場所を表すplace・spot・locationの違いとは?正しく使い分けよう!

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日本語を英語にしたり英語を日本語にする時、この言葉にはこの英単語、というように日本語と英語の語彙が完全に一対一で対応していれば簡単なのですが、実際には全然そうではありませんよね。

英和辞書や和英辞書を見てもわかるように、日本語も英語も一つの言葉にいろいろな意味があったりするので、その言葉が文の中でどのように使われているのかにしっかり注意を払う必要があります。

今回この記事で取り上げるのは「場所」。そして、「場所」を表す英語としてよく使われるのは「place」「spot」「location」などです。

さてでは、これらはどのように違うのでしょうか。どんな場合にどの言葉を使うのが適切なのでしょうか。

今回は「place」「spot」「location」と、関連するその他の単語やフレーズを交えて、「場所」を表現する際の適切な英語の使い方を解説していきたいと思います。

ではまず、「place」と「spot」と「location」を一つずつ見ていきましょう。

placeの意味と使い方

「場所を探す」「場所がない」「場所を表示する」「東京はいい場所だ」などなど、一般的な意味の「場所」を表す時に最もよく使われるのが「place」です。

加えて、「place」には、抽象的な意味の「場所」を表すなど多くの使い方があります。主なものを以下、説明していきましょう。

物理的な「場所」「所」「地点」などを表すplace

最も一般的に、普通に「場所」「所」「地点」などを表すのが「place」です。幅広く使うことができます。

I’m looking for a good place to hold the event.
そのイベントを開催するのに良い場所を探しています。
Please put them back in their place.
それらを元の場所に戻して下さい。
They need a large place to build a factory.
彼らは、工場建設のために広い場所が必要だ。
Tell me where the meeting place is.
集合場所がどこか、教えてください。
Sydney is one of the best places in the world for eating.
シドニーは食事をするには世界で最高の場所の一つだ。
Could you change places with me?
私と場所をかわっていただけませんか。

最後の例文は、乗り物や劇場などで席をかわってもらえないか尋ねる時の質問です。座席なども「place」で表せます。

空間・範囲・位置など抽象的な「場所」を表すplace

具体的に物理的な「場所」だけでなく、「place」は抽象的な意味での「場所」を表すこともできます。

この場合の「場所」は、「ある空間」あるいは「ある範囲」や「ある位置」というようなニュアンスです。

I don’t think that the Internet is a place for children.
私は、インターネットは子供のいるべき場所じゃないと思う。
You should have a place where you can relax.
あなたはくつろげる場所を持つべきです。

上の場合、物理的な「場所」の意味にもとれますし、抽象的な「何らかの空間や時間」という意味にもとることができます。

They had no place to go.
彼らには行く場所がなかった。

これも、具体的な「場所」ともとれますし、抽象的な「どこか行くあて」という意味にもとれます。

There's a time and place for everything.
どんな物事にも、適切な時と適切な場所というものがある。
I've lost my place in this Netflix movie.
このネットフリックスの映画、どの場所まで見ていたかわからなくなった。

spotの意味と使い方

「場所」を表す英語。2つ目は「spot」です。

「spot」は、同じ「場所」でも、比較的狭い、ある特定された地点を指す場合によく使われます。日本語でも「観光スポット」などと言いますが、英語の使い方も、これと共通している面があります。

スポットライトを当てて、特定の場所を浮き上がらせるイメージですね。また、何らかの目的に特定された場所、という意味でもよく使われます。

I went to the exact spot yesterday.
昨日、まさにその場所に行ってきましたよ。

上の例文では「spot」を「place」にしてもあまり意味は変わりません。ただ、「spot」の方がより狭い範囲を特定しており、まさにその現場に行ったんだという強調の気持ちが感じられます。

We are looking for a nice and shady spot.
私たちは日陰になっている気持ちいい場所を探しているんです。
Do you know any good camping spots?
どこかキャンプにいい場所を知ってますか。

上の例文の場合も、やはり「spots」の代わりに「places」を使ってもOKです。ただし、「places」の場合は、漠然と場所を聞いているのに対して、「spots」だと、キャンプのために整備された専用の場所という意味合いが感じられます。

locationの意味と使い方

「location」も「場所」を表す時に使われる、よく使われる言葉の一つです。

しかし「location」は、前述の「place」や「spot」よりも限定的な意味合いを持ちます。日本語だと「場所」のほか、「位置」「所在地」「住所」などと訳される場合も多いです。

つまり、「何かが存在する位置や住所」という意味での「場所」を表すのが「location」です。文脈によって、「place」や「spot」と置き換えられる場合もありますが、置き換えると意味が通じなくなる場合もあります。

I don’t know the exact location of the shop.
その店の正確な場所はわかりません。
Would you tell me the location of the building?
そのビルの場所を教えていただけますか。
I have found a great hotel in the best location for our honeymoon.
新婚旅行に最適な場所にある素晴らしいホテルを見つけました。
I hear that the event will be held at an undisclosed location.
そのイベントは秘密の場所で開催されるらしい。
\

なお次のように、「location」には、「場所」から転じて直接「店」「支店」などを表す使い方もあります。

The restaurant is opening a new location in Fukuoka.
そのレストランは福岡に新しい店舗を開店する予定です。

場所を表す単語

ここまで、「place」「spot」「location」という、「場所」を表す3つの単語について解説しました。

「場所」に関連する英語はそのほかにもたくさんあります。そしてそれぞれに、意味や使い方の違いがあります。

ここでは、よく使われるものの中から、特徴的であり知っておくと便利な「room」「space」「venue」「position」の4つを紹介したいと思います。「place」「spot」「location」との違いも意識しながら読んでみてください。

Room

「room」が数えられる名詞として使われる場合は「部屋」という意味ですが、数えられない名詞として使われる場合は「余地」「空間」「場所」といった意味になります。

この意味の場合の「room」は、「place」や後で解説する「space」と置き換えることが可能なことも多いです。ただし、特定の目的のために十分なものであるかどうかを問題にする時は、一般的に「room」がよく使われます。

また、後述しますが、「space」は大きさ的に十分な場所・余地があるかどうかを問題にする場合によく使われます。

There is no room for two people in this elevator.
このエレベーターには2人乗れる場所はありませんよ。
There wasn’t enough room for us all to sleep.
私たち全員が寝るのに十分な場所はなかった。
This TV takes up too much room.
このテレビは場所を取りすぎる。

次のように、「room」は抽象的な意味での「余地」としても使われます。

I believe there's room for improvement.
改善の余地があると思います。

Space

「場所」の話をする際、空間の広さや大きさに着目する場合に「space」がよく使われます。日本語でも「十分なスペースがある」などと言いますよね。

There’s no space in my house for parking a car.
私の家には車を駐車する場所なんてないよ。
Would you please make enough space for a new employee?
新しい社員のために場所をつくっていただけますか。

なお、「space」には「宇宙」という意味もあります。「a」や「the」といった冠詞は付けないのが普通です。

His brother is an astronaut and living in space now.
彼のお兄さんは宇宙飛行士で、今、宇宙で生活してるんですよ。

Venue

会議、競技、コンサートなど、イベントの開催場所を指す場合に「venue」がよく使われます。日本語では「場所」のほか、「開催地」「会場」などとも訳されます。

Where is the venue of your concert? Is it true that it’s free?
あなたのコンサートの場所はどこですか。無料ってのは本当?
Tokyo was going to be the venue for the 2020 Olympics, but actually, it was held in 2021.
東京は2020年オリンピックの開催場所の予定でした。実際には、オリンピックは2021年に開催されました。

Position

「位置」という日本語がぴったりくることの多いのが「position」ですが、「場所」と訳されることも少なくありません。

物理的・具体的な「位置」に加え、「姿勢」「状況」「態度」「判断」「職」「地位」「立場」など、抽象的な内容を含んだ幅広い意味での「位置」を表します。

以下、例文は「場所」と訳すことができるものを挙げました。

Stay in a position out of sight of the TV camera.
カメラに映らない場所にいてくださいね。
Would you please mark the position of the park on the map?
地図上に、その公園の場所を示していただけますか。

まとめ

いかがでしたか?今回は、「場所」を表すさまざまな英単語をご紹介しました。

それぞれに交換可能な場合もありますし、交換するとちょっと意味不明になってしまう場合もあります。文の内容によって適切な単語を選択しなければなりません。

英語例文とその訳を何回も読んで、各単語の持つニュアンスの違いや使い方の違いを感じ取ってください。

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