日本人が一番多く学んでいる外国語は変わらず英語ですが、ある調査によると韓国語は英語に次ぐ学習者が多い外国語だそうです。韓国語が人気な理由は、韓国エンタメに興味がある日本人が多いことがまず挙げられます。その他にも、旅行で韓国に行って韓国語に興味を持ったとか、韓国料理が好きだからといった理由も挙げられます。
このように、韓国語学習者が韓国語を学ぶようになったきっかけはさまざまです。日本では韓国語を学びたい学習者が増えたことに伴い、韓国語を学べる機会や方法も格段に増えました。従来型の対面式の韓国語教室やレッスンだけではなく、オンラインレッスンで学ぶことも珍しくなくなりました。
また、需要が増えたことにより韓国語講師の求人が出ていたり、自分で講師をする人も出てきています。私自身もオンライン韓国語講師として韓国語レッスンを提供することを仕事のひとつとしています。
今回の記事では、学んだ韓国語能力を活かし韓国語講師として仕事をしたい人に向けて、韓国語講師の実情やメリットとデメリットについてお伝えします。
韓国語講師の実情
既に触れた通り、日本では韓国語は英語に次ぐ人気の外国語で、若い世代を中心に学習者が増えています。韓国語は他の言語に比べると日本人にとっては学びやすい言語であり、独学で習得できる人もいます。
ですが、独学できない、または習って学ぶものだと思っている人も多く、教える仕事の需要は韓国語でもあります。韓国語でも、教える人はネイティブであるべきという固定観念が未だに強いです。
そのため、現状韓国語を教えている人は韓国人が多いです。生徒側も韓国人に習う方が良いという、これもまた固定観念があります。これにより、韓国人の方が仕事に就きやすいというのが実情だと思います。とは言え、日本人講師の需要がないわけではありません。日本人講師には韓国人講師にはない強みやアピールできるポイントがあります。
韓国語講師のメリット
ここからは、まず韓国語講師のメリットについて挙げます。
1.韓国語講師の需要はある
まず初めに、韓国語講師の需要自体はあります。その理由のひとつ目は、学習者が多いことです。既に触れた通り、韓国語を学びたい人は韓国ドラマやK-POPがきっかけであることが多いです。
韓国エンタメは、ブームが起きてから20年以上廃れることがなく、ひとつのジャンルとして確立された感があります。60代以上の人でも「冬のソナタ」の大流行から始まった韓流ブームがきっかけで韓国語を学ぶ人はいます。
一方で、若い世代の人であれば、子どもの頃から韓国エンタメを通し韓国語に触れている環境で育っており、韓国語は身近な存在です。そのため、これらの若年層の中には小学生や中学生など早い段階から習い始め、長く習う人もいます。
理由のふたつ目は、多くの学習者は韓国語習得ができていないという実態です。あるアンケート調査によると、韓国語学習者のうち60%以上が習得できていないと感じているとの結果が出ています。
韓国語は、日本語と類似点多いため日本人には習得の難易度が最も低い言語です。にもかかわらず、学習者の半数以上が習得に成功していないのが実態です。特に会話ができるようになっていない学習者が多いです。実際、会話ができるようになりたい学習者が多いからこそ気軽にどこでも受講できるオンライン韓国語レッスンの需要があるわけです。
2.教えることに資格は不要で始めやすい
韓国語を教えるために、民間のスクールや個人的に教える場合、資格は必要ありません。ただ、スクールで教える場合稀に資格を求められたり、ない場合は経験者であるという条件が付く場合があります。
個人で教える場合は、資格は特に気にする必要はないですが、生徒に選ばれる理由が他に必要になります。
3.オンラインでレッスンができる
従来はスクールに生徒が通って直接先生から授業を受ける対面式が当たり前でした。ですが、今ではオンラインレッスンも一般的になりました。これは、教える講師側にとっては大きなメリットのひとつです。
オンラインであれば、スクールに出向く時間や交通費などがかかりません。ネット環境とパソコンがあればどこでもレッスンが提供できるため、そういう面でも始めるハードルが低いです。
また、個人でレッスンを提供する場合、好きな場所で好きな時間に働くことが可能で仕事とプライベートの時間の調整もしやすいです。
4.副業でもできる
韓国語講師は副業としてすることも可能です。オンラインレッスンの場合、1コマ25分や30分といった短い時間でレッスンすることも可能なので、自分の時間がある時だけ教えることもできます。本業をしながら、もう少し収入を増やしたい場合にも少ない負担で始められます。
5.スキルシェアサイトやマッチングサイトで生徒を探せる
スクールから雇われて教える場合、スクールが集客してくれるので生徒を自分で探す必要はありません。ですが、個人で教える場合は教える生徒を探さなければなりませんが、この生徒を探すことは意外に大変です。
その場合、スキルシェアサイトやマッチングサイトに登録することで生徒を探すことが可能です。これらのサイトは、韓国語を学びたい人と教えたい人が集まる場なので需要と供給があり、お互いの希望や条件が合えば集客なしで仕事が取れるということです。
韓国語講師のデメリット
ここからは、韓国語講師のデメリットについて説明します。
1.自分でビジネスとしてする場合集客が難しい
先の項目で触れた通り、生徒を探すことはスキルシェアサイトやマッチングサイトでもできます。ですが、それらのサイトでは同じように韓国語を教えたい人が数多く登録しているのも事実で、登録すれば必ず生徒が見つかる保証があるわけではありません。
そのため、自分でビジネスとして集客することも同時ですると良いですが、自力の集客は簡単ではありません。SNS等で日頃から学習者に役立つ投稿をする、見込み客に対し自分からアプローチすることや、無料相談をするなど生徒を獲得するまでに手間や時間が掛かります。ただ、自力での集客が難しい場合、ある程度の予算を用意できるのであれば代行してもらうことも手段のひとつです。
2.サイトやスクールに雇われて教える場合報酬が高くない
サイトで生徒を探したり、スクールに雇われる場合、個人で直接生徒と契約する場合より報酬が安くなります。サイトであればサイトの使用料としてレッスン料の一部から引かれたり、スクールであれば支払われたレッスン料の中から報酬が支払われるためです。
これは、サイトであれば自分で集客をしなくても良い、スクールも同様に集客が不要かつ生徒が確保されていることで仕事が確約されるメリットに対するデメリットです。
3.他との違いや日本人から学ぶメリットがないと選ばれない
学習者の中にはネイティブから習うのが当たり前という固定観念があります。そのため、日本人から習うメリットや韓国人や他の講師にはない自分の強みをアピールできないと生徒に選ばれることが難しいです。韓国語を学ぶ手段は、テキスト、動画コンテンツ、スクールやオンラインレッスンなど数多くあります。
これらはすべて韓国語を教えているという点では同じで、内容的には大差はありません。そのため、韓国語を教えるだけでは他と変わらないため、数多くの選択肢の中から選ばれることが難しいです。
私の場合、私自身の多言語習得の経験を活かし、学習者に韓国語の自律学習法を指導、学習の悩みに解決策を提案するコンサルティングもしています。また、カリキュラム構築と教材作成コンサルタントとしての経験を活かし、個々に合った教材の提供もしています。
韓国語講師として仕事をするためのポイント
ここからは、韓国語講師として仕事をするためのポイントを説明します。
1.副業から始める
韓国語講師として仕事をする場合、経験がない場合は特に初めからメインの仕事として働くことは難易度が高いです。そのため、最初は他の仕事と掛け持ちをして副業として始めることをおすすめします。
2.最初は利益より実績を積むことを優先する
先の項目とも関連して、初めから韓国語講師として大きな利益を出すことは難しいです。スクールに雇われたり、サイトで生徒を探す場合でも経験がなければ時給で1,000円~1,500円くらいが相場です。
そのため、初めは利益を出すことよりも教える実績を積むことを優先します。実績を積むことで時給が上がったり、サイトを利用する場合でもレッスン料を徐々に上げていくことができます。
3.自分でも集客する
韓国語講師として高い報酬を得るベストな方法は、自分のビジネスとして直接集客する方法です。ですが、集客は初めてすぐに成果が出るものではありません。そのため、まずはサイトを利用したり雇われて仕事をしながら、同時に自分でも集客をすると後で生徒が見つかることに繋がります。
自力での集客は手間も時間も掛かりますが、レッスン料を自分で決めることができます。継続的な情報発信で、見込み客と信頼関係を築き、自分から教わることのメリット、他の講師にはない強みや独自性を伝え、それに対し価値を感じてもらえれば相場よりずっと高いレッスン料でも成約できます。
まとめ
ここまで、韓国語講師の実情について説明して来ました。長い時間と労力をかけて学んだ韓国語能力を活かし収入を得られる韓国語講師は理に適った仕事でやりがいもあります。ですが、メリットがある一方デメリットもあり、それらを理解しないまま始めると期待外れになります。
韓国語講師をしてみたい人は、今回の記事を参考に韓国語講師をするかしないかまず検討してみてください。検討をした上でする場合は、今回の記事の内容を心に留めて韓国語教師の経験を積んでいってください。

◇経歴
日本、韓国の企業で通訳・翻訳、アシスタントとして勤務
日本にて韓国語講師として5年勤務
フィリピンにてフリーの通訳として英語、韓国語、日本語の3言語の通訳を担当
◇資格
・韓国語能力試験(TOPIK)6級
・延世大学校韓国語教員養成課程修了
◇留学経験
【オーストラリア】
・クイーンズランドカレッジオブイングリッシュ:3カ月
・ゴールドコーストカレッジオブビジネス:6カ月
【フィリピン】
・ファーストウェルネスイングリッシュアカデミー:3週間
【韓国】
・梨花女子大学校言語教育院:3週間
・延世大学校言語研究教育院(韓国語教員養成課程):5週間
【タイ】
・プロランゲージ(タイ語):1年6カ月
◇海外渡航経験
ワーキングホリデーにてソウルの企業数社で通訳・翻訳、セールス、マーケティングを担当
韓国語習得のための留学5回(一般韓国語、ビジネス韓国語)
延世大学校にて韓国人と共に韓国語教育について学ぶ
◇自己紹介
韓国語学習コンサルタント
韓国語講師
講座構築コンサルタント
オンラインで韓国語学習に悩みを持つ学習者の問題解決をする韓国語学習コンサルタント、韓国語講師として韓国語習得に成功する学習法や練習法も指導しています。
また、英語と韓国語習得に成功した経験とカリキュラム構築、教材作成の経験を活かし講座構築の方法をあらゆるジャンルのプロに指導するコンサルタントとしても活動しています。
海外就職でフィリピンのセブに移住して5年半在住、現在はタイのチェンマイに住んでいます。
外国語に興味があり、英語、韓国語(ビジネスレベル)、中国語(中級)、現在はタイ語習得を目標に勉強しています。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.