「the more 構文」で英語表現を豊かに!:基本から応用まで

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皆さんは、「the more 構文」と言われてピンと来るでしょうか。比較級自体は中学2年生で習う文法ですが、「the more 構文」と言うともう少し後で習う形となります。

使えるようになると便利ですし、日常会話でもよく使う表現なので以下で解説していきます!

「The more 構文」の基本

「The more 構文」の基本の形は、「the + 比較級 + 主語 + 動詞」です。

これを2つつなげることにより、「…すればするほど…である」という意味になります。

「知れば知るほど欲しくなる」とか、「やればやるほど嫌になる」といった表現は日本語でもよく使いますよね。では、この「the more 構文」の使い方を見ていきましょう!

「~すればするほど」

「The more 構文」の形は「the + 比較級 + 主語 + 動詞」でしたね。この比較級にmoreを使う場合は、「the more(比較級)+ 主語 + 動詞、the more(比較級)+ 主語 + 動詞」という公式を使います。

比較級は入れても入れなくても良く、必要な場合に入れます。では、比較級を入れた場合と、入れない場合の例文を見てみましょう。

The more you know about English, the more you want to study it.
英語について知れば知るほど、あなたたちはもっと勉強したくなります

この例文には、比較級を入れずにthe moreの直後に主語と動詞が続いています。では、比較級が入った例文も見てみましょう。

The more difficult it is, the more interesting it is.
難しければ難しいほど、より面白くなる

上記の例文では、the moreの後に形容詞が入っていますよね。Difficultとinteresting、両方あります。このように、動詞よりも形容詞に注目したい時には形に注意しましょう。

比較級で用いるmoreがあることから、最上級で使うtheを用いることを忘れるミスもよくあります。

また、主語+動詞から文が始まるイメージが強いため、The more it is difficult, ~.と語順を間違えてしまうミスも多発しがちです。慣れてくると口をついてリズムよく「the more 構文」が出てくるので、慣れないうちは書き間違えや言い間違えに注意して丁寧にインプットしていくことをおすすめします。

「The more 構文」と言いますが、比較級の中にはmoreが必要ないパターンもありましたよね。これこそ中学2年生で習う文法です。

Newやoldなど、比較的スペルの短い単語を比較級にする時には、形容詞の語尾に-erを付けてnewerやolderと表現するのでした。これに対し、比較的長いスペルの形容詞であるdifficultやimportantには-erは付けず、more difficultと表現するのが正解です。

では、「the more 構文」にmoreを使わないnewerやolderが出てくる場合はどのように表現するのか、以下の例文でチェックしてみてください。

The newer, the better.
新しければ新しいほど良い

この例文は、The newer it is, the better it is.を省略しています。Moreがいらない形容詞の場合は、そのままnewなどに-erを付けて作ればOKです。この場合にもtheは付けます。

主語と動詞を省略した言い回しも多いので、ネイティブスピーカーらしいフレーズとして覚えておきましょう。

比較級の変化

先ほどの例文でも解説しましたが、形容詞を比較級にする際には変化の仕方が複数あります。

スペルが比較的短い形容詞には語尾に-erを付けますが、スペルが比較的長い形容詞には直前にmoreを付け、形容詞自体の形は変わりません。

しかし、これらは基本となるルールで、形容詞の語尾に-erを付ける規則変化の他に不規則変化もあります。以下で、日常英会話でよく使う形容詞の規則変化の例と、不規則変化のルールを覚えていきましょう!

規則変化

比較級の規則変化は、「形容詞+-er」です。代表的かつよく使う形容詞を以下にまとめてみました。知らない語彙があれば暗記してみてくださいね。

安い cheap cheaper
清潔な clean cleaner
背が高い tall taller
背が低い short shorter
利口な clever cleverer
新しい new newer
寒い cold colder
古い old older
涼しい cool cooler
暗い dark darker
軽い light lighter
深い deep deeper
速い fast faster
遅い slow slower
少ない few fewer
新鮮な fresh fresher

不規則変化

不規則動詞の中にも複数あります。まずは、語尾が「e」で終わる単語を見ていきましょう。これらの形容詞には、語尾に-erではなく-rのみを付けます。eが被ることを避けましょう。

近い close closer
素晴らしい fine finer
大きい large larger

語尾が「y」で終わる形容詞は、この「y」を「i」に変えて-erを付けます。三人称単数の時にの動詞の不規則変化のルールと似ていますね。

忙しい busy busier
汚い dirty dirtier
早い early earlier
簡単な easy easier
幸せな happy happier

最後に、語尾を重ねる比較級も覚えておきましょう。中学生のうちに習うのは以下の2つで、どちらもスペルが短いことが特徴です。

大きいbig bigger
熱いhot hotter

不規則動詞というわけではありませんが、前述で触れたmoreを使う比較級も例として載せておきます。

中学のテキストでは「比較的つづりの長い形容詞」と表現されていてずいぶん曖昧ですが、厳密に追求し始めると言語学の域に入ってしまうため、英語という言語を習得するのには許される妥協だと思います。あまり正確性を求めすぎるといつまで経っても語学は習得できませんからね。

言語が得意な人の特徴のひとつは、あまり細かいことを論理的に問い詰めないことです。ある程度は、「そういうもんなんだ」とか、「ネイティブスピーカーが言うのだからこれでいいんだ」と思う心がないと言語学者になってしまいます。

論理的に考えすぎて「これってネイティブスピーカーが使っているけれど文法的に間違いじゃない?」と考え始めるとドツボにハマっていくので注意してくださいね。

Moreの使い方は簡単で、「more+形容詞(副詞)の原形」が公式です。形容詞の形は変わらないのが特徴です。

値段が高い more expensive
美しい more beautiful
注意深い more careful
確かな more certain
共通の more common
正しい more correct
美味しい more delicious

ネイティブスピーカーの使用例

では、ここからはネイティブスピーカーの使用例をご紹介しましょう!

自分のシチュエーションに置き換えて例文をたくさん作るのが上達のコツです。違和感をなくし、単語をどんどん変えてみてください。

The more ~、the more ~.

The more cake you make, the more tired you will be.
たくさんケーキを作れば作るほど、あなたは疲れるでしょうよ

上記の例文では、the moreの後に名詞のcakeが入っていますね。The more you make cake,~.の語順は間違いなので気を付けましょう。

The more you study, the smarter you will be.
勉強すればするほど、より賢くなれますよ

こちらの例文では、コンマより前ではmoreを使って表現していますが、後半はmoreなしで、形容詞に-erが付いた形になっていますね。どんな場面でもthe moreが入るとは限らないことに注意しましょう。

「The 比較級 ~、the 比較級 ~.」という形もありましたね。主語と動詞を省略したパターンにも慣れておきましょう。

The more, the better.
あればあるほど良い
The faster, the better.
早ければ早いほど良い

Moreは「~よりもっと」という意味合いですが、その逆の「~より少なく」の表現もあるのをご存じでしょうか。Moreの代わりにlessを使えば英文が完成します。

The less you eat, the worse you’ll be.
食べる量が少ないと病気になるよ

これは意訳ですが、直訳すると「食べなければ食べないほど、あなたは悪くなるよ」になります。

このように、「the more 構文」は単語を入れ替えるだけで数多くの言い回しを作れるようになるので覚えると非常に便利です。言いたいことを適切に表現するために知っておきた文法ですから、細かいミスを避けつつアウトプットしていきましょう!

まとめ

「The more 構文」の基本の形は、「the比較級SV」でしたね。その中に「the more形容詞」がありました。英語学習者の目的をハッキリさせることで勉強のモチベーションも上がるので、気を付けるべきポイントを押さえて続けましょう!

今回は、the more のthe を忘れないことや、形容詞を比較級にする際の不規則変化に気を付けることが上達への近道です。例文を作ったら、ミスがないかあらためて確認してみてくださいね。

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