今回の記事では「しみる」と言いたい時に使える英語表現をご紹介していきます。
「親切が身にしみる」「玉ねぎが目にしみる」
「服に水がしみた」
など、「しみる」には様々な用法があり、浸みる・沁みる・染みるなど日本語ではニュアンスに合わせて違う漢字を使いますよね。
そんな「しみる」と言いたい時、英語ではどのように表現すれば良いのでしょうか?
この記事では、シチュエーションやニュアンス別に「しみる」の英語表現を例文付きで詳しく解説していきます。ぜひ英語学習の参考にしてみてくださいね。
- 浸みる soak(into、through)
- 沁みる piercing、biting、hurt、sting
- 沁みる deeply、grateful(thankful)、made a deep impression
- 染みる stain
しみる 意味の違い
「しみる」にも様々な使い方があるので、まずは日本語の意味から簡単におさらいしていきましょう。
■沁みる・・・液体が目や皮膚などに触れて痛いこと
・・・心にしみじみと感じること
■染みる・・・液体などがにじむようにして入り込むこと
このように、日本語では同じ「しみる」でも使う漢字や状況によって意味が異なります。
英語には「しみる」に直訳できる単語があるわけではないので、状況や伝えたい意味に合わせて適切な単語を使う必要があります。
ここからは、そうした「しみる」の意味別に使える英語表現をご紹介していくので、ぜひそれぞれの単語の持つニュアンスと一緒に覚えてみてくださいね。
浸みる soak(into、through)
水などの液体が布や繊維に「浸みる」と言いたい時に使えるのが「soak」です。
「soak」には、「水などの液体に浸す・つかる・ずぶぬれになる・吸収する」といった意味があり、日本語の「浸みる・浸す」に相当します。
激しい雨で服がびしょ濡れになりました。
料理に味を付けるために、材料をしばらく醤油に浸します。
「〜の中に」を意味する前置詞「into」とセットで使うことで、「浸み込む」という意味になり、液体が吸収されて入り込むニュアンスを表します。
靴に雨水が浸みた。
雨水が乾いた土壌に浸み込みました。
スパイスの風味が肉に完全に浸透するには時間がかかります。
また、前置詞「through(〜を通して)」を使うと、「浸透して全体に広がる」というニュアンスになり、液体が物質を通り抜けて裏側にまで浸みるような様子を表現できます。
濡れた新聞のインクは裏側まで浸み込みました。
コーヒーが紙にこぼれて、裏側まで浸みてしまった。
沁みる piercing、biting、hurt、sting
液体が目や皮膚などに触れて痛みを感じる場合の「沁みる」を表したい時は、「piercing」「biting」「hurt」「sting」と言った痛みを表す単語が使えます。
■piercing
「piercing」は、寒さや風などが「身にしみる」と言いたい時に使える形容詞です。
「鋭い・刺し通すような」という意味があり、肌を刺すような寒風のことを「The piercing cold wind」と呼んだりします。
身にしみるような寒風から身を守るために、重ね着をしなければならなかった。
■biting
「biting」は、「かみつく・食いつく」という意味の他に、「身を切るような・ひりひりする」という意味を持つ形容詞です。
しみるような鋭い痛みや不快感に対して使うことができ、「身にしみる寒さ」と言いたい時に「biting cold」と表現します。
身にしみるような寒さで外にいるのが耐え難かった。
■hurt
何かがしみて「痛い」と感じる時に使えるのが動詞「hurt」です。
歯がしみる
シャンプーが目に入って、かなりしみました。
傷口に塗った消毒液がしみました。
■sting
「sting」は、「ひりひりさせる」といった意味を持つ動詞で、鋭い痛みやしみる感覚を引き起こす状況に対して使える動詞です。
「煙が目にしみる」など、何かが沁みて痛い感覚を伝える時に使えます。
煙が目に沁みる。
消毒液が傷口に沁みる。
玉ねぎが目に沁みる。
唐辛子を食べたせいで舌がヒリヒリする。
酸味は口内炎にしみる。
沁みる deeply、grateful(thankful)、made a deep impression
誰かの言葉や言動によって深く心を揺さぶられた時など、感情や心に深く影響を与えるような状況にも「沁みる」という単語を使いますよね。
そうした「沁みる」には、「deeply」「grateful(thankful)」「made a deep impression」といった表現が使えます。
■deeply
「心の奥(深く)で感じる」という状況を表す時に使えるのが「deeply」です。
「feel(感じる)」の後にdeeplyをつけることで、「身に沁みる」というニュアンスを表現できます。
彼の言葉は私の心に深くしみました。
日本の良さが身にしみる。
■grateful(thankful)
「grateful」は、感謝している状態を表す形容詞です。
「人の優しさが身にしみる」など、心からの感謝を表す場合に使うことができます。また、「thankful」も感謝している状態を表す形容詞で、gratefulと同様の使い方が可能です。
彼らの優しさが身にしみました。
■made a deep impression
深い感銘を受けたり強い影響を受けたりといった、心に沁みる出来事・言葉・経験などを表す時に使えるのが「made a deep impression」です。
「強く印象づける」というニュアンスがあり、心に沁みるような感動的な出来事や記憶に残る経験に対して使うことができます。
彼の言葉が私の心にしみた。
海の上の美しい夕日は私に深い感動を与え、忘れることはありません
彼女のスピーチは聴衆の心を揺さぶり、多くの人が感動して涙を流しました。
染みる stain
最後に、「染みる」の英語表現を紹介していきます。
「服にシミができる」など液体がしみこんで色がついてしまうような状況には、「stain」を使います。
「stain」には「〜にシミをつける」という意味があり、「Coffee stains.(コーヒーがシミになる)」といった使い方ができます。
また、「シミ・汚れ」を意味する名詞としても使うことができ、その場合は「There's a stain.(シミがついている)」のように表現します。
ワインが染みてしまった。
白いシャツは染みができやすい。
ジュースをこぼして服に染みができた。
白いシャツにコーヒーをこぼして、染みてしまいました。
まとめ
今回の記事では「しみる」と言いたい時に使える英語表現をご紹介しました。
■沁みる・・・piercing、biting、hurt、sting
・・・deeply、grateful(thankful)、made a deep impression
■染みる・・・stain
日本語では同じ「しみる」でも、英語の場合は意味によって単語の使い分けが必要です。ぜひ今回紹介した英語表現を覚えて、英語力アップに役立ててみてくださいね。

◇経歴
英語使用歴:6年
Webライターとして言語学習や海外生活に関する記事を執筆しています。
◇留学経験
メキシコシティでスペイン語留学
◇海外渡航経験
・英語圏含む30ヶ国以上への渡航経験あり
(アメリカ、カナダ、オーストラリアなど)
・海外在住歴:4年
◇自己紹介
海外旅行にハマり英語の必要性を実感したことをきっかけに、一念発起しNativeCampで英語学習をスタート。
オンラインレッスンを繰り返し英会話を身につけました。その後言語学習に興味を持ち、メキシコ国立自治大学が運営する語学学校CEPEでスペイン語を学習。
現在はメキシコシティで英語とスペイン語を使いながら生活しています。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.