「なんとなく気が進まない」「なんとなく選んだ」「今日はなんとなく疲れている」など、みなさんは日常生活で「なんとなく」という言葉を意外と頻繁に使っているのではないでしょうか。
シンプルな言葉ですが、英語で「なんとなく」をどのように言うか知っていますか?意外と言えそうで言えない単語のひとつではないでしょうか。実は、英語で「なんとなく」を意味する表現は実にたくさんあります。
そこで、今回の記事では、「なんとなく」を意味するさまざまな英語表現についてご紹介していきたいと思います!それぞれの表現について、ニュアンスの違いや使われる場面の違いなどを例文とともに丁寧に解説していきます。ぜひ例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。
「なんとなく」の英語フレーズ
日本語では「なんとなく」と一言でさまざまなニュアンスを表現できますが、英語にはいくつか異なる表現があります。
今回の記事では、「Just because」「I just thought so」「No reason / No reason why. / For no special reason(この3つの表現は似ていますのでまとめて解説しています)」「Just asking」「sort of」「somehow」の6つについてそれぞれ詳しく解説していきたいと思います!
Just because
最初にご紹介する「Just because」は、「ただなんとなく」というニュアンスを持っています。
直訳は「~だからと言って」になりますが、「なんとなく」という意味で使われることも多いのでぜひ覚えてみてください。「just(単に・ただ)」が付くことにより、「説明する特別な理由はないです」といったニュアンスが含まれます。
何か理由などを聞かれた際に、「Just because.」と一言で返すことができます。
A:Why did you do that?
B:Just because.
A:何でそれをしたのですか?
B:ただなんとなくです。
A:I have heard that you changed your roof color. Why?
B:Just because.
A:あなたが屋根の色を変えたと聞きました。なぜですか?
B:なんとなくです。
I don’t know the reason. Just because.
理由はわかりません。ただなんとなくです。
I just thought so
続いてご紹介する「I just thought so」は「なんとなくそう思った」というニュアンスがあります。
自分の意見を言ったあとに付け加えたり、相手から何かを言われたときの返答として使うことができます。
ちなみに、似ている表現ですが「Just a thought」というと「単なる思い付き、ふと想ったこと」、「I thought so」というと「そう思った」という意味になります。
A:I am sorry but I won’t go to the party tomorrow.
B:It’s okay. I just thought so.
A:すみませんが、明日のパーティーには行けません。
B:大丈夫です。なんとなくそう思いました。
I knew it. I just thought so.
やっぱりそうでしたか。なんとなくそう思いました。
No reason / No reason why. / For no special reason
何かの理由を聞かれて、「特に理由や目的がない」「なんとなく」と答えたいときに便利な表現が「No reason」「No reason why.」「For no special reason」の3つです。
「理由は特にない」「これといった理由はない」というニュアンスがあります。
「reason」は「理由」、「special」は「特別な」という意味があります。いずれも日常会話でよく使われる表現です。
I went for a walk this morning for no special reason.
私は今日の朝、なんとなく散歩に行きました。
The first thing I usually do after waking up is to drink a cup of tea. There’s no reason.
私が朝起きて一番にすることは、お茶を一杯飲むことです。特に理由はありません。
A:Why did you buy me flowers?
B:No reason why.
A:どうして私に花を買ってくれたのですか?
B:なんとなくです。
A:Why did you skip the English class yesterday?
B:No reason.
A:どうして昨日の英語の授業をさぼったのですか?
B:なんとなくです。
Just asking
次にご紹介する「Just asking」は、「ただなんとなく聞きたかっただけ」という意味があります。
相手に何かを質問して、「なんでそれを聞いたの?」と逆に聞き返されてしまったとき、「特に理由はない・聞きたかっただけ」と言いたい場合に使える表現です。
A:Why did you choose the movie to watch?
B:Why do you ask me?
A:Oh, just asking.
A:なぜその映画を見ようと思ったのですか?
B:どうしてそれを聞くのですか?
A:いや、ただなんとなく聞きたかっただけです。
Just asking. You don’t have to answer if you don’t want to.
ただなんとなく聞きたかっただけです。そうしたくなければ答えなくてもいいですよ。
sort of
「sort of」は日常会話で非常によく使われる表現です。「なんとなく」「そんな感じ」「どちらかというとそう」「まあそんなところだ」といった意味があります。
ちなみに、同じ意味を持つ表現に「kind of」があります。置き換え可能なことも多いです。あえて違いを言うとすれば「kind of」はアメリカでよく使われ、「sort of」はイギリスでよく使われるという程度です。
ただし、こちらも厳密に決まっているわけではなく、人によって異なります。
It worked, sort of.
それはなんとなく上手くいきました。/機能しました。
I’m sort of sleepy today.
今日はなんとなく眠いです。
A:Do you remember we went to the party last Saturday?
B:Sort of.
A:この前の土曜日に私たちがパーティーに行ったのを覚えていますか?
B:なんとなく覚えています。
somehow
最後にご紹介する「somehow」は、大きく分けて2つの意味があります。
1つめは「どうにかして・なんとかして」、2つめは「なんとなく・どういうわけか・不思議と」という意味です。
「なんとなく」という意味で使われる場合は「no reason」のように「特に理由はないけれど」というニュアンスが含まれます。
文脈によりどちらの意味で使われているのか判断する必要があります。こちらも日常会話で頻出の単語です。
I don’t like him somehow.
なんとなく彼のことを好きになれません。
Somehow, I can't imagine her with long hair.
なんとなく、髪の長い彼女の姿が想像できません。
It will all work out somehow.
なんとかうまく行くでしょう。
Somehow the backpack with my clothes and toiletries was misplaced at the airport.
どういうわけか、私の服と洗面道具を入れたバックパックが空港に置き忘れられました。
A:Somehow, I feel tired today.
B:You worked overtime yesterday. You should rest today.
A:今日はなんとなく疲れています。
B:あなたは昨日残業していました。今日は休んだ方がいいですよ。
My daughter somehow seems agitated today. I should ask her why.
娘は今日、なぜだか動揺しているように見えます。彼女に理由を聞いてみるべきです。
→「agitated」は「動揺する・興奮する」という意味があります。
まとめ
いかがでしたか?今回の記事では、「なんとなく」を意味するさまざまな英語表現を、例文とともにご紹介しました。
日常会話においてもビジネスシーンでのフォーマルな会話でも、「なんとなく」というのは、曖昧な気持ちを表現したいときに意外にもよく使う表現ではないでしょうか。だからこそ、いざというときにパッと適切な表現が口から出たら嬉しいですよね。
今回ご紹介した単語やフレーズを自然に使えるようになれば、より英語でのコミュニケーションがスムーズに進むはずです。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
今回ご紹介したフレーズをそれぞれ適切なシーンで使うことができれば、より自分の英語での表現の幅が広がりますし、ネイティブからも「お!この人はいろんな単語やフレーズを知っているんだな」と思ってもらえるのではないでしょうか。
また、今回学んだ「なんとなく」にまつわる英語表現について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブはどのように使い分けているのか聞いてみたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。今回ご紹介した「なんとなく」にまつわる英語表現をさらに練習しても良いですし、日本と海外で曖昧さの表現の違いがあるかどうかなどについてディスカッションをするのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。

◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。よろしくお願いします!

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.