IELTSアカデミックのリスニング対策を解説!おすすめ教材も紹介

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IELTSは、英語圏への海外留学や海外の大学・大学院へ進学する際に必要とされる英語の検定試験です。

規定で定められた点数をとることで、出願できる大学の幅が広がり、将来的なキャリアも広がるのですが、その一方、IELTSで点数が取れず留学をあきらめてしまうことも…

「IELTSの点数をちょっとでも上げていきたい。」

そんな方は、リスニングをとことん強化することをおすすめします!

日本人が苦手と考えがちな英語のリスニング。しかし、苦手意識の正体はなんなのか、きちんと分析して弱い部分を強化していくことで、ぐんと回答率が上がることも…。

今回は、主に留学や海外大学進学の際に使われる「IELTSアカデミック」のリスニング対策についてまとめていきます!

IELTSリスニングの試験構成

IELTSのリスニングパートの試験時間は30分+回答記入時間の10分で、トータル40分。40問の設問を解いていきます。

リスニングパートは、下記の通り4つのセクションに分かれています。それぞれどんな問題形式か、把握しておきましょう。

・セクション1・・・日常的な会話、ダイアログ(2人の人物の会話など)
・セクション2・・・日常生活についての説明
・セクション3・・・教育現場における会話(教授と生徒の課題についての会話など)
・セクション4・・・学術的な内容のモノローグ(大学の講義やセミナーなど)

目標スコアを把握する

自分が目指す大学に進学・留学するにあたって、どれくらいの問題に正解すれば良いのか、目標を把握することが大切です。

IELTS公式サイトでは、リスニングとリーディングで正解数とスコアの換算チャートが掲載されているので、目標を立てるためにチェックしておくと良いかもしれません。

<IELTSスコア別の必要問題正解数>

5.0・・・正解数16
6.0・・・正解数23
7.0・・・正解数30
8.0・・・正解数35
https://www.ielts.org/en-us/for-organisations/ielts-scoring-in-detail

必要なスコアは大学のレベルによって異なります。
自分の希望する大学の規定を調べておきましょう。

<各国留学のためのIELTS必要スコアの例>

●アメリカ・・・6.0~7.0程度
ハーバード大学など超一流大学は7.0が必要。
●カナダ・・・6.5〜7.0程度
トロント大学などのカナダでトップクラスの大学でも必要なスコアは6.5と、アメリカの大学よりは易しめ。
●オーストラリア・・・6.5〜7.0程度
●ニュージーランド・・・6.0程度

解き方のコツを頭に入れる

IELTSリスニングで正解数を上げていくには、問題を解く練習をする前に、まずは「解き方のコツ」を知ることが大切です。

ここでは、そんなIELTSリスニングで戦略的に点数を獲得する対策方法をご紹介します。

●設問と回答を先に読む

リスニングは音声が始まる前に、少しの間設問を読む時間が与えられます。

この30秒程度の間に、設問と回答を先読みし、内容をあらかじめ予測しておきましょう。

設問を事前に読んでいるのと読んでいないのとでは、後々の問題の回答のしやすさがかなり違ってきます。

●聞き取れない場合は、回答を埋めて次の問題の準備をする

いくら対策をしていても、音声が聞き取れず正解が全くわからない問題もあります。

その場合はその問題はあきらめて、とりあえず当てずっぽうで回答欄を埋めましょう。そして、さっさと次の問題に移動して先読みしておきます。

わからない問題に時間をかけすぎてしまうと、必ず次の問題に悪影響が出てきます。分かる問題を正確に、確実に解くことを第一優先にしましょう。

●メモを活用する

IELTSではリスニング中、問題用紙にメモを取ることが可能です。

要点や解答のキーとなりそうな単語は、メモを積極的に取りましょう。ここでのポイントは、全てをメモしないことです。

前々項で説明した通り、設問を先読みすることで、正解に関係がありそうな要所がどこか判断することができます。その要所だけをメモするのです。

聴きながらメモすることは、最初は難しいですが、点数を稼ぐためには必要なスキルなので繰り返し訓練し慣れておきましょう。

●回答ペースを乱さない

リスニングはペースを乱さず、いかにスムーズに、一問一問確実に音声を聞き取れるかがカギとなってきます。

そのために問題にしっかり慣れておくことがとても大切です。解答のペースを乱さないように上記のことを意識して、リスニング問題をあとはたくさん解いて練習しましょう。

<注意したいIELTSリスニングの特徴>

・避けたいスペルミス

IELTSでは選択問題だけでなく、手書きで解答する設問も存在します。

その際にスペルミスをしてしまうと、減点されてしまいます。スペルミスは極力起こさないように、普段からスペルに気をつけて単語を覚えることが大切です。

・言い換え表現に気をつける

IELTSリスニングで頻出する「言い換え表現」。

問題で聞こえてきた単語や文章が、違う表現で回答の選択肢になっていることが多いんです。そのため、解答と同じ表現を音声から拾おうとしてしまうと、解けないことがよくあるため注意です。

・イギリス英語の発音に慣れておく

IELTSではイギリス英語で問題が流れることが多いです。

イギリス英語の発音や、単語を覚えておくと、かなり問題が解きやすくなります。


ここで少し余談!

下記記事では、IELTS アカデミックリーディングについて記載しています!試験の概要から対策方法まで広く説明していますので、是非ご確認ください♪

nativecamp.net


IELTSリスニングの勉強方法

問題構成や対策についてご紹介してきましが、ここからは具体的にどう勉強していくべきか、勉強方法のコツをまとめていきます。

●シャドーイングを極める

リスニング力向上のためよくされがちな勉強法の1つに、とにかくたくさんの英語を聴き流すこと、というのがありますね。

それも英語に慣れるための方法として間違いではありません。しかし、一歩進んだ勉強法として、「シャドーイング」をおすすめします。

シャドーイングは、聞こえた音声を聞こえたまま実際に自分で発音する、というもの。

英語は、自分が発音できない音声は聞き取れません。そのため、英語をただ聞くだけではなく、英語の音読の練習もかなり重要なのです。

シャドーイングで得られることは、

・ネイティブスピーカーの英語のスピードについていけるようになること
・単語の発音を正確に覚えられること
・英語耳を作ることができる、ということ(=英語の文章を英語のまま内容理解できること)
です。

IELTSは学術的な内容が問題になっているため、TEDや英語でのセミナーなど、アカデミックな内容について話されているコンテンツを中心に聴くと、知識も得られて一石二鳥ですよ!

●単語をできる限り覚える

リーディングなど他のパートでも共通することですが、やはり単語を知っているということで試験の解きやすさはグンと上がります。

IELTSの単語帳はたくさん出版されているので、自分にあった一冊を選び、全て覚える勢いで単語力を強化していきましょう。

■IELTSリスニング対策になる!おすすめ教材

最後に、IELTSリスニング対策に使えるおすすめの教材・対策本をご紹介します。

・IELTSブリティッシュ・カウンシル公認 本番形式問題3回分(旺文社)

IELTS対策として一番におすすめしたいのが、数々の英語試験対策本を展開する、旺文社が出版するIELTS対策本です。

問題の解説をはじめ、独自のIELTS攻略方法が記載されており、IELTS初心者であれば買っておいて損はないと思います。

リスニングに関しては、メモの取り方・先読みの方法など、より実践的な解答のコツが書かれています。

おすすめの使い方は、1回解いて終わりではなく記載されている攻略方法に則って、何度も練習すること。IELTSの解き方に慣れるために、使い倒しましょう。

・実践IELTS英単語3500(旺文社)

IELTS初心者から高スコアを狙う受験者まで、広く使うことのできる単語帳です。

収録されている単語数は全3500語。目標スコア別に単語が分かれているため、自分の目標に合わせた学習が可能です。

IELTS対策として1冊全て覚えてしまえば、目標バンドスコア7.5までの重要単語をカバーできます。

またイギリス英語が多く使われるIELTSに合わせ、こちらの単語集ではスペルも音声の発音もイギリス英語になっています。

各単語には発音記号や意味の他に、類義語やアメリカ英語のスペリングも書かれています。

・ケンブリッジオフィシャル 公式問題集

IELTSの問題をとにかく解いて、IELTS脳をつくりたい!そんな方へおすすめする教材です。

リスニングの音声データもセットで購入することができ、1冊でアカデミックのテストが4つ付いてきます。

この公式問題集の特徴としては、解説が薄く、自力で「なぜこの解答になったのか?」を考えることが必要になるということです。

一見欠点のように見えますが、自力で問題を分解して理解することで、ただ解説を読んで理解するより、予測力や試験で必要な思考力が鍛えられます。

まだIELTSの勉強を始めてまもない人には、使いづらい問題集ですが、ある程度IELTSに慣れて、とりあえずたくさん解きたい人にとっては最適です。
値段はリスニングデータ付きで約5000円と、かなり高額になっています。


ここでまた少し余談!

下記記事では、IELTSアカデミック スピーキングについて記載しています!試験対策を行えば比較的にスコアアップが目指せるパートなので、積極的に学習していきましょう♪

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まとめ

IELTSリスニングパートの対策、勉強方法いかがでしたでしょうか?

IELTSは世界的にもTOEFL・TOEICと並ぶくらい知名度が高く、いろんな場面で英語力の証明として使える英語試験です。

学術的でより専門的な内容になっているため、新しく覚えなければいけない単語もTOEICなどと比べると多く感じる人も多いとは思います。

しかし、ここで覚えたことが、実際に留学した先で活きることは間違いありません。

またリスニングは、実践的な英語、つまり人とコミュニケーションを取る上で必要な英語力です。より英語を楽しむためにも、ぜひリスニングの学習を頑張ってみてくださいね!