今回は、「安定」という意味を持った英単語、steadyについてご紹介していきます!
このひとつの単語で複数の品詞として使えるため、混乱を招きやすいのが注意点です。それぞれの品詞別に意味を理解し、自分から正しい意味で発せるようにしていきましょう。
steadyの意味と使い方
steadyは形容詞・動詞・名詞として使用されます。それぞれの品詞別に意味があるため、分けて考えるのがポイントです。
しかし、steadyに由来する意味は「立つ」ですので、どの単語にも踏ん張って立つイメージを持っていれば覚えにくくはないはずです。
立った状態がそのまま続くというニュアンスを含み、性質や関係性に対して使うことがあります。
それでは、以下でsteadyの代表的な意味について見ていきましょう!
安定した
steadyには「安定した」という意味があります。
こちらはsteadyの最も代表的な意味でしょう。他の訳の方が自然であれば「しっかりした」、「ぐらつかない」なども使えます。
形容詞として使い、安定している状態にある足場などに使います。
また、安定した状態を維持している場合にも使えるため、例えば一定のスピードを保っている時にも使えます。この場合に適した訳は、「ぶれない」、「規則的な」、「不変の」、「決まった」などです。
では、「安定した」という意味を持つsteadyを例文に組み込んでみましょう。
この小さい橋はしっかりしているようですね
この場合は、橋が物理的に安定している状態を表しています。A look B.で、「AはBのようだ」という意味です。
まじめな
steadyには「まじめな」という意味もあります。
こちらも形容詞ですから、「安定した」と訳して違和感があれば、「まじめな」で訳しなおしてみてください。文脈によって意味が変わります。
「まじめな」の他には「堅実な」、「着実な」などの日本語訳が使われ人の性格を表します。
信じられないことに、テッドはまじめな生徒でした
性格はbe動詞の後にsteadyを置けばそれで文が完成しますが、例文のようにsteadyの後に名詞を入れてもOKです。steady workerやsteady engineerなど、いろいろな表し方ができますね。
規則的な
「規則的な」という意味で使われるsteadyは、運動や方向について説明する時に使えます。
他の訳としては「ぶれない」、「不変の」、「決まった」などが対応しますね
ここでは一定のスピードを保てますか?
自動車運転の教習所で言われそうなこちらのセリフは、スピードを安定させるという意味でsteadyが使われています。
他にも、「定職」はぶれない仕事、不変の仕事と解釈できるため、a steady jobと言ったりしますよ。
また、恋人は常に決まった人ですから、恋人のことをsteadyと言ったりします。この場合は名詞として使われますね。
動詞としてのsteady
steadyは形容詞のイメージが強いかもしれませんが、実は自動詞・他動詞の役割もあります。
動詞のポジションにsteadyがあるなら、自動詞か他動詞か見極めて訳してみてください。
自動詞では「しっかりする」、「落ち着く」、「安定する」という意味になります。自動詞とは、目的語を持たない動詞です。目的語となる「~を」や「~に」に当たる単語がなくても、文章が完成する動詞ですね。
彼は、徐々に新しい仕事に慣れてきた
今回は仕事に対しての言葉なので「慣れる」と意訳しましたが、直訳すると「彼は徐々に新しい仕事に落ち着いてきた」となります。
steadyを他動詞として使う場合は「〜をしっかりさせる」、「〜を安定させる」、「(人・心・神経を)落ち着かせる」という意味になります。
先ほど解説した自動詞と意味はそんなに変わりませんが、しっかり目的語を持つようになります。目的語がないと文が成り立たない動詞を他動詞と言います。
彼女は緊張をほぐすのに苦労した
こちらの例文では「緊張をほぐす」の方が自然だったので意訳しましたが、直訳では「彼女は緊張を落ち着かせるのに苦労した」となりますね。
steadyを使った英語表現
ここからは、steadyを使った英語表現をご紹介します。
イディオムなので、ネイティブスピーカーはこう言うものだと割り切って暗記してしまうのが早いですよ!
何度も聞いているうちに慣れますが、なかなかリスニングの機会がないという場合は自分で声に出して体に英語をしみこませましょう。
slow and steady
slow and steadyは「ゆっくり着実に」という意味です。
steadyが「着実に」という意味であり、slowが「ゆっくりと」という意味なので、これらをくっつけた形です。それぞれの単語の意味を知っていれば簡単ですね。
ただ、steadyには複数の意味があるので、このうちslowと一緒に使われる意味の中で適したものを選ばなければなりません。初見では正しい意味を見出せなさそうと自信のない方は、事前に暗記しておくと使いやすい表現です。
ゆっくり着実に進みましょう
こちらの例文は、いわば英語でのことわざのようなものです。レースという単語が入っていますが、これはなんだかうさぎと亀の物語のようではありませんか?あるいは、急がば回れに近いかもしれません。
ただ、日本のことわざの急がば回れは、リスクを取らず安全な道をゆっくりで良いから進むこと、という意味です。リスクより安定が重要というニュアンスですね。
それに対し、Slow and steady wins the race.の方はゆっくりと着実に続けていくことを重視するニュアンスです。このあたりが少し違います。
going steady
going steadyは「人と付き合う」という意味です。実際に使う時には、前置詞のwithを使うことが多いでしょう。go steady with 人の形です。
先ほどちらっとご紹介しましたが、steadyには名詞で「決まった恋人」という意味があります。よって、going steadyと言うと「決まった特定の人と付き合う」という意味になります。
よほどのプレイボーイでない限り恋人は当然決まった人であるので、わざわざ交際相手に「決まった」と形容詞をつけるのもなんだかおかしいですけどね。よく一緒にいる人、という意味合いです。
僕と付き合ってくれませんか
上記のように言われたら、皆さんはその意味をきちんと理解できるでしょうか。告白というと、I love you.などストレートな言い回しを想像するかもしれませんが、当然そのような表現だけではありません。
恋愛ものが好きな方であれば、海外ドラマで出てくる可能性がある言い回しですね。
ready steady go
ready steady goは、陸上競技で走る前にかかる号令「用意、スタート」という意味です。
日本の歌の歌詞の中にも使われていたりするので、このフレーズはなんとなく聞いたことがあるという方もいるのではないでしょうか。
走る前の準備はできたかというような意味ですね。直訳するならば、「準備を整えて行く」でしょう。
位置について、用意、スタート!
On your marksもよく聞く表現なので、ここで覚えておきましょう。世界陸上やオリンピックの大会模様をテレビで見ていると、例文そのままの英語が聞こえてくるはずです。
こうして文字で見ていると理解できますが、リスニングに慣れていないとリエゾンで全然聞き取れないという方もいるので、スペルだけでなく音も一緒に覚えることをおすすめします。
steadyに似ている表現
steadyを学ぶ上で注意したいのは、steadyに似ている表現stableの存在です。stableも「安定した」という意味だからです。
しかし、steadyのように性質や関係性について言及するのではなく、ものに対して使うという違いがあります。一時的にものが安定している時に使いましょう。
今現在の状態を表す表現で、一時的に安定しているニュアンスがあります。steadyで言い換え可能な場合もありますが、例えば以下の例文は言い換えができません。
彼の母の容体は安定しています
微妙なニュアンスですが、使い分けが上手くいかないとネイティブスピーカーに話した時相手は首をひねってしまいます。納得行くまで英和辞書などでも調べてみてくださいね。
まとめ
steadyには「安定した」という意味の他にも、派生したたくさんの意味がありましたね。
形容詞だけでなく、動詞や名詞としての働きも意識しながら学習を進めてみてください。ひとつの単語に複数の意味があると覚えにくいですが、根本の意味は同じなのでセットで覚えた方が定着しやすいですよ!
それぞれ短い例文を作りながら暗記することで、実際の英会話でスッと出てくるようになります。

◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇留学経験
イングランドのオックスフォードのOxford English Centreに3週間の語学留学と、スコットランドのエディンバラのUniversity of Edinburghに1年間の交換留学をしていました。
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.