
みなさんは、「スイス料理」と聞いてどのようなイメージを持ちますか?
チーズなど、乳製品を思い浮かべる方も多いかもしれませんね。しかし、なかなかイメージがつかない、食べたことがないという方もいるかもしれません。
そこで、本記事ではスイス料理に焦点を当ててご紹介していきたいと思います。
具体的には、スイス料理の特徴や地域ごと(ドイツ語圏、フランス語圏、イタリア語圏)の特色、気になるスイスの主食、スイスの有名な料理、スイスのスイーツ・デザート・チョコレートなどをわかりやすくていねいに解説します。
これからスイス旅行に行く予定があるという方はもちろん、スイスについて知りたい方、世界の料理や食文化に興味がある方などは、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
スイス料理の特徴|地域ごとの特色
まずは、スイス料理の特徴から一緒にチェックしていきましょう!スイスはそれほど大きな国ではありませんが、実は大きく3つの言語文化圏(ドイツ語圏、フランス語圏、イタリア語圏)にわかれており、料理や食文化についてもそれぞれの特色があります。
ドイツ語圏
スイス国民の約60%が使っているドイツ語は、主にスイス北部・中央部・東部で話されています。
チューリッヒ・ベルン・ルツェルン・グリンデルワルト・ツェルマットといった主要都市・観光地の多くがこれに含まれます。ドイツ語圏の食文化の特徴は、ソーセージやジャガイモを使った料理が多いことです。
また、特に山岳地帯では長く厳しい寒さが続くため、それを乗り越えるため、体を温め、栄養価の高い保存食なども伝統的に食べられてきました。
フランス語圏
ジュネーブやモントルーなどレマン湖周辺の都市をはじめとするスイス西部は、フランス語圏となっています。
国民の約20%がフランス語を使っています。フランス語圏の食文化の特徴は、チーズフォンデュを含むチーズを使った料理が多いことです。
イタリア語圏
イタリア語はスイス国民の約8%が使っており、イタリア語圏はスイス南部に広がっています。ロカルノ・ルガーノ・ポスキアーヴォ・ティラーノなどの都市が含まれます。
イタリア語圏の食文化の特徴は、パスタやピザがよく食べられることです。また、後ほどご紹介しますが、トウモロコシの粉を使ったポレンタという料理もあります。
スイスの主食は?
スイスの食文化や料理の特徴がわかったところで、続いてここからは、スイスの「主食」にフォーカスしてご紹介していきたいと思います。
スイスでは「パン」が主食として食べられることが多い
スイスでは、パンが主食として食べられることが多いです。レストランではパンが必ずといっていいほど出てきますし、お客さんが好きなだけ取れるように、バケットに入れて提供されることもあります。
スイスには約200種類のパンがあると言われています。パンにも地域差があり、ドイツ語圏では黒パン、フランス語圏とティチーノ(スイス南部の州)では白パンがよく食べられています。
その他主食として食べられているもの
ジャガイモやパスタを使った料理を主食のようによく食べている人もいます。また、「スイスでお米は食べられるの?」と疑問に思う方もいると思いますが、主食ではないものの、リゾットや、ぱらっとした細長いご飯などとして食べられているようです。また、多くのスーパーでお米が売られています。
スイスの有名な料理

ここからは、スイスの有名な料理をいくつかご紹介していきたいと思います。
チーズフォンデュ
スイスを代表する料理が、日本でもおなじみのチーズフォンデュです。
スイス西部・ヴァリス地方の郷土料理として有名であり、2~3種類のチーズをワインやニンニクなどで溶かしたチーズをパンに絡めて食べるのが一般的です。
スーパーでもフォンデュセットが売られていますよ。
レシュティ
スイスのドイツ語圏を代表する料理です。
細切りにしたジャガイモをフライパンでこんがりと揚げ焼きしたもので、スイス風ハッシュドポテトとも呼ばれます。
ベーコン、チーズ、目玉焼きなどと一緒に食べることが多いです。家庭でも作られますし、レストランでも食べることができます。
ラクレット
スイス南部の代表的な郷土料理で、板状のチーズを溶かし、ジャガイモやパン、野菜にのせて一緒に食べます。
現在はスイス各地で食べられており、ラクレット用の卓上ヒーターがあるほど人気があります。
ポレンタ
イタリア語圏でよく食べられているもので、トウモロコシの粉から作られたお粥のような料理です。
主食のように食べられることも多く、お肉やチーズを添えていただくのが一般的です。
シュニッツェル
ドイツ語圏でよく食べられている、肉を薄く叩いて伸ばし、細かいパン粉をつけて揚げた料理です。オーストリアの郷土料理ですが、スイスやドイツなど広い地域で食べられています。
スイスでは、一般的なシュニッツェルのほかに、チーズがつまった「コルドン・ブルー」というものもあります。
ブラートヴルスト
スイスで何を食べるか迷ったら、これを選べば間違いないと言われるのがブラートヴルストです。スイスのドイツ語圏を代表する料理で、牛肉や豚肉の長いソーセージです。
レストラン以外に、屋台やバーベキューなどでも食べられます。ビールやワインとの相性もぴったりです。
アルペンマカロニ
ドイツ語圏から流入し、スイスの山岳地帯などで食べられてきた料理で、マカロニとジャガイモをチーズで和えて作ります。
スイスの山にあるレストランでは定番のメニューとなっています。すりおろしたアップルソースをかけて食べるのが一般的です。
ビュンドナーフライシュ
スイス南東部・グラウビュンデン州の伝統的な料理で、もともとは山岳地方の保存食として食べられてきました。牛肉のかたまりをスパイスなどが含まれたマリネ液に浸して乾燥させて作ります。
お肉の塩味や旨味が感じられる料理で、前菜として食べられるほか、お酒のおつまみとしても人気があります。
フィレ・ド・ペルシュ
内陸国であるスイスは、これまでご紹介してきたとおりお肉やジャガイモ、チーズを使った料理が多いですが、フィレ・ド・ペルシュはバターでソテーされた軽い味わいの白身魚です。
フランス語圏、レマン湖地方などでよく食べられています。お肉料理に飽きてしまったな、と思ったときにぴったりの一品です。
スイスのスイーツ・デザート・チョコレート
これまでスイスの食文化の特徴や、定番の料理についてご紹介してきました。最後に、スイスに行ったらぜひ味わってほしいスイーツ・デザート・チョコレートなどを一緒にチェックしていきましょう!
ツーガー・キルシュトルテ
スイス中央部。ツーク州で生まれたお菓子です。
サクランボのリキュール(キルシュ・ヴァッサー)を染み込ませたスポンジ生地とメレンゲを使用した、大人向けのケーキです。表面には粉砂糖が振りかけられており、見た目も美しい一品です。
アールガウ・リューブリトルテ
スイス中央部に大きく広がるアールガウ州のお菓子で、いわゆるキャロットケーキです(「リューブリ」はスイスドイツ語で「ニンジン」を意味します)。
生地は、小麦粉はそれほど使わず、ニンジンとあらびきのヘーゼルナッツをたっぷり使っており、しっとりとした食感が特徴です。
エンガディーナー・ヌストルテ
スイス東部、グラウビュンデン州の エンガディーン地方のお菓子で、「ヌス」とはドイツ語で「ナッツ」という意味があります。
香ばしいクルミにヌガーを絡めたフィリングと、タルト生地の食感が特徴です。
メレンゲ
日本でもおなじみのメレンゲですが、スイスのメレンゲは湯せんをしながらお湯が冷めるまで泡立てて作ることが特徴です。
水分を含まず、硬さがあり崩れにくいことから、ケーキなどのデコレーションとしても使われます。メレンゲをサクッと焼いた「メレンゲクッキー」も人気があります。
チョコレート
スイスは世界三大チョコレート大国のひとつです。リンツ・レダラッハ・スプルングリーといった有名なチョコレートブランドが有名です。
ミルクチョコレートが初めて作られた国、チョコレート工場が初めて作られた国でもあります。チョコレート専門店もたくさんありますし、スーパーでもさまざまなチョコレートが売られています。
まとめ
今回の記事では、ヨーロッパ中央部の人気の旅行先である「スイス」の料理や食文化について詳しくご紹介していきました。
具体的には、スイス料理の特徴や地域ごと(ドイツ語圏、フランス語圏、イタリア語圏)の特色、気になるスイスの主食、スイスの有名な料理、スイスのスイーツ・デザート・チョコレートなどについてわかりやすく解説していきました。
記事でもご紹介したとおり、スイスの料理は魅力的なものが多く、日本人の口にも合いやすいものが多いですが、地域ごとの特色などの背景を知っていると、よりいっそう深く食事を楽しめるはずです。ぜひ、この記事でご紹介した内容を参考にしてみてくださいね。
また、ご紹介したスイスの料理や食文化について、「もっと詳しく知りたい」「ネイティブスピーカーの意見を聞いてみたい」と思った方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
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スイス出身の講師であれば、よりリアルな現地情報を聞くこともできます。ぜひ、みなさんの英語学習や渡航前の準備にレッスンをフル活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!