今回は、日常生活でよく使う「難しい」という英語をたくさんご紹介していきます!幅広く使える単語を一つ知っていれば最低限は伝わりますが、ネイティブスピーカーはより細かなニュアンスを伝えるためにたくさんの単語を使い分けます。
それは日本語でも同じなのですが、「難しい」に限っては、英語には非常にたくさんの言い回しがあるため、ここで覚えていきましょう。
難しいを表す英語表現
「難しい」が持つ「難しい」以外の意味を意識しながら、以下の単語の違いに注目してみてください。自分だったらどんなシチュエーションで使うか想像し、ひとつ例文を作ってみると使いどころが分かりやすくなります。
Difficult
こちらは定番の「難しい」ですよね。中学生で習う基礎単語です。
Difficultが持つ難しさには、技術方面や知識、判断力に関する難しさが含まれています。一般的に使われるのはこの単語なので、忘れるわけにはいきません。
It is difficult to earn enough money.
十分なお金を稼ぐのは難しいね。
It is difficult to~ は中学英語で非常によく使われる表現で、高校入試の英作文で役立ちます。Difficultの位置に他の形容詞を入れることで別の意味を表現することもできます。
Hard
Hardも一般的な難しさを表す時に使います。元々は「硬い」という意味があり、そこから「厳しい」という意味にも派生しました。日本語でも「ハード」は使いますし、ゲームのハードモードと言えばより難しいモードになっていますね。
Difficultと似たニュアンスですが、どちらかというと肉体的・精神的な難しさを表します。
It is hard for me to climb this tree.
この木を登るのは僕には難しいや。
木登りは肉体的な難しさですよね。よって、例文のようなニュアンスではdifficultよりhardの方がしっくり来ます。
Delicate
こちらは難しさの他に「繊細な」という意味もあります。つまり、慎重な言動が求められるがために難しいという意味です。「デリケート」は日本人も使いますね。
I’m not very good at delicate work.
繊細な仕事って私向いてないんだよね(難しいんだよね)。
Be good at~ で「~が得意」という決まり文句です。否定形にすれば「~が得意ではない」という意味で、つまりどちらかというと苦手ということになります。
Troublesome
Troublesomeは、難しいという意味合いよりも「面倒な」という意味で知られています。よって、単純に難しい問題というよりは、それを解決するまでが面倒で難しい事柄に対して使います。
It was troublesome to solve the issue. I hope I get paid more next month.
その問題を解決するのは難しかったよ。来月は給料がもっともらえるといいんだけど。
Tough
Toughには「骨の折れる」という意味があるため、「難しい」という意味にもなります。容赦がなく、逃げ場がない厳しい状況を表します。「大変な」と訳しても構いません。日本語で「タフ」と言うと「強い」など強靭な肉体や精神の強さを表すので、英語では違う意味があることを覚えておきましょう。
Today was a tough day…
今日は大変だったよ…。
Sticky
Stickyは「ベタベタする」という意味の方が有名かもしれませんね。日本人が納豆や日本のお米を外国の方に紹介する時によく使う形容詞です。
この単語には「やりにくい」「厄介な」という意味があり、主にイギリス英語となります。「ベタベタする」と訳して意味が通じない場合は「難しい」というニュアンスで訳すのが正解です。
How sticky this question is!
なんてやりにくい問いなんだ!
ちなみに、「ベタベタする」という意味で使うとするなら、以下のようになります。
Japanese rice is more sticky compared to other rice.
日本米は、他のお米と比べるともっとベタベタします。
Problematic
Problematicにはproblem「問題」という単語が含まれているため、なんとなくニュアンスが掴みやすい単語だと思います。Problematicは「一筋縄ではいかない」や「厄介」と表すことが多いです。意味合いはtroublesomeと近いです。
Here comes the problematic student. We can't even scold him because his parents are crazy.
面倒な生徒が来たよ。親がおかしいから、あの子を叱ることすらできやしない。
Tricky
Trickyは、Trickの形容詞形です。ややこしいことから来る難しさを形容できます。簡単にできないことや、手間がかかることに使われやすいです。トリックが難しい、トリックがたくさんあって難しいイメージです。
Ha! This puzzle is so tricky! I may need at least 1 hour.
ハッ!このパズルめっちゃ難しいんだけど!少なくとも1時間はかかるわ。
Complicated
Complicatedは「複雑な」という意味で覚えられる形容詞です。つまり、複雑ゆえに難しいと考えられるわけです。問題が複雑な時にも使えますが、人間関係の複雑さを表す時にも使います。
Her mind is too complicated and I never understand.
彼女の心の中は複雑すぎて理解できない。
What a complicated situation…
何だ、この複雑な状況は。
Complex
Complexも「複雑な」という意味を持っています。物理的な難しさの他、客観的に見て難しい時に使います。Complexには意外とネガティブな意味以外で使われることもあり、「むしろ複雑さがあることで面白みが増す」というポジティブに考えることもあります。例えば、ドラマや映画のストーリーはある程度入り組んでいないと面白みがありませんよね。
ちなみに、complicatedはマイナスな意味でしか使いません。日本語ではどちらも「複雑な」と訳すので、それぞれの単語が持つ「良い」「悪い」も理解しておくと良いですね。
I really love reading complex stories.
複雑な物語を読むのがすごく好きなんだ。
Grueling
Gruelingには、「厳しい」「つらい」という意味があります。厳しいから難しい、つらいから難しいといったニュアンスで、動詞は「gruel」です。動詞の場合は「厳しく罰する」や「ひどい目にあわせる」という意味になります。
Oh, it is so grueling to do my homework! He knows I’m terrible at maths!
宿題がめちゃくちゃ難しいよ!先生は私が数学ができないって知ってるのに!
Challenging
Challengingも「難しい」という意味です。日本語の「チャレンジ」だと「挑戦」という意味が先に思い浮かびますが、文脈によっては異なる意味となります。また、他にも「やりがい」という意味もあります。動詞の場合はchallengeと、ingがなくなります。
Challengingはビジネス英語で使われることが多く、難しくてできないと伝える時などに使います。
To be honest, it’s a bit challenging for me.
正直に言うと、これは少し私には難しいです。
Stiff
Stiffは、hardと同じで「硬い」という意味を持っています。「難しい」という意味で訳すなら、他に「手ごわい」が適当でしょう。
Who in the world can pass this stiff exam?
一体、誰がこの難しい試験をクリアできるっていうんだよ。
「硬い試験」だと意味が通らないので注意しましょう。
Demanding
Demandingは「多くを要求する」という形容詞です。動詞のdemand「要求する」の方が良く知られていますね。
Demandingは「過酷な」や「きつい」といった日本語が合うでしょう。その要求を満たすまでに多くの努力が必要とされる場合に使います。
He has been really tired these days because of the task he has to do. I wouldn’t want to get such a demanding job.
最近彼はすごく疲れてるんだよね。私だったらそんなきつい仕事嫌だけどな。
まとめ
日本人が理解している「難しい」を英語に置き換えると、非常に多くの英単語になることが分かりましたね。一般的なものとしてdifficultとhardを覚えておけば、日常会話でそう困ることはありませんが、ビジネス英語などより細かなニュアンスを伝えたい場合には、語彙力を増やしておかないと伝わり切りません。
普通は「難しい」という訳で覚えない形容詞も、「難しい」の意味の中にあるひとつだと捉えられれば理解ができます。自分なら、どういったシチュエーションでその単語を使うか思い浮かべて、短い英文を作ってみることをおすすめします。
◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.