みなさんは、9月1日が「防災の日」であることを知っていますか?1923年(大正12年)9月1日に関東大震災が発生したことに由来する日です。地震だけでなく、台風、大雨、土砂崩れ、大雪、火山噴火など、さまざまな災害はいつ起きてもおかしくない状況ですよね。
今回の記事では、「防災」に関する英語表現をご紹介していきたいと思います。そもそも「防災」は英語でどのように言うのか、災害が起き、いざというときに覚えておきたいフレーズなどをわかりやすく解説します。それぞれ例文とともにわかりやすく解説しますので、ぜひその例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。
防災に関する英語表現
それではさっそく、「防災」に関する英語表現をひとつひとつチェックしていきましょう!
Disaster prevention
「防災」の英語表現としてもっともよく使われるのが「disaster prevention」です。「disaster」は名詞で「(突然起きる大きな)災害・天災・不幸・大惨事・最悪のこと」、「prevention」は名詞で「防止・阻止・予防」といった意味があります。
「災害の防止」で「防災」となります。「disaster prevention」は、地震対策や台風対策など、何か具体的な災害を未然に防ぐための行動などを表すことができます。
例文
If you read this book, you'll be able to understand what disaster prevention is.
(この本を読めば、防災とは何かが理解できるはずです。)
This new system could be used for disaster prevention.
(この新システムは、防災にも活用できるでしょう。)
Shop owners are now required to install fire and other disaster prevention systems.
(店舗オーナーには、防火・防災設備の設置が義務付けられました。)
The new Prime Minister promised to focus on disaster prevention.
(新しい首相は防災に力を入れると約束しました。)
The government should put more money into disaster prevention.
(政府は防災にもっとお金をかけるべきです。)
Disaster preparedness
「preparedness」は名詞で「(緊急事態などへの)準備」「用意・準備・覚悟ができていること」という意味があります。何か特定の事態に対応するために準備すること・準備ができていること、というニュアンスがあります。
「disaster prevention」が予防策や防止策であったのに対し、「disaster preparedness」は、災害への備え(食糧の備蓄など)を指します。
例文
This website shows some examples of personal disaster preparedness.
(このウェブサイトでは、個人的な災害への備えの例をいくつか紹介しています。)
Disaster drill
「防災」は上記2つの表現がよく使われますが、「防災訓練」には「disaster drill」という別の表現が使われます。
「drill」は名詞で「教練、訓練、基本練習、演習」といった意味があります。より具体的に、「地震が起きたことを想定した防災訓練」は「earthquake drill」、「火災訓練」は「fire drill」で表現できます。海外では地震がほとんど起きない国・地域もありますが、その場合でも学校などで「fire drill」はよく行われます。
例文
There will be a disaster drill tomorrow.
(明日、防災訓練があります。)
Once a year, a fire drill is held in this building.
(1年に1度、このビルでは火災訓練が行われます。)
An earthquake drill was held at school yesterday.
(昨日は学校で地震訓練が行われました。)
Hazard map
自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したものをハザードマップ・防災マップと言いますが、英語でも「hazard map」と表現します。「hazard」は名詞で「危険・危険を起こすもの」、「map」は名詞で「地図」という意味があります。
例文
Let’s check hazard maps around your home.
(ご自分の家のまわりのハザードマップを確認しましょう。)
I checked hazard maps before buying a house.
(私は、住宅を買う前にハザードマップを確認しました。)
We just moved here recently. Where can I get a hazard map?
(私たちは最近引っ越してきたばかりなんです。ハザードマップはどこで手に入りますか?)
New seismic hazard maps for Japan have been produced.
(日本の新しい地震ハザードマップが作成されました。)
※seismicは形容詞で「地震または地震動が起こりやすい・地震の・地震に関する」という意味があります。
災害があった時のために覚えておきたいフレーズ
つづいて、災害があったときに使える便利なフレーズをご紹介します。日本で災害が起き、日本語でのコミュニケーションが難しい方と話すときや、自分が海外にいて災害が発生したときなどのために、ぜひ覚えてみてくださいね。
状況を説明するフレーズ
まず、その場所が安全な場合は「It’s safe here.(ここは安全です)」のように言えます。もしケガや体調がすぐれないときには「I’m injured.(ケガをしています)」や「I don’t feel well.(気分がよくありません)」と言いましょう。
例文
A: Are you okay?
B: I’m injured.
(大丈夫ですか?)
(ケガをしています。)
I don’t feel well. Could you call an ambulance, please?
(気分がよくありません。救急車を呼んでいただけませんか?)
注意する時のフレーズ
相手に注意喚起をしたいときには、「Watch out!(気をつけて!危ない!)」や「Be careful!(気をつけて)」などが便利です。前者は今まさに起きている危険を知らせるとき、後者はこれから起こる可能性がある危険を避けられるように呼びかけるときに使えます。
また、相手が慌てていたりパニック状態に陥っているときは、「Calm down.(落ち着いて)」や「Don’t panic!(慌てないで!)」などが使えます。
さらに、相手を安全な場所へと誘導したり、避難所へ誘導する必要があるときなどは、「Follow me!(私についてきて!)」などが便利です。
例文
Watch out!
(気をつけて!)
It’s okay, calm down. Don’t panic.
(大丈夫ですから、落ち着いてください。慌てないで。)
Please everyone follow me! It’s this way.
(皆さん、私についてきてください!こちらです。)
地震が起こった時のフレーズ
地震が起きたとき、地震のない国から来た人などにとっては、いったい何が起きているのかわからない、という状況になります。そのため、地震が起きたということを明確に伝える必要があります。そのときは、「An earthquake has occurred.(地震が起きました)」や「A magnitude of ~ hit + 場所(~でマグニチュード~の地震が起きました)」のような表現を使いましょう。
また、地震から身を守るように伝えたいときには、「Hide under the table.(机の下に隠れて)」や「Evacuate to higher ground.(高台へ避難して)」などのフレーズが使えます。ちなみに、「余震」は「aftershock」といいます。
例文
An earthquake has occurred off the coast of Kagoshima Prefecture.
(鹿児島県沖で地震が発生しました。)
A magnitude of 4.0 hit the Tohoku region.
(東北地方でマグニチュード4.0の地震が起きました。)
Please hide under the table near you.
(近くのテーブルの下に隠れてください。)
Evacuate to higher ground. Now!
(高台に避難して。今すぐ!)
There may be further aftershocks.
(今後も余震があるかもしれません。)
まとめ
今回の記事では、「防災」に関する英語表現をいくつかご紹介しました。また、あわせて覚えておきたい災害が起きたときに使える便利なフレーズもご紹介しました。
日本で暮らしている以上、「防災」はとても大切ですよね。また、海外旅行中や海外に滞在しているあいだに災害が起きることもゼロではありません。今回ご紹介した単語・表現を自然に使えるようになれば、より英語でのコミュニケーションがスムーズに進むはずです。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
また、今回学んだ「防災」に関連する英語表現について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブスピーカーだったらどのように表現するのか聞いてみたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!レッスンでは、ネイティブスピーカーの講師とマンツーマンで話すことができます。
今回ご紹介した「防災」を表す英語表現をさらに練習しても良いですし、自分はどのような「防災」対策をしているか、講師の母国では「防災」についてどのような対策がとられているのか、日本人と外国人が共生するなかで「防災」のポイントとなるのはどのような点か、といったトピックで講師とディスカッションをしても良いでしょう。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。よろしくお願いします!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.