英語の「後置修飾」は聞いたことがあるかもしれませんが、複雑に感じますし説明が難しいですよね。しかし、私たちが英文を作るとき・読むときは、実は後置修飾をいつも目にしているんです。後置修飾を理解することで、英文法や英文作成、長文読解力をあげることができます。
また、後置修飾は英文を読みやすく、理解しやすくするために使われるので、英語試験のスコアアップにも繋がると言えるでしょう。そのため、後置修飾を使いこなせるようになるともっと効率よく英文理解ができるようになります。
この記事では、種類ごとに英語の例文を使って後置修飾をわかりやすく解説します。ぜひ、参考にして英語学習を進めてください。
後置修飾とは
英語の後置修飾(こうちしゅうしょく)とは、名詞を後ろから修飾する表現方法のことで、名詞を具体的に説明したいときに使われます。「後ろに置かれた修飾語」を表すことから「後置修飾」と意味します。また後置修飾には、形容詞、副詞、現在分詞、過去分詞、不定詞のこれらによって名詞を修飾することができます。
ソファの上で寝ている犬がいる。
ベッドの上で寝ている赤ちゃんの写真を撮った。
彼女はカナダに住んでいる友達から手紙を受け取った。
公園で遊んでいる子供たちはとても楽しんでいる。
赤いドレスを着ている少女は私の妹だ。
このように、名詞を後ろから修飾してわかりやすく伝えます。後ろから修飾することで細かい情報を伝えることができるので、読み手にとってもわかりやすくなります。複雑に聞こえるかもしれませんが、覚えたら簡単に便利に使えます。それでは、以下に5つのパターンの後置修飾を英語の例文を使って具体的に説明します。
形容詞の後置修飾
形容詞と聞くと「形容詞+名詞」と名詞の前に形容詞を置きますが、ここでは名詞の後ろに形容詞を置き、名詞を修飾します。
形容詞+名詞だと、cute dog(可愛い犬), beautiful flowers(きれいな花), big house(大きな家), quiet area(静かな地域)といったように前から名詞を修飾し、これを前置修飾と呼びます。
利用可能な本がたくさんある。
彼は強くて勇敢な男だ。
彼女は可能な限りの最良な選択肢を選んだ。
私たちはプロジェクトに役立つ情報を受け取った。
その報告には重要なものは何もなかった。
形容詞を用いるポイントは以下になります。
・形容詞の語尾に-ible、-ableがついている形容詞
・someone, nothing, anyone, nobodyといった名詞を修飾する
・一時的なニュアンスを表現する
副詞の後置修飾
副詞が修飾するのは動詞ですよね。後置修飾では、副詞は名詞を修飾することができます。「どうして副詞は名詞を修飾できるの?副詞は名詞以外を修飾するのに」と疑問に感じたかと思いますが、ある特定の場合に限り、副詞は名詞を修飾することができるのです。
1)動詞を修飾する場合
列車は遅れて到着した。
彼らは通りをゆっくりと歩いた。
彼女は赤ちゃんに優しく話しかけた。
彼は仕事に行く途中、慎重に運転した。
彼は彼女を辛抱強く待った。
2)名詞を修飾する場合
一般的に副詞が名詞を修飾すると、clearly dog(はっきりと犬), fast girl(早い少女)といったように意味が通じません。しかし、特定の副詞の場合は名詞を修飾することができます。
前方の道は危険だ。
建設中のビルは来年完成する予定だ。
中にいる人々は会議が始まるのを待っている。
近くの公園はリラックスするのに良い場所だ。
外にいる猫が鳴いている。
現在分詞の後置修飾
現在分詞は「動詞+ing」の形で後置修飾として働き、後置修飾をする場合は「名詞+現在分詞」となり、名詞が何をしているかを説明しています。今の状態を表し「〜している状態」と訳すことができます。
現在分詞を形容詞として表現すると、crying baby(泣いている赤ちゃん)、studying boy(勉強している男の子)となります。では、現在分詞の後置修飾の場合を英文を使って見ていきましょう。
バス停に立っている男性は私の兄だ。
私は公園で遊んでいる子供たちを見た。
電車の隣に座っている女性は本を読んでいる。
後ろで静かに流れている音楽が聞こえた。
庭で咲いている花は美しい。
過去分詞の後置修飾
過去分詞は「動詞+ed」の形で、後置修飾として働き、後置修飾をする場合は「名詞+過去分詞」となり、名詞が何をされたのかを説明しています。過去の行為による結果が与えた状態「〜された状態」を表し、「〜された状態」と受け身で訳します。
前置修飾の過去分詞も形容詞のような働きをし、broken door(壊されたドア)、grilled fish(焼かれた魚)となります。では、後置修飾の過去分詞の場合を例文を使って見ていきましょう。
メアリーが読んだ本はとても面白かった。
私の祖母が焼いたケーキはおいしかった。
去年出版された本はベストセラーになった。
この会社が生産した製品はとても人気がある。
エンジニアたちが解決した問題は、会社に数百万ドルの節約をもたらした。
不定詞の後置修飾
to不定詞の後置修飾は「名詞+to+動詞の原型」になります。名詞の後ろにto不定詞がつくことで、名詞を説明している表現となります。不定詞には名詞的用法(〜すること)、副詞的用法(〜するために)、形容詞的用法(〜するための)と3つのパターンがあります。そのため複雑に感じるかと思いますが、日本語訳で覚えずに英文の形で覚えるようにしましょう。
彼女には決断しなければならないことがある。
彼女には成功するための計画が必要である。
彼女は英語のスキルを向上させるために一般コースに登録した。
彼女は子供の頃の夢を叶えるためにピアノを弾くことを学んだ。
毎日彼は大きな筋肉をつけるためにジムに通っている。
まとめ
英語の後置修飾の5つのパターンについて、例文を使ってご紹介しました。日本語訳をしてしまいがちですが、日本語に訳さずに英文を語順に沿って英語のまま理解することが重要です。例文を見ると、意外にも普段目にしている後置修飾がたくさんあったかと思います。
後置修飾を使うことでわかりやすく名詞を説明するので、より理解しやすい英文になりますよね。この記事を読んで、英語の後置修飾について深められたと思うので、ぜひ後置修飾を用いて英文作成や英文を読んでみてください。
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I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.