「Check in」「Check out」というと、空港での搭乗手続きやホテルのフロントでのチェックイン・チェックアウトを想像する人も多いでしょう。日本語にもなっていて、私たちにとっても身近なこの2つの言葉ですが、実は英語になるとまた違う意味を持つ場合もあるんです。
今回は「check in」「check out」という表現について、日常英会話ではどのように使われているかをご説明していきます。これを知っておけば、ネイティブが英語で話しているときに意味を誤解することがなくなりますよ。
「Check in」「Check out」の基本的な意味
まずは、「check in」「check out」の基本的な意味からおさらいしてみましょう。
Check inの意味
「check in」は、日本語で言う「チェックイン」と同様に、下記のような意味を持ちます。
1) 空港のチェックインカウンターでの搭乗手続き
2) 搭乗する飛行機に荷物を預けること
3) ホテルで宿泊の手続きをすること
4) SNSなどで現在の居場所を示すこと
1)~3)までは、誰もが想像するところでしょう。4)はパッと思い浮かばなかったかもしれませんが、日本語でもFacebookなどで「〇〇さんが××にチェックインしました」のような投稿を見かけることがあるでしょう。あれは、英語でも「check in」と表現します。
いくつか例文フレーズをみてみましょう。
- You must check in on time at the airport, otherwise you can’t take the flight.
(空港では時間通りにチェックインしなければなりません。でなければ、飛行機に乗ることができません。)
- Is it possible to check in these suitcases as well?
(これらのスーツケースもチェックインできますか?)
- Have you checked in already?
(もうチェックインはしましたか?)※空港でもホテルでもOK
- I’d like to check in please.
(チェックインしたいのですが。)※主にホテル
- Our front desk is open until midnight. If you arrive later than that, please call us to check in.
(フロントデスクは深夜12時までの営業です。もしそれ以降にご到着の場合、チェックインのためにお電話ください。)
- Facebook says Mario has already checked into the city.
(Facebookによると、マリオはすでに街にチェックインしています。)
といった感じですね。この辺りは、すでに自由自在に使えるという人もいるかもしれませんね。
Check outの意味
では次は、「check out」です。「check out」も「check in」と同様に、日本語の「チェックアウト」とほぼ同じような使い方をします。
代表的な「check out」の意味は下記のとおりです。
2) スーパーなどでお会計をしてもらうこと
3) 物や人についての情報を得たり見たりすること
印象的なのは、空港では「チェックアウト」という言葉は使われないことですね。また、スーパーなどでの支払いを「check out」と言うのを知らなかった人もいるでしょう。英語圏のスーパーなどに行くと、「check out」という表記を見かけることもあります。
3)の「check out」は、よく「チェケラ!」「チェケラッチョ!」などと言われるカタカナ英語(?)の元になっているものです。「チェケラ」が「check it out」で、「チェケラッチョ」は「check it out, yo」なのですが、「yo」がついたものは、ヒップホップでよく使われる呼びかけの表現です。
では「check out」もいくつか例文フレーズをみてみましょう。
- What time should I check out?
(何時にチェックアウトしなければなりませんか?)
- Can I call you back later? I’m just being checked out at the supermarket.
(あとでかけ直してもいい?今スーパーで会計をしているところなの。)
- Where is the checkout?
(会計レジはどこですか?)
- We have uploaded a new video, so please check it out!
(新しい動画をアップしましたので、ぜひご覧ください!)
- Have you checked out my new website?! It’s finally completed.
(私の新しいウェブサイトを見てくれた?やっと完成したよ。)
最後の「check out」は、そのまま「チェックしてください」「チェックした?」などと訳してしまってもいいでしょう。
ここで少し余談!
下記記事では、知っておくととても便利な”just because”の使い方についてご紹介しています!ぜひ参考にしてみて下さい♪♪
アメリカ英語で頻出!「Check in」の意外な使い方
さて、ここからは「check in」「check out」の意外な使い方をみていきましょう。
まずは「check in」です。チェックインには他にも下記のような意味があります。どちらもアメリカ英語でよく使われる表現で、アメリカのドラマや映画を見ていると、現れることがあります。
1) 様子を伺う・どうなったかな?と尋ねる・報告をする(連絡を取る)
2) 会議などで参加者に仕事の調子などについて尋ねる
実は厳密に言えばこの2つの使い方は同じなのですが、2)の「check in」は日本語でビジネス用語としても使われているようなので、敢えて分けてみました。
まずは例文をみてみましょう。
- I haven’t heard from her for a very long time. I’m gonna check in with her.
(彼女からもう長いこと連絡がありません。どうしているか様子を伺ってみます。)
- I’m checking in to see if you are really coming tonight.
(本当に今夜来るのか確認するために、連絡をしています。)
- She just checked in with me a few minutes ago and said she was having a great time on her trip.
(彼女は数分前に連絡してきたところよ。旅行を楽しんでると言ってたわ。)
- Let’s start with a check-in, shall we? I’d like to know how everyone is doing with this project. ※会議中
(みなさんそれぞれの確認から始めましょうか?このプロジェクトでどうしているか、知りたいので。)
例文からも感じ取れるように、「check in」というのは、「連絡をする」ということではなく、そこには「相手の様子をうかがう」「どうしてるかと思う」という意味です。そして、逆に「自分の調子を報告する」という意味でも使います。
そのため、「I’m gonna call her.(彼女に電話をする)」ではなく、「I’m gonna check in with her.(彼女の様子を伺う)」と言い分けることがあるのですね。
会議で使われる「check in」も前述のとおり、「様子を伺う」というような意味で使われています。日本語でも「チェックインミーティング」などと言いますが、これはそもそも「仕事の進捗や動向を伺う(確認する)会議」ということなんですね。
「死」を意味する?「Check out」の意外な使い方
1) 「check out」は「check in」よりさらに驚きの意味を持ちます。以下をご覧ください。
2) 辻褄が合う・真実だと確認する
3) 死ぬ
1)は、たとえば何かが正しかったことや、裏が取れたことを意味する表現です。アリバイが成立した時なんかに使われます。 そして3)のように、「check out」は「死ぬ」という意味でも使われるんですね。これは主にアメリカで使われるスラングですが、知っておくと会話を聞いているときにスムーズに理解できるでしょう。(あまり自分で使うのはおすすめしません。)
いくつか例文フレーズも置いておきます。
- Please contact us when you need to check out someone’s credential.
(誰かの資格証明を確認する必要がある場合は、ご連絡ください。)
- It doesn’t look like dad is lying. What he says all checks out.
(お父さんが嘘をついているようには見えないよ。彼が言ってることは、すべて辻褄が合ってるから。)
- I don’t wanna check out yet but I don’t want a surgery, either.
(まだ死にたくないけど、手術も嫌だ。)
「裏が取れる」「真実だと確認する」の意味の「check out」は割と堅い言葉のため、「お父さんが嘘をついているかも」なんてシーンではあまり使われませんが、日常英会話レベルの人でもわかりやすいように例文を作成してみました。
日常会話でも、たとえばお父さんの浮気疑惑で家族会議をしていて、息子が冗談交じりに父をかばう・・・のようなシチュエーションなら、使うかもしれませんね。
ここでまた少し余談!
下記記事では、alsoとtooの違いについてご紹介しています!ニュアンスが似ていて間違えやすい表現だと思いますので、ぜひ参考にしてみて下さい♪♪
まとめ
今回は「check in」「check out」のさまざまな意味を例文やニュアンス付きでご紹介しましたが、結構意外な意味もあったのではないでしょうか。
このすべてを使いこなす必要はありませんが、会話に出てきた時には意味がわかるように覚えておくと、特に海外ドラマや映画を見ているときに便利ですよ。
(かく言う私も、以前アメリカのドラマを見ていて「様子を伺う」の意味で「check in」という表現を初めて聞いて驚きました。)
今回ご紹介した表現を使って会話の練習をしてみたいと思った人は、ぜひネイティブキャンプのレッスンで練習してみてくださいね。特に今回「意外な使い方」として紹介したものは、アメリカ英語の表現が多いので、アメリカ人のネイティブ講師のご予約をおすすめします。
◇経歴
英日翻訳・校正、英会話講師など
イギリスの現地企業にて就業経験あり
◇資格
TOEIC935点
英検準1級
ケンブリッジ英検FCE合格
◇海外渡航経験
イギリス5年弱、グアテマラ6ヶ月、合計49ヶ国に渡航歴あり
◇自己紹介
国内外で活動するWebライター兼翻訳者です。これまで手がけた記事は数千件以上。翻訳経験は通算5年位になります。コロナ禍前は世界中を旅をしながら仕事をするノマドワーカーをしておりました。