
今回特集していくのは「大学生が海外留学をするために知っておきたい情報」です!人生の中でもっとも自由な時間を過ごせる大学生時代に海外留学を経験されることは、その後の人生にも大きなプラスになります。実際に筆者も大学時代にニュージーランドへの留学を経験しましたが、当時体験した様々な出来事は今でも自分の考え方や行動にポジティブな影響を与え続けてくれています!
そこで今回のコラムでは、大学生におすすめの留学先の国・地域、海外の大学に入学するために必要な手続き、費用の目安などについて、分かりやすく解説していきたいと思います。出発前の早い段階から必要な書類や提出物、英語のスコアや大学の成績などを理解した上で、大学在学中の海外留学を目指していきましょう!
大学生が海外留学するための主な方法
早速ですが、まずは大学在学中に海外留学をするには、いくつかの方法があります。費用や目的、帰国後の進路などを考慮し、自分に合った適切なスタイルを選びましょう。
方法① 大学の留学制度を利用する
自分が在籍している大学で用意されている留学プログラム(交換留学制度、認定留学制度、セメスターアブロード、長期休みを利用した短期研修など)を利用する方法です。
これらを利用するメリットとしてまずは、留学期間が卒業要件に含まれるため、基本的に4年間で大学を卒業できる点です。加えて、現地の大学で取得した単位を日本の大学の単位として認定される仕組みが整っている場合もあります。
さらに、以前同じ制度を利用して留学していた先輩から体験談を直接聞くことができるので安心できる面がたくさんあります。また、大学附属の国際センターや留学支援センターを通して情報収集や相談を気軽に行うことができます。
さらに、大学独自の奨学金制度や、JASSO(日本学生支援機構)などの奨学金制度を利用して比較的リーズナブルに留学を行うことも可能です。なかには返済不要の奨学金を受給できる可能性もあります。
一方で、デメリットとしては、留学先が所属大学と提携している限られた大学に限られるため、自分の希望する国や学校を自由に選べない場合がある点が挙げられます。大学が協定を結んだ大学にしか留学することができません。また、語学要件、学業成績などの応募条件を突破しないと応募さえもできないこともあります。そのため協定校ごとの定員が少なく競争率が高いこともあります。
方法② 留学エージェントを利用する
二つ目の方法は、民間の留学エージェントを利用する方法です。こちらのメリットとしては、留学先や地域の大学を自由に設定できる点でしょう。多数の選択肢の中から、自分の目的や興味に合った学校を選ぶことができます。また、大学と比べてボランティアやインターンシップや文化活動など幅広い留学目的に対応できる可能性があります。
デメリットとしては、大学を通じた留学制度に比べて費用が割高になる点でしょう。また、取得した単位が在籍大学の卒業要件として認められない場合が多く、結果として4年での卒業が難しくなる可能性もあり、長期の留学を希望する場合は、休学を検討する必要があります。
参考資料:留学を意識した大学選び | 海外留学と大学選び | 河合塾 Kei-Net
https://www.keinet.ne.jp/university/abroad/howto.html
大学生におすすめの海外留学先
アメリカ合衆国
約3,000校の4年制大学と、約1,600校の2年制大学があり、単科大学と言われる教育・研究する学問領域が単一のものから、幅広い学問領域を網羅した総合大学までとても多くの学びの機会が用意されています。同時に二つの分野を専攻できるダブルメジャー制度があったり、在学中の専攻の変更が柔軟にできるなど、フレキシブルな教育制度が魅力です。
カナダ
ほとんどが公立大学であるカナダの大学は、約100校の4年制大学と約170校のカレッジがあります。学部によっては、高校で特定の科目を履修済みなことが出願条件になることもあるので、高校卒業後に直接大学に入学する際には注意が必要です。その場合、まずはカレッジに入学し、そこから大学へ編入する方法が一般的です。
イギリス
約160校の大学があり、そのほとんどが国公立です。世界の名門大学であるオックスフォードやケンブリッジ大学などの深い歴史と伝統の頃の街並みには圧巻です。アメリカの大学のように幅広く一般教養を学ぶのではなく、一つの専門分野を深く学ぶための大学が多いです。多くの学部は3年間で学士号取得が可能です。
オーストラリア
37校の国公立大学、4校の私立大学、そして2校の海外大学の分校があります。オーストラリア政府は留学生に質の高い教育を提供するため、ESOSという教育サービス法を定めています。イギリスやニュージーランドと同様に一般教養課程はなく、入学直後から専門分野を学ぶための3年制の学位プログラムを基本としています。
ニュージーランド
国立の総合大学が国内にわずか8校しかないのがニュージーランドの大学の特徴です。無闇に数を増やすのではなく、一つ一つの大学の教育と研究の質を落とさないことを目的としています。さらに8つの大学に加えて職業訓練と専門教育を伏せた国立工科大学もあります。教育システムはイギリスやオーストラリアと同様で、一般教養課程を設けず、3年間で専門分野を学ぶ仕組みになっています。
参考資料:大学留学におすすめの5カ国の入学制度、費用や奨学金、スケジュール - 留学ジャーナルコラム
https://www.ryugaku.co.jp/rjcolumn/rjmagazine-university/#anc01
大学留学の入学制度
日本と海外の大学では、入学制度が大きく異なります。学力試験や場合によっては面接試験や実技試験をして合否が決まる日本とは異なり、海外の大学では出願時に願書と共に提出する書類に基づいて審査が行われます。
必要書類は大学や学部によって異なりますが、一般的には高校の成績表や、TOEFLやIELTSなど英語力の試験を示すスコア表のほか、エッセーや推薦状、SATやACTなどの学力試験のスコアなどの提出が多く求められます。
ちなみにアメリカの大学に入学する場合、成績や語学力といった数値的な指標だけでなく、スポーツ、ボランティア活動など課外活動の実績も評価対象となる、総合人物評価を採用しています。
なお、アメリカの2年制大学、カナダのカレッジ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドのファウンデーションコースへの入学審査では、基本的には高校の成績と英語力を示す試験のスコアで合否判定がされます。そのため、名門大学を狙う場合は特に、高校1年生のうちから成績や評定に対して計画的に取り組む意識が大切です。
参考資料:大学留学におすすめの5カ国の入学制度、費用や奨学金、スケジュール - 留学ジャーナルコラム
https://www.ryugaku.co.jp/rjcolumn/rjmagazine-university/#anc03
海外大学への留学にかかる費用
多くの人にとって、最も気になるのが留学に必要な費用ではないでしょうか。留学をする国や地域によって必要な予算は大きく異なりますが、ニューヨークやロンドンなどの一部の大都市を除けば、年間およそ200〜300万円を目安に準備しておくとよいでしょう。
ニューヨーク、ロンドンなどの大都市ではこれ以上に費用がかかるケースも多く、例えばアメリカの大学授業料は大学でも差がとても大きいです。州立大学であれば年間200万円ほどですが、アイビーリーグと呼ばれる名門私立校に入る場合は年間700万円ほどかかることもあります。
このコラムでお勧めした他の4カ国(カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド)は大学がほぼ国公立なため、アメリカの私立大学ほど高額になることはないでしょう。また、専攻する科目によっても学費が異なります。一部の理系科目では、実験や設備費がかかるため、文系科目よりも高額になる傾向があります。
参考資料:大学留学におすすめの5カ国の入学制度、費用や奨学金、スケジュール - 留学ジャーナルコラム
https://www.ryugaku.co.jp/rjcolumn/rjmagazine-university/#anc03
出願に必要な書類と成績基準
海外の大学への出願の際には、必ず高校の成績表を提出する必要があります。難関大学であればあるほど高い成績が求められるのは当たり前。高校入学時から積極的に授業に参加して、定期テストで好成績を収めるなどの努力がカギとなります。
ちなみにアメリカの大学では成績をGPAという評価値に変換したスコアで提出をします。カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドの大学には日本の5段階評価の成績の平均値で提出をします。以下、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドへの各大学のファンデーションコースへの出願に必要な最低限の成績をまとめました。
アメリカ4年制大学へ出願する場合:GPA 2.5以上
カナダカレッジへ出願する場合:平均3.0以上
カナダ4年制大学に出願する場合:平均4.0以上
オーストラリア ファンデーションコース出願の場合:平均3.0以上
ニュージーランド 大学へ出願の場合:平均4.0以上
https://www.ryugaku.co.jp/rjcolumn/rjmagazine-university/#anc03
まとめ
このコラムではここまで、大学在学中に海外留学を成功させるために必要な情報を細かくカテゴリーに分けて解説してきました。いかがでしたでしょうか?今回主に特集したのは①「大学在学中海外の大学へ留学する方法」②「おすすめの留学先」③「海外大学の入学制度」④「必要な費用」⑤「出願に必要な書類と成績基準」です。
どれも大学在学中に海外留学を検討している方にとっては、必要不可欠な大切な情報ですので、今後大学在学中に留学を検討している方は早めに情報収集し、しっかりと準備を整えていきましょう。
◇経歴
大学時代に、外国語がどのように学ばれるのかについて興味を持ち、日本の大学院で第二言語習得論•応用言語学の研究に励む。
修了後はインターナショナルスクールの先生や、小学生オンライングループ英会話のバイリンガル講師、日本の文化を海外に広める音楽スクールで活躍中。
◇資格
IELTS Academic module 6.5
(speaking 6.5 reading 7.0 listening 6.5 writing 6.0)
◇留学経験
高校時代、春休み中にニューヨークにある姉妹校のタウンゼント•ハリス高校へ研修に参加。
その後大学時代にニュージーランドに一学期間の留学を経験。語学学校に通ったのち、主に応用言語学を中心に学ぶ。
◇海外渡航経験
つい数ヶ月前、高校ぶりに訪れたニューヨークの空港でみつけたストリートピアノ。
つい弾きたくなりニューヨーク出身の作曲家ジョージ•ガーシュインの「ラプソディーインブルー」を弾いたら、メキシコのカンクン行きの搭乗を待っていた皆さんから盛大な拍手を貰いました!とてもいい思い出です。
◇自己紹介
これまでの海外経験や、日本で出会った留学生たちとの交流から、英語をはじめとした外国語を使うことで、私たちの視野や価値観はどんどん広がっていくと確信しています!
英語が好き!と言う気持ちを大切に、英語を学び続けられる燈を見つけられるよう行動すると、英語学習が楽しくなります!