
韓国旅行でグルメは、K-POPや美容と並ぶ楽しみのひとつです。
特に、20〜40代の女性グループやカップルに韓国は人気ですが、日本では味わえない本場の料理を楽しむことができます。
韓国料理は単なる辛い料理ではなく、ボリューム満点で、韓国料理ならではの奥深い味わいがあります。
今回の記事では、ソウルで楽しむランチをテーマに、定番の人気メニューから明洞、弘大、江南などエリア別のおすすめ店まで、韓国でランチを満喫するための情報をお伝えします。
韓国料理・ランチの特徴は?
韓国料理というと「辛い料理」というイメージがあるのではないでしょうか。
ですが、単に辛いだけではありません。ここでは、他国の料理とは違う、韓国ならではの味の特徴や食文化、ランチの特徴について解説します。
発酵食品とパンチャンが彩る韓国の食卓
韓国料理は、辛い味付けの料理が多いですが、単に辛いだけではなくうま味と味わい深さがあります。
その味の深さの秘密は、キムチやチゲに使う発酵食品にあります。
唐辛子の辛さに加え、アミの塩辛や魚介の出汁などを使い、うま味とコクを出すのが韓国の味の特徴です。
また、パンチャンと呼ばれる無料の小皿料理は、韓国の食文化の特徴で、メインの料理とともに食卓に並びます。
野菜中心の健康的なおかずが豊富で、おかわり自由な店がほとんどです。
メインの料理と共に副菜であるパンチャンを食べる食事スタイルは日本と似ていますが、韓国ではパンチャンは個別に取り分けずに、みんなで分け合って食べる文化が根づいています。
おひとり様も手軽に食べられるランチ
韓国のランチタイムは、会社勤めの人や学生で賑わうため、チゲや麺料理など素早く提供されるメニューが多いです。
ソウルの街中では、15分程度で食事が済ませられる食堂や専門店も多くあります。
また、韓国のランチは、定食などはボリュームあるセットが多く、旅行者も充分に満足できます。
韓国では、かつては一人で外食をする文化は一般的ではありませんでしたが、最近では食堂や専門店で一人でランチを楽しむ人も多いです。
そのため、ひとり旅行でも利用しやすいです。
韓国ランチの人気・定番メニュー

韓国のランチは、チゲや麺料理のような手軽に食べられ、安くてボリューム満点のメニューが人気です。
ここでは、旅行者が本場で味わいたい定番メニュー、価格帯、注文や混雑回避策についてもご紹介します。
寒い日も熱々!定番のチゲ・スープ料理
冬場は氷点下になる韓国では、熱いスープは欠かせません。
スンドゥブチゲは、柔らかい豆腐と魚介を煮込んだチゲの定番です。
具材はアサリや肉など様々で、ご飯とセットで提供されます。
ソウルの街中にある専門店や幅広いメニューを提供する食堂でも食べることができます。
キムチチゲは、キムチを豚肉や豆腐と煮込んだランチの人気メニューです。
家庭の味が楽しめ、どの食堂にもある定番です。
辛いものが苦手な人には、ソルロンタン(牛骨スープ)がおすすめです。
ソルロンタンは、長時間煮込まれたあっさり味のスープで、日本人にも食べやすいです。
満足度が高い!ご飯・麺の人気ランチ
ビビンバは、ご飯の上にいろいろな野菜のナムルや肉をのせ、コチュジャンと混ぜて食べる料理で、栄養バランスも良いです。
冷麺は、そば粉などで作った麺を冷たい牛スープで食べるさっぱりした料理で、歯ごたえのある食感の麺が特徴です。
焼肉のシメとしても人気で、冬でも食べます。
その他にも、キンパ(韓国風のり巻き)や、カルグクス(うどんのような麺料理)も観光客に人気です。
また、カンジャンケジャン(カニのしょうゆ漬け)や、サムギョプサルのお得なランチセットもおすすめです。
初めてでも安心!価格帯と注文のヒント
ソウルのランチの価格は、チゲや麺料理は、8,000〜12,000ウォン(約880円〜1,320円)が目安で、焼肉や専門店のセットは15,000ウォン(約1,570円)以上になることが多いです。
一人でも入店しやすい店が多く、注文や会計は、自動注文機を導入している店が増えています。
支払いは、カードが主流ですが、屋台や一部の食堂では現金が必要な場合もあるので注意が必要です。
混雑を避ける!時間を無駄にしないランチタイムの過ごし方
ソウルの江南や明洞周辺のビジネス街では、正午(12:00〜13:00)が最も混雑します。
混雑時に行くと入店まで長く待つ可能性が高いです。
回避策として、11:00台の早めの時間か、13:30以降の遅めの時間に入店するのがおすすめです。
また、 焼肉やカンジャンケジャンなどの人気店は、ランチでも予約をしておく方が無難です。
【エリア別】ソウルでランチがおすすめのレストラン・食堂・屋台
ソウルは、エリアごとにランチの客層が大きく異なります。
観光客で賑わう観光地エリア、学生が集まる学生街、会社員が働くビジネス街など、旅行の目的に合わせたおすすめの店とメニューを解説します。
明洞
明洞(ミョンドン)は、ソウル市内の観光とショッピングの中心地で、有名店や専門店が多くあります。
多くの観光客が来るため、定番の韓国料理はほぼ揃っており、選択肢は多いです。 また、メニューや店員も日本語対応している店が多く、初めての人でも安心です。
定番の人気店として、明洞餃子(ミョンドンギョザ)をまずおすすめします。
カルグクスとマンドゥ(蒸し餃子)の老舗専門店で日本人にも大人気のお店です。
他には、黒豆を使ったスンドゥブを提供する明洞コムジョンコンスンドゥブも有名店です。
また、軽くランチを済ませたいなら、屋台を利用するとよいでしょう。
昼間は、軽食系の屋台が多く出ています。
トッポッキやキンパ、チジミ、寒い時期であれば韓国風のおでんなどを手軽に楽しむのもおすすめのランチです。
明洞は、観光客向けの価格設定で少し高いですが、ショッピングや観光ついでに利用できるため便利です。
弘大
弘大(ホンデ)には、弘益大学、周辺には延世大学や梨花女子大学があり、弘大エリアは若者のトレンドが集まる学生街です。
学生向けの安くてボリュームのある食堂が多く、コスパ重視のランチを探す人におすすめです。
弘大には、お手頃価格で鍋料理が楽しめるプデチゲのチェーン店シムスンタンなどや、豚肉をメインにした定食を出す有名な食堂、ユガネのタッカルビなど、チェーン店でも学生に人気があります。
その他にも、SNS映えするおしゃれなカフェやイタリアンレストランでのランチセットも豊富にあります。
弘大は、若者が多い学生街なので、活気があり、新大久保に似たエネルギッシュな雰囲気があります。
価格は、明洞や江南などに比べ、ソウルの中でも比較的安価です。
江南
江南(カンナム)は、ソウル市内の漢江から南側に位置し、高級エリアとして知られています。
このエリアは、高級ブランドショップや企業が多く集まるビジネス街です。
ランチは、洗練されており、オフィスワーカー向けのクオリティの高いものが多いです。
少し贅沢をしたい女性グループやカップルにおすすめのエリアです。
カンジャンケジャンは、老舗の専門店プロカンジャンケジャンなどでちょっと贅沢なランチとして味わえます。
通常、コースやセットで提供されます。他には、高級焼肉ランチもおすすめの一品です。
日本人にもおなじみのサムギョプサルだけでなく、韓牛(ハヌ)など高品質な肉を提供する有名店サムウォンガーデンなどのお得なランチセットが人気です。
また、江南では、他のエリアでも味わえるお馴染みの伝統料理でも、料理人の技が際立つ味を提供する専門店があります。
冷麺や高級な石焼ビビンバなど、手軽ながら上品な料理を堪能できます。
江南の飲食店は、上品で落ち着いた雰囲気の店が多く、ゆっくりと食事を楽しむのに最適です。
価格は、他のエリアより高めですが、その分、質の高いサービスと味が保証されています。
知っておきたい韓国での食事マナー
韓国での食事は、日本とは異なるマナーを知っておくと、食事の際に戸惑うことがありません。
ここでは、特に旅行者が知っておきたい韓国での食事マナーについて解説します。
器を持たない、音を立てないなどの基本的なマナー
韓国では、ご飯やスープの器は、日本とは異なりテーブルに置いたまま食べるのが基本で、器を持ち上げると行儀が悪いとされています。
また、箸とスプーンを同時に使わずに、主にご飯や汁物はスプーン、おかずは箸と使い分けます。
使わない方のカトラリーは、テーブルや箸置きに置くのがマナーです。
麺やスープなどを食べる際、音を立てることはマナー違反です。
日本のようにすすって食べることはしないため注意が必要です。
また、韓国には「共食」と呼ばれる、食事をシェアして食べる文化があります。
チゲや鍋は一人一人前ではなく、皆でシェアするのが基本の食べ方です。
日本人旅行者が戸惑いがちなマナーとOK行為
韓国の食堂やカジュアルな店では、座敷席で女性が片膝を立てたりあぐらをかいて食事をしてもマナー違反とされないことが多いです。
メイン料理とともに提供される無料のパンチャンは遠慮せずにおかわりして大丈夫ですが、食べ残しはマナーとして避けましょう。
また、店員を呼ぶ際、「チョギヨ」(すみません)と声をかけるのは一般的で、大声でも問題ありません。
旅行者の場合、深いマナーや食事作法を気にする必要はほとんどありませんが、入店時の挨拶や感謝を伝えるのは基本です。
まとめ
韓国のランチは、安くてボリューム満点なだけでなく、奥深い味が魅力です。
定番メニューから、エリア別に異なった雰囲気や有名店まで、選択肢の幅も広いです。
今回の記事を参考に、食事のマナーや混雑を避けるヒントも活かし、旅行の目的や気分に合わせ、ソウルでのランチを楽しんでください。
◇経歴
日本、韓国の企業で通訳・翻訳、アシスタントとして勤務
日本にて韓国語講師として5年勤務
フィリピンにてフリーの通訳として英語、韓国語、日本語の3言語の通訳を担当
◇資格
・韓国語能力試験(TOPIK)6級
・延世大学校韓国語教員養成課程修了
◇留学経験
【オーストラリア】
・クイーンズランドカレッジオブイングリッシュ:3カ月
・ゴールドコーストカレッジオブビジネス:6カ月
【フィリピン】
・ファーストウェルネスイングリッシュアカデミー:3週間
【韓国】
・梨花女子大学校言語教育院:3週間
・延世大学校言語研究教育院(韓国語教員養成課程):5週間
【タイ】
・プロランゲージ(タイ語):1年6カ月
◇海外渡航経験
ワーキングホリデーにてソウルの企業数社で通訳・翻訳、セールス、マーケティングを担当
韓国語習得のための留学5回(一般韓国語、ビジネス韓国語)
延世大学校にて韓国人と共に韓国語教育について学ぶ
◇自己紹介
韓国語学習コンサルタント
韓国語講師
講座構築コンサルタント
オンラインで韓国語学習に悩みを持つ学習者の問題解決をする韓国語学習コンサルタント、韓国語講師として韓国語習得に成功する学習法や練習法も指導しています。
また、英語と韓国語習得に成功した経験とカリキュラム構築、教材作成の経験を活かし講座構築の方法をあらゆるジャンルのプロに指導するコンサルタントとしても活動しています。
海外就職でフィリピンのセブに移住して5年半在住、現在はタイのチェンマイに住んでいます。
外国語に興味があり、英語、韓国語(ビジネスレベル)、中国語(中級)、現在はタイ語習得を目標に勉強しています。