「further」と「farther」の使い方を例文で学ぼう!英語の表現を解説

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今日は、形容詞や副詞として使用される「further」と「farther」について紹介します。この2つは、距離などが遠い時などに使用される単語として使われています。

皆さんは、この2つの単語の違いを考えたことはありますか?あまり、細かく使い分けている人は少ないと思います。

実は、「further」と「farther」の違いについては、ネイティブスピーカーや英語を上手に使う上級者でも難しいと言われています。今日は、一緒に「further」と「 farther」の 使い分けについて学んでいきましょう。この記事では、「further」と「 farther」の 使い方について考えていきます。

「Further」と「farther」の基本的な意味

そもそもこの「further」と「farther」の意味は何でしょうか。一般的に、どちらの単語も「より遠く」「遠い方の」「もっと先に」など「遠い」という意味で使われます。
このように、2つの単語は、いくつか共通点があります。まとめてみました。

以下2つが共通点として挙げられます。

①どちらも「より離れていること」を表す。
②「遠い」を意味する「far」の比較級として使われる。

では具体的に見ていきましょう。

どちらも「より離れていること」を表す

共通点の1つ目は、意味です。「Further」と「farther」は、どちらも「より離れていること」を表します。細かく言えば違いはあるのですが、おおかた同じです。

そのため、文章によっては、どちらの単語を使っても良い場合が存在します。特に、「距離」については同じように使うことができます。

Canada is farther than China.
Canada is further than China.

カナダは、中国よりさらに遠いです。
We moved farther away from the fire.
We moved further away from the fire.

私達は、火からさらに遠くへ離れました。

Farの比較級

共通点の2つ目は、文法です。「Further」と「farther」は、どちらも「遠い」を意味する比較級として使用できます。そのため、「〇〇よりもより遠く」などの意味で使われます。

far-farther-farthest
far-further-furthest

その他にも、「further」と「farther」は、副詞と形容詞どちらでも使える点なども共通点としてあげられます。

(副詞で使用する場合)go farther など
She is going farther in her research.
彼女のリサーチはこれ以上進む予定だ。
(形容詞で使用する場合)farther north など
This town is farther north than Nagoya.
その街は名古屋よりももっと北に位置する。
(副詞で使用する場合)go further など
Those animals will go farther away through the continent.
これらの動物は、大陸を超えて移動するだろう。
(形容詞で使用する場合)further notice など
I wait until further notice from the hospital.
私は、病院から追って通知がくるまで、待ちます。

「Further」と「farther」の違い

それでは、共通点の多い「further」と「farther」のどこが違うのかについて考えていきます。以下2つがあげられます。まとめてみました。

①程度が進んでいたり、測ることができない場合は、「further」を使用します。
②距離が離れていたり、測ることができる場合は、「farther」を使用します。

「距離」か「程度」か

物理的に測れる形で、距離が離れていることについて表したい場合は「farther」を使用します。

逆にいうと、測ることができない距離に関しては「farther」を使用することができません。場所や物体がどれくらい 離れているかということを表す意味の「測るときに使う距離」として「farther」を覚えておきましょう。

程度が離れていることを表したい場合は、もう一つの「further」を使いましょう。物理的な距離も表現できますが、時空や程度など目に見えないものの距離について表したい場合は、こちらの「further」を使用します。

以上のことを踏まえると「further」の方が、抽象的な距離や程度、時間軸などより広い範囲の「距離」を使用できるのがお分かりいただけたでしょうか。

使い分けのポイント

では、どのように使い分けたら良いかまとめていきます。「Further」と「farther」の使い分けのポイントは、「目に見える距離かどうか」だと思います。

長さを表すメートルや航空機の速さを表すマイルなど、目に見える距離で測れる場合は「farther」を使用します。

The bookshop was far from the station but the laundry was even farther.
この本屋は、駅から遠かったが、洗濯ランドリーはさらに駅から遠かった。
How much farther is it to Hokkaido?
北海道まであとどれくらい?

メートルやマイルという表示が文章になくても、単位の基準で測れるものは「farther」を使っていいです。物理的に測ることができないそれ以外の場合で距離を表す時は、「further」を使用しましょう。

How about we discuss it further?
私たちはもっと話し合いませんか?
If you have any further requests, please feel free to let me know.
もし他にリクエストがありましたら、気軽に知らせてください。

また、形容詞や副詞として使用できる「further」と「farther」ですが、「further」の場合は、動詞としても利用できるのも使い分けのポイントです。

I got some licenses to further my career.
私は、もっとキャリアを促進するためにいくつかの資格を取りました。
I hope to further the friendly relationship between China and Japan.
私は中国と日本の友好関係がより深まることを願っています。

「Further」と「farther」のニュアンスの違い

もう一度、おさらいしましょう。2つのニュアンスの違いは、物理的な距離か、非物理的な距離かどうかです。一般的に、「farther」は物理的な距離に、「further」は非物理的な距離に使用されます。

ここまで似ている単語になると、ネイティブスピーカーの判断は、究極ニュアンスの違いで考えるように思います。

しかし、母国語としない日本人にとってはニュアンスで考えるというのは難しいことです。ネイティブスピーカーは、ニュアンスで捉えることもありますが、ニュアンスは研ぎ澄まされた能力が必要です。

ニュアンスがわからなくても気落ちしないことが一番です。文脈によって使い分けも複雑なのでトライアンドエラーの精神で頑張りましょう。

発音の違い

「Further」と「farther」の発音の違いについて考えていきます。そもそも、「further」と「father」では、スペル「u」と「a」の言葉が違うので、発音も異なります。

「Farther」は、アメリカ英語で「fɑ́rðər」、 イギリス英語で「 fɑ́ːðə」と発音します。口は、大きく開けて日本語の「あ」に近い声で発音します。

一方、「further」は、「fə́ːrðər」と発音します。口はあまり開けず、喉の奥から「あ」と声を出すイメージです。英語は、発音にとても敏感です。使い分ける際には、発音に気をつけて使いましょう。

By far

ここからは、「far」、もしくは「further」を使用した熟語を紹介します。まずはじめに紹介するのは、「by far」です。

「By far」は、最上級を強める意味で使われます。「圧倒的に」「はるかに」「断然」「群を抜いて」などと訳すことができます。

He is slower than me by far.
彼は、圧倒的に私より遅い。
She is the top artist in the world by far.
彼女は、群を抜いて世界でもトップのアーティストだ。

So far

「So far」で「今までのところ」という意味になります。ネイティブキャンプでスピーキングレッスンを受けると、先生方がよく使用されます。

Do you have any questions? Nothing so far.
質問はありますか?今のところはないです。
I ate two pieces of cake so far.
私は、今のところケーキを2ピース食べた。

Go further

「Go further」は、「さらに〜する」、「さらに踏み込む」という意味になります。

議論などした時に、さらに強い発言をすることを指します。「Go further」だけで使用もでき、「遠くへ行きなさい。」という意味になります。

Let’s go a little further.
もっと遠くへ行きましょう。
To go further, I think you can practice more.
もっと言えば、あなたはもっと練習ができると思う。

まとめ

いかがでしたか?この記事では、「further」と「farther」の使い分けについて考えました。実

際に使い分けるとなるととても難しくて迷うと思います。ネイティブスピーカーでさえ間違えるので、もし間違えてもあまり気にしないでください。

ポイントは、見える距離か、見えない距離かのニュアンスの違いです。臆することなく積極的に使用していきましょう。

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