「chance」と「opportunity」の違いは?「機会」を表す英語の使い分けを解説

chance, opportunity, ネイティブキャンプ

「Chance」と「Opportunity」は何が違う?

「chance」「opportunity」はどちらも「機会」や「可能性」という概念を持っていますが、ニュアンスに違いがあります。どのような違いがあるのか、順番に見てみましょう。

Chance

まずは、chanceから見ていきましょう。chanceとは「予期せず舞い込んだ偶然の機会や可能性」を表します。計画や予想なしに何かが起こったり、何かを見つけたというニュアンスがあります。

例えるならコイントス(Coin Toss)のようなもので、自分ではコントロールできず、結果が不確実でランダムな物事を表現します。実際の使い方をコロケーション(よくある単語の組み合わせ)でご紹介します。

・by chance:偶然、たまたま

I got this job completely by chance.

(この仕事は本当に偶然手に入れた)

・by any chance:もしかして

Are you Ms. Pearson, by any chance?

(もしかしてピアソンさんですか?)

・take a chance:一か八か、思い切って

I took a chance and asked her out on a date.

(思い切って彼女をデートに誘った)

・second chance:やり直す機会、二度目のチャンス

Society has to give prisoners a second chance when they come out of jail.

(社会は刑期を終えた囚人にやり直す機会を与えるべきだ)

・chance of ~:~のチャンス、~の可能性

There's a chance of rain this afternoon, so don't forget your umbrella.

(午後は雨が降る可能性があるので、傘を忘れないでください)

If you don't lock your room, there's a chance you could be burgled.

(部屋の鍵を掛けないと空き巣に入られる可能性があるよ)

※上の例文のように、chanceはネガティブな意味でも使います。

・not a chance:そんなわけがない、ありえない

A:Is there any chance of speaking to her?

(彼女と話すチャンスあるかな?)

B:Not a chance!

(あるわけないだろ!)

Opportunity

一方で、opportunity「したいこと、しなければならないことができる機会や可能性」を表します。

Chanceは、向こうからこちらに向かってくるイメージなのに対して、opportunityは、こちらからの働きかけがあるようなイメージですね。実際の使い方を確認していきましょう。

・a great / perfect / golden / excellent opportunity:絶好の機会

Studying abroad is a great opportunity to learn about different cultures.

(留学は異文化を学ぶ絶好の機会だ)

・opportunity for:~にとっての機会

I think this job is an excellent opportunity for you.

(この仕事は君にとって素晴らしい機会だと思う)

・equality (inequality) of opportunity:機会の平等(不平等)

The organization is committed to promoting equality of opportunity for all its employees.

(その組織は、全ての従業員に平等な機会を提供することを約束している)

・at every opportunity:機会があるごとに、機会があればいつも

Sarah loves to go dancing at every opportunity.

(サラは機会があるごとにダンスに出かけるのが好きだ)

・at the earliest opportunity:できるだけ早く

Let me know if you need any help, and I'll get back to you at the earliest opportunity.

(もし助けが必要だったら教えて。できるだけ早く返事するよ)

「Chance」と「Opportunity」の使い分けのポイント

「chance」「opportunity」の使い分けのポイントは3つです。

一つ目は、使うシチュエーションです。「opportunity」は「chance」よりもフォーマルな表現とされています。したがって、目上の方と話すときや会議の場、フォーマルな手紙、メールを書くときなどは「chance」ではなく、「opportunity」を使う方が好ましいです。

I would welcome the opportunity to meet you to discuss my qualifications further in an interview.

(面接で私の経歴についてさらに詳しくお話しする機会を楽しみにしています)

二つ目は、不確実な物事かどうかです。「chance」には偶然性や不確実性といったニュアンスがあることから、リスクと同じように使われる場合があります。

例えば「taking an opportunity」は、ある程度の確実性がある「機会」を手にするイメージであるのに対して「taking a chance」は失敗する可能性が大いにあるけれど、これに賭けるんだ!というニュアンスになります。「taking a risk(リスクをとる)」と言い換えることもできますね。また、天気やゲーム、ギャンブルなども結果が不確実なため「chance」を使います。

I heard there's a chance of snow tomorrow morning.

(明日の朝は雪の可能性があるって聞いたよ)

I'm feeling lucky tonight, so I'll take a chance on that poker game.

(今日は運がいい気がするからそのポーカーに賭けてみるよ)

三つ目は、コロケーションを覚えることです。コロケーションとは、よく一緒に使われる単語の組み合わせのことです。この単語が他のどの単語と仲がいいのか、どの単語と一緒にいることが多いのかを覚えることで、より自然な英語をマスターすることができます。

例えば「look」という単語は、「look at」「look for」「look forword to」といった組み合わせで使われることが多いですね。同じように「chance」はどんな単語と一緒に使われているのかを確認していくと、少しずつニュアンスの違いがつかめてくると思います。

コロケーションについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

Chance(単数形)とChances(複数形)の意味の違いは?

・chance(単数形)の場合

運(luck)、リスク(risk)、可能性(possibility)または機会(opportunity)を表します

・chances(複数形)の場合

確率(probability)または機会(opportunities)を表します。単純にチャンスが複数ある場合にも複数形を使います。

「機会」を表すその他の英語表現

Occasion

「occasion」も機会を表す英単語ですが、特定の出来事やイベント、状況を指します。

My younger sister’s wedding was a very special occasion.

(妹の結婚式はすごく特別な機会だった)

We gathered together on this special occasion to celebrate our team's success.

(チームの成功を祝うためこの機会に集まった)

Possibility

「possibility」「chance」と同じように可能性を表す単語ですが、「起こるかもしれないこと、または真実になるかもしれないことの可能性」を表します。

・dismiss the possibility:可能性を否定する

The scientists dismissed the possibility of life on that distant planet.

(科学者はその遠い惑星での生命の可能性を否定した)

・consider the possibility:可能性を検討する

The team is considering the possibility of expanding its product line to attract new customers.

(チームは新たな顧客をひきつけるために製品ラインの拡大の可能性を検討している)

Probability

「probability」もまた可能性という意味を持ちますが、どちらかというと「確率」というニュアンスが強いため、具体的な数字やパーセンテージを示す場合やデータに基づいた可能性を表します。

Scientists are studying the probability of an earthquake occurring in this region.

(科学者たちはこの地域で地震が起こる確率を研究している)

Given the evidence, the probability of his guilt is very high.

(証拠を考慮すると、彼の有罪の確率はとても高い)

The probability that the event will be a success depends on the number of participants.

(イベントが参加する確率は参加者の数に左右されます)

Get to 不定詞

「get to 不定詞(動詞の原形)」「~する機会がある」を表現することができます。

He got to play the lead role in the school play.

(彼は学校の劇で主役を演じる機会があった)

I finally got to meet my favorite author.

(ついに大好きな作家に会うことができた)

The students get to participate in various extracurricular activities.

(生徒たちはさまざまな課外活動に参加する機会がある)

まとめ

この記事では「chance」「opportunity」の違いについて理解を深めるためのポイントや例文を紹介しました。これらの単語を適切に使い分けることで、より自然で正確な英語表現ができるようになります。なかなか使い分けが難しく、感覚的なところも多くある単語ですので、感覚を掴むために実際に使ってみることが大切です。

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