韓国語を始め英語や中国語など言語習得は、勉強をしてすぐにできるようになるわけではなくそれなりの時間がかかります。
目指す韓国語力や学習目的は学習者によって個人差があり、それによって習得に必要な期間も変わります。
一概に言うことはできませんが、一定水準の韓国語を使いこなせるようになるには、韓国語を使う環境ではない日本やその他の国で学ぶ場合、最低でも1年はかかるでしょう。
日本語と韓国語は文法的に似ている点が多く、私たち日本人にとっては習得する上で最も難易度が低い外国語です。
そのため、学校で英語を習っても習得できなかったのに韓国語習得はできたという学習者もそれなりにいます。
そのような韓国語学習者にとっては、韓国語は難しくないものだと感じますが、一方でなかなか習得できない人にとっては、韓国語は難しいものだと感じるはずです。
韓国語習得は難しいと感じているということは何かしら韓国語学習でうまくいかないことがあるからだと思われます。
今回の記事では、韓国語の勉強が難しいと感じたりうまくいかない原因、そしてその改善策について書いていきます。
韓国語の勉強が難しいと感じる原因
まずは韓国語の勉強が難しいと感じる原因を挙げます。
負荷をかけ過ぎた勉強をしている
韓国語学習を始めようと思い立った時はやる気がありモチベーションが高い状態です。
早く韓国語をマスターしたいという気持ちもこの段階が最も強いです。
そのため、文法を学ぶためのテキストや単語集、発音の教材、会話集など色々なものを使い同時にたくさんのことをやってしまう学習者がいます。
それまでしていなかった韓国語の勉強を始めたばかりで、多くのことを手広くやることは負荷をかけ過ぎた無理な勉強になります。
始めたばかりの頃はできるかも知れませんが、段々できなくなって来て韓国語の勉強がしんどい、難しいとなって挫折します。
自分の実力とかけ離れた目標設定や勉強をしている
韓国語学習者はそれぞれ韓国語ができるようになったらやりたいことがあると思います。
そして、それを出来るだけ早くできるようになりたいと思っているはずです。
そのため、自分ができるようになりたいことから勉強を始めたり、自分が理想とする状態をいきなり目指して勉強をしてしまう学習者が一定数います。
言い換えると、今の自分の実力ではできないようなレベルの高いことをやろうとしてしまっている状態です。
例をいくつか挙げると、
・旅行で会話したいからといきなり会話の勉強から始める
・韓国語自体がまだ分からないのに韓国ドラマや韓国映画を見て理解しようとする
・韓国人のような韓国語を話すことを初めから目標にする
これらのことは、韓国語を始めたばかりの段階では難しすぎます。
始めたばかりでは韓国語がほぼ分からない、できない状態なので、上記のようなことは当然できず難しいと感じます。
韓国人を目標にしている
韓国人のように韓国語を話せるようになりたいと思う学習者もいると思います。
ですが、韓国語ネイティブスピーカーの韓国人と韓国語を外国語として学ぶ日本人では根本的に違います。
そのため、韓国人のようになりたいと韓国人レベルを目指すのはハードルが高すぎて目標達成が難しいです。
韓国語の勉強がうまくいかない原因
次に、韓国語の勉強がうまくいかない原因について挙げます。
学んだことをできるようになっていない
韓国語に限らず外国語習得をする上で欠かせないことが、単語を覚える、文法を学ぶなどの知識習得です。
このふたつが、大人になってから外国語習得する場合の二大要素で必須になります。
ですが、この知識習得だけを一生懸命にしても、知識が増えるだけでできるようになっていることは増えません。
そのため、勉強しているのにできるようになっていないことで韓国語の勉強がうまくいかないと感じることになります。
成功体験ができていない
先の項目で触れた通り、単語を覚えたり文法を学ぶ知識習得をするだけでは、分かるからできるの状態にはなっていません。
そのため、学んだことを活かして実践ができず成功体験を積むことができないため、いつまでも自信がつきません。
成功体験を積めず自信がつかないと、また知識習得を一生懸命にしてしまう場合が多いです。
ですが、できないからとまた知識習得の勉強を一生懸命にしても、学んだことを活かしてできるようにならない限り何も変わらず、うまくいかない状態がずっと続きます。
成果の出ていない自己流の勉強法を続けている
うまく行かないということは、現状に何かしらの問題があるということです。
理由はひとつとは限りませんが、多くの場合はしている勉強法に問題があることが多いです。
私達は学校で学習内容は習っても勉強法は習いません。
そのため、勉強法が良く分からないまま自己流で勉強している学習者がほとんどだと思います。
自己流でしていても自分の目標をクリアし目的が達成されているのであれば、それは正しい勉強法だと考えて良いでしょう。
ですが、自己流でやってずっと成果が出ていない場合、その勉強法は正しい勉強法ではない、もしくは自分の目標には合っていない勉強法です。
ところが、自己流でずっとやってきて成果の出ていない自己流の勉強法を手放すことができず執着してしまうことが多々あります。
成果が出ない勉強をしていると何かが違う、うまくいかないと感じます。
解決策
ここからは、ここまでの韓国語の勉強が難しい、うまくいかないを解決する方法を挙げます。
自分の目的達成に必要なことに絞り込んで勉強する
韓国語など語学習得では、たくさん覚えなければならない、やることがたくさんあると思っている人も多いかも知れません。
そのため、教材に載っているものをすべて覚えなければならないと思い必死に勉強したり、ひたすら上のレベルになることを目標に勉強をしている人もいるのではないかと思います。
ですがその必要はなく、自分の目的達成に必要なことに絞り込んで勉強すればよいです。
会話を例に出すと、韓国語を通訳レベルで自由自在に操れるようになりたいのであれば相当な単語力や文法知識、そしてそれを使いこなせるようになるために相当な練習が必要になります。
ですが、多くの学習者はそのレベルを目指しているわけではないと思います。
旅行会話ができるようになりたい、日常的に自分が話しているようなことを話せるようになりたいといったレベルを目標にしている人が多いのではないでしょうか。
このレベルであれば、多くの単語や難しい文法知識は必要ありません。
具体的には、試験の読解問題で出てくるような日本語で考えてもあまり使わないような漢字語を中心とした難しい単語や文章的な表現は知らなくても会話では問題がありません。
闇雲に知識を増やすのではなく、むしろ自分に必要なことだけに絞り込んで集中的に取り込むことが大事です。
やれば何とかできそうなことを目標に設定する
目標はそれをクリアすることで成長し目的の実現へと繋がります。
そのため、目標は現実的に考えて達成ができないような難易度の高すぎるものを設定しても意味がありません。
正しい目標設定は「現状+1」程度の今すぐはできないけど、やれば何とかできそうだというレベル感です。
そのため、既に触れた通り、韓国語自体がまだ分からないのにいきなり韓国ドラマを見てセリフを理解するといった勉強法は、達成ができない正しくない目標ということになります。
上手くなろうとせずにまずはできるようになる
これは日本人に多い傾向ですが、上手くなければいけないという思い込みをもっている学習者が多いように思います。
これは日本人の国民性や学校教育の影響が大きいと思いますが、上手くなることはそんなに簡単なことではありません。
上手くできないことで落ち込んでしまう人がいますが、むしろそれが普通です。
まずはできない状態からできる状態になることを目標に設定することが正しい目標設定です。
できることから実践して成功体験を積む
韓国語はいきなり成果が出るわけではなく、少しずつ成果が出てそれがある程度積み重なった段階で大きな成長を感じられます。
そのため、各学習段階でまずは知識習得をして、できるようになる状態にし、その時点でできるようになったことだけをすぐに実践して成功体験を積むことをおすすめします。
会話であれば、旅行会話を全部韓国語でできないから旅行に行っても話さないではなく、料理の注文だけできるのであれば、料理の注文だけは必ず韓国語を話す、という具合に今の自分ができることから始めてみましょう。
こうして小さなことから成功体験を積んでいくことで自分に自信が付き、成果もしっかりと感じられることでモチベーションを保つことができます。
何より学んだことができるようになると韓国語の勉強が楽しいと感じられるようになります。
自分の目的に合った正しい勉強法を学び実践する
自分なりに試行錯誤して勉強をしたり努力をすることは大事ではあるのですが、そもそも成果に繋がらない努力の先に成果は出ません。
そのため、継続しても成果がでない勉強法を続けるのではなく、自分の目的達成に必要な勉強法を分かる人から教えてもらい実践することで成果に繋がるようになるはずです。
まとめ
ここまで韓国語の勉強が難しい、うまくいかない原因と解決策を書いて来ました。
韓国語学習が現状うまくいっていない、何かしら問題を抱えている状態だと韓国語習得は難しいと感じるかも知れません。
ですが、正しい考え方や方法で勉強すれば韓国語は難しいことはなく、日々の勉強を楽しむことができ、それによって成果もしっかりと出て目標もクリアできる好循環になります。
今回の記事を参考にまずはあなた自身の韓国語学習に対する考え方や勉強法を見直し、必要な改善点を見つけ行動してみてください。
正しい方法で勉強すれば習得できます。

◇経歴
日本、韓国の企業で通訳・翻訳、アシスタントとして勤務
日本にて韓国語講師として5年勤務
フィリピンにてフリーの通訳として英語、韓国語、日本語の3言語の通訳を担当
◇資格
・韓国語能力試験(TOPIK)6級
・延世大学校韓国語教員養成課程修了
◇留学経験
【オーストラリア】
・クイーンズランドカレッジオブイングリッシュ:3カ月
・ゴールドコーストカレッジオブビジネス:6カ月
【フィリピン】
・ファーストウェルネスイングリッシュアカデミー:3週間
【韓国】
・梨花女子大学校言語教育院:3週間
・延世大学校言語研究教育院(韓国語教員養成課程):5週間
【タイ】
・プロランゲージ(タイ語):1年6カ月
◇海外渡航経験
ワーキングホリデーにてソウルの企業数社で通訳・翻訳、セールス、マーケティングを担当
韓国語習得のための留学5回(一般韓国語、ビジネス韓国語)
延世大学校にて韓国人と共に韓国語教育について学ぶ
◇自己紹介
韓国語学習コンサルタント
韓国語講師
講座構築コンサルタント
オンラインで韓国語学習に悩みを持つ学習者の問題解決をする韓国語学習コンサルタント、韓国語講師として韓国語習得に成功する学習法や練習法も指導しています。
また、英語と韓国語習得に成功した経験とカリキュラム構築、教材作成の経験を活かし講座構築の方法をあらゆるジャンルのプロに指導するコンサルタントとしても活動しています。
海外就職でフィリピンのセブに移住して5年半在住、現在はタイのチェンマイに住んでいます。
外国語に興味があり、英語、韓国語(ビジネスレベル)、中国語(中級)、現在はタイ語習得を目標に勉強しています。