カナダに荷物を送る方法完全ガイド!宛名や関税、食品輸送の注意点

カナダ荷物、ネイティブキャンプ、オンライン英会話

カナダで暮らしている家族や友人へプレゼントを送る時や、留学や引っ越しの際にスーツケースに入りきらなかった荷物を送りたい時など、カナダへ荷物を送るにはどのような方法があるのでしょうか?

「カナダに荷物を送るのは難しそう」
「配送料が高そう」など、不安に思う方もいるかもしれません。

カナダに荷物を送る方法はいろいろあり、適切な配送サービスを選べば配送料を抑えてスムーズに荷物を届けることが可能です。

今回の記事では、日本からカナダに荷物を送る方法をわかりやすく解説します。

国際郵便の宛名や送り状の書き方、食品などカナダへ送れない禁制品、関税や税関申告のやり方、荷物を送る時の注意点など、詳しくご紹介します。カナダへ荷物を送りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

 

カナダへの荷物配送を行っている配送業者と料金の比較

カナダに荷物を送る方法にはさまざまな選択肢があり、利用する配送業者によってサービス内容、料金、配達にかかる日数が異なります。

以下に、日本からカナダへの荷物配送を行っている配送業者と、各業者が提供する配送方法やサービス名をまとめました。

配送業者

配送方法

サービス名

日本郵便(郵便局)

航空便

国際スピード郵便(EMS)

航空便

国際小包

エコノミー航空便(SAL便)

※現在は利用不可

船便

ヤマト運輸

航空便

国際宅急便

FedEx

航空便(スピード重視)

International First
International Priority Express
International Priority

航空便(コスト重視)

International Economy

International Connect Plus

DHL

航空便

DHL Express

UPS

航空便(スピード重視)

UPS Worldwide Express

航空便(コスト重視)

UPS Worldwide Expedited

ここからは、カナダに荷物を送る方法について、それぞれの配送業者ごとに詳しく解説します。

※配送方法や料金は、2025年11月時点の情報を基にしています。10kgの荷物を日本からカナダへ配達する料金を比較してみました。 最新のサービス内容や料金については、各配送業者の公式サイトをご確認ください。

 

日本郵便(郵便局)

日本郵便の国際郵便サービスは、スピードを重視した航空便から、費用を抑えたい方向けの船便まで、幅広いオプションが選べます。

特に船便は配送料が他社と比べてリーズナブルで、急ぎでない荷物を送りたい場合に最適です。

日本郵便を利用してカナダへ送った荷物は、現地到着後にカナダポスト(カナダ国営の郵便事業)が荷物を引き受けて配達します。

以下、日本郵便が提供する主な国際郵便サービスについて詳しく解説します。

【国際スピード郵便(EMS)】

配送日数目安

約6日

費用

23,500円(10kg)

国際スピード郵便(EMS)は、日本郵便が提供するサービスの中で最短でカナダまで荷物を送る方法です。

リアルタイムで配達状況を確認できる追跡サービスが付いており、安心して利用できます。

EMSは損害賠償制度が付帯されていて、配送中に破損や紛失が発生した場合でも、最高200万円を限度とする実損額が賠償されます。さらに、損害要償額が2万円までは無料です。

【航空便】

配送日数目安

約9〜10日

費用

23,200円(10kg)

日本郵便の国際小包(航空便)は、EMS同様に飛行機を利用して、9~10日前後でカナダまで荷物を送る方法です。

ただし、EMSとは異なる特徴があり、用途に応じて選ぶことが重要です。

以下にその違いをまとめました。

項目

航空便(国際小包)

国際スピード郵便(EMS)

適している荷物

重量やサイズの大きい荷物

小型の荷物や書類など

料金

EMSより安価

国際小包より高め

追跡サービス

追跡可能だが詳細ではない

リアルタイムで詳細に追跡可能

損害賠償制度

別途オプション(追加料金が必要)

付帯(最高200万円まで補償)

利用目的

低コストで迅速に送りたい場合

緊急度が高く確実に届けたい場合

高価な品物を送る場合は、万が一のトラブルに備えて補償制度が付帯されているEMSを選ぶのがおすすめです。

【船便】

配送日数目安

約2ヶ月

費用

7,900円(10kg)

船便最も経済的な配送方法で、特に重量やサイズの大きい荷物を安価に送りたい方におすすめです。

配送に数週間かかるため、急いで届けたい荷物には不向きです。カナダの地域によっても配送日数に差があります。

日本に近い西海岸側の都市(例:バンクーバーなど)でも約2ヵ月かかり、内陸部や東部の都市(例:トロントやモントリオール)へはさらに日数がかかることがあります。

 

ヤマト運輸

配送日数目安

約5〜7日

費用

11,950円(10kg)

ヤマト運輸の国際宅急便は、ドアツードアで荷物を届けてくれる便利なサービスです。

ただし、カナダ宛ての個人利用の場合、書類以外の荷物は送れないため注意が必要です。

ヤマト運輸では梱包資材の提供や関税手続きのサポートも行っており、初めて海外発送をする方も安心して利用できます。

 

FedEx

配送日数目安

約3〜7日

費用

International First 106,718円
International Priority Express 41,637円

International Priority 39,763円

International Economy 38,874円
International Connect Plus 35,882円

FedEx(フェデックス)は、アメリカの国際配送業者です。

北米に広いネットワークを持っていて、カナダへの配送も最短で翌日、通常1週間以内です。サービスによって配達時間まで指定できるのも便利です。

値段は高めですが、急いで荷物を配送するのに適しています。

 

DHL

配送日数目安

約2〜8日

費用

31,500円~(サービスやエリアによる)

DHL(ディーエイチエル)はドイツ発祥の親会社を持つ国際配送業者で、世界各国への配送ネットワークが強みです。

他社に比べて料金がリーズナブルですが、最短2日で荷物を配送してもらえるのが魅力です。コストを抑えながら迅速に荷物を届けたい方におすすめします。

 

UPS

配送日数目安

約1〜5日

費用

UPS Worldwide Express Plus 40,029円

UPS Express Saver 31,810円

UPS Worldwide Expedited 27,378円

UPS(ユナイテッドパーセルサービス)はアメリカに本社を持つ配送業者であり、予算に応じて選べる配送オプションが特徴です。最短では翌日、一番遅いサービスでも1週間以内に荷物を配送してもらえます。

追跡サービスの信頼性が高く、細かい配送状況の確認ができるため安心して利用できます。

 

郵便局からカナダへ荷物を送るには?宛名や送り状の書き方

海外での郵便物の宛名の書き方は、国内の書き方とは違うため、初めて海外へ荷物を発送する方は難しく感じるかもしれません。

カナダに荷物を送る際に利用することの多い郵便局での発送方法を例に、宛名の書き方や送り状の作成手順を詳しく解説します。カナダ以外の外国へ荷物を送る場合もほぼ同じ書き方なので、マスターしておくと安心です。

 

国際郵便マイページサービスへ登録

郵便局の国際郵便サービスを利用するには、まず「国際郵便マイページサービス」に登録する必要があります。

国際郵便マイページサービスとは、送り状や税関審査のための必要な書類をまとめて作成できるツールです。

スマートフォンからでも利用可能なので、パソコンがなくても簡単に書類作成ができます。

国際郵便マイページサービスはこちら

 

国際郵便の宛名の書き方

国際郵便物の宛名は、受取国の言語で書くのが一般的です。

カナダ宛ての荷物は、基本的に英語で書きましょう。唯一ケベック州はフランス語を公用語としているため、フランス語で書きます。ニューブランズウィック州、ノースウエスト準州、ヌナブト準州、ユーコン準州は英語とフランス語の両方を公用語としているため、どちらの言語で書いても大丈夫です。

宛名の書き方の順序は、日本語の書き方と順序が違います。

①受取人名:名前、苗字の順番でフルネームを書きます。

必要に応じて名前の前に「Mr.」や「Ms.」などの敬称を書きます。

②受取人の番地や通りの名前

・番地、アパート名、部屋番号(必要な場合)

・通りの名前(Street, Avenueなど)

③市、州や地域の略字、郵便番号

・市区町村名(City)

・州・地域名(Province)

・郵便番号(Postal Code)

④国名(Country)

宛名の記載例

1. Kumiko Saito

2. 123 Main St, #102,

3. Toronto, ON, M5H 2N2

4. Canada

※カナダでは同じ地名や通りの名前が複数の都市で使われる場合があります。 そのため、 郵便番号の記載を忘れないようにしてください。

※カナダの郵便番号は、英字と数字が交互に組み合わさった6桁のコードです。前半3桁と後半3桁の間にスペースが入る「A1A 1A1」という形式になっています。

※カナダの州名は省略系を用います。主な州の省略形は以下の通りです。

州名

省略形

アルバータ州 (Alberta)

AB

ブリティッシュコロンビア州 (British Columbia)

BC

ニューブランズウィック州 (New Brunswick)

NB

オンタリオ州 (Ontario)

ON

ケベック州 (Quebec)

QC

差出人の名前と住所も同様の形式で記載します。

海外への荷物の送り方初心者ガイド(日本郵便HP)

 

国際郵便の送り状作成

国際郵便マイページサービスを利用すると、以下の3種類の書類を作成できます。

・送り状

・税関告知書

・インボイス

作成した書類ラベルは印刷後、専用のパウチに入れて梱包した荷物に貼り付けてください。

 

カナダに送れない禁制品リスト

カナダ宛ての郵便物には、送ってはいけない禁制品が定められています。

ここでは、カナダに送ることが禁止されている品目について解説します。

禁制品の内容は配送業者ごとに異なる場合があるため、利用する業者の規定を事前に確認するようにしましょう。

 

全世界共通で送れないもの

カナダだけではなく、海外に送れない代表的な品目のリストは以下の通りです。

・スプレー缶

・香水

・花火やクラッカー

・アルコール濃度24%を超える日焼け止め、ヘアトニック、アルコール飲料

・マニキュア

・電子タバコ

・モバイルバッテリー

その他の具体的な郵送禁止品については、以下リンクをご参照ください。

国際郵便として送れないもの(日本郵便HP

 

カナダに送れないもの

カナダ宛ての荷物で送ることが禁止されている主な品目は、以下の通りです。

・羽毛

・肉、肉製品

・貴重品

・酒精飲料

・武器

・不穏な又は卑わいな性質の書籍、印刷物

・蜜蜂や蜜蜂の巣箱など

禁止物品の最新情報は、日本郵便およびカナダ税関(CBSA)の最新ガイドをご参照ください。

また、以下のアイテムは条件付きで配送が可能です。

・球根など

・タバコ

・食品

・農産物の種子

・植物

・ライターなど

 

カナダに送る荷物の関税と税関申告

輸出入には「関税」がかかるため、免税枠や税関申告時の注意点を理解しておくことが大切です。

ここでは、カナダの関税と消費税について解説します。

 

カナダの関税と免税枠

カナダに輸入される品物には、種類や原産国によって関税が課せられる場合があります。

商品の種類や価値に応じて非課税となる場合もあります。

関税に加えて、州によってカナダの消費税(GST/HST)がかかる場合があります。

カナダに個人で荷物を送る場合は、贈物の場合は$60カナダドル以下、贈物以外の場合は$20カナダドル以下までが免税となります。

上記の免税範囲を超える場合は、超過分に課税されます。

 

税関申告時の注意点

税関申告書(税関告知書)には、内容品とその価格を正確に記載する必要があります。

内容品の価格を正確に申告しないと、税関で差し止めや追加徴税が行われる可能性があるため注意が必要です。

留学や駐在などで生活品を送る場合、入国時の税関申告書に「別送品(Unaccompanied Baggage)」と申告すると、関税および消費税が免除されることがあります。

 

関税がかかった時の支払いは?

関税が発生した場合は、配達時に受取人(送り先)が支払いを求められることが一般的です。

関税がかかるかは、荷物がカナダに到着してから現地で判断されるケースがほとんどです。関税が発生する可能性がある場合は、事前に受取人に伝えておくことをおすすめします。

 

カナダへ食品は送れる?

カナダに留学しているお子さんや、単身赴任をしている家族に日本の食品を送ってあげたいという方も多いでしょう。カナダに日本から食品を送ることは可能ですが、送れない食品もあるため注意が必要です。

 

カナダへ送るのが禁止されている食品

カナダへの食品の送付は、肉製品を中心に禁止されているものが多くあります。カナダに食品を送る場合は、利用する配送業者の規定や、カナダ食品検査庁 (CFIA) のウェブサイトで最新の規制を確認しておきましょう。

・肉製品(生肉、乾燥肉、ハムやソーセージなど)

・乳製品(チーズ、アイスクリーム、ヨーグルト、カシュク以外)

・魚介類(フグおよびチュウゴクモクズガニ、フカヒレ)

・ナッツ、穀物、種子

・新鮮な果物や野菜

 

カナダへ送りやすい食品例

カナダに送付可能で比較的トラブルが少ない食品の例を紹介します。

・真空パックの乾燥食品(例: 即席味噌汁、海苔など)

・市販のスナック菓子(例: ポテトチップス、クッキーなど)

・個別包装されたお菓子(例: チョコレート、キャンディーなど)

・肉類以外の缶詰食品(例: ツナ缶、サバ缶など)

食品が漏れたり容器が破損したりすると通関できなくなることもあるため、個々のアイテムをしっかり梱包し、隙間を埋める緩衝材を使用するといいでしょう。

また、大量の食品を送ると商用目的と見なされてしまう場合があるので、個人で消費できる範囲で送るのがおすすめです。

 

まとめ

日本からカナダに荷物を送る方法について詳しく紹介しました。

日本からカナダへ荷物を送る方法は多く、利用する配送業者やサービスの種類によって、料金や配達日数が大きく異なります。1~2日で急いで荷物を送る場合、時間はかかっても格安で送る場合、1週間程度でお得な料金で送る場合など、ケースバイケースで利用するサービスを選びましょう。

また、カナダへ送れない禁制品や関税のルールも確認しておくことが大切です。

カナダへ荷物を送る予定がある方はぜひ参考にして、自分に合った配送サービスを選んでください。

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