今回は、appropriateの持つ意味を解説していきます。
タイトルにあるように、appropriateは「適切な」という意味で覚えることがほとんどです。学生時代にまず習うのはこちらでしょう。
しかし、実は形容詞の他に動詞として使うこともあるので、新しい意味を覚えて使いこなせるようにしていきましょう!
appropriateの意味と使い方
appropriateには、形容詞と動詞があることを覚えてください。
スペルが似ていたり、同じだったりすると意味も似通うことが多いのですが、appropriateの場合は意味がかなり違ってくるので注意が必要です。
形容詞なら「適切な」、「ふさわしい」という意味があります。以下のように使います。
このコースは中級レベルにふさわしいです
動詞なら「横取りする」、「私物化する」、「横領する」「(金銭などを)充当する」、「使用する」という意味になります。以下のように使います。
ジョンソン先生は彼女の論文を無断で使用した
形容詞と動詞の意味を見比べてみると、意味は似ていませんよね。また、同じスペルでも形容詞と動詞では発音も違うので注意しましょう。
形容詞のときは、əpróʊpriətと発音するのに対し、動詞のときはəpróʊprièɪtと発音します。似ていますが、語尾が少し違いますよね。
形容詞のappropriate
appropriateを形容詞として使う場合、「適切な」、「ふさわしい」という意味で使います。
医者に見てもらった方がいいよ
例文では、It isの後に形容詞のappropriateを入れて、そのあとに接続詞thatを続けています。接続詞thatのあとは主語+動詞と続くため、適切なのはどういう言動なのか、新しい文を続けます。
ちなみに、appropriateの反意語はinappropriateで、否定を表す接頭辞であるin-が使われています。「不適切な」という意味で使えるため、セットで暗記してみてください。
動詞のappropriate
動詞のappropriateは「横取りする」、「私物化する」、「横領する」、「充当する」、「使用する」という意味になります。
「横取りする」、「私物化する」、「横領する」の3つは、人のものをその人の了解なしに奪ってしまうニュアンスを持っていますね。
そして、「充当する」、「使用する」の2つは、何かに使うイメージが持てます。大きく分けて2パターンのイメージができると考えましょう。
実は、「横取りする」については動詞のappropriateはこの英単語を分解すると納得できる仕組みになっています。
appropriateの中にあるapは「~へ向かう」という意味で、propは「所有」という意味です。「所有に向かう」となり、つまりは、「横取りする」というような意味合いになります。
では、例文で「横取りする」、「私物化する」、「横領する」の3つに関する具体的な使い方を見てみましょう。
ニュースで、ホワイトさんが会社の金を横領したという報道があった
appropriateのあとにmoneyとあることから、横取りしたこと、横領したことが予想できますね。この例文だけだと、「使用する」と訳しても違和感はありません。
では、「充当する」、「使用する」に関する例文も確認してみましょう。ちなみに、この訳を使うときは主に金銭を充当したり、使用したりするときになります。
市議会は、新しい街に10億ドルを充てる予定だ
この例文では、「充当する」や「使用する」の方がふさわしいでしょう。
appropriateの派生語
ここからは、appropriateの派生語をご紹介していきます。
先ほど、appropriateは形容詞や動詞として使えると解説しましたが、副詞や名詞もあるのです。どれもスペルが似ているので、効率よくすべて一緒に覚えてしまいましょう。
appropriately
appropriatelyは副詞で「ふさわしく」、「適切に」という意味です。
形容詞としてのappropriateと意味は同じですよね。形容詞は名詞などを修飾するのに対し、副詞は動詞などを修飾するので、意味は同じでも品詞が違うことを意識しましょう。
英語の語順を考えたとき、形容詞と副詞で置く場所が異なります。副詞は、文末に置くことが多いですね。文章全体を修飾していることもあります。
彼女は、私たちにふさわしい格好をするように言った
appropriation
appropriationは名詞で、「盗用」や「充当」といった意味があります。名詞は副詞と違い、動詞ではなく動詞の意味と同じですね。
ちょっとややこしくなってきましたが、品詞ごとの意味はしっかり区別して覚えましょう。そのためにも、簡単な例文を作ってある程度意味があるまとまりで覚えることをおすすめします。
「盗用」という意味で例文を作ると、こんな感じです。
アイデアの盗用は、問題解決のための良い方法ではない
では、「充当」という意味で使う例文を見てみましょう。
彼は教育費を上げるよう努力した
その他の関連表現
appropriateは「適切な」という意味がメインで使われますが、同じ「適切な」という意味を持つ英単語は他にもたくさんあります。
以下でいくつかご紹介するので、appropriateとのニュアンスの違いを確認してみてください。
suitable
suitableは、「適切な」という意味を持つ英単語をあげよと言われたら一番に思いつく方もいるのではないでしょうか。
特定の条件に合っているものがあるときに使える形容詞です。
suitableを分解して考えてみると、suitは「~に合う」という意味で、ableが「~できる」という意味ですから、suitableが都合が良いこと、目的や好み、場所に合うことであると予想できます。
新しい仕事を探すのにいい時期だと思う?
fit
fitも、「ふさわしい」という意味を持っています。
カタカナでフィットと言えば、ぴったり合っていることというイメージがわきませんか?そういう意味では、「適合する」や「フィットする」と訳した方がわかりやすいかもしれませんね。
suitableとの違いは、fitが目的に対応する適応性があることを示すのに対し、suitableは目的に合致していることを示していることです。
彼女は今の仕事に向いていると思う
opportune
opportuneも「適切な」という意味を持っています。
これまでご紹介した中ではあまり馴染みがないレベルの高い単語かもしれません。「適切な」の他には、「ちょうどよい」や「好都合な」と訳すことがあります。
私たちはちょうどよい時に到着した
relevant
relevantは「適切に」や「関連がある」、「妥当な」といった意味を持っています。今発生している問題について妥当であることを示します。
新人にそのような質問はやめて。不適切よ
seemly
seemlyは、スペルの最後に-lyとあることから一見副詞に見えますが、「適切な」や「礼儀にかなった」という意味の形容詞です。
同じ「適切」でも、マナーに関して適切である意味合いがあることを意識してみましょう。
年配の方と話すのに適切なマナーを知りたい
adequate
adequateは英語学習をしていると、中級以上でよく出てくるようになる単語です。
「適切な」の意味で使うときは、資格や能力が目的を達成するのにふさわしいかどうかで使います。また、「十分な」という意味もあるので文脈によって使い分けましょう。
彼は英語学部に向いている
まとめ
appropriateの意味は「適切な」の他にもありましたね。
形容詞としての意味が有名ですが、これからは動詞の「充当する」や「私物化する」などの意味も付け加えて考えていきましょう。
また、appropriate以外の「適切な」という意味を持つ形容詞もセットで覚えていきましょう。
◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.