
スイスといえば、チョコレートの生産国として有名ですよね。スイーツも、スイスならではの魅力がたっぷりのものがたくさんあります。
今回は、スイスのスイーツの特徴や伝統的スイーツ、人気のチョコレートショップを紹介していきます。また、地元で楽しまれているチーズやワインと、スイーツの組み合わせも新たな発見になりますよ。
そのほか、スイスでスイーツを楽しめるおすすめのカフェ・ショップも紹介するので、ぜひ参考にしてください!
- スイスのスイーツに使われる主な食材
- スイスのスイーツの特徴・他国との違い
- スイスの伝統スイーツ
- スイスの人気チョコレート
- スイーツとチーズやワインのおすすめの組み合わせは?
- スイスでスイーツを楽しめるおすすめカフェ・ショップ
- まとめ
スイスのスイーツに使われる主な食材

まずはスイスのスイーツによく使われる食材を見てみましょう。
| 材料 | 特徴 | 主なスイーツ |
| チョコレート | 上質なダークタイプやミルクタイプが中心 | チョコレートケーキ、トリュフチョコ、チョコレートフォンデュ |
| ナッツ類 | クルミやアーモンドなどを使用 | エンガディナー・ヌストルテが代表的 |
| 砂糖 | 甘味料の基本 | メレンゲ菓子、各種ケーキ |
| 卵 | 軽い口当たりを生む | メレンゲ菓子、ケーキ生地 |
| 小麦粉 | 薄力粉や強力粉などを使い分け | ケーキ類、タルト生地 |
| バター | 豊かな風味をもたらす | クッキー類、ケーキ生地 |
| フルーツ類 | リンゴやサクランボ、アプリコットなどを使うことが多い | タルト菓子、ケーキ類 |
上記の材料は、スイスの伝統的なスイーツを作るのに欠かせません。各地域こだわりの特産品を使用していることもあるので、スイスのスイーツを楽しむときには、各材料の豊かな風味を感じてみてくださいね。
スイスのスイーツの特徴・他国との違い
スイスのスイーツの特徴と他国との違いを紹介していきます。
スイスのスイーツの特徴
スイスのスイーツには、主に以下のような特徴があります。
| 項目 | 内容 |
| ナッツ類の使用 |
スイスのスイーツにはナッツ類が使われていることが多く、アーモンドやクルミ、ヘーゼルナッツと種類も豊富 ナッツ類を中心に作られたスイーツが数多く存在し、深みと豊かな風味をもたらしているのが特徴 |
| チョコレートの品質へのこだわり |
スイスは世界的にも名高いチョコレート生産国であるため、高品質なチョコレートをスイーツに使用している 特にミルクチョコレート発祥の地として知られている クリーミーでなめらかな舌触りが魅力で、甘さを抑えた味わいが多い |
| 甘さ控えめが基本 |
スイスのスイーツは、甘さを抑えたものが多く、材料そのものの味わいを大切にする傾向がある 例えば、スイスのメレンゲ菓子はダブルクリームと組み合わせて甘さを抑え、上品な味わいを楽しめるように工夫されている |
| 地域ごとの特産素材の使用 | 変化に富んだ地形をもつスイスでは、各地に特産素材があり、地域によって異なる素材の美味しさが楽しめる |
スイスはスイーツにナッツやチョコレートを多く使う傾向があり、甘さを控えめにして素材の味を大切にするのが大きな特徴です。
ヨーロッパ他国のスイーツとの違い
ヨーロッパでは、スイス以外にもフランスやイタリア、ドイツのスイーツも魅力があります。スイスとヨーロッパ他国のスイーツには、どのような違いがあるのか見てみましょう。
| 項目 | 内容 |
| フランスのお菓子との違い |
フランスのスイーツは華やかな見た目を重視しているものが多く、クリームやフルーツをたっぷり使った贅沢な味わいが特徴的 素材本来の味を重んじるスイスのスイーツに対して、見た目の美しさや複雑な味の組み合わせを追い求める傾向がある |
| イタリアのお菓子との違い |
イタリアのスイーツは、ティラミスやパンナコッタなど、クリーミーで甘いものが中心 マスカルポーネチーズやリキュール類を取り入れたものが多く、スイスのナッツ類やチョコレートを使ったスイーツとは風味の方向性が違う |
| ドイツのお菓子との違い |
ドイツのスイーツは全体的に甘みが強く、ずっしりとしたケーキや、パイやタルトなどのペストリー類が主流 甘さを控えめにして軽やかな食感を大切にするスイスのスイーツに対し、ドイツのスイーツは食べごたえと甘さたっぷりが魅力 |
スイスのスイーツは他国と比べて、各地域特有の素材の味を楽しんでもらう点を重視しているのが大きな違いです。
スイスの伝統スイーツ
スイスの伝統的スイーツをいくつか紹介していきます。旅行中のスイーツ探しやお土産探しに役立ててくださいね。
エンガディナー・ヌストルテ
エンガディナー・ヌストルテは、クルミとキャラメルがぎっしり詰め込まれたタルトで、スイス東部のエンガディーン地方のスイーツです。
元々は200年ほど前にイタリアから伝わったスイーツで、イタリアと国境を接するエンガディーン地方において、代々受け継がれてきた歴史あるお菓子として知られています。
メレンゲ
卵白を泡立てて作る、日本でもおなじみのスイーツであるメレンゲ。
スイスのユングフラウ地方に近い山村、マイリンゲンが発祥の地といわれています。つまり「メレンゲ」という名前は「マイリンゲン」に由来しているようです。
現地ではよく、アイスクリームとホイップクリームを添えて食べられています。
ソロトゥルナー・トルテ
ソロトゥルナー・トルテは、スイスのジュラ山脈の麓に位置するソロトゥルン州で生まれたスイーツ。
スポンジ生地を複数の層に切り分け、ヘーゼルナッツを加えたバタークリームを層の間に挟み込み、さらにヘーゼルナッツをたっぷり入れた厚手のメレンゲ生地で上下を包み込んだケーキです。
メレンゲのサクサク感とアーモンドの香ばしい香り、バタークリームとスポンジのしっとり感と贅沢な味わいが楽しめますよ。
ツーガー・キルシュトルテ
ツーガー・キルシュトルテは、サクランボの名産地として有名なスイス中央部に位置するツーク州のスイーツ。
ナッツを使ったさっくり食感のメレンゲ生地と、サクランボを使った蒸留酒であるキルシュをたっぷり染み込ませたスポンジのケーキです。
アルコールがたっぷり使われているので、お酒に弱い人は少量にしたほうが良いかもしれません。
アールガウ・リューブリトルテ
アールガウ・リューブリトルテは、スイス中央部東に広がるアールガウ州で親しまれているスイーツです。「リューブリ」とはスイスドイツ語で「にんじん」という意味で、つまりキャロットケーキです。
スイスのキャロットケーキは、小麦粉の使用量を抑えてにんじんとヘーゼルナッツをふんだんに使うのが大きな特徴です。
さらにヘーゼルナッツは、舌触りが残るように粗めに挽いたものを使用しています。この独特の食感が絶妙で、スイスの子どもたちからも大人気のスイーツだそう。
ルクセンブルゲリ
ルクセンブルゲリは、日本でもなじみのあるマカロンです。スイスでも非常に人気があり、多彩な味に出会えます。お土産としても持ち帰りやすく、人気がありますよ。
圧倒的に人気がある有名なお店は、スイスのチューリッヒ市にある「Sprüngli(シュプリュングリ)」です。
スイスの人気チョコレート
スイスは、世界でミルクチョコレートを初めて作った場所として知られていることから、チョコレート大国といわれています。スイスに行ったら、チョコレートは旅行プランやお土産として外せません!
スイスで人気のチョコレートを、高級な専門店からスーパーマーケットで買えるバラマキ用のお土産におすすめなものまで紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
Läderach(レーダラッハ)
Läderach(レーダラッハ)は1962年、スイスの東部グラールスで創業した家族経営のブランドです。
近年、急速に人気が高まっており、2018年にパリで催された「World Chocolate Masters」で第一位を獲得した実績をもちます。
厳選素材のナッツやドライフルーツがたっぷり入っている板チョコがおすすめです。
また、できたてのフレッシュなチョコレートが売りで保存料を使用していないため、買ってすぐにその場で楽しむのが最適です。お土産として買う場合は、旅の最終日に購入してくださいね。
スイスではチューリッヒやジュネーブなどの主要都市、観光エリアを中心に店舗が展開されています。
Stettler(ステットラー)
Stettler(ステットラー)は、1947年にポール・ステットラーがジュネーブで開業したチョコレート専門店。
看板商品は「パヴェ・デュ・ジュネーブ」というジュネーブの石畳をイメージした生チョコレートです。チョコレート愛好家の間でも有名な専門店で、世界中の通が憧れる逸品だそう。
日本でも、雅子様が天皇陛下へステットラーのチョコレートを贈ったことで、その名が広まりました。
全国規模での展開はしていないため、ジュネーブを訪れる人はぜひ足を運んでみてくださいね。
Sprüngli(シュプリュングリ)
Sprüngli(シュプリュングリ)はスイスのチューリッヒを拠点に、国内に店舗網を築く人気ブランドです。
1899年に日本でも有名なチョコレートブランド「リンツ」と統合し、「リンツ&シュプリングリ」という社名になりました。
お店の外観をはじめ、パステル調のパッケージデザインが可愛らしく、女性人気の高いブランドでもあります。
トリュフチョコレートやお土産にぴったりの小箱入りのチョコレート(4個〜)、「ルクセンブルゲリ」と呼ばれるひと口サイズのマカロンが人気商品です。
値段は高めですが、大事な人へのギフトにもおすすめですよ。ただし、マカロンは賞味期限が短いため、なるべく最終日に購入しましょう。
Cailler(カイエ)
Cailler(カイエ)は、世界で初めてミルクチョコレート工場を設けた歴史ある老舗ブランドです。1929年にスイスの大手食品企業であるネスレと統合しました。スイスのスーパーマーケットで手軽に購入できるチョコレートです。
日本でもカイエの一部商品を入手できますが、それほど認知度は高くありません。アルプスの新鮮なミルクが使用されたミルクチョコレートは絶品で、スイスらしいナッツがたっぷり入った板チョコはお土産に喜ばれるでしょう。
Frey(フレイ)
Frey(フレイ)は、1887年にフレイ兄弟が創業したスイス国内で消費量トップを誇る国民的チョコレートブランドで、スーパーマーケットで買える板チョコです。
特にスイスのスーパーマーケット「Migros」に行くと、豊富なフレーバーが並んでいます。
お土産にする際は「スイスで大人気のチョコレート」といって渡せば喜ばれること間違いなし!空港の免税店でも販売されていますよ。
Kägi(カーギ)
Kägi(カーギ)は、1930年代にパン屋としてスタートした老舗ブランドで、チョコレートウエハースが有名です。こちらもスーパーマーケットで手頃な価格で購入できます。
ウエハースは、サクサクとした軽い歯ごたえと、それを包み込む滑らかでクリーミーなチョコレートが特徴です。ミルクチョコやビターオレンジ、ヘーゼルナッツなど多彩なフレーバーもあります。
最近では日本でもネット通販やコストコで購入できるようですが、個包装売りがあるのでバラマキ用のお土産におすすめですよ。
スイーツとチーズやワインのおすすめの組み合わせは?
スイスでは、スイーツとチーズやワインを組み合わせて楽しむ文化があります。
以下にいくつか組み合わせをまとめたので、現地に行ったらぜひ試してみてくださいね。
| チーズフォンデュ×スイーツ | スイスの代表的な料理であるチーズフォンデュを楽しんだ後は、メレンゲやフルーツタルトなどを食べるのが◎ |
| ラクレットチーズ×スイーツ | 溶かしたチーズを野菜やパンにかけて食べるラクレットの後は、サクランボやアプリコットのタルトなど、くだものを使ったスイーツが◎ |
| エンガディナー・ヌストルテ×チーズ | クルミとキャラメルが詰まったタルト「エンガディナー・ヌストルテ」とナッツの風味を持つチーズを一緒に食べると、甘さと塩気のバランスが楽しめる |
| ツーガー・キルシュトルテ×白ワイン×チーズ | サクランボのお酒を使ったケーキ「ツーガー・キルシュトルテ」は甘さと酸味が特徴。そこにライトボディの白ワインとクリーミーなチーズを合わせると、より深い味わいを楽しめる |
| チョコレート×ワイン | スイスのミルクチョコレートやダークチョコレートは、フルーティな風味の赤ワインや甘口の白ワインと相性抜群 |
スイスでスイーツを楽しめるおすすめカフェ・ショップ
スイスでスイーツを楽しめるおすすめカフェ・ショップを紹介します。
Sprüngli
1つ目は、すでにスイスの人気チョコレートの章でも紹介した、チューリッヒにいくつか店を構えるSprüngli(シュプリュングリ)です。
スイスの伝統的なスイーツを味わうのにぴったりの王道スポットです。店内は美しい装飾が施されており、スイーツをゆっくり楽しめるカフェスペースも設けられています。
HANSELMANN
エンガディナー地方のサンモリッツにあるカフェ「HANSELMANN(ハンゼルマン)」。
クルミとキャラメルを使ったスイスの伝統スイーツ「エンガディナー・ヌストルテ」が有名で広く知られています。
また、オードリー・ヘップバーンが訪れた場所としても有名で、可愛らしいピンクの壁が使われた外観は思わず写真を撮りたくなります。
ショーケースに並ぶスイーツも、写真映え間違いなしの美しいものが多く、ワクワクしますよ。
Teuscher
Teuscher(トイスチャー)は、チューリッヒの高級チョコレート専門店です。
店内はカラフルで華やかなディスプレイが特徴で、ギフト向きの箱やラッピングが多く、観光客・地元客ともに特別なチョコレートを買う店として人気があります。
看板商品は、高級シャンパンを使ったガナッシュをチョコレートで包んだ「シャンパントリュフ」です。
Confiserie Bachmann
Confiserie Bachmann(コンフィズリー バッハマン)は、スイスのルツェルンに本拠地を置く老舗のパティスリー兼ベーカリーで、1934年に創業されました。
特にチョコレートとスイス菓子が自慢で、スイス国内に店舗を展開しています。
美しいプラリネチョコレートや多彩なフレーバーの板チョコレート、キルシュ(さくらんぼのリキュール)入りやシャンパン入りのトリュフが人気です。
チョコレート以外には、ルツェルンの名物スパイスケーキ「ルツェルナー・レープクーヘン」や焼き菓子も人気で、併設されているカフェでスイーツを楽しむこともできますよ。
まとめ
スイスのスイーツは、ナッツ類やチョコレートを使ったものが多く、甘さ控えめで素材の味を最大限活かしているのが特徴です。
加えて、スイスはチョコレート生産国として有名で、クリーミーでなめらかな舌触りは格別です。
本記事で紹介した、チョコレートやスイーツが楽しめるお店やカフェを参考に、スイス旅行でのスイーツ探しを楽しんでくださいね。
また、スイスではスイーツとチーズやワインを組み合わせて楽しむ文化があり、現地に旅行へ行った際に試してみると新しい発見になるでしょう。
◇経歴
幼少期から英会話スクールに通い、大学は英語専攻に進学、社会人を経験した後にオーストラリアで1年ほどワーホリをしました。
◇資格
英検準2級、現在IELTSの受験勉強中
◇留学経験
オーストラリアの語学学校で2ヶ月英語を学びました。
◇海外渡航経験
オーストラリアでワーホリ(約1年)、現在フランス人のパートナーとフランス滞在中
◇自己紹介
オーストラリアでのワーホリを1年経験しました。
その時に出会ったフランス人の彼と現在フランスに住んでいます。
彼との会話は英語です。以前ライティングの仕事をしていた経験を活かし、Webライターとして活動しながら、英日翻訳家になるための勉強もしています。