日本特有の表現「5月病」を英語でいうと?

五月病、オンライン英会話、ネイティブキャンプ

ゴールデンウィーク明けに「なんとなく気分が晴れない」「学校・会社に行きたくない」など軽いうつ的な気分になることを、五月病と言います。

英語の勉強をしていても「5月病でやる気が出ない」人もいるのではないでしょうか。実はこの5月病は日本特有の症状だと知っていますか?

しかし実は、海外でも5月病のような落ち込みを感じる季節があります。日本と海外の文化の違いがそのまま月にあらわれていることが原因です。

この記事では、5月病の英語表現を紹介します。さらに、日本特有の5月病を英語で説明する方法や、やる気に関する関連表現もたくさん紹介します!ぜひ英会話にお役立てください。

5月病を英語でいうと?

日本特有の5月病ですが、英語ではどう表現すればいいのでしょうか。直訳すると”May disease”ですが、外国人には伝わりません。

アメリカでは「春の疲れ」のことを、”spring fever”や”spring fatigue”と表現することがあります。こちらは、5月病というよりは、季節の変わり目による「春の疲れ」の意味が適しています。季節の変わり目に心身ともに疲れやすいのは、日本もアメリカも共通なのでしょう。

5月病のように「なんとなく気持ちが晴れない気分」のことを、”blues”と言います。日本でもマリッジブルーはよく使われる表現なので、ニュアンスが分かる人も多いのではないでしょうか。英語では”blue(ブルー)”ではなく”blues(ブルース)”と複数形で使うことがポイントです。

5月病を英語で言うには、以下の3パターンの言い方を覚えておくといいでしょう。

1.春を迎えたことで起こる気持ちの変化:spring fever

2.季節の変わり目による疲れ・倦怠感:spring fatigue

3.環境の変化や長期休み明けによる5月の疲れ・気分の落ち込み:May blues

自分の状況や症状に合わせて使い分けられるといいですね。それでは、次章でそれぞれ解説します。

spring fever

“spring fever”は4月や5月の春の高揚した気持ちを表現するイディオムです。辞書では以下のように書かれています。

<spring feverの意味>

a feeling of excitement because the weather suddenly becomes warmer in spring

急に暖かくなったことにより気持ちが高まること

引用:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/spring-fever

“fever”といっても「熱」を意味しているわけではありません。春先のワクワクした落ち着かない気持ちをこのように表現します。暖かくなり外出したくなるような高揚した状態を表す時にぴったりです。日常的によく使われる表現のため、覚えておくと便利でしょう。

「5月病」はマイナスなイメージが強いですが、”spring fever”はどちらかと言えば明るいイメージが強い表現ですね。

“have spring fever” で「春の高揚感がみなぎる」というニュアンスになります。例文をみてみましょう。

I think I have spring fever! I wake up early every day.

スプリングフィーバーかもしれない!毎日早起きしちゃう!

I really have spring fever. Let’s go out and have a picnic!

春になってウキウキする!ピクニックに行こうよ!

spring fatigue

“spring fatigue”は、季節の変化による「疲れ・疲労」を表現するフレーズです。

名詞の”fatigue(疲れ・疲労・倦怠感)”と”spring(春)”を組み合わせた言葉です。和訳は「春の疲れ」となります。

“spring fatigue”は、おもに以下の症状に使われます。

日照時間が長くなったことによる体内時計のずれや寝不足による疲れ

花粉症による倦怠感(海外でも春は花粉症に悩まされる人がいます)

急な気温の変化による疲れ

季節の変化による体調不良や疲れを表現したい時は、”spring fatigue”を使うといいでしょう。さっそく例文をみてみましょう。

A: I feel sleepier than ever. What’s up with that?

B: Probably, It’s spring fatigue.

A: すごい眠いんだけどなんでだろう?

B: たぶん、春疲れだよ。

I have spring fatigue every year because of hay fever.

花粉症のせいで毎年、春疲れを感じるよ。

September blues

春に環境が変わったことによる疲れや、ゴールデンウィーク明けによる軽いうつ的な気分を表現するには、”May blues(5月病)”が最適です。

なぜならアメリカでは、夏休みが終わり新学期が始まる9月に気分が落ち込むことを、“Septembe blues(9月病)”と言うためです。

さらにイギリスでは、楽しいクリスマス休暇のあとに、職場や学校に復帰する憂鬱な気分を”January blues(1月病)”と表現します。

このように、長期休み後や新学期を迎えることへの気持ちの落ち込みは、”blues”で表現するとニュアンスまでしっかりと伝えられるでしょう。

その他にも、連休明けの憂鬱さを”post-vacation blues(休み後ブルー)”と言うこともあります。これを応用して、”After Golden Week blues(ゴールデンウィーク後ブルー)”と表現してもいいでしょう。

5月病を英語で説明すると

「5月病」は”May blues”と表現できますが、日本文化を知らない人に”May blues”と言っても伝わりません。なぜなら、5月病になる理由が分からないためです。

“May blues”を使う際は、なぜ5月に気分が落ち込むのかを説明することがポイントです。

「5月病はゴールデンウィーク後に軽いうつ気分になることだよ」と言うと理解してもらえます。または、「5月病は1月病や9月病の日本バージョンだよ」と伝えてもいいでしょう。

「5月病」をシンプルに説明したい時は、以下を参考にしてください。

Many Japanese feel May blues after Golden Week.

日本人はゴールデンウィーク後に5月病になります。

May blues is a Japanese version of September blues or January blues.

5月病は9月病や1月病の日本バージョンだよ。

We have May blues in Japan. After the Golden Week, we tend to feel down and tired.

日本には5月病があるんだよ。ゴールデンウィーク明けは、気分が落ち込んで疲れやすいんだ。

May blues is a disorder created by the rhythm of the Japanese year. After an exciting April, they enter a stage where they are unable to adjust to those new environments

5月病は日本の年間リズムが生み出す症状だよ。刺激的な4月が終わって、新しい環境に順応できない段階に入るんだ。

モチベーションに関する英語表現

「5月病」について話す場合、「やる気がでない」「モチベーションが上がらない」などの表現を使うことも多いでしょう。そこで、モチベーションに関する英語表現を紹介します。

「やる気」は英語では”motivatin(モチベーション)”ですね。日本語でも日常的に使われている言葉のため、すぐに活用できるでしょう。

また、”drive”にも「やる気」「意欲」の意味があります。”inspire”には「(人)を奮い立たせる・やる気を起こさせる」の意味があります。

モチベーションに関して話す時は、文脈や内容によってさまざまな言い方ができます。以下を参考にして、会話の中でも積極的に使ってみてください!

やる気を出す:motivate oneself

I need to motivate myself. Do you know any good ways?

やる気をださなきゃ。何かいい方法知ってる?

モチベーションを上げる:get motivated

I got motivated by reading this wonderful book.

この素晴らしい本を読んだらモチベーションが上がった。

やる気が起きない:do not feel like

I don’t feel like studying today.

今日は勉強のやる気が起きないよ。

やる気満々:have a lot of drive

He has a lot of drive.

彼はやる気満々だね。

やる気を失う:lose one’s drive

I lost my drive to do anything. I think I have May blues.

何もやる気がしないよ。5月病かもしれない。

やる気を起こさせる:inspire

We need someone who can inspire the team.

チームのやる気を起こさせる人が必要だ。

まとめ

日本特有の「5月病」を英語で表現する方法を紹介しました。「5月病」と言いたい場合は、以下の3パターンを状況で使い分けるようにしましょう。

1.春を迎えたことで起こる気持ちの変化:spring fever

2.季節の変わり目による疲れ・倦怠感:spring fatigue

3.環境の変化や長期休み明けによる5月の疲れ・気分の落ち込み:May blues

“spring fever”や”spring fatigue”はそのままでも伝わるイディオムです。しかし、”May blues”は日本文化が関係した言葉のため、説明を付け加えて使うことがポイントです。アメリカやイギリスの「1月病」や「9月病」を説明に引用するとよく伝わるでしょう。

また、5月病について話す時は、モチベーションに関連する表現も覚えておくと便利ですね。

「5月病」の他にも日本語独特の表現はたくさんあります。ネイティブキャンプ内のブログで多く紹介しているので、ぜひ参考にしてください!

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