おそらくご存知のとおり、”Sweat” とは、日本語では「汗」を表します。
英会話を習っているなら、この ”sweat” という単語を使ったことがある人は多いのでしょう。ですが、この単語には使い方にさまざまなバリュエーションがあるのはご存知でしょうか。
ネイティブスピーカー同士の日常会話では、意外とこの “sweat” という言葉がよく出てきます。ですから、単に「汗をかいた(I sweated.)」などと言うだけではなく、もっと使えるフレーズを覚えておくと、より日常英会話の表現力がアップするでしょう。
そこでこの記事では、”sweat” を使う英語表現の意味と使い方を例文フレーズとともにご説明していきます。よく使われるスラングにも触れていくので、ぜひ参考にしてくださいね。
“Sweat” を使う日常英語表現は意外と多い!
前述のとおり、”sweat” は「汗(名詞)」または「汗をかく(動詞)」を意味しますが、かなり表現パターンが多く、色々なバリュエーションをつけて使われる言葉なんです。
日本語でも単に「汗」というときもあれば、「冷や汗もんだった」「手に汗握る」「汗の結晶」なんて表現があるのと同じですね。
まずは “sweat” を使った英語表現がどれだけあるのか、ざっとリストアップしてみました。
・sweaty(汗だく)
・in a sweat(緊張する・心配する・汗をかく)
・sweat bullets(とても悩む・懸命に働く・汗びっしょり)
・No sweat.(簡単なこと・朝飯前)
・Don’t sweat it.(心配しないで)
さらにこれらを使ったバリュエーションがあるのですが、日常会話で出てくる表現というと、このくらいでしょうか。
意外と、単に「sweat」というだけではない表現がありますよね。また、「汗」とはあまり関係なさそうに見える表現もあります。
ちなみにですが、日本語で「スウェット」と呼ばれるあの種類の服は、英語で “sweatshirt” と言います。
”Sweat” だけだと、単に「汗」という言葉になってしまうので、お店などで「スウェットはありますか?」と聞くときは、「Do you have sweatshirts?」ときいてくださいね。
ただ、服のスウェットは吸汗性が良いので、「汗」の意味の “sweat” と無関係ではないのかもしれませんね。
日常英会話で使える “sweat” を含んだ表現
ここからは、上記でリストアップした “sweat” を含んだ英語表現を例文つきでくわしくご紹介していきます。
Cold sweat(冷や汗)
日本語でも「冷や汗」と言いますが、英語でも “cold sweat” とそのまま直訳した形ですので、覚えやすいでしょう。
夢に幽霊が出てきて、冷や汗をかいて目が覚めた。
あの女の子が近づいてきて、冷や汗が出た。
日本語でもそうですが、英語でも “cold sweat” を使う場面は怖かったり緊張していた場面です。汗がだらだらたれるというよりは、ドキッとしてじわっと汗が出る感じでしょうか。
もしくは、特に汗をかいてないかもしれませんが、そんな心地だったような時に “cold sweat” を使った表現をします。
Sweaty(汗だく)
“Sweaty” は、日常会話でとてもよく使われる表現です。”Sweat” の形容詞形ですね。
近寄らないで。今、本当に汗だくだから。
今日は暑すぎるよ。汗だくになっちゃうよ。
日本語で「汗かいてるから近寄らないで」のように言う場合、英語では動詞の “sweat” を使って表すよりも、この “sweaty” を使うことの方が多いです。
英語圏で暮らしていると暑くて汗をかいてしまうようなとき、”sweaty” と言っている人をよく見かけるでしょう。
よく使われる表現かつ、使いやすいので汗をかくようなシーンではこの表現を使ってみてくださいね。
In a sweat(緊張する・心配する・汗をかく)
”Cold sweat” の項でも、”in a cold sweat” と例文に出ているので、似ていると感じた人もいるかもしれません。
使い方によって、単に「汗をかいている状態」を表す場合と、「緊張している状態」を表す場合とでわかれます。「汗をかいている状態」の場合は、”sweaty” とほぼ同じ使い方をします。
運動していたから汗をかいているんだ。
彼女はいつも小さなことで心配するんだ。
「緊張している状態」を表す “in a sweat” は、”worried” や “nervous” といった言葉でも置き換えられます。
“In a sweat” にこうした意味があるとわかっていないと、相手が言ったことが正確にできないこともあるので、緊張・心配の意味も持つ表現であることを覚えておきましょう。
ここで少し余談!
下記記事では、Trackの使い方について解説しています!日常英会話でもよく使われる表現なので、しっかり覚えてくださいね♪
“Sweat” を含んだスラング表現
ここまでご紹介した “sweat” を含んだ表現は、「汗」とも関係のあるイメージしやすい表現でした。
ここからは、少し「汗」という意味から離れてしまうこともある、スラング的な表現をみていきましょう。
Sweat bullets
こちらは、前述の “in a sweat” に似た表現ですが、もっと強い意味を持ちます。
汗びっしょりになっている状態を表すこともできますが、どちらかというと「とても悩んでいる状態」「とても緊張している状態」で使われることが多い表現です。
上司から電話があってから、かなり緊張した状態だ。
試験の結果を得る前は、いつもとても心配なんだ。
こんな感じですね。こう言いながら本当に汗をかいている場合と、ただ心配しているだけの場合がありますが、どちらにしても「心配」「緊張」というニュアンスを含んだ表現です。
No sweat.
ここまでご紹介した “sweat” の表現は、ほぼどれも “sweat” を緊張の象徴として捉えた表現でした。
そのイメージを持ったまま “no sweat” という表現を見れば、なんとなく意味が見えてくるかもしれませんね。これは「簡単なこと」「朝飯前」というようなことを表す表現です。
B: No sweat! I’m always here for you.
A:今日は助けてくれてありがとう。
B: お安い御用だよ。いつだってどうぞ。
B: No sweat! What can I do for you?
A:今日忙しいのは知ってるんだけど、少しの間、手伝ってもらえないかな?
B:いいよ。何をしたらいい?
このように相手が恐縮しているようなときに「そんなのなんてことないよ。」というニュアンスで使うフレーズなのです。
Don’t sweat it.
最後の “Don’t sweat it.” も、ちょっと “no sweat” と似ています。
これは、「心配しないで」という意味なのですが、”no sweat” とは少し使い所が違うので、使い分けが必要です。
B: Don’t sweat it. You’ve done your best. Let’s just wait for the result.
A: 試験に落ちたと思う。
B: 心配しないで。君はベストを尽くしたんだから。結果を待とうよ。
B: Don’t sweat it.
A: 助けてくれてありがとう。
B: なんてことないよ。
”no sweat” と同じ使い方に見えるかもしれませんが、”Don’t sweat it.” は”Don’t worry” とほぼ同じ意味で、”no sweat” よりも使える幅の広い表現です。
ただし、どちらもかなりカジュアルな表現ですから、フォーマルシーンでは使わないように気をつけましょう。
ここでまた少し余談!
下記記事では、not at allの使い方や意味について解説しています!意外にもしられてない用法がありますので、確認してみてくださいね♪
まとめ
日本語でも英語でも「汗」という単語は「緊張」や「心配」と結びつきが強い言葉のようですね。
日本人でも英語圏の人でも、焦っているときは汗をかいてしまうことから、こうした表現が生まれたのでしょう。そこを考えると、今回の表現は覚えやすいのではないでしょうか。
今回ご紹介した表現を使いこなしたいなら、ぜひネイティブキャンプの講師たち相手に練習してみてくださいね。日常会話の中でよく使う表現ですから、練習しやすいでしょう。

◇経歴
・英日翻訳および翻訳校正
・Webライター(ジャンル:英語・留学・旅行など)
・英会話講師
・カスタマーサポート/コールセンター(イギリスおよび日本・英語使用)
・カフェ店員(イギリス)
◇資格
TOEIC935点
英検準1級
ケンブリッジ英検FCE合格
◇留学経験
・イギリス:約10ヶ月(ロンドン内語学学校)
・グアテマラ:約3ヶ月(アンティグア内語学学校)
◇海外渡航経験
・イギリス:合計5年弱(内1年10ヶ月ワーホリ)
・グアテマラ:合計9ヶ月
合計50カ国に渡航歴あり
◇自己紹介
国内外で翻訳者兼Webライターとしてフリーランスをしています。これまで手がけた記事は1万記事以上。翻訳経験は通算7年位になります。
21歳の頃語学留学で渡英し、その後ワーホリビザ等を取得し、数年ロンドンで働いていました。
グアテマラへのスペイン語留学経験もあります。