- 「やっと腑に落ちた」「どうも腑に落ちない」
- 「腑に落ちる」のそもそもの意味
- 「腑に落ちる」にあたる英語表現とその使い方
- Getを使った表現
- Understandを使った表現
- The penny has dropped
- では「腑に落ちない」は英語でどう言えばいい?
- まとめ
「やっと腑に落ちた」「どうも腑に落ちない」
そんな表現を日本語で使うこともありますよね。では、それを英語でどう言えば良いかはわかるでしょうか?全く思いつかない人もいるかもしれませんね。
「腑に落ちる」という表現は、日本語でも日常的に使われるように、英語でも同じような表現を使うことがあります。
そこでこの記事では「腑に落ちる」および「腑に落ちない」にあたる英語表現をご紹介し、使い方を解説します。どの表現も日常英会話の範囲でよく使われる表現ですから、覚えておくと英語力アップに役立つはずですよ。
「腑に落ちる」のそもそもの意味
腑に落ちるという言葉に100%マッチする英語表現はありませんが、「腑に落ちる」が持つ意味を表すことができる表現は複数バリュエーションがあります。
ですから、「腑に落ちる」を英語にしたい場合、まずはその日本語がどういう意味なのか、自分がどういうニュアンスを表現したいのかを考えるとスムーズです。
では、「腑に落ちる」とは一体どういう意味なのでしょうか。
腑に落ちるとは、誰かの発言や事象、出来事などについて、納得できることや、理解できることを意味します。どちらかと言うと、「腑に落ちない」という否定形の方が使われることが多く、否定形の場合は逆に納得できない・理解できないことを表しています。
ちなみに「腑」とは臓器・はらわたのことを言います。また、「腹に落ちる」という類語表現もありますが、こちらは「腑に落ちる」の同義表現となっています。
単に「納得できない」と言う場合に比べると、悩んだ時間や過程が長く、結果として納得できた(もしくはできなかった)というニュアンスがあり、「腑に落ちる」を使った場合と「納得できた」では少しだけ言葉の雰囲気が異なります。ただし、英語ではその微妙なニュアンスを気にすることなく、使いやすい表現を使うと良いでしょう。
「腑に落ちる」にあたる英語表現とその使い方
では、「腑に落ちる」はどんな英語表現を使えば良いのでしょうか。ここからは、腑に落ちるを言い表すことができる英語表現を例文とともにご紹介します。
例文を用いながら使い方もご説明していくので、ぜひ使ってみてくださいね。
Make sense
「腑に落ちる」にぴったりな英語表現の代表格はこちらの「make sense」でしょう。これは、「辻褄が合う」「筋が通る」などにもぴったりな表現で、話や出来事の背景も含め理解ができたときに使いやすい言葉です。
早速例文を見てみましょう。
例文1
He’s really good at explaining things. His explanations always make sense to everyone.
(彼は本当に説明がうまい。彼の説明はいつもみんなを納得させる。=みんな腑に落ちている)
例文2
It does make sense to me that she won’t come to the party. The party sounds dull.
(彼女がパーティーに来ないのは理にかなっている。=腑に落ちる パーティーは退屈そうだから。)
例文3
It finally made sense to me!
(やっと腑に落ちたよ!)
Make senseは「腑に落ちる」以外にも、「理にかなっている」「理解できる」というようにも訳することができます。
また、例文3のようにfinallyなどの形容詞をつけると、「やっと理解できた」「腑に落ちた」という感じを出すことができます。
Finallyのような形容詞を使うと「しばらく考えてやっとわかった」という意味になるので、「腑に落ちる」のニュアンスを上手に出すことができますよ。
Getを使った表現
Getというシンプルな単語を使って、「腑に落ちた」を言い表すこともできます。その場合は「got it」と過去形にすることが多いです。
まずは例文を見てみましょう。
例文1
Oh, I got what you meant!
(ああ!君の言ってることが腑に落ちたよ!)
例文2
I finally got what he explained to us.
(やっと彼が説明してたことが腑に落ちたよ。)
文章としてはとてもシンプルですよね。Getは得るという意味の単語ですが、このように使えば「そのことを得た」つまり「理解できた」「自分のものになった」ということを言い表すことができるのです。
Understandを使った表現
Getに続いて、もうひとつ「understand」というシンプルな単語を使った表現をご紹介しましょう。
こちらは単に「understand」とすると、それほど「腑に落ちる」という感じがでないかもしれません。しかし、finallyのような形容詞を使うことで、「腑に落ちる」のニュアンスを出すことができます。
例文1
I finally understood it!
(やっとそれが腑に落ちたよ!)
例文2
I fully understand what you mean.
(君の言いたいことは腑に落ちるよ)
こんな感じですね。「腑に落ちる」と言おうとして英語が出てこないときは、こちらのunderstandや上記のgetを使って言い表すと良いでしょう。
The penny has dropped
最後にご紹介するのは、イディオムの「腑に落ちる」です。
直訳すると「ペニーが落ちた」となります。ペニーとは、イギリスの貨幣単位で、ポンドの100分の1のことをいいます。複数形はペンスです。
イギリスの貨幣単位が使われていることからもわかるとおり、イギリス英語よりの表現ですが、アメリカ人でも使う人がいるので覚えておくと良いでしょう。
意味は、「今までわからなかったことが、何かのきっかけでやっと分かること」。まさに「腑に落ちる」といった感じではないでしょうか。
ではこちらも例文をいくつかご紹介します。
例文1
The penny has finally dropped after he explained it to me five times.
(彼が5回も説明してくれて、ようやく腑に落ちたよ。)
例文2
I was confused as to why the guy talked to me so friendly, but the penny dropped! He’s my dad’s best friend! I didn’t recognize him because the last time I saw him, he looked really different.
(なぜ彼があんなに親しげに話しかけてくるのだろうと戸惑ったけど、腑に落ちたよ!彼は私の父の親友だ!前回会ったときと全然見た目が違うから、わからなかった)
腑に落ちるという言葉以外では「ハッと気づく」「突然理解する」なんて日本語も、The penny has droppedにぴったりです。
ちなみに形は現在完了の「The penny has dropped」でも単なる過去形の「The penny dropped」でも正解です。
では「腑に落ちない」は英語でどう言えばいい?
むしろ「腑に落ちない」と言うことの方が多い人もいるはず。では「腑に落ちない」はどう言い表せば良いのでしょうか。
答えは簡単で、上記でご紹介した表現を否定形にするだけです。
つまり、下記のような感じですね。
It doesn’t make sense.
I don’t get it.
I don’t understand it.
どれも「理解できない」「わからない」という意味ですが、シチュエーションによっては「腑に落ちない」と訳すこともできるでしょう。
ですが、The penny has droppedについては、肯定形で使われるので、否定形にしたい場合は他の表現を用いましょう。
まとめ
「腑に落ちる」を英語にしようと考えると難しいですが、実際に腑に落ちるを英語にする場合は、とてもシンプルな単語で言い表すことができます。
何か腑に落ちたことがあったり、逆に腑に落ちないことがあった場合は、ぜひ今回ご紹介したフレーズを使ってみてくださいね。
また、ネイティブスピーカーがこれらの表現を使っているところもチェックしてみると、ますます使い方がわかるようになるはずですよ。
◇経歴
英日翻訳・校正、英会話講師など
イギリスの現地企業にて就業経験あり
◇資格
TOEIC935点
英検準1級
ケンブリッジ英検FCE合格
◇海外渡航経験
イギリス5年弱、グアテマラ6ヶ月、合計49ヶ国に渡航歴あり
◇自己紹介
国内外で活動するWebライター兼翻訳者です。これまで手がけた記事は数千件以上。翻訳経験は通算5年位になります。コロナ禍前は世界中を旅をしながら仕事をするノマドワーカーをしておりました。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.