く見られます。日本の結婚式と同様に、フォーマルすぎず、かといってカジュアルすぎない、華やかな装いが好まれます。昼間の式であればカクテルドレスのようなものが適しており、夜の披露宴であればよりエレガントなイブニングドレスも選択肢に入ります。

また、男性のバロンタガログと同様に、フィリピンには女性の伝統的な民族衣装「フィリピニャーナ」があります。フィリピニャーナは現在も正装なので、結婚式のような正式な場で着用できます。フィリピニャーナの着用を検討する際は、結婚式の雰囲気に合っているか、また他のゲストの服装の傾向なども含めて、主催者に相談してみるのも良いかもしれません。

服装選びの注意点としては、まず「場にふさわしいか」という点です。結婚式はお祝いの場ですので、清潔感のある上品な装いを心がけましょう。過度に肌を露出する服装や、派手すぎるデザイン、あるいは新郎新婦よりも目立ってしまうような衣装は避けるのが無難です。特に、教会のミサなど、宗教的な儀式が含まれる時は、肩や膝を隠すなど、より控えめな服装が求められることもあります。ボレロやストールなど、羽織るものを用意しておくと便利です。

フィリピンの結婚式で気をつけたい服装以外のマナーや持ち物リスト

フィリピンの結婚式にゲストとして招かれた際に、服装以外にも知っておくべきいくつかのマナーについてご紹介します。

ご祝儀やプレゼントについて

フィリピンの結婚式におけるご祝儀の考え方は、日本の習慣とは少し異なります。ご祝儀は基本的に必要なく、渡したい人がご祝儀やプレゼントを用意するもので、「チップ制」のような側面があると言われています。渡す時は、新郎新婦の体に貼り付けていく方法や、式中にチップバッグが回ってくる方法、また、各テーブルに置かれた封筒に入れてブライズメイドやグルームズメンに渡すこともあります。誰がいくら渡したか分かりにくくなっているため、本当に渡したい人が渡すという考え方が根底にあるようです。

他にも、ご祝儀を持っていくパターンもあります。目安はP3,000〜P10,000とされています。特にニノン・ニナン(後見人)の場合はP10,000〜30,000前後が妥当。これは家柄や会場によって変わるため、周囲の人に聞いてみるのが良いでしょう。ご祝儀袋(Money Envelope)はナショナルブックストアなどで入手可能です。

時間・到着のマナー

フィリピンには「フィリピンタイム」と呼ばれる、約束の時間から数分から数時間遅れるという文化があります。これは必ずしも悪いことではなく、早く行きすぎることで準備中の主催者にプレッシャーを与えることを避けるという意味合いもあるようです。しかし、結婚式に関しては、案内された時間通りに行くように心がけましょう。時間に正確なパーティーもあるため、事前に確認しておきましょう。

食事のマナー

披露宴の食事はビュッフェ形式であることが多いようです。大皿料理が多く、各自お皿に取り分けて食べます。取り分ける際は、上司や高齢者が取り始めるまで待つのが基本で、一度に取りすぎるのは避けるのがマナーです。

また、フィリピンではフォークとスプーンを使って食べるのが一般的。左手のフォークでご飯とおかずを右手のスプーンに押し入れて一口でうまく食べるという独特の方法があります。ホームパーティーなどで初めて見る料理を勧められた時は、匂いや見た目だけで断らないことが大切です。断ることは相手を尊敬していないと思われてしまう可能性があるため、まずは食べてみましょう。また、家庭によっては食前に祈りを捧げる習慣があるので、その際は祈りが終わるまで静かに待ちます。

その他のマナーや雰囲気

フィリピンの結婚式は全体的に、日本の結婚式よりもカジュアルで自由な雰囲気であるといわれています。披露宴は前半がフォーマルなイベント、後半が友人メインでゲームや余興のある賑やかな雰囲気という、1次会と2次会が一緒になったような構成のこともあります。

子どもが走り回っていても誰も気にしないという自由な雰囲気や、ゲストの退場が自由で、途中で帰ることも問題ないことが多く、このような雰囲気から、フィリピンの結婚式は「新郎新婦と家族のための結婚式」という側面が強いことがうかがえます。

挨拶は、親しい間柄で頬と頬を合わせる「ベソ」や、年配者に対する敬意を示す「マノ」といった習慣がありますが、結婚式の場でゲストとしてこれらの挨拶をする機会があるかは状況によります。言葉遣いでは、タガログ語の文末に「Po」を付けることで尊敬の気持ちを表せます。また、相手の名前を呼ぶ際にSirやMa'amを付けるのも丁寧な呼び方です。

準備しておくと良い持ち物リスト

ご祝儀袋(Money Envelope):事前に購入しておくとスムーズです。

プレゼント:リクエストリストがある場合、または自身で選んだ場合。

羽織るもの:フィリピンは暑いですが、会場内は冷房が効いていることが多いため、用意しておくと便利です。

(必要であれば)トイレットペーパー:一部の公共トイレには設置されていないこともあるので、念のため携帯しておくと安心です。これは結婚式に限ったことではありませんが、慣れない場所ではあると役立つことがあります。

フィリピンの結婚式に参加する際は、これらのマナーや習慣を頭に入れつつ、最も大切なのは新郎新婦を心からお祝いする気持ちを持って参加することです。もし迷うことがあれば、気軽に主催者に尋ねてみるのが一番です。

まとめ

フィリピンの結婚式は日本と比べてカジュアルな雰囲気がありながらも、テーマカラーの指定やマネーダンスなど独自の文化が息づいています。男性はスーツやバロンタガログ、女性はワンピースやフィリピニャーナといった伝統衣装があり、テーマカラーの確認が重要です。ご祝儀については日本ほど厳格なルールはなく、気持ちに応じた金額やプレゼントを用意すれば大丈夫でしょう。「フィリピンタイム」という時間感覚の違いにも柔軟に対応しつつ、基本的には指定時間に合わせた行動を心がけましょう。

何より大切なのは、新郎新婦を心から祝福する気持ちです。現地の文化を尊重し、その雰囲気を楽しむ姿勢こそが、素敵なゲストとしての最高のマナーといえるでしょう。

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