「音痴」を英語で何という?機械音痴・方向音痴もまとめて解説!

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音痴を英語でいうと?

音痴とは歌が下手な人のこと、特に音程を合わせることが苦手な人のことを指します。

英語でも音痴、もしくは歌が苦手なことを表す表現はいくつかあり、表現によってニュアンスが微妙に異なります。

また、「方向オンチ」や「機械オンチ」などの表現は、英語では「音痴」という言葉を使わないで表現するので注意が必要です。

「音痴」の様々な言い方や使い方を、例文を交えて学んでいきましょう。

tone deaf

もっとも直接的な表現がtone deafです。

toneは「音の調子、音色」という意味の単語で、deafは「耳が聞こえない、耳が不自由な」という意味の形容詞です。

tone deafは「音色に対して耳が不自由な人」、つまり音痴という意味になります。

失礼とまではいかずとも言われたら傷つく表現なので、初対面の人には言わない方が良いでしょう。

また、deafという単語を使っていますが、tone deafは実際の聴覚障害とは関係ありません。カラオケで音程が上手く合わせられない人に対して、カジュアルに使われます。

I’m tone deaf.

私は音痴です。

She used to be tone deaf, but she took vocal lessons and became a professional singer.

彼女は昔は音痴だったが、ボーカルのレッスンを受けてプロの歌手になった。

Please don’t make me sing! You all know I’m tone deaf.

お願いだから俺に歌わせないで!みんな俺が音痴だって知ってるでしょ。

poor pitch singer

poor pitch singerも音痴を表す単語です。Tone deafは形容詞ですが、poor pitch singerは「音痴な歌手」を表す名詞です。

poorは「貧乏」の他に、「下手な、お粗末な」という意味があります。そしてPitchは「音程」のことです。つまり、poor pitch singerは「音程がお粗末な歌い手」という直訳になります。

That band is great, but they need to release that poor-pitch singer.

あのバンドはすごいけど、あの音痴なボーカリストは替えるべきだね。

horrible singer

Horribleは「とてもひどい、最低な」という意味の形容詞です。Horrible singerは「とてもひどい歌手」という意味になります。

horribleは少し行き過ぎた言葉に聞こえますが、日常会話では頻繁に使われます。I caught flu. That was horrible. (インフルエンザにかかっちゃってさ。最悪だったよ)という具合で、日本語で言う「最悪」くらいのニュアンスです。

Horrible singerは、tone deafやpoor pitch singerよりも意味が広いです。そのため、horrible singerは音程が合わせられないだけでなく、リズム感や声質までも悪い人、という印象になります。

また、「歌は苦手なんです」という風に、謙遜するときにもよく使われます。

I’m not going to sing. I’m a horrible singer.

歌いませんよ。音痴なんで。

Singing in a car is so much fun, even though I’m a horrible singer.

僕は音痴だけど、車の中で歌うのはとても楽しいよ。

We never go to karaoke because my husband is such a horrible singer.

カラオケにはめったに行きません。私の夫はとても音痴なので。

「音痴」を文章で説明する

「音痴」という言葉を使わずに、「歌うことが苦手」ということを説明して、間接的に音痴を表現する方法もあります。

be not good at singing

be good at A「Aが得意である」という意味です。これを否定形にすることで、不得意であるという言い方ができます。

Atの後は名詞になるので、singingと動名詞の形にすることを忘れないようにしましょう。Be good at singは間違いです。

There is no way I’m going to sing on karaoke night. I’m not good at singing.

カラオケナイトで歌うなんてありえないよ。歌は得意じゃないし。

Did he really say he’s not good at singing? I think he is an amazing singer.

彼、本当に自分が歌が苦手だって言ったの?彼は歌がすごく上手だと思うけど。

be bad at singing

be not good atとほとんど同じですが、be bad at singingという言い方もできます。意味はそのまま「~が苦手である」です。

be not good atとbe bad at は、様々な場面で使えるので、覚えておきましょう。I’m not good at math(数学は苦手です) 、Are you bad at soccer? (サッカー苦手なの?) などというフレーズを作ることができます。

They told me I should be a bassist. It seems like they found out I’m bad at singing.

あいつらに、俺はベーシストをやるべきだって言われたよ。俺が歌が苦手だってことに気が付いたみたいだ。

I’m bad at singing, but I still like going to Karaoke.

歌は苦手だけど、それでもカラオケに行くのは好きです。

can’t sing

can’t + 動詞で、「~をするのが苦手」という意味になることがあります。

I can’t singと言った場合、「喉を痛めているなどの理由で、歌うことが物理的に不可能」という意味と「歌が苦手」という2つの意味を表現できます。

どちらの意味になるのかは文脈によって決まります。見分けられるように、2つのパターンの例を見てみましょう。

I can’t sing today. My throat hurts.

今日は歌えません。喉が痛くて。

“What do you think about our new vocalist?”

“He is a nice guy, but he can’t sing.”

「俺たちの新しいボーカリストについてどう思う?」

「いい奴だけどね、歌はダメだな。」

be not a music person

music person「音楽のたしなみがある人、音楽が好きな人」という意味のスラングです。話し言葉でしか使われませんが、他にもsports person(スポーツが好きな人) 、game person(ゲームが好きな人) という言い方もできます。

これらの言い方を否定形にすることで、「~に興味がない人、~が苦手な人」という意味になります。

“Hey, do you want to join our chorus team?”

“I’m sorry, but I’m not really a music person.”

「ねぇ、私たちのコーラスのチームに加入しない?」

「ごめんなさい、でも私は音楽があまり得意ではないの。」

I wasn’t a music person until I saw Prince’s live.

プリンスのパフォーマンス見るまでは、私は音楽に興味のない人間でした。

その他の「音痴」の表現

日本語では「機械音痴」「方向音痴」など、歌に関すること以外の単語にも、語尾に「音痴」と付けることがあります。

本来、音に対する能力の欠如を表す「音痴」という言葉を使い、何かが苦手であることを表現しているのです。

そのような日本語特有の言葉は、英語ではどのように表現するのでしょうか。様々な音痴の英語バージョンを見ていきましょう。

機械音痴

機械音痴は、パソコンや電子機器などのテクノロジーに弱い人のことです。この場合での機械は、技術に関するもの全体を表す単語technologyを使って表現します。

Not good with technology

先ほど紹介したnot good at(得意ではない) に似ています。

not good at は「行為」に関する得意・不得意を表しますが、not good withは「物」に関する得意・不得意についてになります。

She is good at physics.

彼女は物理が得意です。

I’m not good with names.

名前を覚えるのが苦手です。

といった使い方ができます。このフレーズを使い、I’m not good with technologyと言えば「機械が苦手です」「機械音痴です」ということが表現できます。

be not tech-savvy

savvyは見慣れない単語かもしれませんが、「~に精通している」という意味の形容詞です。そしてsavvyの前に名詞を置くことで「~に精通している人」という意味の形容詞を作ることができます。

例えばcomputer-savvyだと「コンピューターに詳しい人」という意味になります。

これを使って、I’m not technology-savvyという文章を作れば「私は機械に詳しい人ではありません」つまり「機械音痴です」という内容を表現できます。

technology is not my thing

my thingには「私の物」という意味以外に「自分が得意としていること、好きなこと」という意味があります。

例えばcooking is my thingと言うと「料理が好きです」「料理にはまっています」という意味になります。

これを否定形にしてnot my thingとすると、「自分が不得意としていること」という表現が可能です。

これを使いTechnology is not my thingとすることで、「機械は私の得意なことではありません」「機械音痴です」という文章ができます。

方向音痴

方向音痴direction (方角、方向)という単語を使って表現します。

not good with direction

directionは物なので、機械音痴のところで紹介したnot good withを使うことができます。

I’m not good with directionで「方向について得意ではありません」つまり「方向音痴です」という言い方ができます。

have no sense of direction

sense of directionは「方向感覚」という意味です。Have no sense of directionで「方向感覚を持っていません」「方向音痴です」と言う意味になります。

sense of~は、「~の感覚」と言いたいときによく使われるので覚えておきましょう。

My sense of direction is awful

先ほどのsense of directionを主語にしても、方向音痴を表現することができます。シンプルにMy sense of direction is badでもOKです。

このフレーズも、directionの箇所に様々な名詞を入れて応用ができるので、ぜひ覚えておいてください。

My sense of smell is awful.

私は嗅覚が悪い。

Her sense of locality is awful.

彼女は土地勘が悪い。

というような使い方もできます。

運動音痴

運動音痴は、運動神経が良いという意味の単語やフレーズを否定形にして表現することが多いです。

not athletic

athleticは「スポーツマンらしい」という意味の形容詞です。運動が得意という意味で使われることがあります。

これを否定形にして、I’m not athleticで「私は運動が得意ではありません」「運動音痴です」という意味になります。

uncoordinated

coordinatedは、「まとまりがある」とか「器用な」という意味です。スポーツの世界では、体操の選手やダンサーなどの、身体全体を器用に動かすことができる人に対して使われる形容詞です。

これを否定形のuncoordinatedにすることで、「身体の動きがぎこちない」という意味になり、運動音痴に近いニュアンスを持つことができます。

I’m uncoordinated.

私は運動音痴です。

という形で使います。

味音痴

味音痴は、味の感覚が無い、味蕾が無い、という言い回しで表現します。

Have no sense of taste

senseを使った表現は何度か見てきました。「味覚」はsense of taste と言います。

そして味音痴は、I have no sense of taste(味覚を持っていない)、という言い方をして表現できます。

do not have taste buds

少し珍しい形になりますがdo not have taste budsという言い方もできます。

taste budsは「味蕾」のことです。舌の表面にある味を感じるブツブツのことですね。

その味蕾を持っていない、つまり味を正確に知覚することができない、という言い回しで「味音痴」を表現します。

まとめ

不得意なものすべてに対して「音痴」という言葉を使うのは、日本語独特の表現方法です。英語にするには、不得意なものによって言い回しを変えなければいけません。

このような言語間での違いは、語学を学ぶ過程で出会う面白さと言えるでしょう。

日本語独自の表現を、自然な英語に直すことは、英語学習を長く続けている人でも苦労することでしょう。

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日々の生活の中で、ネイティブスピーカーと会話をする時間を増やし、自然な英語の感覚を身に付けていきましょう。

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