英語で「とても」と言いたいとき、大抵の場合は「very」か「so」を使うのが一般的ですよね。
これら2つの単語の意味は日本語にすると全く同じなため、いかなる場合でも同じように使えると思っている方が多いのではないでしょうか。
一見全く違いがないように思える「very」と「so」ですが、実はやや違いがあります。
学校で習わないことが多く、多くの英語学習用教材でも説明されていないため、その違いを知らない英語学習者の方が多く見受けられます。
そこで今回は、「very」と「so」の違いを、例文なども混えながら徹底解説していきたいと思います。ぜひ最後まで読んでいただき、使い分け方を学んでいただければ幸いです!
- 「very」と「so」の意味は基本的に同じ
- 「very」と「so」の違い
- 「very」が付かない形容詞に注意
- 「a very 形容詞 名詞」の語順に注意
- 否定文で使うときの意味に注意
- 「very +名詞」という用法も覚えておこう
- 「really」や「too」との違い
- まとめ
「very」と「so」の意味は基本的に同じ
「very」と「so」にはニュアンスにおいていくつかの違いがありますが、大きい枠で捉えればどちらも「とても」「すごく」という同じ意味になります。
決して意味が異なるから使い分けをする必要があるというわけではない、というのがポイントです。
例えば日本語でも、
すごく
とても
かなり
などの似たような単語があり、それぞれに多少の違いはあるものの、全体的に見ればほとんど同じです。
つまり、
very good
so good
very nice
so nice
といった「very」と「so」の違いや使い分けについては、そこまで神経質になる必要はないと言えます。
あくまでも、使い方によって意図しているニュアンスとは異なる可能性があったり、状況に合わせてより適したほうを使ったほうがよい、というのが趣旨になります。
「very」と「so」の違い
ここからは「very」と「so」の違いを解説していきます。
例文もつけているので、ニュアンスの違いを意識し、状況をイメージしながらぜひ音読してみてください。
「very」は丁寧でフォーマル、「so」はカジュアル
「very」は事実を客観視しているのに対し、「so」はより主観的に捉えているという違いがあります。
つまり、「very」は落ち着いた印象を与えるのでフォーマル、「so」はより感情がこもって聞こえるのでカジュアルなニュアンスになります。
そのため、親しい間柄で「very」を使うと相手に距離や壁を感じさせてしまう可能性がありますし、真面目なビジネスの場で「so」を使うと砕けすぎた印象を与えてしまうこともあると言えます。
また、論文やビジネス文書などでも「very」を使うのが好ましいとされています。
以下は例文になりますが、日本語訳で敬語と砕けた口調で、「very」の丁寧さと「so」のカジュアルさを表現してみました。
<veryの例文>
Thank you very much for your help.
お力添えいただき誠にありがとうございました。
Thank you very much for taking your time.
お時間を割いていただき誠にありがとうございました。
<soの例文>
Thank you so much for listening.
聞いてくれてありがとう。
Thank you so much for your advice.
アドバイスしてくれてありがとね。
「very」は相手が知らないこと、「so」は相手も知っていること
「very」は相手が知らないことを述べる際に使うのに対して、「so」は相手がすでに知っていることについて話すときに使うのが一般的です。
<veryの例文>
That shrine is very famous in Japan.
日本ではあの神社はとても有名です。
→その神社が有名であることを相手が知らない場合。
This artist is very popular among teens.
このアーティストは10代の間ではとても人気です。
→そのアーティストが人気であることを相手が知らない場合。
<soの例文>
It has been so hot in Tokyo lately.
最近は東京はずっと暑いですね。
→東京が暑い状況であるということを相手が知っている場合。
Your dog is so cute.
あなたの犬はとても可愛いです。
→自分がその犬を可愛いと思っていることを相手が知っている場合。
「very」は事実を述べるとき、「so」は共感を求めているとき
「very」は単に事実を述べるときに使うのに対し、「so」は共感を求めているときに使うのが自然です。
これは先にも述べた相手が知っていること・知らないことについて話す際に使い分けることにも通ずる部分があります。
<veryの例文>
That view was very beautiful.
あの景色はとても美しかったです。
→相手が知らないその景色の美しさについて、単に事実を述べている。
She is very good at English.
彼女は英語がとても得意です。
→相手が知らないその人の英語スキルの高さについて、単に事実を述べている。
<soの例文>
That movie was so funny.
あの映画はとても面白かったです。
→相手もその映画を見たことがあって、それについて共感を求めているニュアンスがある。
It’s so humid today.
今日はとても蒸し蒸ししている。
→相手も湿度が高いということを知っていて、それについて共感を求めているニュアンスがある。
「very」が付かない形容詞に注意
「very」は形容詞の前に付くことで、「とても〜な」と形容詞を修飾します。
しかし、形容詞によっては「very」を付けられないものがあるので注意が必要です。
一般的に、以下の形容詞には「very」は付けません。
great
wonderful
amazing
excellent
perfect
gorgeous
huge
tiny
miserable
possible / impossible
awful
terrible
hilarious
など
これらの単語に「very」が付かないのは、その単語にはすでに「とても」という意味が込められているからです。
ただし、「so 形容詞 that 主語 動詞(とても〜なので主語は〜する / である」という構文があるため、上記の形容詞に「so」を付けることはできます。
例文
The shopping mall is so huge that I don’t wanna go there.
そのショッピングモールは巨大なのでそこには行きたくありません。
That movie was so hilarious that I want you to watch it.
あの映画はとても面白いのであなたに見てほしいです。
「a very 形容詞 名詞」の語順に注意
「とても〜な名詞」の名詞部分が単数の場合、「a」が必要になります。
語順は「a very 形容詞 名詞」となり、間違いやすいので注意が必要です。
例文
1, それはとても興味深い物語でした。
◯It was a very interesting story.
×It was very an interesting story.
2, 私はとても背の高い男性を見ました。
◯I saw a very tall man.
×I saw very a tall man.
3, あれはとてもスリルのある瞬間でした。
◯That was a very thrilling moment.
×That was very a thrilling moment.
また、「とても〜な名詞」と言いたいときは「so」は基本的に使われないということも覚えておきましょう。
例文
それはとても長い文章です。
◯It’s a very long sentence.
×It’s a so long sentence.
彼はとても高いギターを私にくれました。
◯He gave me a very expensive guitar.
×He gave me a so expensive guitar.
それは私にとってとても難しい決断でした。
◯That was a very difficult deicision for me.
×That was a so difficult deicision for me.
否定文で使うときの意味に注意
「very」と「so」の違いを学んだところで、次は否定文での意味の捉え方をお伝えします。
・not very 形容詞
・not so 形容詞
となる場合、意味は以下となります。
◯そんなに〜ではない
×とても〜ではない(全く〜でない)
「not」が「とても」を強めているように見え、下の文章のような間違いをする方が多いので注意しましょう。
例文
It’s not very hot in Japan now.
今日本はそんなに暑くありません。
My presentation was not so bad, was it?
私のプレゼンはそんなに悪くはありませんでしたよね?
ここで少し余談!
下記記事では、「Check in」「Check out」の用法をご紹介しています!皆さんが知っている用法から、意外に知られていない用法をご紹介していますよ♪
「very +名詞」という用法も覚えておこう
「very」は名詞の前に付けることで、以下のような表現をすることもできます。
なお、「so」ではこのように使うことはできないので注意しましょう。
まさに
This is the very one I’ve been looking for.
これはまさに私がずっと探していたものです。
I was thinking about that at the very moment.
まさにそのとき私はそのことを考えていました。
I left Japan on that very day.
まさにその日に私は日本を出国しました。
その他
That was my band’s very first tour.
それは私のバンドの最初の最初のツアーでした。
I was standing at the very back.
私は一番奥で立っていました。
「really」や「too」との違い
「really」も「very」や「so」と似たような感覚で使えますが、どちらかというと「so」のように主観的で感情のこもった単語です。
また「very / so」が「とても」という意味なのに対し、「really」は「本当に」という意味が強いです。
例文
I’m really sorry for what I did last night.
私が昨夜やってしまったことは本当に申し訳なかったと思っています。
I’m really excited about our new project.
私は我々の新しいプロジェクトに本当にワクワクしています。
「too」は「〜すぎる」という過剰さを表すので、「very」や「so」とは実はあまり似ていません。
例文
I’m too tired.
私は疲れすぎてます。
It’s too cold today.
今日は寒すぎます。
ここでまた少し余談!
下記記事では、「Sweat」の意外な表現をご紹介しています!知っていそうで意外に知らない「Sweat」の用法について、もう一度確認してみましょう♪
まとめ
では今回の記事のまとめです。
・「very」は丁寧でフォーマル、「so」はカジュアル
・「very」は相手が知らないこと、「so」は相手も知っていること
・「very」は事実を述べるとき、「so」は共感を求めているとき
いかがでしたでしょうか?本記事を読んでいただいて、「very」と「so」のニュアンスの違いや、「so」では使わない「very」の使い方がお分かりいただけたら幸いです。
このような知識をつけるのはとても大事なことですが、知ってるからといって実際に使い分けられるかというと、そこまで簡単ではありません。
初めのうちは意識しながら練習し、次第に状況に応じた使い分けが無意識にできるようになるのが理想です。
とはいえ一人でそのような練習をするのはなかなか難しいですし、本当に正しい使い方ができているかは不安なものです。
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◇経歴
・コールセンターでの日英バイリンガルオペレーター(3年)
・外資系企業(製薬業界)でのテクニカルサポート(2年)
・副業でオンライン英会話の講師(2年)
・東京にて通学型の英会話スクール経営(4年)
・英会話スクールをオンラインに切り替えて運営(現在で約4年)
・英会話講師歴は合計で10年
◇資格
・英検1級
・TOEIC990点
◇海外渡航経験
・イギリス(3ヶ月、短期留学)
・タイ(6ヶ月)、マレーシア(3ヶ月)、台湾(3ヶ月)の滞在歴あり(海外ノマド)
・海外旅行:韓国、マルタ、ベトナム、インドネシア、アメリカ
◇自己紹介
バイリンガル英会話コーチのBobです!ほぼ日本国内で英語を習得してバイリンガルになりました。たまたま始めたオンライン英会話講師の仕事が天職だと悟り、自らの英会話スクールを開校。これまでに200人以上の英語学習者に教えてきました。多くの人たちに英語を好きになってもらい、思いっきり英会話を楽しんでもらえるよう日々活動しています!
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I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.